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レオンさん、町に嫌われ、悲しいな×9
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「うーさぶっ」
昨日は結局町の路地裏で寝ることになった。
どうやら宿屋はあの酒場くらいしかなく、問題も起こしてしまったので致し方ない。
季節柄なのか、昼と夜の温度差はさほどなかったが、寝ていると体感温度が下がるためあまりぐっすりと寝ることはできなかった。
とりあえず何か口にしないと元気が出ない。
「あ、あそこでいいや」
レオンは街の中心から左手にあるカフェに入った。
「申し訳ございません。お客様はブラックリストに載っておられますのでご入店できません」
門前払いされた、渡る世間は鬼ばかりである。
しょうがないので隣の中華料理店に入った。
「あ~ダメダメ。君私のお店入ちゃダメ」
中国風なお店の主人に門前払いされた。
しょうがないので隣のブラジル料理店に入る。
「!#*?‘*+%&来るな」
全く聞き取れなかったが、最後の来るなだけ分かった。絶対言葉しゃべれると思う。
「はあ~」
しょうがないから、その辺のモンスターの肉でも焼いて食うか。
レオンはミレーネの町を後にした。
多分、もう戻ってこれないと思う。
青い空、白い雲、そしてその下に立つ、面白い田中。
『なにくだらないことをやっているのですか、レオン』
あ、一切助けてくれない天の声だ。
「俺って世界を救う冒険者ですよね? 何でこんなに腫れもの扱いされるのですか?」
俺は空にいるかもしれない女神にここまでの扱いの悪さを告白した。
『店の主人を殺して万引き。依頼人の畑に放火。喧嘩程度で発砲して傷害。本来貴方は牢屋に入ってもおかしくないのですよ?』
ムカつく女神に正論を並べ立てられたから更にムカつく。
『しかし、貴方をこの世界に連れてきて正解でしたわ』
「?」
『純粋に観てて面白いのですもの』
あ、思い出した。この女神下衆だった。
『とにかく貴方は北へ行きなさい』
「北?」
『北にいる、ある一族と会い交流し、己の内に秘めている力を極めなさい』
天の声はそう言って聞こえなくなった。
北か、まあとにかく行ってみるか。その前に、
「飯だ」
俺は近くにいるヴォルフに目をつけた。
黒色の毛並み、二メートルほどの獰猛そうな涎を垂らして敵意むき出しな牙、旨そうな身体。
(あれにしよう)
対人戦には絶大な威力だが、モンスター相手には微妙な威力を誇るハンドガンを使い、いきなり腹のあたりを狙った。
ギャオン!!
当たったが筋肉の厚みのせいで弾丸が内臓まで届かなかった。
ヴォルフはおぞましい顔をこちらに向けてきた。
(あ、これはヤバイ)
そう思った瞬間、ヴォルフは圧倒的な加速力で時速80キロの速度で飛びかかってきた。
距離三メートル、あと1秒ほどでヴォルフの攻撃範囲に入る。そうなったら飛びかかられて終わりだ。
俺は2発、その顔に当てた。
バン! バン!
(よし、片目に当たった!)
しかし、今度は悲鳴も上げず死を覚悟で突っ込んできた。
ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
気迫を思いっきりぶつけられ、俺は動揺を隠せない。
手元が震え狙いが定まらない。
バン!
ヴォルフの足元をかすめた。
(ヤバイ、死ぬ!!)
