無理ゲーと化したファンタジー世界で瀕死のままハンドガンとナイフ一本で攻略

秋十

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真のラスボスは女神 残機×2

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「勝手に終わらせないでください」
 また白い箱のような空間に飛ばされ、眠っている俺の頭に女神が蹴りを入れてきた。
「貴方にはまだ、やらなければならないことがあります」
「世界を救うことですか?」
「そうです」
「前任者がいるのに?」
「これは女神のご意思です」
 この女神語彙力がないなぁ。
「もう世界は救われているんでしょう!? ならなぜまた俺が救わなくちゃいけないんですか!?」
「だって、改変しちゃったんだもん」
「?」
 この女神急にぶりっ子になりだしたぞ。
「前任者が全クリした後、世界には平和が訪れたの。だけど余りにもほのぼのし過ぎて観ててつまんなくなったもん。そこで、世界を改変してまた別の人にやってもらいたいなーと思ったの」
 うわ~、そんな理由で?
「と、いうことでこれは女神からの試練とでも思って頑張って♡」
 実はこの世界の真のラスボスは女神なんじゃないかなと思えるほどの下衆野郎だった。
「そんなの嫌だ! 俺は帰る!」
 そう言って帰ろうとしたが、この空間はまるで監獄の如くどこにもドアなど無かった。
「あ、言い忘れたけど、貴方すでに死んでるのよ」
「は?」
 え、俺が死んでる?
「貴方は生前、食中毒で死んだの」
 え、食中毒?
「何で食中毒で死んだんだよ!」
 実を言うと初めこの空間に来る前までの記憶がすっぽりと消えていたのだ。
 だから女神の言っていることは嘘だと信じたかった。
「嫁さんの料理を食べてから」
「は?」
 俺はあまりにも死とは無縁な理由に腹からとぼけたような声が出た。
「だから、嫁さんの料理があまりにも不味かったから食中毒で死んだの!」
 そんな理由で!?
 俺はあまりにも呆れてこの言葉が出なかった。
 そうだ、これは夢だ。タチの悪い夢を見てるんだ。
 そう思った俺は定番の自分のほっぺを思いっきりつねった。
 余り痛くはなかったがまだあの空間にいた。
 今度は手の甲を爪で思いっきりつねった。
 痛かったがまだあの空間にいた。
 俺はもうあきらめることにした。
「まあ、この試練をクリアしたら天国に連れてってあげるわよ」
 なら今ここは地獄なのか。ずいぶんと殺風景だな。
「いってらっしゃい~!」
こうして俺はまた下界に落とされた。
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