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ドルト村の冬編
第150話 ダンジョン攻略 11
「さむっ!」
「防寒、防寒!」
某文学作品ではないが、階段を下りたら雪景色とはこれ如何に。全員寒い寒い言いながらコートを出し、それを着ている。
私もコートを羽織りつつ、周囲を見回す。
うっすらと雪が被った一面の畑、そこを跋扈する魔物。魔物は野菜を食べているのか、畑に点在していた。それでも上階にいた魔物よりも数が多い。多すぎる。
魔物の種類はブルー系や白系の色合いばかりで、ボア、ディア、ウルフ、ラビット、フォックスが。ここに来て初めてフォックスが出た。
フォックスの肉は食べられないそうだが、毛皮や尻尾が人気とのこと。日本でもブルーフォックスの毛皮は人気だったものね。値段もそれなりに高かったが。
ただし、日本で見たものよりも青みが強く、青銀といった色見で見た目が美しい。白はどちらかといえば銀色か。
これはきっと貴族の間でも人気だろうなあ……なんて思いつつランツに話を聞くと、やっぱり人気だそうだ。
しかも、この国のダンジョンにはいない種らしく、輸入に頼っている現状。そんな中、深い階層とはいえ食材ダンジョンにブルーフォックスとホワイトフォックスが出たんだから、情報が出回れば貴族からの依頼が増えるだろうとのこと。
ただ、今のところ私たちしかここまで潜れていないことから、当面の間は輸入に頼ることになる、らしい。しかも数年単位で。
「そんなに弱くはないわよね、この国に常駐してる冒険者って」
「そうだな。だが、現状は四十階層止まりなのを考えると、レベルが足りないか技量が足りないかだろうな」
「SランクやAランク冒険者がいないってこと?」
「いないわけじゃないが、そういうやつらは他国のダンジョンに行ってしまうんだよ、飽きたと言ってな」
「あ~……」
ヴィンの話に納得する。この食材ダンジョンは三十階までは同じ景色とあって、攻略途中で飽きるらしい。しかも、素材が採れるとはいえほぼ食材ばかりだ。
下層に行くほど魔物が強くなっていくとしても、食材ばかりだと早々に飽きるんだと。だから、ここに来て食材ではないメイン素材となりうるブルーフォックスとホワイトフォックス、貴重なホワイトウルフが発見されたことで、もしかしたら一気に攻略する高位冒険者が増える可能性もあるとのこと。
特にホワイトウルフは外にはいないし、出るダンジョンも限られているとのこと。なので、絶滅する恐れのないダンジョンで、しかも下層に出るとなると品質も上がる可能性が高い。
品質が上がればその分買い取り価格も上がるから、もしかしたら高ランク冒険者がこのダンジョンに潜ってくれるかもしれないとヴィンが話す。
もちろんそれは、私たちがしっかりとこの階層を攻略し、素材を持って帰ることが前提ではあるが。
「それならそれでいいわよね。ここまで来てしまえば、転移陣で来れるわけだし」
「だな。先にボスを倒さないと狙った階層に来ることはできないが、AランクやSランクならなんとかなるだろう」
「ランクは上がらないけど、レベル上げはボクも頑張る!」
「俺も!」
「いい心がけだぞ、ヤミン、ヤナ」
ヤミンとヤナの宣言に、ヴィンが破顔する。気持ちはわかる。二人は素直だもんな。実際はそれだけじゃないんだろうけれど。
上階と同じように周囲の魔物を蹴散らし、ある程度広がったところでノンがサンクチュアリを展開。そこに入ったまま魔法を使う男性陣と、外に出て戦う私とノンを除いた従魔たち。
魔法だけでは物足りなかったようだ。
ドロップを落とすとすぐに腕輪に引き寄せられて消えるドロップ品。本当に便利だな、これは。ランツが商品化したいというのも頷ける。
が、これは世に出したらあかんやつでしょ。作れる職人がいるならいいけど、絶対に無理だと言える。いくら自重しないといっても、職人や工房を潰す気はない。
潰してしまったら、リュミエールとの約束が反故になるから。
だから、貸すのであれば村人中心か、このダンジョンに潜るメンバーだけだ。
今は村にいるけれど、春になったら旅をしたいと言い出すと思うんだよね、従魔たちが。そしてヤミンとヤナも。まあ、それならそれでいいと、私も思ってる。
今は先のことじゃなく、このダンジョンのことを考えないとね。
とりあえず、見える範囲内にいた魔物を全て倒しきり、畑へと移動する。腕輪に吸収された素材の確認は、セーフティーエリアを見つけてからだ。
野菜自体の種類はそんなに多くないようだ。白菜、キャベツ、ニンジン、ほうれん草、大根、長ネギ、芽キャベツ、小松菜、チコリー、葉ワサビ、そしてなぜか凍り豆腐。
なんで凍り豆腐が採れるんだよ! 実験しようと思ってた意味ないじゃん!
