魔力がなかったので能力を磨いてみたら、新しい幸せに巡りあえそうです!

泳ぐ。

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21 会合。

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 それからすぐ服を着替えて髪を整え、大きな部屋に案内された。そこで南のご当主様とアークのお兄さんたちを待つ間、さっきフィーがヒューに頼んでくれたチャイを戴いた。
 スパイス入りのミルクティーはとても美味しくて、後から作り方を聞いてみようと思った。


 暫くすると、フィーとヒューのお父様までいらして、二人を助けてくれてありがとうとお礼を言われた。二人によく似ているお父様だった。

 アークの一番上のお兄さんは、うちの兄さんたちの元同級生で、昔話で盛り上がっていた。
 アークの二番目のお兄さんは、私を見て「あ、ヒューの魔力の綺麗なお姫様だ」と言った。なんだそりゃ? と思ってヒューを見たけど、聞こえているはずなのに無表情のままだった。

 私はぼんやりと、少し前に兄さんたちと一緒にあちこちの会議に出ていたのを思い出した。
 この会議が終わった後もきっと兄さんたちは触れ合うに違いない。

 私はゆっくりと瞬きを繰り返すと、自分の身体の奥底に重たさを感じて少し呼吸を浅くした。


 暫くして、南のご当主が部屋に入ってきて、この大きな部屋の大きな扉がバタンと閉められた。

 とても威厳のある方で、背中がピリリと緊張した。
 挨拶と私へのお礼が伝えられた後、ラディ兄さんが私がここでお世話になっていることに丁重に感謝を述べた。私も一緒に頭を下げた。

 そのすぐ後に、ラディ兄さんは言った。

「申し訳ない、妹の顔色が先程より悪くなってきたのでこれで下がらせてやってほしいのですが」

 そう言ってくれて、私は初めて自分が具合の悪さを感じていたことに気が付いた。
 南の人たちが慌てて「そうしてください」と心配そうな顔を向けてくれた。

 少し離れた席にいたヒューが立ち上がり「私が部屋まで送ります」そう言って手をとってくれたので、お礼とお詫びを述べてから部屋を後にした。
 ラディ兄さんは「終わったら部屋に顔を出すから」と小声で伝えてくれた。なんだかホっとした。


 さっき寝起きしていた部屋へ戻ると、ホテルから引き上げてきて貰った荷物が届いていた。

 テーブルに置かれていた買ってきて貰ったお菓子の半分を「皆さんで食べてください」とメイドに渡し、ヒューに着替えるからと一回部屋を出て貰い、スーツケースの中にあった自分の部屋着に着替えて髪を解いた。

 その間にヒューは温かいお茶を持ってきてくれて、丁寧に淹れてくれた。
 綺麗な正装に近い服を着こなしているヒューはとても素敵だった。

「ニナ、大丈夫? そのお茶飲んだら、魔力をみせて貰ってもいい?」
「うん、ありがとう」
「横になった方がいいね。なんだか慌ただしかったよね、ごめんね」

 ヒューはわたしからカップを静かに取ると、手を引いてベッドまで誘導してくれた。
 横になると、無理のない体制で私の手首を包み「疲れが出たんだね」と言った。それから魔力を整えてくれた。

 そして私のおでこをサラっと手のひらで撫でて「休んだらきっと良くなるから。今はゆっくり休んで」そう言って、まるで魔法をかけるみたいに温かさを分けてくれた。私は内側からベッドに沈めていくかのように、ただ目を閉じて自分の身体が欲していることを受け入れることにした。

 ヒューが私のまぶたにキスをしてくれたことに、全く気付かないまま眠りにおちた。

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