銀狼【R18】

弓月

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禁忌の果実を貪レ

禁忌の果実を貪レ_6

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 冷たい筈の夜風を浴びる二人の

 尚も沸き立つ身奥の熱。

 湖の畔で重なる影はどう見ても、愛し合う男女の甘い逢瀬でしかない。



 ──しかしそれは間違いだ。



 乙女に被さる美しい男は人ではない。

 彼は狼……恐ろしい化け物。

 人間を喰らう異形の生き物。



 彼等は何故、これほどに互いを求め抱き合っているのだろう──。



 求めれば求めるほどに……深みにはまる。

 いくら其処が甘美な魅力に溢れていても、留まる事は許されない。



 ──少なくとも男の方はそれを重々承知の筈だ。



 彼女が此の地に足を踏み入れた時にはもう……運命の歯車は、既に動いていたのだから。


 月も森も知っている。


 知らないのはこの憐れな乙女ただのひとり──


 彼女だけだというのに…。













───…








 ロー




 わたしね、わたし……




 貴方のことが…──












 ──嗚呼、やっぱり




 上手く言えそうにないわ……。


































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