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第1章 ウィムンド王国編 2
報告その2 -ワイバーン回収 3 -
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「フェリシティア、セギュワール海軍伯よりお借りした魔導具を寄越せ。使用の必要が無くなったとして私から返還しておく」
考えても詮無いこと、と己の思考に1段落つけたフリュヒテンゴルト公爵がそう声をかけるとフェリシティアは「はい」と短く応えを返してから彼の傍へと向かって、抱えていた魔導具を差し出した。
「お手数をおかけいたします、公爵閣下。よろしくお願い致します」
「うむ」
「それでは団長。騎士達にこのワイバーンを騎士団訓練場へ運ばせ、陛下にその旨、ご報告致しますので、私はこれにて」
話しに一応の決着を見たことで、ベントレー子爵がそう言って師団長である己の立場と役割から今後の行動を告げるとフリュヒテンゴルト公爵は、それに否定を表して首を横へと振った。
「いや、子爵にはこれからする殿下との話しに参加して貰わねば困る。運搬の指揮は代わりにクルトリウス第1隊長、そなたが執れ」
「はっ! 承りました」
「レンリアード、ローガン、バリナの三名はこのまま残れ。私や子爵と共に殿下との会談に参加してもらう」
「承りました」
着々とこれからの話しを整える為に公爵から出される指示をアーウィンとフェリシティアは聞いていたのだが。
アーウィンは背後の気配、フェリシティアは場所を移動していた関係上、視界に入った所為で。
何故かミューニャが、そーっとそーっと足音を立てずに移動していくのを認めて、つい、彼女へと目を向けた。
彼女の向かう先には、荷車に括り付けられたワイバーンの亡骸。
近くに居た騎士数人も彼女が近づいてくるのは見えていたが、その意図は分からなかったようで、視線だけを向けて彼女の動向を眺めていた。
やがて、そう時もかけずワイバーンの傍までやって来たミューニャは、しばしの間、瞬ぐことすらせず、じっとワイバーンを見詰めていて。
唐突に目にも止まらぬ速さで、ワイバーンの横っ面に猫パンチをかました。
よし、本当に動かない。
そんな心の声が彼女の満足気な様子から滲み出ているのが誰の目から見ても明らかだった、その瞬間。
「わっ‼︎」
「ギニャーッ‼︎」
彼女の様子を見ていて悪戯心が沸いたらしい騎士の1人が、まるで隠れんぼしている子供を脅かすような具合でミューニャへと感嘆符を投げかけると、悲鳴なのか驚嘆なのかよく分からない音声を発して彼女が地床から3mくらい飛び上がった。
「お」
「すげージャンプ力」
「流石、猫獣人」
「にゃあああああっ‼︎ アーウィン殿下っ! アイツがイジメたのニャ!」
一目散でアーウィンの背陰へと逃げ込んで、自分を脅かした騎士を指差しながらミューニャが主張するとその傍で一寸評じみたものを口にしていた騎士達が可笑しそうに楽しげな笑いを溢した。
「ごめんごめん。実家で飼ってる猫が止まって動かなくなった後の掃除魔導具に戦いを挑んでるの思い出しちまって、つい」
「あはは、分かる分かる! 俺の妹が飼ってる猫なんか、庭散歩してて菜園の端から投げ捨てられた腐れ胡瓜見ただけで、今みたく超ジャンプかましててさ。脅かされた仕返し、庭師じゃなくて胡瓜にすんだよ。猫パンチで、コイツめコイツめ! って感じで、べしべしって上から殴んだ。あれ、マジ笑ったわ!」
「ニャーッ‼︎ どいつもこいつも酷い猫虐待なのニャア!」
勝手に驚いて勝手に怒ってるバカワイイ様子の猫を眺めて和み笑いしているだけなのだが、当の猫にしてみれば、それはイジメになるらしい。
ミューニャの主張にも笑い声しか返さない騎士達に苦笑いを漏らしながら指揮権を与えられたクルトリウスがベントレー子爵の前へと進み出して敬礼した。
「では、我々はそろそろ」
「うむ。頼んだぞ」
「はっ! アーウィン殿下。ワイバーン一体、確かに頂戴致します」
「ご苦労。道中、特に曲がり角などで亡骸が崩れ落ちぬよう注意するがよい」
「ご忠告、有り難く。それでは」
ワイバーンを預けるのではなく、提供してくれるらしいアーウィンとも挨拶を交わしてから第1隊長率いる騎士達は、荷車と共に試験闘技場を出て行った。
「では、儂らも移動しましょうぞ。ミューニャ。手数をかけるが、スライのヤツを見つけて会議室まで連れて来てくれんか?」
