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エルトニア王国編

柔対豪

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「くっ…全部避けやがるぜ…!」
アリスは出っ歯でちょび髭のおっさんを殴ったり蹴ったりし続けるがそれを全て避けたり刀で防いだりし続ける。
「おんなぁ、おめぇはまだまだ弱い方だぁ、さっさとこのちっこい女の子を渡して帰れぇ!」

 「断る!テメェみたいなぶっさいおっさんに私の彼氏を渡してたまるかぁ!ゴラァ!」

「ひひん!威勢は良いがおめぇじゃ俺には勝てねぇ。それに彼氏ってぇおめぇこいつぁどう見ても可愛い女の子だ!おめぇはレズか?」
おっさんの問いに対してアリスは顔を一瞬赤らめる。

「う、うるせぇ!!お前はこいつの本性を知らないだけだ!こんなプリティーで可愛い女に見えるが正体はただのスケベの男だぞ!」

アリスの話を聞かずにオッサンは斬りかかる。それをアリスは避けるがオッサンは避けた方向を予測してたのか即座にアリスの顔を右手で掴み叩きつける。彼女が叩きつけられたところは地面が割れアリスは食い込む!!

「アリス!!」
 王女は顔を青ざめさせ心配のあまり叩きつけられた彼女の名を叫び涙を流す。
もしも太郎もアリスが叩きつけられるところを見て驚きを隠せない。
 おっさんはアリスの息をとまってるところを確認すると彼女の顔から右手を離そうとする。

ガシッ!!!
おっさんの右手を叩きつけられてボロボロなアリスが掴む。
「捕まえた…♡調子に乗ってんじゃねぇぞ…クソじじい…!この程度で完全に死ぬと思ってんのか!?」

「ひひん!離せ!腕がいてぇ!!!」
おっさんは掴まれた右手を振りほどこうとするがアリスは全く離さない。それどころかそのまま引っ張り右手の関節を後ろに曲げる。足で背中を押す。

「がぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
おっさんは激痛に悶え苦しむ。
「人を襲ったり攻撃したりするってことは死ぬ覚悟が出来てんだろうな!!」
虫の息のアリスは更におっさんの関節を曲げながら背中を思いっきり蹴るとおっさんは激痛のあまり気絶した。それと同時にアリスは気絶した。
もしも太郎は慌ててアリスをおんぶしてエルトニア王国に運び込みながら走って行った。
王女ももしも太郎に追っていった。

しかしダークコンピュータだけは残っていた。
おっさんは目を覚ますとダークコンピュータがニコニコとした笑顔でおっさんを見つめる。

「おめぇ!!なんなんだ!動けねぇ!」

おっさんは岩にロープで縛られていたのだ。

 「ねぇ♡ゲームマスターを殺そうとしたらいけないよ♡」
ダークコンピュータは可愛らしくおっさんに忠告する。

「ひひん…ここは俺たちの領地なんだよ!!だから沢山の人をぶっ殺して何が悪りぃ?」
おっさんは強気でダークコンピュータの忠告に反発する。

「じゃあ殺されていく人ってどんな絶望していくのだろう♡君はそんな沢山の人に死の絶望を与えてきたね♡」

「ひひん!ここを通った奴はみんな俺たちに殺されるんだぁ!それがルールだよ!」

「そっかぁ♡おじさん、命を大切にしてないんだね♡おじさんの横に時限爆弾仕掛けてることに気付いてるかい?」
ダークコンピュータはにこりと笑顔で教えてあげるとおっさんはさっきまでの態度を変えた。
「助けてくれぇ!!ひひん!!死にたくないんだ!!俺にぁ夢があっていつか旅に出る!そんな夢があるんだぁ!!何でも言うこと聞くだぁ!!金もくれてやるだぁ!!」

「僕ね、ゲームマスターだから君が何人人を殺したか知ってるよ♡君は615人の命乞いを聞いて助けたことあっちゃう?僕は君の命乞いをもっと聞いてたい♡」
おっさんの命乞いをし続けるがダークコンピュータは笑顔を見せ続けておっさんを見つめ時限爆弾を確認する。あと30秒を切るのを確認するとダークコンピュータはこの場を去ろうとする。

「残りの時間は君の殺した人たちの分もしっかり絶望してね♡ばいばい♡」

ダークコンピュータがこの場から去った後もおっさんはもがき続けるがそれも惜しくも時限爆弾は爆発した。

「はぁ…♡はぁ…♡初めて人を殺しちゃった♡マスターは褒めてくれるかな♡」
ダークコンピュータは興奮しながらエルトニア王国に歩いて向かう。

「おじさんの命乞いもとても最高だったけどアリス達には内緒にしなきゃ♡」
ダークコンピュータは自分のしたことをアリス達に内緒にしあんまりしないようにしようと心に誓った。
続く






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