そう思ったら正常な判断が出来ない。
心臓が加速する。
背中に冷や汗。
目が泳ぐ。
これが、食うか食われるかの生存競争。
俺は頭の中が真っ白になった。
ヴォルフが体液を垂らしながら飛びかかる。
ああ、俺死ぬのか。こんなモンスターに。
死……。
ぷぷぷ、ダッサ。
不意にここで死んだら女神がどんなことを言うのだろうと考えてしまった。
例え最初のモンスターに殺されようとも、女神にバカにされるのは我慢ならなかった。
「く、くそ!」
俺はすんでのところで横に前転し回避する。
「なんだって傍観者にバカにされなきゃいけないんだよ!!」
俺は打ちまくる、弾が切れようと打ちまくる。
女神への怒りを。
すぐに死んでしまう理不尽さを。
ハンドガンとナイフしかない頼りなさを。
町にはぶられる悲しさを。
全てヴォルフにぶつけるかのように打ちまくる。
キャン! キャン! キャン! キュウウウウン……。
これが初めて俺がハンドガンだけで仕留めたモンスターである。
昨日は結局町の路地裏で寝ることになった。
どうやら宿屋はあの酒場くらいしかなく、問題も起こしてしまったので致し方ない。
季節柄なのか、昼と夜の温度差はさほどなかったが、寝ていると体感温度が下がるためあまりぐっすりと寝ることはできなかった。
とりあえず何か口にしないと元気が出ない。
「あ、あそこでいいや」
レオンは街の中心から左手にあるカフェに入った。
「申し訳ございません。お客様はブラックリストに載っておられますのでご入店できません」
門前払いされた、渡る世間は鬼ばかりである。
しょうがないので隣の中華料理店に入った。
「あ~ダメダメ。君私のお店入ちゃダメ」
中国風なお店の主人に門前払いされた。
しょうがないので隣のブラジル料理店に入る。
「!#*?‘*+%&来るな」
全く聞き取れなかったが、最後の来るなだけ分かった。絶対言葉しゃべれると思う。
「はあ~」
しょうがないから、その辺のモンスターの肉でも焼いて食うか。
レオンはミレーネの町を後にした。
多分、もう戻ってこれないと思う。
青い空、白い雲、そしてその下に立つ、面白い田中。
『なにくだらないことをやっているのですか、レオン』
あ、一切助けてくれない天の声だ。
「俺って世界を救う冒険者ですよね? 何でこんなに腫れもの扱いされるのですか?」
俺は空にいるかもしれない女神にここまでの扱いの悪さを告白した。
『店の主人を殺して万引き。依頼人の畑に放火。喧嘩程度で発砲して傷害。本来貴方は牢屋に入ってもおかしくないのですよ?』
ムカつく女神に正論を並べ立てられたから更にムカつく。
『しかし、貴方をこの世界に連れてきて正解でしたわ』
「?」
『純粋に観てて面白いのですもの』
あ、思い出した。この女神下衆だった。
『とにかく貴方は北へ行きなさい』
「北?」
『北にいる、ある一族と会い交流し、己の内に秘めている力を極めなさい』
天の声はそう言って聞こえなくなった。
北か、まあとにかく行ってみるか。その前に、
「飯だ」
俺は近くにいるヴォルフに目をつけた。
黒色の毛並み、二メートルほどの獰猛そうな涎を垂らして敵意むき出しな牙、旨そうな身体。
(あれにしよう)
対人戦には絶大な威力だが、モンスター相手には微妙な威力を誇るハンドガンを使い、いきなり腹のあたりを狙った。
ギャオン!!
当たったが筋肉の厚みのせいで弾丸が内臓まで届かなかった。
ヴォルフはおぞましい顔をこちらに向けてきた。
(あ、これはヤバイ)
そう思った瞬間、ヴォルフは圧倒的な加速力で時速80キロの速度で飛びかかってきた。
距離三メートル、あと1秒ほどでヴォルフの攻撃範囲に入る。そうなったら飛びかかられて終わりだ。
俺は2発、その顔に当てた。
バン! バン!
(よし、片目に当たった!)
しかし、今度は悲鳴も上げず死を覚悟で突っ込んできた。
ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
気迫を思いっきりぶつけられ、俺は動揺を隠せない。
手元が震え狙いが定まらない。
バン!
ヴォルフの足元をかすめた。
(ヤバイ、死ぬ!!)
そう思ったら正常な判断が出来ない。
心臓が加速する。
背中に冷や汗。
目が泳ぐ。
これが、食うか食われるかの生存競争。
俺は頭の中が真っ白になった。
ヴォルフが体液を垂らしながら飛びかかる。
ああ、俺死ぬのか。こんなモンスターに。
死……。
ぷぷぷ、ダッサ。
不意にここで死んだら女神がどんなことを言うのだろうと考えてしまった。
例え最初のモンスターに殺されようとも、女神にバカにされるのは我慢ならなかった。
「く、くそ!」
俺はすんでのところで横に前転し回避する。
「なんだって傍観者にバカにされなきゃいけないんだよ!!」
俺は打ちまくる、弾が切れようと打ちまくる。
女神への怒りを。
すぐに死んでしまう理不尽さを。
ハンドガンとナイフしかない頼りなさを。
町にはぶられる悲しさを。
全てヴォルフにぶつけるかのように打ちまくる。
キャン! キャン! キャン! キュウウウウン……。
これが初めて俺がハンドガンだけで仕留めたモンスターである。
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