「え? 隊長、日課の見回りに出てるんで、王都の中には居ますけど、今、どの辺なのかは同じ隊の私達でも分かりませんよ?」
「私がみつけよう。恐らくそれが1番早い」
提案するが早いか、アーウィンが早々に地図魔法を起動して表示を王都の街地図へと切り替えた。
「騎士 スライ・ベックリンを光点表示」
告げられた命令に従って街地図の一点に光の明滅が丸く表示された。
「ふむ。リゼパァンズ恩寵大神殿、とやらに居るようだな」
「ああ……ワイバーン戦で怪我した貴族騎士とか貴族魔法士とかの様子でも見に行ったんですかね」
思い当たる節があったのだろう。
スライの現在位置を聞いたバリナが、指先を口元へと当てながら視線を左上へと向けてそう言った。
「防衛兵側の被害者、ということか?」
「あ。大丈夫ですよ? 神殿に収容されてる連中は、実家が金持ちなので、金貨積んで怪我を治して貰える奴等ばっかりですから。殿下がお手を煩わせるまでもありません。神官共に任しときゃいいんです。こんな時くらいしか働かないんだから」
口元に当てていた指先をそこから外して、パタパタと左右に振りながら答えたバリナは、街で被害に遭った者達の対応をしていた時とは全く違う冷めた口調で答えていて、アーウィンはこの国の貴族と平民の間に横たわる溝の深さを垣間見たような気がしてしまった。
「収容されなかった兵の被害者達はどうしたのだ?」
「……家族のトコに戻ってるんじゃないですかね? 腕の1本でも残ってりゃの話しですけど」
どこか仄暗い声で答えたバリナに公爵も子爵も下を向いてしまい、レンリアードとローガンも痛ましげに視線を下げた。
「そうか。昨日の内なら蘇生が間に合ったやもしれぬが、これだけ時が経ってしまうと身体は完全再生出来ても魂が戻っては来れぬからなぁ」
己が市井の者達を何人か蘇生している話しは、この場の誰もが知っている筈なのだが、アーウィン自身がこの情報を知ったのは一晩経ってしまってからだったことが悔やまれた。
「兵の被害についても聞いておくべきだったな。私の配慮が足りず、その者達の家族には申し訳ないことをしてしまった」
「いやいやいやいやいや!」
「えっ⁈ ちょ、殿下⁈ 腕1本しかない状態でも身体を元に戻せるのですか⁈ 逆でも最高位レベルの治癒魔法が必要だというのに⁈」
アーウィンの言葉に面食らったのはフリュヒテンゴルト公爵とベントレー子爵だ。
己の知る知識に於いては、グレンダリア神聖王国にある本神殿に坐す、枢機卿以上の役職の者達が数日かけてどうにか肘から先の再生に成功した事例があるだけで、腕1本しかない状態から頭や身体が元の状態に戻ったなんて話しは、聞いたことも見たこともなかった。
「身体の再生は簡単なのだよ。それこそ髪1本、爪の一欠片でも残って居れば、どうにでもなる。だが、死後3時間以上経ってしまうと冥界から魂が戻って来れなくなってしまうから生者としての蘇生は不可能なのだよ」
2人だけでなくバリナを除いた他の者達からも向けられている驚愕に、やや困ったような表情を面に浮かべながらアーウィンが答える。
「ま! いんじゃないですかね! 殿下が民を蘇生したの、その場で見てた筈の隊長が、兵達の蘇生や治癒を可能かどうか殿下に質問すらせず、捨て置いたんですから、どうせ普段からロクなことしてない奴等だったんでしょ! ……アイツらみたいにね!」
パン、と1つ手を打って、ごくごく明るい調子でバリナが言い放ったことに思わず全員の目が、空間に浮かぶ四角の中で地獄の呵責を受けている5人の男達へと向いた。
「まさか、スライ殿は、わざわざ貴族騎士達を自業自得だと嘲笑いに行ったのですか?」
「私達もそこまで暇じゃありませんよ、セギュワール伯爵令嬢。見回り序でに仕事復帰の意思と時期の確認じゃないですかね? 殿下の治癒魔法と違って、すぐ何事もなかったみたいに動けるようにはなりませんからね。神殿の治癒魔法じゃ」
「何だと?」
バリナの言葉に今度はアーウィンが、驚いた様子で声を上げた。
「蘇生魔法も使えず、治癒も即時全回復出来ぬ程度でしかないのならば、何の為に神官や神殿など存在して居るのだ?」
心底、疑問しか感じることが出来ないらしいアーウィンがどこか呆れたような声でした質問に再びバリナが考えを巡らせて、視線を左下へと投げた。
「んー……」
何の為に。
確かに古き良き時代では、心の拠り所としている者達も居たのだろうけれど、上層部から腐敗しきった昨今、神殿にも神職の者にもそんな精神的支柱を担わせている民などいないだろう。
一応、死ななければある程度のことは金さえ積めばどうにかしてくれる的な?
