見世物小屋の少年たち【R18】

わらいしなみだし

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舞台2ー13

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 男が舞台上から自分の席へ戻ったのを見計らってから那智は客席に向かって催促した。

「もうひとつ残ってるが、次は誰がわっちのココを欲しがるんだい?」

 見えてない方の胸の先を親指で示しながら客を煽った。

 客達は躍起になって自分をアピールしているが、後方の客席から一人の男が立ち上がって此方に向かってきた。

 後方に座っている客層は庶民層ではなく、大棚の主や旗本のちょっとした富を持った客や武士の客である。

 そこからやって来た客は有無を言わさない目で客等を睨み客等はその男の腰元の刀を見て男の通る場所を譲っていく。

 どう見ても武士の身分だが位は然程だというのは窺える。
 身分が高い武士なら御簾部屋に座している筈なのだから。

 厭らしく笑った武士は図々しくも那智の許可もなく舞台に上がる。

「わっちはお前さんを呼んじゃあいないんだけど?」

 片側の着物はまだはだけたままの状態で那智は軽く鼻で嗤った。

「下賎な男に遣れるのなら、俺がもらってもよかろう?身分からして俺が一番相応しいと思うのだが?」

 那智にそういいつつも目線は那智のぷっくらと尖った桃色の先端にある。
 舌舐りを隠す事なく那智にその様子を見せつける。

 その様はまるで蛇そのもので顔立ちも似ていて薄気味悪く、先程の男とは雲泥の差の醜い男だった。
 ひょろっとした体躯なのに目はギラついていて武士という名ばかりの男ではないということは明らかだった。

 武士ならば刀は飾りではないだろう……
 この男を怒らせば今の間合いではどうすることも出来ない。
 だからって此処で勝手されて舞台を台無しにさせる訳にはいかない……。

 那智は腹を括ることにした。

「いいよ……あんたで」

 客達の方を見ると心配そうに皆がこの様子を伺っている。

「十だ。約束は守んなよ。此処ではあっちの言葉がすべて優先される舞台なんだからね」

 那智は舞台に勝手に乱入してきた武士の男に言い放った。
 からだは震えてはいないが手は怒りで震えるのを止められなかった。
 それを察せられないようにぎゅっと両手を握りしめた。

「わかったからもったいぶらねえでさっさと出しな。俺がたっぷりかわいがってやる」

 最後通告のような言葉を吐き、男が那智の方へ一歩一歩と近づいていった。

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