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最終話 生きていてくれて、よかった。
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自然の環境を再現したゾーンが12あり、約1200種類の海や川の生きものが飼育・展示されているその大型水族館は、入館者の8割を大人が占めるという特徴を有し、『質実剛健な水族館』と評されている。また、多くの修学旅行旅行生が訪れる観光施設となっていて、多種多様な水中生物の生息している姿を、余す所なく鑑賞する事が出来る仕様になっているその大型水族館は、県内外問わず人気を博していた。家族で一度来た事はあったけれど、こんな風に、その、なんだろう……誰かと待ち合わせをして、一緒に回ろうだなんて、約束して出掛けた試しは無かったから、前々日の夕方くらいから、ずっとソワソワして落ち着かなかった。
「可愛いですね」
「うん、可愛いね。自然界だと、普段は水草を食べてるんだって。水族館だと、レタスとかキャベツとか、他の野菜で代用してるんだね」
この水族館にあって、アイドル的存在として愛されているマナティーの餌やりの時間に偶然遭遇したので、僕達は足を止めて、餌を無心に食べているのんびりした様子のマナティーの姿を鑑賞する事にした。見ているだけで癒されたり、その場にいるだけで愛される存在であるなんて、羨ましい限りだ。
自然界に存在すれば自由を手に入れられるだろうけれど、天候不順や外敵との棲み分けによる不自由さといった過酷な環境すらも受け入れなければならない。そんな生き方と、水温や体調や餌のタイミングすらも管理される温暖な生き方との間に、どちらがより幸せか論争を持ち込むのは、人間のエゴの極みなのかもしれない。
まずもって、マナティーの頭数が著しく減ってしまった理由や、生育環境の破壊の限りを尽くしてきたのは、人間なのだから。にも関わらず、僕は、この目の前にいる可哀想なマナティーを心の底から羨ましいと思ってしまっている。何故ならば、このマナティーは、人間のエゴが介在した環境の中から選ばれた、唯一無二の存在だから。
だって、『君は其処にいて、生きているだけでいいんだよ』なんて台詞、夢のまた夢でしょう、人間には。
「それ、本気で言ってます?」
水中で与えられたレタスを、もしゃもしゃと食べ散らかしているマナティーの姿に、わぁ、と歓声を上げている人達の一歩後ろでぼんやりと佇んでいると、僕の右隣にいるその子から、不思議な質問を投げ掛けられた。だから僕は、不意を突かれた様な気持ちになって、目を丸くしてから、その子に視線を向けた。
「どうして?」
「だって、言葉にも態度にも、感情が乗ってないから。本当は思ってないでしょう、可愛いだなんて。羨ましいって気持ち、全然隠せてませんよ」
知ったかぶりしないって、約束したのに。あの時の台詞、もう忘れたんですか、君は。
「あと、俺が可愛いって言ったのは、そんな貴方に対してですから」
何ですか、その、愛しい者を見る、慈しむ様な眼差しは。どう反応を返したらいいんですか。君は僕に、何と言って欲しいんですか。一体、何と返したら正解なんですか。
「上手に飼ってあげたい」
神様。
「ずっとずっと可愛がって、大切に大切に、甘やかしてあげたい」
彼のこの、頬から顎に掛けてゆっくりと撫ぜる指先から、蜂蜜で濡らした様な視線から、逃れる方法を教えて下さい。
「貴方を、俺だけに懐けたい」
僕を僕たらしめる存在価値が、消え失せてしまう、その前に。
「人志さんの、何処が好き?」
「……考えた事ない」
「じゃあ、今考えて」
「なんで」
「知りたいから」
恋とは、どんなものですか。自分自身の存在価値より、大切なものなんですか。もしも、それで頭が一杯になったら。もしも、恋の為に生きるしか能がない人間になってしまったら。誰か、もしくはその相手は、僕の人生の責任を取ってくれるんですか。
