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第1章~無能な勇者~
第4話~フエーナの虚言~
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「ちょっと待てやコラァァァァァッ!」
俺は正直うんざりとしていた。この声の主はシューイン。どうやら気絶から覚めて俺たちを追ってきたらしい。そして肩を怒らせながらこちらに歩いて来る。相当頭に来ているようで少しでも刺激すれば爆発しそうな様子だ。そしてヤツはギルド中に聞こえる声でこう言い放った。
「聞いてくれ!コイツらは俺たちが依頼された獲物を横からかすめ取って行きやがったんだ!」
と。全くもって完全な言いがかりだが、誰が先に見つけて誰が先に倒したかなどには触れず、あくまでも自分たちが仕事を受注していたという部分を強調して言い放ったのだ。相変わらずそういった悪知恵は随分と働くようだ。
そしてヤツの狙い通り何人かは俺たちがヤツらが仕留めた魔物を横から掠め取って申請したのだと信じる者も出始めた。
「言いがかりはやめろ。俺たちが先に見つけ、放っておいては危険と判断して仕留めたんだ。見つけても無かった癖に獲物を掠め取ろうとしたのはお前たちだ。」
俺は当然反論する。勇者として魔王を討伐する決めたこの身に卑劣な勇者などという風聞を立たせるわけにはいかない。無能だと言われるだけならば自分の実力を示せば良いだけのことだ。
しかし自身の行動についてはそうはいかない。悪い噂が立った後にどれだけ善行を積もうと悪行の噂を払拭するのは非常に難しい事だと思う。
「お前がイングジャミに勝てるわけないだろ!ミオーニー仕留めたこの俺の方が強いんだからよぉ。」
「掠め取ろうとして返り討ちに遭っておいて何を言ってる。」
「とにかく依頼を受けていたのは俺で俺たちが探索してたんだ。」
相変わらず昔のミオーニーを仕留めた時の話を持ち出して自分の方が強いのだと言って周囲に味方を作ろうとするシューイン。
そしてコイツらはミリアの火柱を見てこっちに来たため、火の魔術を使用し、そして俺が大体前衛に立つのも昨日の途中までパーティーを組んでいた故に知っており、戦闘の状況説明もそれなりに辻褄の合う主張をしてきた。
俺の剣に血でも残っていればよかったのだが、敵をしっかりと倒した後に剣に血が付いたままで納めることなどまず無いので、俺の剣には血の一滴も残っていない。
結局俺たちとシューインたちの主張は平行線のままで水掛け論にしかならなかった。
「そこまでだ。」
そんな水掛け論になっていたところに男の声が割って入った。するとさっきまでざわついていた傍観者たちの声が静まり返った。
俺はこの変わりように驚いて傍観者たちが着席しているテーブルの方を見る。それなりに腕っぷしに自信がありそうな冒険者たちがやけに緊張している。一体何者が来たのか。俺は声が聞こえた方向を見た。
俺は正直うんざりとしていた。この声の主はシューイン。どうやら気絶から覚めて俺たちを追ってきたらしい。そして肩を怒らせながらこちらに歩いて来る。相当頭に来ているようで少しでも刺激すれば爆発しそうな様子だ。そしてヤツはギルド中に聞こえる声でこう言い放った。
「聞いてくれ!コイツらは俺たちが依頼された獲物を横からかすめ取って行きやがったんだ!」
と。全くもって完全な言いがかりだが、誰が先に見つけて誰が先に倒したかなどには触れず、あくまでも自分たちが仕事を受注していたという部分を強調して言い放ったのだ。相変わらずそういった悪知恵は随分と働くようだ。
そしてヤツの狙い通り何人かは俺たちがヤツらが仕留めた魔物を横から掠め取って申請したのだと信じる者も出始めた。
「言いがかりはやめろ。俺たちが先に見つけ、放っておいては危険と判断して仕留めたんだ。見つけても無かった癖に獲物を掠め取ろうとしたのはお前たちだ。」
俺は当然反論する。勇者として魔王を討伐する決めたこの身に卑劣な勇者などという風聞を立たせるわけにはいかない。無能だと言われるだけならば自分の実力を示せば良いだけのことだ。
しかし自身の行動についてはそうはいかない。悪い噂が立った後にどれだけ善行を積もうと悪行の噂を払拭するのは非常に難しい事だと思う。
「お前がイングジャミに勝てるわけないだろ!ミオーニー仕留めたこの俺の方が強いんだからよぉ。」
「掠め取ろうとして返り討ちに遭っておいて何を言ってる。」
「とにかく依頼を受けていたのは俺で俺たちが探索してたんだ。」
相変わらず昔のミオーニーを仕留めた時の話を持ち出して自分の方が強いのだと言って周囲に味方を作ろうとするシューイン。
そしてコイツらはミリアの火柱を見てこっちに来たため、火の魔術を使用し、そして俺が大体前衛に立つのも昨日の途中までパーティーを組んでいた故に知っており、戦闘の状況説明もそれなりに辻褄の合う主張をしてきた。
俺の剣に血でも残っていればよかったのだが、敵をしっかりと倒した後に剣に血が付いたままで納めることなどまず無いので、俺の剣には血の一滴も残っていない。
結局俺たちとシューインたちの主張は平行線のままで水掛け論にしかならなかった。
「そこまでだ。」
そんな水掛け論になっていたところに男の声が割って入った。するとさっきまでざわついていた傍観者たちの声が静まり返った。
俺はこの変わりように驚いて傍観者たちが着席しているテーブルの方を見る。それなりに腕っぷしに自信がありそうな冒険者たちがやけに緊張している。一体何者が来たのか。俺は声が聞こえた方向を見た。
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