色地獄 〜会津藩士の美少年が男娼に身を落として〜 18禁 BL時代小説【完結】

丸井マロ

文字の大きさ
41 / 120
第6章 生臭坊主

しおりを挟む
 気が付くと、坊主の膝の上に抱かれて、口を吸われていた。

 坊主の手練手管に翻弄されるがままに快楽に溺れ、我を失っていたらしい。

「も、申し訳ありません……」

 仙千代は慌てて謝り、坊主から離れようとした。

「良い、良い、こうしていようぞ」

 坊主は仙千代を抱きしめる腕に力をこめた。

「おぬしのような良い若衆が、無粋な連中に痛めつけられてると思うと、まことに気の毒でのう」

「……」

「ここでの日々は、おぬしにはさぞ辛かろう」

 彼は仙千代の額に接吻し、幼い子供をなぐさめるように、やさしく背中を撫でる。

「拙僧に財があれば、身請けしてやれたのに……」

 やさしい言葉をかけられて、仙千代は思わず泣きだした。

 坊主の言葉を信じているわけではない。

 気色悪いと思っていた生臭坊主に、上っ面だけ優しくされて泣いてしまうほど、仙千代は弱っていた。

 自分で思っている以上に、心は傷つき、ひび割れていた。

 年季が明けるまで、あと十年。

 ──もう、だれでもいい……。

 やさしくしてもらえるなら。

 痛いことをされないなら。

 だれでもいいから、やさしく抱いてほしかった。

 一時いっときだけでいいから、快楽で頭の中を塗りつぶし、なにも考えられないようにしてほしかった。

 仙千代は、坊主の肩に顔を埋めて、声を殺してすすり泣いた。
しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

身体検査その後

RIKUTO
BL
「身体検査」のその後、結果が公開された。彼はどう感じたのか?

処理中です...