言ってみれば神殿の立ち位置なんて、その程度のことしか思いつく事が出来なくて。
バリナは素直にその気持ちのまま口を開いた。
「ないよりマシ? みたいな?」
真っ黒且つ、にこやかな笑みを伴ってバリナから返ってきた答えにアーウィンは、今度こそ開いた口が塞がらないようだった。
考えても詮無いこと、と己の思考に1段落つけたフリュヒテンゴルト公爵がそう声をかけるとフェリシティアは「はい」と短く応えを返してから彼の傍へと向かって、抱えていた魔導具を差し出した。
「お手数をおかけいたします、公爵閣下。よろしくお願い致します」
「うむ」
「それでは団長。騎士達にこのワイバーンを騎士団訓練場へ運ばせ、陛下にその旨、ご報告致しますので、私はこれにて」
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「いや、子爵にはこれからする殿下との話しに参加して貰わねば困る。運搬の指揮は代わりにクルトリウス第1隊長、そなたが執れ」
「はっ! 承りました」
「レンリアード、ローガン、バリナの三名はこのまま残れ。私や子爵と共に殿下との会談に参加してもらう」
「承りました」
着々とこれからの話しを整える為に公爵から出される指示をアーウィンとフェリシティアは聞いていたのだが。
アーウィンは背後の気配、フェリシティアは場所を移動していた関係上、視界に入った所為で。
何故かミューニャが、そーっとそーっと足音を立てずに移動していくのを認めて、つい、彼女へと目を向けた。
彼女の向かう先には、荷車に括り付けられたワイバーンの亡骸。
近くに居た騎士数人も彼女が近づいてくるのは見えていたが、その意図は分からなかったようで、視線だけを向けて彼女の動向を眺めていた。
やがて、そう時もかけずワイバーンの傍までやって来たミューニャは、しばしの間、瞬ぐことすらせず、じっとワイバーンを見詰めていて。
唐突に目にも止まらぬ速さで、ワイバーンの横っ面に猫パンチをかました。
よし、本当に動かない。
そんな心の声が彼女の満足気な様子から滲み出ているのが誰の目から見ても明らかだった、その瞬間。
「わっ‼︎」
「ギニャーッ‼︎」
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「お」
「すげージャンプ力」
「流石、猫獣人」
「にゃあああああっ‼︎ アーウィン殿下っ! アイツがイジメたのニャ!」
一目散でアーウィンの背陰へと逃げ込んで、自分を脅かした騎士を指差しながらミューニャが主張するとその傍で一寸評じみたものを口にしていた騎士達が可笑しそうに楽しげな笑いを溢した。
「ごめんごめん。実家で飼ってる猫が止まって動かなくなった後の掃除魔導具に戦いを挑んでるの思い出しちまって、つい」
「あはは、分かる分かる! 俺の妹が飼ってる猫なんか、庭散歩してて菜園の端から投げ捨てられた腐れ胡瓜見ただけで、今みたく超ジャンプかましててさ。脅かされた仕返し、庭師じゃなくて胡瓜にすんだよ。猫パンチで、コイツめコイツめ! って感じで、べしべしって上から殴んだ。あれ、マジ笑ったわ!」
「ニャーッ‼︎ どいつもこいつも酷い猫虐待なのニャア!」
勝手に驚いて勝手に怒ってるバカワイイ様子の猫を眺めて和み笑いしているだけなのだが、当の猫にしてみれば、それはイジメになるらしい。
ミューニャの主張にも笑い声しか返さない騎士達に苦笑いを漏らしながら指揮権を与えられたクルトリウスがベントレー子爵の前へと進み出して敬礼した。
「では、我々はそろそろ」
「うむ。頼んだぞ」
「はっ! アーウィン殿下。ワイバーン一体、確かに頂戴致します」
「ご苦労。道中、特に曲がり角などで亡骸が崩れ落ちぬよう注意するがよい」
「ご忠告、有り難く。それでは」
ワイバーンを預けるのではなく、提供してくれるらしいアーウィンとも挨拶を交わしてから第1隊長率いる騎士達は、荷車と共に試験闘技場を出て行った。
「では、儂らも移動しましょうぞ。ミューニャ。手数をかけるが、スライのヤツを見つけて会議室まで連れて来てくれんか?」
「え? 隊長、日課の見回りに出てるんで、王都の中には居ますけど、今、どの辺なのかは同じ隊の私達でも分かりませんよ?」
「私がみつけよう。恐らくそれが1番早い」
提案するが早いか、アーウィンが早々に地図魔法を起動して表示を王都の街地図へと切り替えた。
「騎士 スライ・ベックリンを光点表示」
告げられた命令に従って街地図の一点に光の明滅が丸く表示された。
「ふむ。リゼパァンズ恩寵大神殿、とやらに居るようだな」
