6 / 14
第6話
しおりを挟む
「あんた、なんで」
リアは目の前の状況に少し混乱していた。先ほどまで格下としか思っていたロロが上級魔法を受け止めていた。
「なんで私を守ったの!?私は1人だけで戦っていた、あんたは関係なかったはず」
「関係ない、か。確かにさっきまでお前が1人で奮闘しているのをただただ見ていた。お前の戦いの邪魔をするべきではないと思っていた」
ロロは砂ぼこりが消えると同時に立ち上がると、
「俺は仲間を見殺しにするほど小さな器は持っていないんだよ」
ロロは魔法陣を展開する。エミリーがリアに肩を貸して立ち上がらせる。先ほどのサリーネの魔法の衝撃で少し体の機能が低下しているようだ。
「ロロ君、リアのことは私に任して」
「ああ、ありがとうエミリー。少しそこで待機していてくれ」
ロロは3人に視線を向ける。3人とも余裕な表情は消えており、冷静にロロのことを見ている。
「なんでサリーネのあれを止められたんだ」
「わからない、でも気を付けて。銅級だけど、防御魔法はおそらくかなり強い」
サリーネたちは魔法陣を出し、いつでも魔弾や魔法を撃てるように体勢を整えている。ロロはエミリーたちが離れたことを確認すると3人に突っこみ始める。
「2人とも、とにかくやつには防御魔法を貼らせて攻撃の隙を作らないように」
サリーネの指示通りロロにめがけてとにかく魔弾を乱射しまくる。仕留めるというより足止めをするように集中させずに拡散させている。
「そんな魔弾じゃとめられないぜ」
ロロは防御魔法を貼るが、1枚だけで2人の魔弾攻撃をしのいでる。そして2人にめがけて魔弾を放ち始めた。
「すまんサリーネ、俺たちも防御魔法を貼るぜ」
ロロの魔弾攻撃は想定以上の数だったのか、2人ともすぐに防御魔法で防ぎに入った。
「対応が早いな。だけどこれなら」
ロロは少しタイミングをずらしてもう一度魔弾を撃ち始めた。今度のは弾速は同じだが弾数が少ない。相手の2人は再び防御魔法を貼り防ごうとする。
しかし、今度は防御魔法を貫通し、直接2人に魔弾をくらわした。
「な!?貫通弾だと」
貫通弾とは威力や消費魔力が通常魔弾よりも劣っている分、貫通能力が飛躍的に向上しており特殊な防御魔法を貼らなければ防ぐことはできない。
通常の防御魔法を貼っていた男2人は貫通弾を食らってしまい、片腕が使えない状態になってしまった。次々来る貫通弾をサリーネが大きい防御魔法で2人をガードする。
「一度体勢を立て直しましょ。今のままではすぐに返り討ちされるわ」
「そうだな」
サリーネの言葉に2人は賛成し一度体勢を整えるためにロロからかなりの距離を取った。
「リア、もう動けるようになったか?」
ロロはリアにそう話しかける。リアはロロが撃ち合っている間に立てるようになっていたが、参戦する様子はなかった。
「さっさと追って倒せばいいじゃない。あんたならできるんじゃないの?」
リアはロロに助けられたにも関わらず気にくわぬ顔である。格下と思っていたロロが3人に善戦していたのが気に入らないのかロロの言葉を素直に受け取ることができていないようだ。
「確かに俺なら壊滅とまではいかなくとも撤退ぐらいには確実にできる」
それまで背中を向けていたロロが、リアのほうに体を向けて、
「やられっぱなしでいいのか?それでもいいなら、俺はこのままあいつらを追う」
ロロはもう一度サリーネたちのほうに体を向き直す。そしてリアは一つ息を吐くとロロの横に立った。
「やるのか?」
「あんたの指示を受けるのは癪だけど、あいつらにやられっぱなしのほうが100倍嫌」
リアの顔がいつもの口をとんがらせて、不機嫌の顔に戻った。それを見てロロは少し笑い安心した。
「でもどうすんの?私じゃあ近づくのは厳しいよ」
「大丈夫だ、お前はいつも通りに動いてくれればいい。俺が道を作る」
サリーネたちも準備が整ったのか、ロロたちのほうに戻っていた。サリーネはすでに詠唱を始めており、残りの2人も常に攻撃できるようにしている。
「そろそろ来るわよ、私はもう少しチャージに時間かかるからなるべく長く引き付けてよ」
「「了解」」
「リア、突っ込んでいけ!俺が援護する」
「わかった」
両チームが同時に動き始め、再び戦闘が始まった。
リアは目の前の状況に少し混乱していた。先ほどまで格下としか思っていたロロが上級魔法を受け止めていた。
「なんで私を守ったの!?私は1人だけで戦っていた、あんたは関係なかったはず」
「関係ない、か。確かにさっきまでお前が1人で奮闘しているのをただただ見ていた。お前の戦いの邪魔をするべきではないと思っていた」
ロロは砂ぼこりが消えると同時に立ち上がると、
「俺は仲間を見殺しにするほど小さな器は持っていないんだよ」
ロロは魔法陣を展開する。エミリーがリアに肩を貸して立ち上がらせる。先ほどのサリーネの魔法の衝撃で少し体の機能が低下しているようだ。