その方法とは?一体どうやって、どんな手段を講じて、責任を取ってくれるんですか。
僕は、その責任の取り方が分からない。ましてや、その責任を、相手に擦り付けたいとも思わない。
だけど、もしも。その責任を、好んで負おうとしてくれる人が目の前に現れたら。僕は、自分自身の存在価値を守る為に、全力で戦わなければならない。
「貴方の頭の中、全部、知りたいから」
つまらない人間になりたくない。
「あの日から空っぽになってしまった貴方を、俺がこの手で満たしてあげたいから」
掃いて捨てる程いる人間になりたくない。
「このまま、貴方を、みすみす死なせたりしたくないから」
自分の人生に於ける最終的な自己帰結の理由を、他者に依存したくない。
「だから、今俺は、こうして此処にいるんです」
だから、僕は、この感情を育てる事をやめた。人志、君を苦しめたくないから。だけど、きっと君は、そんな僕の気持ちに気が付いていたんだね。だから、誠也と再会してから漸く、自分の大切にしている彼女の存在を、僕に明かしたんでしょう。
『後は任せた』と、言わんばかりに。
君が、本当はどれだけ優しい人間かくらい、僕には分かっているから。優しくて、優し過ぎて、その優しさが相手を傷付ける時もあるんだという事実にも向き合っていける、逞しさがあって。だけど、そんな君だから、僕は、君という人と共に、いや、君に寄り掛かって、漸くここまで生きてこられた。
剣の道を失い、路頭に迷い、君に生かされ、君を失い。僕は、これからどうやって生きていけばいいか、分からなくなった。だけど、君は君の人生を生きていかなくてはいけない。こんな僕みたいな、輪郭もまだらな、薄ぼけた存在にかまけてばかりいては、君は君の人生を、真っ直ぐに歩んでいけないから。
「生きていて欲しい。これからも、この先も」
だから、進んで。振り向かずに前に。僕は、君と離れている時間を、僕という人間の価値を高めていく時間にしていくから。君の隣で笑い合える友として、生きていけるだけの力を蓄えるから。
「だから、貴方がこの先を生きていく理由を、俺にして下さい」
この人と、一緒に。
「最初から思っていたけど、君は、なんて傲慢なんだろうね。つくづく驚くよ」
「そうですか?だとしたら、それはきっと、貴方の影響です」
「僕の?」
「覚えてませんか?稽古が辛くて泣いてる俺のマメだらけの手を握って、いつも言ってくれたじゃないですか」
「………何だっけ」
「あ、その顔は分かってる顔ですね。なんでこう、貴方は昔から、素直じゃないかな」
つまらない人間、ありふれた人間、ごまんといる人間、その人達が築き上げてきた歴史、信頼、絆、家族。その地層が、僕達の生きる今の礎となっている。
「泣き言は、僕の努力を超えてから言えって、貴方に一日でも早く追い付きたくて、必死こいて頑張ってる子供相手に、そりゃないですよ」
「ふふ、でも、言われた通りに超えたじゃない。負けん気あるね、偉い偉い」
「貴方に見てもらいたかったから」
「そうか。なら、僕と同じ理由だね」
これまで出逢ってきた大切な人、これから生まれてくる大切な人、それらに踏みつけられる存在になれる覚悟。これから先の未来を抱いていく自負と、傲慢さ。
「離れていても、ずっと、お前に憧れていて欲しかったんだ。だけど、現実は厳しいね」
土になる勇気。
それが、今までの僕には無かった。
「八日です」
だけど、種を蒔き、丁寧に水をやり、育ててきた様な関係性でなくても。誰かのたった一言が、その人の礎となり、人生の指針となる事もある。
「貴方と再会してから、今日で、八日が経ちました」
自分が生きている事実が、誰かの人生の支えになる事もある。その一言が、誰かの明日を作る未来になる事もある。
「間に合って、よかった」
だから、そんな出会いが。
絆が。
夢が。
目標が。
恋が。
