30 / 33
第30話:魔界からの来訪者と、戦略兵器『プリン・ア・ラ・モード』
しおりを挟む
王立学園の学園祭当日。 キャンパスは、生徒たちが運営する屋台や出し物で溢れ、お祭り騒ぎになっていた。 その中心に位置する生徒会本部テントで、私は売上集計表(リアルタイム更新)をチェックしていた。
「……順調ね。地下ダンジョンの見学ツアーも満員御礼。今年度の収益は昨対比二〇〇パーセントを超えそうだわ」
私がほくそ笑んだ、その時だった。
バリバリバリッ!!
快晴の空が、ガラスのように砕け散った。 紫色の雷光が奔り、校庭の上空に巨大な「空間の亀裂」が出現した。 生徒たちの悲鳴が上がる。
「な、なんだあれは!?」 「空が割れたぞ! 魔族の侵攻だー!」
亀裂からゆっくりと降りてきたのは、漆黒の翼を生やした異形の騎士たち。 そしてその中央に、禍々しい魔力を放つ玉座に座った、一人の少女がいた。 銀色の髪に、血のように赤い瞳。頭にはねじれた角が生えている。 魔界の姫君、ヴェルネットだ。
「――聞きなさい、人間ども」
彼女の声は、拡声魔法なしで学園中に響き渡った。
「我は魔界の第一皇女、ヴェルネット・ヴァン・ディアボロス。……貴様らが我々のダンジョンを不法占拠し、資源を強奪しているとの報告を受けた。万死に値する!」
彼女が手を掲げると、背後の黒騎士たちが槍を構える。 一触即発。 ジークフリートとガイウスが、武器を抜いて私の前に立った。
「リリエラ、下がっていろ! あいつの魔力量は桁違いだ!」 「クソッ、よりによって学園祭の日に来るとは……客が逃げちまう!」
二人が臨戦態勢に入る中、私の中のおっさん(経営者)は、冷静に彼女を観察(モニタリング)していた。
(……確かに魔力は凄まじい。だが、なんだあの顔色の悪さは? 肌がカサついているし、髪に艶がない。……栄養失調か?)
さらに、彼女の視線。 私や兵士を見ているのではない。 彼女の赤い瞳は、校庭の隅にある『クレープ屋』と『焼きそば屋台』に釘付けになっている。
そして、小さく「ギュルル……」という音が聞こえた(聴覚強化魔法で確認済み)。
(……なるほど。侵略じゃなくて、『買い出し』に来たのか)
私はジークフリートたちの背中を押し退け、一歩前へ出た。
「武器を収めなさい。お客様よ」 「はあ!? リリィ、相手は魔族だぞ!?」 「いいから黙ってて。……商談(ビジネス)の邪魔よ」
私はドレスの裾を摘み、優雅にカーテシーをした。 空に浮かぶヴェルネットに向かって、ニコリと微笑む。
「ようこそお越しくださいました、皇女殿下。アグランド王立学園生徒会長、リリエラです。……遠路はるばる、お腹を空かせてのご到着、歓迎いたします」
「なっ……!? き、貴様、誰が腹など……!」
ヴェルネットが赤面する。図星だ。 私は間髪入れずに畳み掛けた。
「当学園では現在、美食の祭典を開催中です。……もしよろしければ、当校自慢の『極上スイーツ』を試食していかれませんか? 侵略するかどうかは、その味を見てから決めても遅くはないでしょう?」
「す、スイーツ……だと? 甘味のことか?」
彼女の喉がゴクリと鳴った。 魔界は環境が過酷で、砂糖などの嗜好品は超貴重品だと聞いている。 私は勝機を確信した。
「ええ。とろけるような甘さと、至福の食感。……魔界にはない『文明の味』をご用意しております」
「……ふん。いいだろう。その自信、試してやる。だが、もし不味かったら即座にこの学園を灰にするからな!」
***
学園祭の貴賓室(元・理事長室)に、ヴェルネットを通した。 彼女は警戒心丸出しでソファに座っている。 私はハンスに目配せをし、冷蔵庫から「あれ」を持ってこさせた。
