最強魔導士の育成論

groria

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第10話 

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「で、なんで私たちはここでずっと走らされているの?」

「なんでってお前が強くなりたいから俺についてくるって言っただろ?」

「そうじゃなくて私が言いたいのは」

「2人とも、速すぎ、もう無理」

ここは学園内にある、学生が自由に使える体育館。そこでロロたち3人が2時間ぶっ通しで走っていた。

リアは息を切らしながらその場で座り、エミリーはその場で倒れいた。

「私は剣とか魔法とかの訓練をするのかと思っていたの。それが急に走り始めて、しかも2時間もずっと」

「落ち着け落ち着け、言いたいことはわかるがまだ準備運動だ」

リアはさすがに近世攻撃が得意なこともあり、体力はかなりのものである。それでもロロは余裕そうな表情で走った後も問題なさそうであった。

「リアはとりあえず、摸擬戦やるぞ。木刀でかかってこい」

リアは備え付けられている木刀を手にする。いつも使っている魔剣とは構造がだいぶ違うため少し扱いづらそうである。

「私は何をすればいいの?」

エミリーがまだ息を切らしながらロロの方に来た。

「エミリーはひたすら下級魔法を撃ってくれ」

ロロの見立てだとエミリーは現時点でも銀級シルバーをはるかにしのぐだけの魔力量を持っている。しかしそれを扱えなければ意味がない。

そこでとにかく魔法を撃たせまくり、どうすれば安定して魔法を発動することができるかを考えさせるようだ。

「リアは頑張って俺に一撃でも入れてみろ、そうすればとっておきを教えてもいい」

「言ったね、それじゃあ全力でやらせてもらうよ」

リアは魔力を全開に出し、ロロに突撃する。しかし、ロロはリアの動きを見切りすこし体を動かしてかわす。

「どうした?そんなものか?」

「まだまだよ!!」

リアはさらに加速し、木刀を振りまくるがロロはすべてかわし続ける。

「(ほんと当たらない。中距離専門のはずなのにこの動きはいったいなんなの?)」

ロロは木刀のリーチではなく、拳の範囲でよけている。これは従来の学生にはない動きで、魔導士として魔物と戦闘してきているロロだからこそできる芸当である。

「どうしたリア?もうスピードが落ちてきているぞ?」

リアが剣を振り始めてからおおよそ5分が経過、先日のチーム訓練とは違い常に攻撃を続けているためスタミナの消費量は比にならない。

「俺の持論だが、どれだけ力があってもそれを実現できなければ意味がない。リアの場合は技術と戦闘経験だ」

「どういうことよ」

リアは攻撃を止める。ロロもそれを見て話し続ける。

「リアは複雑な森を走り切れる運動能力、危機感を持った時の集中力がいいところだ」

実際最初の方の動きはかなり機敏で鋭さを持っていた。

「しかし戦闘経験の少なさから自身の実力を発揮しきれていないし、発揮の仕方も悪い」

「発揮の仕方?」

「お前は剣を振り続ければよりもろくなってくる。剣筋の鋭さも徐々になくなってくる」

リアは自身の戦いを思い出す、そして自分の剣が疲れとともに荒くなっていることに気付いた。

「当てることに必死になり、本来の半分も出せてない。それでは同格の相手にも不利になってしまう」

リアは木刀を鞘に納めるように構える。一息吐くと目を大きく見開いてロロに視線を向ける。

「いい表情になったな」

リアの構えはサリーネを斬ったときと同じ構えだった。そしてそのまま接近した。

「【閃光】」

リアの斬撃はロロの首元へと向かった。しかし、首元には防御魔法の魔法陣がありガードされていた。

「な、防御魔法!?」

「おいおい、実戦でガードしない敵はいないだろ?でもいいい一撃だった」

リアは距離を取りもう一度閃光の構えを取る。

「今日はここで終わりだ。続きはまた明日だ」

「え?まだ私はやれる」

「気付いていないのか?落ち着いて自分の構えを見てみろ」

リアは木刀のほうに目を向ける。いつもじゃありえない角度と位置に構えを取っていた。

「まだ残り何日か残っている。焦ってもいい結果は残らない」

「(すぐに私が構えを取れていないことに、しかもまだ数回しか見てないのに気付くなんて)」

リアはロロの実力を先日以上に感じ始めていた。だがそんな彼についていけば強くなれるんじゃないかとゾクゾクしていた。

「で、私はいつまで魔法を撃てばいいのーー!!」

エミリーはひたすら魔法を放っていた。

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