「ああ……ワイバーン戦で怪我した貴族騎士とか貴族魔法士とかの様子でも見に行ったんですかね」
思い当たる節があったのだろう。
スライの現在位置を聞いたバリナが、指先を口元へと当てながら視線を左上へと向けてそう言った。
「防衛兵側の被害者、ということか?」
「あ。大丈夫ですよ? 神殿に収容されてる連中は、実家が金持ちなので、金貨積んで怪我を治して貰える奴等ばっかりですから。殿下がお手を煩わせるまでもありません。神官共に任しときゃいいんです。こんな時くらいしか働かないんだから」
口元に当てていた指先をそこから外して、パタパタと左右に振りながら答えたバリナは、街で被害に遭った者達の対応をしていた時とは全く違う冷めた口調で答えていて、アーウィンはこの国の貴族と平民の間に横たわる溝の深さを垣間見たような気がしてしまった。
「収容されなかった兵の被害者達はどうしたのだ?」
「……家族のトコに戻ってるんじゃないですかね? 腕の1本でも残ってりゃの話しですけど」
どこか仄暗い声で答えたバリナに公爵も子爵も下を向いてしまい、レンリアードとローガンも痛ましげに視線を下げた。
「そうか。昨日の内なら蘇生が間に合ったやもしれぬが、これだけ時が経ってしまうと身体は完全再生出来ても魂が戻っては来れぬからなぁ」
己が市井の者達を何人か蘇生している話しは、この場の誰もが知っている筈なのだが、アーウィン自身がこの情報を知ったのは一晩経ってしまってからだったことが悔やまれた。
「兵の被害についても聞いておくべきだったな。私の配慮が足りず、その者達の家族には申し訳ないことをしてしまった」
「いやいやいやいやいや!」
「えっ⁈ ちょ、殿下⁈ 腕1本しかない状態でも身体を元に戻せるのですか⁈ 逆でも最高位レベルの治癒魔法が必要だというのに⁈」
アーウィンの言葉に面食らったのはフリュヒテンゴルト公爵とベントレー子爵だ。
己の知る知識に於いては、グレンダリア神聖王国にある本神殿に坐す、枢機卿以上の役職の者達が数日かけてどうにか肘から先の再生に成功した事例があるだけで、腕1本しかない状態から頭や身体が元の状態に戻ったなんて話しは、聞いたことも見たこともなかった。
「身体の再生は簡単なのだよ。それこそ髪1本、爪の一欠片でも残って居れば、どうにでもなる。だが、死後3時間以上経ってしまうと冥界から魂が戻って来れなくなってしまうから生者としての蘇生は不可能なのだよ」
2人だけでなくバリナを除いた他の者達からも向けられている驚愕に、やや困ったような表情を面に浮かべながらアーウィンが答える。
「ま! いんじゃないですかね! 殿下が民を蘇生したの、その場で見てた筈の隊長が、兵達の蘇生や治癒を可能かどうか殿下に質問すらせず、捨て置いたんですから、どうせ普段からロクなことしてない奴等だったんでしょ! ……アイツらみたいにね!」
パン、と1つ手を打って、ごくごく明るい調子でバリナが言い放ったことに思わず全員の目が、空間に浮かぶ四角の中で地獄の呵責を受けている5人の男達へと向いた。
「まさか、スライ殿は、わざわざ貴族騎士達を自業自得だと嘲笑いに行ったのですか?」
「私達もそこまで暇じゃありませんよ、セギュワール伯爵令嬢。見回り序でに仕事復帰の意思と時期の確認じゃないですかね? 殿下の治癒魔法と違って、すぐ何事もなかったみたいに動けるようにはなりませんからね。神殿の治癒魔法じゃ」
「何だと?」
バリナの言葉に今度はアーウィンが、驚いた様子で声を上げた。
「蘇生魔法も使えず、治癒も即時全回復出来ぬ程度でしかないのならば、何の為に神官や神殿など存在して居るのだ?」
心底、疑問しか感じることが出来ないらしいアーウィンがどこか呆れたような声でした質問に再びバリナが考えを巡らせて、視線を左下へと投げた。
「んー……」
何の為に。
確かに古き良き時代では、心の拠り所としている者達も居たのだろうけれど、上層部から腐敗しきった昨今、神殿にも神職の者にもそんな精神的支柱を担わせている民などいないだろう。
一応、死ななければある程度のことは金さえ積めばどうにかしてくれる的な?
言ってみれば神殿の立ち位置なんて、その程度のことしか思いつく事が出来なくて。
バリナは素直にその気持ちのまま口を開いた。
「ないよりマシ? みたいな?」
真っ黒且つ、にこやかな笑みを伴ってバリナから返ってきた答えにアーウィンは、今度こそ開いた口が塞がらないようだった。
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