小姓残酷物語 〜 冷酷な主君の『おもちゃ』として、もてあそばれた小姓の悲劇 〜【完結】

丸井マロ

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元和四年(1618年) 13歳

1.吊るし犯し(1)

元和四年(1618年)
三月十二日

虎長の寝所に、重苦しい空気が漂っていた。
主君のそばには三人の馬廻が無言で控え、行燈のあかりが壁に揺れる影を投げかける。

彼らのかたわらには、縄と革鞭が無造作に置かれ、その存在が実千代の胸を締め付けた。

「私は玩具です、私の淫らな身体で遊んでくださいませ……」

決まり切った挨拶をすると、彼は膝をついてひれ伏し、ただ怯えるしかなかった。

その様子を見る虎長の目には、残忍な愉悦が宿っている。

「今宵は新しい遊びをしよう」
低く笑った。
片手を上げると、馬廻の一人、山本敏成が縄を手に近づいてくる。

逆らうことなど考えられず、実千代の身体は硬直した。
両腕を背中にまわされ、交差させられる。
縄が手首に巻きつけられると、恐怖で心臓が早鐘を打った。

足首にも縄をかけられ、白い寝衣の上から、腕や肩、背中が軋むほどの力で縛り上げられていく。
両脚は膝を曲げた状態で固定され、恥部をさらけ出した屈辱的な姿勢にされた。

肉体の自由を完全に奪われた恐怖、皮膚に縄が食い込む痛み、両膝を不自然に開かれて背中を伸ばすこともできない姿勢に緊縛された苦しみに、実千代の顔は歪んだ。

やめて、と懇願しそうになるが、抵抗や拒否の言葉を口にすれば、試練がより過激になることはわかっている。

実千代は目を閉じ、うめき声を漏らすが、言葉は発さなかった。

「よく耐えておる。己がただの玩具であると、ようやくわかってきたかな」

虎長は満足げな微笑を浮かべた。
側近たちの目にも、主君と同じ暗い光が宿っている。

虎長は座したまま、「棒を持て」と命じた。

馬廻の一人、藤田重政が「はっ」と応え、素早く立ち上がる。

木製の拡張棒を片手に「玩具」に歩み寄り、実千代の眼前に突きつけた。

「それはお前をさらに良い玩具にしてくれる。存分に味わうがよい」
虎長は冷たく言い放った。

実千代は怯えて目を見開き、胸の中で「いやだ」と叫ぶが、それを口に出すことは許されない。

「始めなさい」

その言葉を合図に、実千代の後門に拡張棒がギリギリとねじ込まれた。
激痛が全身を貫き、絶叫が漏れる。

はじめのうちは、棒は浅くゆっくりと出し入れされたが、虎長が「もっと」と冷たく指示するたび、藤田の手に力が込もる。

棒の動きが激しくなり、ついに実千代が「いやっ!」と叫んだ瞬間、虎長の目が鋭く光った。

「鞭を持て」と、側近に命じる。
「お前は玩具だ。玩具に嫌がる権利などない」

鞭打ちは十回おこなわれた。
恐ろしい音を立てて、革鞭が実千代の足に、尻に、内ももに振り下ろされるたびに、実千代は叫び声をあげて身体を硬直させる。

「せいぜい泣き叫んで、我を楽しませろ」
虎長の声が、どこか遠くから聞こえた。

嫌だ、嫌だ……と心の中で繰り返すが、口から出るのは言葉にならない悲鳴だけ。

痛みが全身を支配し、意識が赤く染まる。

鞭打ちの罰が終わった時、実千代は朦朧とし、顔は涙と汗で濡れていた。

痛みはあまりに強く、この地獄を終わらせることが出来るなら、もうどうなっても構わないと初めて思った。
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