銀の器に乗せられ、プルプルと震える黄色い物体。 上にはホイップクリームと、真っ赤なサクランボ。そして底には琥珀色のカラメルソース。 ――『プリン・ア・ラ・モード』だ。
マヨネーズ作りで余った卵白ではなく、今回は贅沢に「卵黄」と、牧場直送の牛乳、そして砂糖をふんだんに使った最高傑作だ。
「……なんだこれは? スライムか?」 「『プリン』です。……どうぞ、スプーンで掬(すく)って」
ヴェルネットは恐る恐るスプーンを入れた。 抵抗なく入る柔らかさ。 それを口に運ぶ。
――んっ。
彼女の動きが止まった。 濃厚な卵のコクと、牛乳の優しい甘さが口いっぱいに広がる。 噛む必要すらない。舌の上で滑らかに溶けていく。 そして、最後に訪れるカラメルソースのほろ苦さが、甘さを引き締め、次の一口を誘う。
カチャン。 スプーンが皿に落ちた。 ヴェルネットの目から、大粒の涙がこぼれ落ちた。
「……なんだ、これは……」
彼女は震える声で呟いた。
「魔界の岩のように硬いパンとは違う……。泥のようなスープとも違う……。こんな……こんな優しくて、幸せな味が、この世にあるというのか……!」
彼女は猛然とスプーンを動かし始めた。 一口、また一口。 食べるたびに、彼女の背中の禍々しいオーラが消え、代わりにピンク色の花が咲いていくようだ(幻覚)。
「美味い! 美味すぎるぞ人間! お代わりだ! もっと持ってこい!」
……チョロい。 糖分に飢えた種族に、現代スイーツは劇薬だ。 私は追加のプリン(バケツサイズ)を差し出しながら、商談を切り出した。
「お気に召しましたか? ……でしたら、ご提案があります」
私は羊皮紙(通商条約案)をテーブルに置いた。
「我々は、このプリンをはじめとする食料品を、魔界へ輸出します。その代わり……」 「代わりになんだ? 魂か?」 「いいえ。『魔界の鉱物資源(レアメタル)』と『魔力触媒』を、関税ゼロで輸入させてください」
ヴェルネットはキョトンとした。
「……石ころでいいのか? あんなもの、魔界には腐るほど転がっているぞ」 「ええ、我々にとっては貴重な資源です。……どうですか? 石ころとプリン、交換しませんか?」
ヴェルネットは、バケツプリンを抱え込みながら、即答した。
「承認する! 今すぐ条約締結だ! ……ただし、条件がある」 「何でしょう?」 「私もこの学園に留学させろ。毎日これを食べられる環境にいなければ、私の精神が持たん!」
***
こうして、魔界侵攻の危機は、プリン一個で回避された。 校庭では、魔族の黒騎士たちが、生徒たちからクレープや焼きそばを買って食べている。 殺伐とした侵略風景が、いつの間にか「異文化交流フードフェス」に変わっていた。
後日。 魔界との正式な通商条約が結ばれ、学園には魔界からの留学生(ヴェルネット姫とその親衛隊)が編入してきた。 彼女は私のことを「甘味の巫女」と呼び、ジークフリートやガイウスを差し置いて、べったりと懐くようになった。
「リリエラ! 今日の貢物(おやつ)はなんだ? シュークリームか?」 「……姫様、食べ過ぎると太りますよ」
私の周りには、王族、皇太子、そして魔界の姫。 世界中の次期支配者たちが集結し、私の手腕(と料理)に依存している。 学園はもはや、一国の教育機関を超え、世界を動かす「リリエラ幕府」の様相を呈していた。
「……順調ね。地下ダンジョンの見学ツアーも満員御礼。今年度の収益は昨対比二〇〇パーセントを超えそうだわ」
私がほくそ笑んだ、その時だった。
バリバリバリッ!!
快晴の空が、ガラスのように砕け散った。 紫色の雷光が奔り、校庭の上空に巨大な「空間の亀裂」が出現した。 生徒たちの悲鳴が上がる。
「な、なんだあれは!?」 「空が割れたぞ! 魔族の侵攻だー!」
亀裂からゆっくりと降りてきたのは、漆黒の翼を生やした異形の騎士たち。 そしてその中央に、禍々しい魔力を放つ玉座に座った、一人の少女がいた。 銀色の髪に、血のように赤い瞳。頭にはねじれた角が生えている。 魔界の姫君、ヴェルネットだ。
「――聞きなさい、人間ども」
彼女の声は、拡声魔法なしで学園中に響き渡った。
「我は魔界の第一皇女、ヴェルネット・ヴァン・ディアボロス。……貴様らが我々のダンジョンを不法占拠し、資源を強奪しているとの報告を受けた。万死に値する!」
彼女が手を掲げると、背後の黒騎士たちが槍を構える。 一触即発。 ジークフリートとガイウスが、武器を抜いて私の前に立った。
「リリエラ、下がっていろ! あいつの魔力量は桁違いだ!」 「クソッ、よりによって学園祭の日に来るとは……客が逃げちまう!」
二人が臨戦態勢に入る中、私の中のおっさん(経営者)は、冷静に彼女を観察(モニタリング)していた。
(……確かに魔力は凄まじい。だが、なんだあの顔色の悪さは? 肌がカサついているし、髪に艶がない。……栄養失調か?)
さらに、彼女の視線。 私や兵士を見ているのではない。 彼女の赤い瞳は、校庭の隅にある『クレープ屋』と『焼きそば屋台』に釘付けになっている。
そして、小さく「ギュルル……」という音が聞こえた(聴覚強化魔法で確認済み)。
(……なるほど。侵略じゃなくて、『買い出し』に来たのか)
私はジークフリートたちの背中を押し退け、一歩前へ出た。
「武器を収めなさい。お客様よ」 「はあ!? リリィ、相手は魔族だぞ!?」 「いいから黙ってて。……商談(ビジネス)の邪魔よ」
私はドレスの裾を摘み、優雅にカーテシーをした。 空に浮かぶヴェルネットに向かって、ニコリと微笑む。
「ようこそお越しくださいました、皇女殿下。アグランド王立学園生徒会長、リリエラです。……遠路はるばる、お腹を空かせてのご到着、歓迎いたします」
「なっ……!? き、貴様、誰が腹など……!」
ヴェルネットが赤面する。図星だ。 私は間髪入れずに畳み掛けた。
「当学園では現在、美食の祭典を開催中です。……もしよろしければ、当校自慢の『極上スイーツ』を試食していかれませんか? 侵略するかどうかは、その味を見てから決めても遅くはないでしょう?」
「す、スイーツ……だと? 甘味のことか?」
彼女の喉がゴクリと鳴った。 魔界は環境が過酷で、砂糖などの嗜好品は超貴重品だと聞いている。 私は勝機を確信した。
「ええ。とろけるような甘さと、至福の食感。……魔界にはない『文明の味』をご用意しております」
「……ふん。いいだろう。その自信、試してやる。だが、もし不味かったら即座にこの学園を灰にするからな!」
***
学園祭の貴賓室(元・理事長室)に、ヴェルネットを通した。 彼女は警戒心丸出しでソファに座っている。 私はハンスに目配せをし、冷蔵庫から「あれ」を持ってこさせた。
銀の器に乗せられ、プルプルと震える黄色い物体。 上にはホイップクリームと、真っ赤なサクランボ。そして底には琥珀色のカラメルソース。 ――『プリン・ア・ラ・モード』だ。
マヨネーズ作りで余った卵白ではなく、今回は贅沢に「卵黄」と、牧場直送の牛乳、そして砂糖をふんだんに使った最高傑作だ。
「……なんだこれは? スライムか?」 「『プリン』です。……どうぞ、スプーンで掬(すく)って」
ヴェルネットは恐る恐るスプーンを入れた。 抵抗なく入る柔らかさ。 それを口に運ぶ。
――んっ。
彼女の動きが止まった。 濃厚な卵のコクと、牛乳の優しい甘さが口いっぱいに広がる。 噛む必要すらない。舌の上で滑らかに溶けていく。 そして、最後に訪れるカラメルソースのほろ苦さが、甘さを引き締め、次の一口を誘う。
カチャン。 スプーンが皿に落ちた。 ヴェルネットの目から、大粒の涙がこぼれ落ちた。
「……なんだ、これは……」
彼女は震える声で呟いた。
「魔界の岩のように硬いパンとは違う……。泥のようなスープとも違う……。こんな……こんな優しくて、幸せな味が、この世にあるというのか……!」
彼女は猛然とスプーンを動かし始めた。 一口、また一口。 食べるたびに、彼女の背中の禍々しいオーラが消え、代わりにピンク色の花が咲いていくようだ(幻覚)。
「美味い! 美味すぎるぞ人間! お代わりだ! もっと持ってこい!」
……チョロい。 糖分に飢えた種族に、現代スイーツは劇薬だ。 私は追加のプリン(バケツサイズ)を差し出しながら、商談を切り出した。
「お気に召しましたか? ……でしたら、ご提案があります」
私は羊皮紙(通商条約案)をテーブルに置いた。
「我々は、このプリンをはじめとする食料品を、魔界へ輸出します。その代わり……」 「代わりになんだ? 魂か?」 「いいえ。『魔界の鉱物資源(レアメタル)』と『魔力触媒』を、関税ゼロで輸入させてください」
ヴェルネットはキョトンとした。
「……石ころでいいのか? あんなもの、魔界には腐るほど転がっているぞ」 「ええ、我々にとっては貴重な資源です。……どうですか? 石ころとプリン、交換しませんか?」
ヴェルネットは、バケツプリンを抱え込みながら、即答した。
「承認する! 今すぐ条約締結だ! ……ただし、条件がある」 「何でしょう?」 「私もこの学園に留学させろ。毎日これを食べられる環境にいなければ、私の精神が持たん!」
***
こうして、魔界侵攻の危機は、プリン一個で回避された。 校庭では、魔族の黒騎士たちが、生徒たちからクレープや焼きそばを買って食べている。 殺伐とした侵略風景が、いつの間にか「異文化交流フードフェス」に変わっていた。
後日。 魔界との正式な通商条約が結ばれ、学園には魔界からの留学生(ヴェルネット姫とその親衛隊)が編入してきた。 彼女は私のことを「甘味の巫女」と呼び、ジークフリートやガイウスを差し置いて、べったりと懐くようになった。
「リリエラ! 今日の貢物(おやつ)はなんだ? シュークリームか?」 「……姫様、食べ過ぎると太りますよ」
私の周りには、王族、皇太子、そして魔界の姫。 世界中の次期支配者たちが集結し、私の手腕(と料理)に依存している。 学園はもはや、一国の教育機関を超え、世界を動かす「リリエラ幕府」の様相を呈していた。
32
あなたにおすすめの小説
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
世界最強の公爵様は娘が可愛くて仕方ない
猫乃真鶴
ファンタジー
トゥイリアース王国の筆頭公爵家、ヴァーミリオン。その現当主アルベルト・ヴァーミリオンは、王宮のみならず王都ミリールにおいても名の通った人物であった。
まずその美貌。女性のみならず男性であっても、一目見ただけで誰もが目を奪われる。あと、公爵家だけあってお金持ちだ。王家始まって以来の最高の魔法使いなんて呼び名もある。実際、王国中の魔導士を集めても彼に敵う者は存在しなかった。
ただし、彼は持った全ての力を愛娘リリアンの為にしか使わない。
財力も、魔力も、顔の良さも、権力も。
なぜなら彼は、娘命の、究極の娘馬鹿だからだ。
※このお話は、日常系のギャグです。
※小説家になろう様にも掲載しています。
※2024年5月 タイトルとあらすじを変更しました。
何故か転生?したらしいので【この子】を幸せにしたい。
くらげ
ファンタジー
俺、 鷹中 結糸(たかなか ゆいと) は…36歳 独身のどこにでも居る普通のサラリーマンの筈だった。
しかし…ある日、会社終わりに事故に合ったらしく…目が覚めたら細く小さい少年に転生?憑依?していた!
しかも…【この子】は、どうやら家族からも、国からも、嫌われているようで……!?
よし!じゃあ!冒険者になって自由にスローライフ目指して生きようと思った矢先…何故か色々な事に巻き込まれてしまい……?!
「これ…スローライフ目指せるのか?」
この物語は、【この子】と俺が…この異世界で幸せスローライフを目指して奮闘する物語!
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる