無究明

MEGUMI

文字の大きさ
1 / 9

無究明 第一話

しおりを挟む
第1話

ジグソーパズルが途中だけど、今日はどうしても出かけなければなかった。
「健、早くしなさ~い。」
「わかったよ。」
うるさい親達だ、もう20歳過ぎたら構わないでほしいところだが、家は代々続くお金持ちのお家柄。
お祝い事には、祖父の家に今でも、親戚中あつまるのだ。
大学でもサークルも入ってないつまらない毎日を、ただすごしていた。
ただ、この頃気になる事があって、図書館にはよく居座ってる。
この間同じクラスの女の子の愛犬と言っても飼って2ヶ月目で死んだのを聞いて。
その子によく話を聞いたら、死んだのは3匹目だという、身なりはきちんとしてるし、一人暮らしと言っていたが、週末は母親が仙台からわざわざ毎週、掃除や洗濯、そして一週間分のおかずの作り置きをしてくれるそうだ。
もちろん、愛犬の分も…言わずともわかるけど、もちろん東北のお金持ちのお嬢様だ。
友達に一人暮らしって言うのを自慢したいらしい。それで、チワワが大好きで、ペットショップによく通っているらしい。
お父さんにブリーダーの友人がいるそうで、子犬が産まれるたびに、連絡が来て彼女が欲しいと言えばすぐにでも、届けてくれるのだ。
チワワに洋服を着せてはSNSに載せて、友達に自慢している。だけど、3度も子犬が死ぬなんて事、それもたった2ヶ月位で立て続けに…?
俺はどうしても、気になってその子の家に遊びに行く事にした。
何か原因があるのか?
まー、本人はあまり気にしてない、また色違いの、ロングかスムースを飼ってもらうだけだろうから。
それどころか、勘違いして、俺が行為をもっているのかもと思われているのかも、それは、とんだお門違いだが。
否定すると家に入れてもらえなくなりそうなので、適当にあしらってる。
こんな小さな事件(事件と言っていいのか)警察も学校も気にしないわけで。
大学のやつらも、聞いた時は可愛そ~とか、また~とか言ってたけど、原因を探るなんて事はないし、お嬢様のご機嫌を損ねないようその話は、そこで終わる。俺も、その話は出さない。
お嬢様もジグソーパズルが好きっという情報を聞いてたから、新しいディズニーの1000ピースをやろうって事で誘ったら、もう一人の女友達も呼んでいいって事だった。
母さんに頼んで用意してもらった、銀座ハプスブルク・ファイルヒェンのクッキーを手土産もリュックにぶち込み、新宿から小田急小田原線の急行小田原行に乗り込んだ。
成城学園前駅で待ち合わせした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし

かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし 長屋シリーズ一作目。 第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。 十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。 頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。 一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...