「ロロ君、リアのことは私に任して」
「ああ、ありがとうエミリー。少しそこで待機していてくれ」
ロロは3人に視線を向ける。3人とも余裕な表情は消えており、冷静にロロのことを見ている。
「なんでサリーネのあれを止められたんだ」
「わからない、でも気を付けて。銅級だけど、防御魔法はおそらくかなり強い」
サリーネたちは魔法陣を出し、いつでも魔弾や魔法を撃てるように体勢を整えている。ロロはエミリーたちが離れたことを確認すると3人に突っこみ始める。
「2人とも、とにかくやつには防御魔法を貼らせて攻撃の隙を作らないように」
サリーネの指示通りロロにめがけてとにかく魔弾を乱射しまくる。仕留めるというより足止めをするように集中させずに拡散させている。
「そんな魔弾じゃとめられないぜ」
ロロは防御魔法を貼るが、1枚だけで2人の魔弾攻撃をしのいでる。そして2人にめがけて魔弾を放ち始めた。
「すまんサリーネ、俺たちも防御魔法を貼るぜ」
ロロの魔弾攻撃は想定以上の数だったのか、2人ともすぐに防御魔法で防ぎに入った。
「対応が早いな。だけどこれなら」
ロロは少しタイミングをずらしてもう一度魔弾を撃ち始めた。今度のは弾速は同じだが弾数が少ない。相手の2人は再び防御魔法を貼り防ごうとする。
しかし、今度は防御魔法を貫通し、直接2人に魔弾をくらわした。
「な!?貫通弾だと」
貫通弾とは威力や消費魔力が通常魔弾よりも劣っている分、貫通能力が飛躍的に向上しており特殊な防御魔法を貼らなければ防ぐことはできない。
通常の防御魔法を貼っていた男2人は貫通弾を食らってしまい、片腕が使えない状態になってしまった。次々来る貫通弾をサリーネが大きい防御魔法で2人をガードする。
「一度体勢を立て直しましょ。今のままではすぐに返り討ちされるわ」
「そうだな」
サリーネの言葉に2人は賛成し一度体勢を整えるためにロロからかなりの距離を取った。
「リア、もう動けるようになったか?」
ロロはリアにそう話しかける。リアはロロが撃ち合っている間に立てるようになっていたが、参戦する様子はなかった。
「さっさと追って倒せばいいじゃない。あんたならできるんじゃないの?」
リアはロロに助けられたにも関わらず気にくわぬ顔である。格下と思っていたロロが3人に善戦していたのが気に入らないのかロロの言葉を素直に受け取ることができていないようだ。
「確かに俺なら壊滅とまではいかなくとも撤退ぐらいには確実にできる」
それまで背中を向けていたロロが、リアのほうに体を向けて、
「やられっぱなしでいいのか?それでもいいなら、俺はこのままあいつらを追う」
ロロはもう一度サリーネたちのほうに体を向き直す。そしてリアは一つ息を吐くとロロの横に立った。
「やるのか?」
「あんたの指示を受けるのは癪だけど、あいつらにやられっぱなしのほうが100倍嫌」
リアの顔がいつもの口をとんがらせて、不機嫌の顔に戻った。それを見てロロは少し笑い安心した。
「でもどうすんの?私じゃあ近づくのは厳しいよ」
「大丈夫だ、お前はいつも通りに動いてくれればいい。俺が道を作る」
サリーネたちも準備が整ったのか、ロロたちのほうに戻っていた。サリーネはすでに詠唱を始めており、残りの2人も常に攻撃できるようにしている。
「そろそろ来るわよ、私はもう少しチャージに時間かかるからなるべく長く引き付けてよ」
「「了解」」
「リア、突っ込んでいけ!俺が援護する」
「わかった」
両チームが同時に動き始め、再び戦闘が始まった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
道化たちの末路
希臘楽園
ファンタジー
母亡き後、継承権もない父と側室母娘が公爵家を狙い始めた。でも私には王太子という切り札がいる。半年間、道化たちが踊るのを、私たちは静かに楽しんで見ていた。AIに書かせてみた第3弾。今回も3000文字程度のお気楽な作品です。
【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。
ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。
彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。
婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。
そして迎えた学園卒業パーティー。
ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。
ガッツポーズを決めるリリアンヌ。
そのままアレックスに飛び込むかと思いきや――
彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる