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本編

☆その夜

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 藤田さんが私の乳房を揉み、乳首を擦るたびに、首筋を唇と舌で舐められるたびに、背中や子宮の辺りからよくわからない何かが這い上がってくる。

「あっ、あっ、は……っ」
「……可愛い。もっと愛撫してあげる」

 ちゅっ、ちゅっ、と音がして、肩や鎖骨、乳房の上にキスをされた。きつく吸われたらしく、ちょっと痛かった。それすらも何だかゾクゾクしてくる。

(気持ちいいって、こういうことなのかな……)

 セックスという行為が気持ちいいからなのか、好きな人に……思いが通じ合った人にされているからなのかわからない。だけど、「優しくする」と言った藤田さんはその言葉の通り、私の官能を引き出すかのように、ゆっくりと愛撫してくる。そのたびに、身体が熱くなっていく。

「んあっ、あんっ、あっ、あっ」
「感じてるの? 乳首が硬く尖って来た」
「ああっ、あっ、藤田、さんっ」

 乳首を口に含まれて、ペロリと舐められた。それだけでゾクゾクしてきて藤田さんの頭に抱きつくと、それが彼の中の何かを刺激したようで味わうようにゆっくり舐めたり吸ったりして来た。
 それが気持ちよくて、つい声をあげてしまう。それに藤田さんの名前を呼んだら、私が思っていた以上にねだるような声になってしまって、恥ずかしくなる。

「藤田、さっ、あっ」
「章吾だよ。章吾って名前で呼んで、ひばり」
「章吾、さ、ああっ」

 名前で呼んだら、乳首を吸いながらもう片方の乳首を指で捏ねられた。それがあまりにも気持ちよくて、藤田さんに……章吾さんにしがみつくことしかできない。
 左を堪能したのか今度は右も同じように愛撫し、右を堪能したら左を愛撫してと、何度も交互に乳房を可愛がるように愛撫する章吾さん。
 そうしながらも片手がお腹や腰、足を撫であげ、アソコに到達した。

「……っ、あっ、あっ、ああんっ!」
「濡れてきてるね……気持ちいい?」
「んっ、あっ、わかん、ないっ」
「そうだよな、ひばりは初めてだもんな」

 大事なところをゆっくりと擦られて、粒を刺激されたら甘い痺れが走った。そのことで声をあげたら、章吾さんがペロリと自分の唇を舐める。その妖艶な仕草に、身体が震える。
 両胸とアソコを擦られて、子宮の辺りから震えが走り、さらに粒を弄られてまた震えが走る。ただただ声をあげていたら、胎内に指が入り込んできた。

「処女だけあって狭い……」
「んぁっ、あっ、あっ」
「ゆっくりほぐすよ、ひばり。ほら……こうして……」
「あっ、はっ、ああっ」

 くちゅりと音がして、胎内に入っていた指がゆっくりと動きだす。それと同時に乳首を捏ねられて背中を反らすと、また乳首を口に含んで舐められた。そして粒を擦られたらしく、痺れが身体中を駆け巡り、視界が白く弾けた。


 ***


「ああぁぁぁっ!」
「ん……イったか」
「はっ、あっ、イ、く……?」
「そう。気持ちよくて絶頂を迎えた、ってこと」
「あ……。はうっ、あっ、章吾、さん、……っ、ああんっ」
「まだほぐれてないからね……何回でもイって、ひばり」

 甲高い声をあげたあと、ひばりの身体が弛緩した。だが、男を知ってる女ならともかく、何も知らないひばりにいきなり俺の肉竿を挿れるのは無理だった。只でさえ狭い蜜口なのだ……そこをもっとほぐさないと、ひばりは痛がるだろう。
 俺としてはそれでもよかったが、思いが通じ合った大事な女性ひとに「優しくする」と言った以上無茶をしたくなかったし、緊張していたひばりを怖がらせたくはなかった。素直なひばりに、セックスに対する恐怖を与えたくはなかったのだ。
 今まで付き合ってきた女は結構いたし、ふられることのほうが多いとはいえ、俺としては大事にしてきたつもりだ。だが、この約二ヶ月間ひばりとメールや電話をして、こっそり他の基地の航空祭にまで来てくれた女はいなかった。まあ、当たり前だよな、同じ自衛官が多かったんだから。
 お互いに忙しかったせいもあるかも知れないし、俺の対応がまずかったのかも知れない。『戦闘機乗り』という俺の仕事を理解してくれているとばかり思っていただけに、少なからずショックもあった。
 だが、ひばりと出会って、「彼女は違う」と感じた。何も知らないせいもあるんだろうが、それでも毎日かかさず、【おはようございます。今日のお天気はどうですか? 頑張ってください】というメールに【お疲れ様でした!】という他愛もないメールをくれたのだ。しかも、俺の仕事に支障をきたさないよう、【お返事は夜でいいですよ】という言葉も添えて。

 今まで、そんなことをしてくれる女なんかいなかった。こっちから連絡するまで、何も言って来ないほうが多かった。

 それが悪いとは言わないが、ひばりからこまめに連絡がくるようになって初めて、俺はそれが不満だったことに気づかされたのだから。中には相手から連絡が来ることもあったが、ひばりみたいに何回もやりとりすることはなかった。