大切な誰かと一緒に、築き、叶えられたなら。
「生きていてくれて、よかった」
ただ、共に笑い合い、泣けばいい。
自然の環境を再現したゾーンが12あり、約1200種類の海や川の生きものが飼育・展示されているその大型水族館は、入館者の8割を大人が占めるという特徴を有し、『質実剛健な水族館』と評されている。また、多くの修学旅行旅行生が訪れる観光施設となっていて、多種多様な水中生物の生息している姿を、余す所なく鑑賞する事が出来る仕様になっているその大型水族館は、県内外問わず人気を博していた。家族で一度来た事はあったけれど、こんな風に、その、なんだろう……誰かと待ち合わせをして、一緒に回ろうだなんて、約束して出掛けた試しは無かったから、前々日の夕方くらいから、ずっとソワソワして落ち着かなかった。
「可愛いですね」
「うん、可愛いね。自然界だと、普段は水草を食べてるんだって。水族館だと、レタスとかキャベツとか、他の野菜で代用してるんだね」
この水族館にあって、アイドル的存在として愛されているマナティーの餌やりの時間に偶然遭遇したので、僕達は足を止めて、餌を無心に食べているのんびりした様子のマナティーの姿を鑑賞する事にした。見ているだけで癒されたり、その場にいるだけで愛される存在であるなんて、羨ましい限りだ。
自然界に存在すれば自由を手に入れられるだろうけれど、天候不順や外敵との棲み分けによる不自由さといった過酷な環境すらも受け入れなければならない。そんな生き方と、水温や体調や餌のタイミングすらも管理される温暖な生き方との間に、どちらがより幸せか論争を持ち込むのは、人間のエゴの極みなのかもしれない。
まずもって、マナティーの頭数が著しく減ってしまった理由や、生育環境の破壊の限りを尽くしてきたのは、人間なのだから。にも関わらず、僕は、この目の前にいる可哀想なマナティーを心の底から羨ましいと思ってしまっている。何故ならば、このマナティーは、人間のエゴが介在した環境の中から選ばれた、唯一無二の存在だから。
だって、『君は其処にいて、生きているだけでいいんだよ』なんて台詞、夢のまた夢でしょう、人間には。
「それ、本気で言ってます?」
水中で与えられたレタスを、もしゃもしゃと食べ散らかしているマナティーの姿に、わぁ、と歓声を上げている人達の一歩後ろでぼんやりと佇んでいると、僕の右隣にいるその子から、不思議な質問を投げ掛けられた。だから僕は、不意を突かれた様な気持ちになって、目を丸くしてから、その子に視線を向けた。
「どうして?」
「だって、言葉にも態度にも、感情が乗ってないから。本当は思ってないでしょう、可愛いだなんて。羨ましいって気持ち、全然隠せてませんよ」
知ったかぶりしないって、約束したのに。あの時の台詞、もう忘れたんですか、君は。
「あと、俺が可愛いって言ったのは、そんな貴方に対してですから」
何ですか、その、愛しい者を見る、慈しむ様な眼差しは。どう反応を返したらいいんですか。君は僕に、何と言って欲しいんですか。一体、何と返したら正解なんですか。
「上手に飼ってあげたい」
神様。
「ずっとずっと可愛がって、大切に大切に、甘やかしてあげたい」
彼のこの、頬から顎に掛けてゆっくりと撫ぜる指先から、蜂蜜で濡らした様な視線から、逃れる方法を教えて下さい。
「貴方を、俺だけに懐けたい」
僕を僕たらしめる存在価値が、消え失せてしまう、その前に。
「人志さんの、何処が好き?」
「……考えた事ない」
「じゃあ、今考えて」
「なんで」
「知りたいから」
恋とは、どんなものですか。自分自身の存在価値より、大切なものなんですか。もしも、それで頭が一杯になったら。もしも、恋の為に生きるしか能がない人間になってしまったら。誰か、もしくはその相手は、僕の人生の責任を取ってくれるんですか。
その方法とは?一体どうやって、どんな手段を講じて、責任を取ってくれるんですか。