「……これを手本にして作ればいい、のか?」
「アリサ、何か言った?」
「手本がなんだって?」
「ああ、うん。凍り豆腐を作る実験をしようと思ってた矢先に、ここにあるからね……」
「「ああ~……」」
ヤミンとヤナも、私が凍り豆腐を作る話を知っていて、手伝ってくれると言っていたのだ。自分たちも食べたいからと。
なのに、ダンジョンで見つかってしまった凍り豆腐。三人して遠い目になるのはしょうがなくね?
「でも、葉っぱとはいえワサビが見つかってよかったよね、アリサ」
「俺もそう思った! できれば本物のワサビが欲しいよな」
「そうね。温かくなったら、湖から流れる川にでも行ってみようか」
「「うん!」」
元気いっぱいに返事をするヤミンとヤナ。やっぱ、刺身を食べるにはワサビが欲しいものね。ステーキに使ってもいいし。
手分けして野菜の採取をしながら話をしているうちに、その畑にあった野菜を取りつくした。他に誰かいれば半分は残したけれど、今は私たちのパーティーしかいないからね。
問題はない。
その中で、ヤミンが珍しい薬草を見つけた。その名はユキノシタ。
本来は春に花が咲くんだけれど、どうやらこの世界では初冬に咲くらしい。葉っぱは天ぷらにしてもいいし、ヤミン曰く薬草としてはしもやけや凍傷に火傷、虫刺されや中耳炎に効くなど、民間療法としても幅広く使われている薬草だ。
それは日本での話だが、この世界でも同じ効能があると、ヤミンが教えてくれた。さすが樹人だね。
他にも一般的な薬草も生えていたけれど、レベッカが必要としていたものではなかったのでそれはスルーし、セーフティーエリアを探して移動。
といっても、今回もマップを見ながら誘導したが。
二時間ほど戦闘と採取を繰り返し、セーフティーエリアに着く。すぐにテントを設置したあとで竈と焚火を作り、暖を取る。
動いていたとはいえ、雪があるのだ。さすがに火がないと寒い。
「まさか、雪景色になるとはなあ」
「そこは想定外でしたね」
「ああ。たまたま冬だったからいいが、これは夏だったら凍えていたな」
「確かに」
すぐにチャイを淹れてみんなに配ったあと、昼ご飯も兼ねてスープを作る。
「ヤナ、温石はわかる?」
「わかるぜ! なら小石をたくさん持ってくるな」
「ボクも行くよ、ヤナ」
「ありがとう、ヤミン」
「お願いね」
さすが転生者だ。
薪があるから炭を使ったカイロでもいいんだけれど、今はその容器を作っている時間がない。それは夜にでも作るとして。
温石とはなんだと聞きたそうにしているヴィンたちに「説明は夜にでも」と釘を刺し、先にご飯を食べてもらう。ご飯は採取したばかりの野菜を使い、ホワイトシチューにした。
全員でまったりしている間に端切れで巾着を錬成し、その中に温まった石を入れていく。
「これをポケットなどに入れておけば、外で寝てもそんなに寒くないわよ」
「へえ……こんなものでねぇ」
「もうひとつ考えていることがあるけど、それは夜にでも教えるわ」
「わかった」
それぞれに温石となった石を配り、セーフティーエリアを出る。下へと下りる階段の近くに、もうひとつセーフティーエリアがあるのだ。
誘導しつつそこを目指せば、翌日は階段まで誘導できる。その間に魔物の数を減らしておかないとなあ……と考えつつ、移動した。
*******
ちょっと遊んでみましたwカップに入ってるアリサですw
「防寒、防寒!」
某文学作品ではないが、階段を下りたら雪景色とはこれ如何に。全員寒い寒い言いながらコートを出し、それを着ている。
私もコートを羽織りつつ、周囲を見回す。
うっすらと雪が被った一面の畑、そこを跋扈する魔物。魔物は野菜を食べているのか、畑に点在していた。それでも上階にいた魔物よりも数が多い。多すぎる。
魔物の種類はブルー系や白系の色合いばかりで、ボア、ディア、ウルフ、ラビット、フォックスが。ここに来て初めてフォックスが出た。
フォックスの肉は食べられないそうだが、毛皮や尻尾が人気とのこと。日本でもブルーフォックスの毛皮は人気だったものね。値段もそれなりに高かったが。
ただし、日本で見たものよりも青みが強く、青銀といった色見で見た目が美しい。白はどちらかといえば銀色か。
これはきっと貴族の間でも人気だろうなあ……なんて思いつつランツに話を聞くと、やっぱり人気だそうだ。
しかも、この国のダンジョンにはいない種らしく、輸入に頼っている現状。そんな中、深い階層とはいえ食材ダンジョンにブルーフォックスとホワイトフォックスが出たんだから、情報が出回れば貴族からの依頼が増えるだろうとのこと。
ただ、今のところ私たちしかここまで潜れていないことから、当面の間は輸入に頼ることになる、らしい。しかも数年単位で。
「そんなに弱くはないわよね、この国に常駐してる冒険者って」
「そうだな。だが、現状は四十階層止まりなのを考えると、レベルが足りないか技量が足りないかだろうな」
「SランクやAランク冒険者がいないってこと?」
「いないわけじゃないが、そういうやつらは他国のダンジョンに行ってしまうんだよ、飽きたと言ってな」
「あ~……」
ヴィンの話に納得する。この食材ダンジョンは三十階までは同じ景色とあって、攻略途中で飽きるらしい。しかも、素材が採れるとはいえほぼ食材ばかりだ。
下層に行くほど魔物が強くなっていくとしても、食材ばかりだと早々に飽きるんだと。だから、ここに来て食材ではないメイン素材となりうるブルーフォックスとホワイトフォックス、貴重なホワイトウルフが発見されたことで、もしかしたら一気に攻略する高位冒険者が増える可能性もあるとのこと。
特にホワイトウルフは外にはいないし、出るダンジョンも限られているとのこと。なので、絶滅する恐れのないダンジョンで、しかも下層に出るとなると品質も上がる可能性が高い。
品質が上がればその分買い取り価格も上がるから、もしかしたら高ランク冒険者がこのダンジョンに潜ってくれるかもしれないとヴィンが話す。
もちろんそれは、私たちがしっかりとこの階層を攻略し、素材を持って帰ることが前提ではあるが。
「それならそれでいいわよね。ここまで来てしまえば、転移陣で来れるわけだし」
「だな。先にボスを倒さないと狙った階層に来ることはできないが、AランクやSランクならなんとかなるだろう」
「ランクは上がらないけど、レベル上げはボクも頑張る!」
「俺も!」
「いい心がけだぞ、ヤミン、ヤナ」
ヤミンとヤナの宣言に、ヴィンが破顔する。気持ちはわかる。二人は素直だもんな。実際はそれだけじゃないんだろうけれど。
上階と同じように周囲の魔物を蹴散らし、ある程度広がったところでノンがサンクチュアリを展開。そこに入ったまま魔法を使う男性陣と、外に出て戦う私とノンを除いた従魔たち。
魔法だけでは物足りなかったようだ。
ドロップを落とすとすぐに腕輪に引き寄せられて消えるドロップ品。本当に便利だな、これは。ランツが商品化したいというのも頷ける。
が、これは世に出したらあかんやつでしょ。作れる職人がいるならいいけど、絶対に無理だと言える。いくら自重しないといっても、職人や工房を潰す気はない。
潰してしまったら、リュミエールとの約束が反故になるから。
だから、貸すのであれば村人中心か、このダンジョンに潜るメンバーだけだ。
今は村にいるけれど、春になったら旅をしたいと言い出すと思うんだよね、従魔たちが。そしてヤミンとヤナも。まあ、それならそれでいいと、私も思ってる。
今は先のことじゃなく、このダンジョンのことを考えないとね。
とりあえず、見える範囲内にいた魔物を全て倒しきり、畑へと移動する。腕輪に吸収された素材の確認は、セーフティーエリアを見つけてからだ。
野菜自体の種類はそんなに多くないようだ。白菜、キャベツ、ニンジン、ほうれん草、大根、長ネギ、芽キャベツ、小松菜、チコリー、葉ワサビ、そしてなぜか凍り豆腐。
なんで凍り豆腐が採れるんだよ! 実験しようと思ってた意味ないじゃん!