「あっ、あんっ、ふぁ、ああんっ!」

 指を二本に増やし、蜜壺をほぐしていく。そのあたりで足を大きく広げて膝を曲げ、秘部に顔を近づけて秘唇を舐めた。

「やめっ、章吾さん、だめっ! あっ、やっ、ああんっ!」

 襞を丁寧になぞり、粒を舐めるとひばりが啼き、身体が跳ねた。逃げようとする身体を押さえ込むように乳房を掴むと、ぴちゃぴちゃと音をたてて粒を舐めながら乳房を揉んだ。若いだけあって張りがあり、掌に吸い付くようなその柔肌に夢中になる。

「ああっ、やんっ、はぁっ、あっ、ああんっ!」

 敏感らしいその身体が、ひと揉みごと、ひと舐めごとに跳ね、白い身体を紅く染めあげていく。そんなひばりの状態にゾクゾクしつつ、愛撫を施していく。蜜壺を舐め、ナカに舌を挿れて舐め、乳首を摘んで捏ねるとひばりが喘いで啼く。その可愛い声を聞きたくて、何度も攻める。
 指を三本に増やしてバラバラに動かし、蜜壺を丁寧にほぐす。そろそろ大丈夫だろうと身体を起こすと履いていたものを全て脱ぎ捨て、ひばりの足を掴むと蜜壺に肉竿の先端をあてがった。

「ひばり……挿れるぞ」
「あっ、はい、あっ、んん……っ、あああっ!」

 挿れてからスキンを忘れたと思ったが、先走りが出ている以上今更だ。ひばりが妊娠したとしても構わないと思ってしまった自分自身に内心驚きつつ、離すつもりはないなとそのまま腰を動かし始めた。
 ゆっくりと腰を動かしながら、キスをしたり乳房を揉んだり、乳首を擦ったりする。その度にナカの壁が俺の肉竿を締め付け、奥のほうへと誘おうとする。

「あんっ、あっ、はぅっ、ああっ」
「はっ、ひばり……っ」
「ああんっ、章吾、さんっ、好きっ、好きっ、あああっ!」
「俺も、好きだ……っ」

 ここに来て煽るなよ! と内心思いつつゆっくりだった腰の動きを早め、その奥へと精を吐き出した。そしてひばりをぎゅっと抱きしめながら、お互いに息が整うのを待っていると、ひばりが抱きついてきた。

「はぁっ、あ……章吾さん、今……」
「ごめん、ナカに出すつもりはなかったんだが……」
「大丈夫です。私も嬉しかったから……」

 ひばりの顔をみれば、はにかんだように微笑んでそんなことを言う。まさか「嬉しかった」と言ってくれるとは思わなかった。

 天然か?! それとも俺を試してるのか?!

 小悪魔め、と思いつつも可愛いからいいかと内心溜息をつき、ひばりのナカから肉竿を抜くと、寂しそうな顔をしたひばりに驚く。

「ひばり……?」
「なんですか?」

 無自覚でその顔とか……ヤバイだろ!

「……なんでもない。風呂に入るか」
「え、その……うん。んっ、もう、章吾さんってば」

 初めて崩れた言葉に嬉しくなってキスをすれば、「もう」と言いながらも笑顔を浮かべるひばりが愛しくなる。先にベッドから下り、ひばりに手を差し伸べる。

「動けるか?」
「多分……」

 俺の手をとり、ゆっくりとした動きでベッドから下りたひばりは、「大丈夫です」と言って歩きだそうとしたものの、何かに気づいたのか「先に歩いてください!」と俺の背中を押してくる。

「恥ずかしいのか?」
「恥ずかしいに決まってるじゃないですか!」
「たった今まで俺に全身を見られて、気持ちよさそうに啼いて喘いでいたのに?」
「う……っ! そ、それとこれとは別です!」
「あははっ、照れんなよ」
「しょ、章吾さんのバカーーー!」

 そんなやりとりをしながら風呂場に行くと、ひばりはさっきのことがなかったかのように窓際に寄った。視線の先には、青白く光るスカイツリーが見えた。

「……綺麗」
「そうだな。見る前に身体を洗え、ひばり。風邪引くぞ? それとも俺が洗ってやろうか?」
「きゃー! なんてこと言うんですか! バカッ! エッチ!」
「だから、さっきまでエッチなことを散々してただろうが」

 本気で洗ってやろうかと思ったものの。それは今度の楽しみにとっておくことにし、ひばりを促して先に身体を洗わせた。そして俺が身体を洗っている間に湯船に浸かったひばりは窓のへりに手を乗せ、外を眺め始めた。

(まったく……)

 夢中になって外を見るひばりに呆れつつ、ここに来る時に「地元から出たことがない」と言っていたことを思い出し、仕方ないかと溜息をつくとひばりに近寄った。そして後ろから抱きしめ、柔らかな乳房を鷲掴んでゆっくりと揉むと、「あんっ」と言って背中を反らせた。

「あ……、はあんっ」
「乳首が勃って来たね、ひばり。もしかして感じてる?」

 後ろからひばりの乳房を掴みながら、そそられる白い背中に唇を落とす。時折きつく吸って赤い華を散らし、唇と舌を這わせるとひばりの身体が震えた。

「んっ、あっ、やんっ」

 背中を反らせたのをいいことに、乳首を捏ねながら背骨の溝を舐めていく。

「ああんっ、あっ、章吾さ、はぅっ」
「ひばり……可愛い……もっと啼いて、声を聞かせて」
「あ、あ、あ、章吾、さ、あんっ、ああっ」
「ん……、いい子だ。ご褒美をあげよう」

 手に吸い付くような柔らかい乳房を揉みしだき、蜜壺も一緒に愛撫を施していく。


 夜はまだまだこれからだと、口角を上げて気持ちいい乳房と背中を堪能し始めた。



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