僕は、その責任の取り方が分からない。ましてや、その責任を、相手に擦り付けたいとも思わない。
だけど、もしも。その責任を、好んで負おうとしてくれる人が目の前に現れたら。僕は、自分自身の存在価値を守る為に、全力で戦わなければならない。
「貴方の頭の中、全部、知りたいから」
つまらない人間になりたくない。
「あの日から空っぽになってしまった貴方を、俺がこの手で満たしてあげたいから」
掃いて捨てる程いる人間になりたくない。
「このまま、貴方を、みすみす死なせたりしたくないから」
自分の人生に於ける最終的な自己帰結の理由を、他者に依存したくない。
「だから、今俺は、こうして此処にいるんです」
だから、僕は、この感情を育てる事をやめた。人志、君を苦しめたくないから。だけど、きっと君は、そんな僕の気持ちに気が付いていたんだね。だから、誠也と再会してから漸く、自分の大切にしている彼女の存在を、僕に明かしたんでしょう。
『後は任せた』と、言わんばかりに。
君が、本当はどれだけ優しい人間かくらい、僕には分かっているから。優しくて、優し過ぎて、その優しさが相手を傷付ける時もあるんだという事実にも向き合っていける、逞しさがあって。だけど、そんな君だから、僕は、君という人と共に、いや、君に寄り掛かって、漸くここまで生きてこられた。
剣の道を失い、路頭に迷い、君に生かされ、君を失い。僕は、これからどうやって生きていけばいいか、分からなくなった。だけど、君は君の人生を生きていかなくてはいけない。こんな僕みたいな、輪郭もまだらな、薄ぼけた存在にかまけてばかりいては、君は君の人生を、真っ直ぐに歩んでいけないから。
「生きていて欲しい。これからも、この先も」
だから、進んで。振り向かずに前に。僕は、君と離れている時間を、僕という人間の価値を高めていく時間にしていくから。君の隣で笑い合える友として、生きていけるだけの力を蓄えるから。
「だから、貴方がこの先を生きていく理由を、俺にして下さい」
この人と、一緒に。
「最初から思っていたけど、君は、なんて傲慢なんだろうね。つくづく驚くよ」
「そうですか?だとしたら、それはきっと、貴方の影響です」
「僕の?」
「覚えてませんか?稽古が辛くて泣いてる俺のマメだらけの手を握って、いつも言ってくれたじゃないですか」
「………何だっけ」
「あ、その顔は分かってる顔ですね。なんでこう、貴方は昔から、素直じゃないかな」
つまらない人間、ありふれた人間、ごまんといる人間、その人達が築き上げてきた歴史、信頼、絆、家族。その地層が、僕達の生きる今の礎となっている。
「泣き言は、僕の努力を超えてから言えって、貴方に一日でも早く追い付きたくて、必死こいて頑張ってる子供相手に、そりゃないですよ」
「ふふ、でも、言われた通りに超えたじゃない。負けん気あるね、偉い偉い」
「貴方に見てもらいたかったから」
「そうか。なら、僕と同じ理由だね」
これまで出逢ってきた大切な人、これから生まれてくる大切な人、それらに踏みつけられる存在になれる覚悟。これから先の未来を抱いていく自負と、傲慢さ。
「離れていても、ずっと、お前に憧れていて欲しかったんだ。だけど、現実は厳しいね」
土になる勇気。
それが、今までの僕には無かった。
「八日です」
だけど、種を蒔き、丁寧に水をやり、育ててきた様な関係性でなくても。誰かのたった一言が、その人の礎となり、人生の指針となる事もある。
「貴方と再会してから、今日で、八日が経ちました」
自分が生きている事実が、誰かの人生の支えになる事もある。その一言が、誰かの明日を作る未来になる事もある。
「間に合って、よかった」
だから、そんな出会いが。
絆が。
夢が。
目標が。
恋が。
大切な誰かと一緒に、築き、叶えられたなら。
「生きていてくれて、よかった」
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