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第一章 【山を繋ぐ大橋】
第六節 【作戦開始】
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真っ暗な闇に包まれて四人は森の中を駆けていた。
今夜は新月で月明かりもない。
作戦は簡単なもので、カムイがまず囮になりオークたちに連れられてゆく。
その後残りの三人はそれを尾行、オークの巣に着いたあと三人は外で待機し中に入ったカムイは魔法を乱射し騒動を起こさせる。
それを合図に三人が突入し制圧、と言った感じだ。
時間が限られていたためあまり良い作戦ではないが、捕らえられているカムイの仲間たちを解放すればある程度の戦力になるので後は力技でどうにかすれば良いと四人は考えた。
森の中を走っていると、オークがいるのが確認できた。
数は3~4匹程だろうか、夜間の見回りでもしているのだろう。
「カムイ、このまま作戦通りに実行する。準備はできているか?」
「はい、少し怖いですが行ってきます︙」
と言ってカムイは音を立てながらオークの元へと走っていき、作戦通りオークに捕らえられた。
オークは一応周囲を警戒していたようだが、ルーン達に気づくことは無かった。
オークの巣は割と近場にあり、とても大きい入り口から大規模の洞穴を巣として使っているようだ。
周りは草木が生い茂っているため、今まで誰にも見つかる事はなかったのだろう。
カムイが中に連れられて行ったので、合図となる騒動が起こるまでは三人は待機だ。
オーク達の足音が聞こえなくなった時、ルーンが口を開いた。
「そういえばなんでアイリスは今回の作戦には賛成で良かったの?」
よく考えたら作戦会議の前にアイリスには聞いていなかったことをルーンは思い出してそう言った。
アイリスは少しの間を置いて、
「私には元々拒否権はありませんから、それにこれは自分の意志でもあります。私はこれでも困っている人を放っては置けない性格なので︙」
ルーンは素で驚いた、最初に出会った時のイメージでアイリスは結構冷酷な正確だと思っていたが全然そんな事は無かったからだ。
ルーンは微笑みながら、
「そういうの僕好きだな︙」
と、ぼそっと言った。
「おい、いい雰囲気のとこ悪いが俺がいるんだぞ」
エルが呆れ顔でルーンに言った。
「それに今は敵の真ん前だ、もうちょい集中しねぇと何があるかわからんぞ」
「ご、ごめんエル」
ルーンは顔を赤らめながら答えた。
そして二十分くらいだっただろうか。
突如洞穴から爆撃音が聞こえ、オークの叫び声が聞こえ出した。
「合図だ、作戦開始だ!行くよ、アイリス!エル!」
「はいっ」「おう!」
今夜は新月で月明かりもない。
作戦は簡単なもので、カムイがまず囮になりオークたちに連れられてゆく。
その後残りの三人はそれを尾行、オークの巣に着いたあと三人は外で待機し中に入ったカムイは魔法を乱射し騒動を起こさせる。
それを合図に三人が突入し制圧、と言った感じだ。
時間が限られていたためあまり良い作戦ではないが、捕らえられているカムイの仲間たちを解放すればある程度の戦力になるので後は力技でどうにかすれば良いと四人は考えた。
森の中を走っていると、オークがいるのが確認できた。
数は3~4匹程だろうか、夜間の見回りでもしているのだろう。
「カムイ、このまま作戦通りに実行する。準備はできているか?」
「はい、少し怖いですが行ってきます︙」
と言ってカムイは音を立てながらオークの元へと走っていき、作戦通りオークに捕らえられた。
オークは一応周囲を警戒していたようだが、ルーン達に気づくことは無かった。
オークの巣は割と近場にあり、とても大きい入り口から大規模の洞穴を巣として使っているようだ。
周りは草木が生い茂っているため、今まで誰にも見つかる事はなかったのだろう。
カムイが中に連れられて行ったので、合図となる騒動が起こるまでは三人は待機だ。
オーク達の足音が聞こえなくなった時、ルーンが口を開いた。
「そういえばなんでアイリスは今回の作戦には賛成で良かったの?」
よく考えたら作戦会議の前にアイリスには聞いていなかったことをルーンは思い出してそう言った。
アイリスは少しの間を置いて、
「私には元々拒否権はありませんから、それにこれは自分の意志でもあります。私はこれでも困っている人を放っては置けない性格なので︙」
ルーンは素で驚いた、最初に出会った時のイメージでアイリスは結構冷酷な正確だと思っていたが全然そんな事は無かったからだ。
ルーンは微笑みながら、
「そういうの僕好きだな︙」
と、ぼそっと言った。
「おい、いい雰囲気のとこ悪いが俺がいるんだぞ」
エルが呆れ顔でルーンに言った。
「それに今は敵の真ん前だ、もうちょい集中しねぇと何があるかわからんぞ」
「ご、ごめんエル」
ルーンは顔を赤らめながら答えた。
そして二十分くらいだっただろうか。
突如洞穴から爆撃音が聞こえ、オークの叫び声が聞こえ出した。
「合図だ、作戦開始だ!行くよ、アイリス!エル!」
「はいっ」「おう!」
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