「……これを手本にして作ればいい、のか?」
「アリサ、何か言った?」
「手本がなんだって?」
「ああ、うん。凍り豆腐を作る実験をしようと思ってた矢先に、ここにあるからね……」
「「ああ~……」」
ヤミンとヤナも、私が凍り豆腐を作る話を知っていて、手伝ってくれると言っていたのだ。自分たちも食べたいからと。
なのに、ダンジョンで見つかってしまった凍り豆腐。三人して遠い目になるのはしょうがなくね?
「でも、葉っぱとはいえワサビが見つかってよかったよね、アリサ」
「俺もそう思った! できれば本物のワサビが欲しいよな」
「そうね。温かくなったら、湖から流れる川にでも行ってみようか」
「「うん!」」
元気いっぱいに返事をするヤミンとヤナ。やっぱ、刺身を食べるにはワサビが欲しいものね。ステーキに使ってもいいし。
手分けして野菜の採取をしながら話をしているうちに、その畑にあった野菜を取りつくした。他に誰かいれば半分は残したけれど、今は私たちのパーティーしかいないからね。
問題はない。
その中で、ヤミンが珍しい薬草を見つけた。その名はユキノシタ。
本来は春に花が咲くんだけれど、どうやらこの世界では初冬に咲くらしい。葉っぱは天ぷらにしてもいいし、ヤミン曰く薬草としてはしもやけや凍傷に火傷、虫刺されや中耳炎に効くなど、民間療法としても幅広く使われている薬草だ。
それは日本での話だが、この世界でも同じ効能があると、ヤミンが教えてくれた。さすが樹人だね。
他にも一般的な薬草も生えていたけれど、レベッカが必要としていたものではなかったのでそれはスルーし、セーフティーエリアを探して移動。
といっても、今回もマップを見ながら誘導したが。
二時間ほど戦闘と採取を繰り返し、セーフティーエリアに着く。すぐにテントを設置したあとで竈と焚火を作り、暖を取る。
動いていたとはいえ、雪があるのだ。さすがに火がないと寒い。
「まさか、雪景色になるとはなあ」
「そこは想定外でしたね」
「ああ。たまたま冬だったからいいが、これは夏だったら凍えていたな」
「確かに」
すぐにチャイを淹れてみんなに配ったあと、昼ご飯も兼ねてスープを作る。
「ヤナ、温石はわかる?」
「わかるぜ! なら小石をたくさん持ってくるな」
「ボクも行くよ、ヤナ」
「ありがとう、ヤミン」
「お願いね」
さすが転生者だ。
薪があるから炭を使ったカイロでもいいんだけれど、今はその容器を作っている時間がない。それは夜にでも作るとして。
温石とはなんだと聞きたそうにしているヴィンたちに「説明は夜にでも」と釘を刺し、先にご飯を食べてもらう。ご飯は採取したばかりの野菜を使い、ホワイトシチューにした。
全員でまったりしている間に端切れで巾着を錬成し、その中に温まった石を入れていく。
「これをポケットなどに入れておけば、外で寝てもそんなに寒くないわよ」
「へえ……こんなものでねぇ」
「もうひとつ考えていることがあるけど、それは夜にでも教えるわ」
「わかった」
それぞれに温石となった石を配り、セーフティーエリアを出る。下へと下りる階段の近くに、もうひとつセーフティーエリアがあるのだ。
誘導しつつそこを目指せば、翌日は階段まで誘導できる。その間に魔物の数を減らしておかないとなあ……と考えつつ、移動した。
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⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
