6 / 6
バルトとの出会い
しおりを挟む
バルトとフェリクスが出会ったのは八年前の嵐の夜だった。
眩しい青年に成長した彼の姿に、フェリクスは初めて出会った日のことに想いを馳せることが多くなった。
今から八年前のその日、オークションに掛けられる子どもたちが閉じ込められていると情報を得たフェリクスが向かったのは、城下町の外れにある古い塔だった。
ゴルール公国に蔓延る地下組織アンダーバーは証拠を掴まれるリスクを回避するため、アジトなどは持たずその時々の状況に合わせて場所を変える。
攫ったり、買ってきたりした子どもたちを捕らえておくための場所も毎回変えていて、しっぽを掴ませない。
フェリクスは塔の入り口の見張り番の僅かな隙を突いて塔に侵入すると、塔の中にある螺旋階段を駆け上った。
塔は薄汚くやたらと高い。その一番上にある部屋に子供たちは閉じ込められているとフェリクスは情報を得たのだ。
階段を一番上まで上りきると現れた古い木の扉。
その扉の前でフェリクスは腰に差した剣を抜いた。
その年フェリクスはゴルール公国の騎士団長試験で、当時第一騎士団長であったバッカスを破り、第一騎士団長に昇進したばかりだった。
「君たちをここから助けにやってきた! 今からこの扉を剣で切り、こじ開ける。危険だから扉から離れて!」
フェリクスは扉の前でそう叫び、扉の前に人の気配は感じられないことを確認してから、この国一番だと自信がある剣技で、古い木の扉を切り裂いた。
フェリクスの剣で古い扉は二つに綺麗に切られた。
切れた扉を蹴り飛ばすと、扉は簡単に壊れた。
中には数人の子どもがいて、皆やせ細って哀れであった。
子どもたちは剣で扉が切られたことに驚いたようだったが、一人も声を上げることはなかった。
フェリクスの時と同じならば大きな音を立てると殴られるのだろう。
五人ほどいた子どもはオメガもいればアルファもいた。
オメガは専用の娼館で働かされるか、金持ちの奴隷にされるのが目的で集められる。
一方で能力の高いアルファを子供のうちに躾け、能力は高いが大人しい奴隷が欲しいという者に売るのも流行だった。
アルファは大人になると能力が高すぎて手に負えなくなるので、子どものうちに躾けと言う名の酷い虐待によって、扱いやすくも能力が高い奴隷に仕立てあげられるのだ。
どちらにせよアンダーバーから売られた子供には人権がない。
今でも助け出した時のバルトのことはよく覚えている。
フェリクスが助けに入ったその塔の片隅にいた金の髪で美しい少年、それがバルトだった。オメガに見えるほど細かったが、フェリクスはひと目でアルファだと分かった。
痩せていたが翡翠のような目が綺麗で印象的な子どもだった。
「怖がらないでくれ。君たちを助けたい。この階段を下りて塔の下へ行くのは危険だから、この窓からロープを垂らす。それを伝って下りられるか? 落ちても大怪我をしないようにこの窓の下には藁草を敷いてはある」
フェリクスは極力穏やかな声で言った。
そして窓のそばにあった古ぼけた本棚に左肩に巻いて持ってきたロープの端を括り付けた。
「ここに括るだけでなく、俺もしっかりロープを掴んでおく。気持ちが決まったものから降りてくれ。下りたら真っ直ぐ前に林が見えるだろう? そこで隠れて待っていてくれ。あまり奥には行くなよ。手前の木の陰にでも隠れていて。俺も後からすぐに行く。馬車で逃げた後、君らの家か安全な場所に必ず送るから信じてくれないか」
フェリクスは子どもに安心してもらえるように、親切に丁寧に説明することを心掛けた。
「俺、行きます」
すると、フェリクスの申し出に対し、アルファの男の子どもから順にロープを手に取っていった。
アルファの子はとりわけ賢いから、逃げることのリスクと留まることのリスクを瞬時に天秤にかけ、逃げることを選択できたのだろう。
身体能力も高く、ロープを使って下りることが問題ないのも大きいかもしれない。
二人のアルファは問題なくするするとロープを使って地上に下り、近くの林に隠れることはできた。
「オメガの子は体重が軽いから、アルファの子たちよりもロープを使って下りるのは難しくないよ。それに落ちても大丈夫なように下に藁草をたくさん敷いてあるからね」
フェリクスの言葉にオメガの子たち二人も窓からロープを伝って下りた。
部屋の中にはアルファだとわかる微細なフェロモンを放っていることで、ようやくアルファだとわかるような痩せて小さな金髪の男の子が一人だけ残った。
「怖い?」
フェリクスが尋ねると、男の子はうなずいた。綺麗な金髪で瞳は翡翠のようだった。
あまりに綺麗でフェリクスは思わず息を呑んだ。
おそらくクランブルク帝国出身の貴族の子だろう。
アルファだが、騎士になるためのアカデミーなどには通ったことがなく、大切に大切に育てられているように見えた。
「名前はなんて言うのか聞いてもいい? あだ名でもいいよ」
「バルト……」
「いい名前だね、バルト。無理してここから下ろしたくはないんだけど、このままここにいたら近いうちに君は売られる。そこではどんな非人道的なことをされるかわからないんだ。俺が抱えて降りてあげるから、一緒に行こう」
フェリクスは極力小さなバルトが安心するように微笑んだ。
そのとき、初めてバルトの瞳に光が灯ったようだった。
――なんて美しいんだろう……
フェリクスは非常時にも拘わらず、驚いてその翡翠色の瞳に魅入ってしまった。
「……貴方と一緒に行きます」
翡翠の瞳は力強くて、彼はやはりアルファだなとフェリクスは強く感じた。
「よし、行こう!」
フェリクスがそう言ってバルトに手を伸ばすと、彼はしっかりと握り返してくれた。
今一度本棚にしっかりとロープが結ばれているのを確認してからフェリクスはバルトを抱き上げた。
「俺にしっかりしがみついていてくれ。そう、首にぎゅって腕を回してて」
抱き上げたバルトがしっかりとフェリクスにしがみついたのを確認してから、フェリクスはロープを掴んで、窓枠に手を掛けた。
フェリクスの卒業した騎士養成アカデミーでは、危険地帯での活動や国民の災害救助をすることを想定して人を抱えたままロープで高所から下りる訓練もあったため、バルトを抱えたまま難なくロープを伝って地上に下りることができた。
「もう下りられたの……?」
バルトは地上に着くと安心で力が抜けたのか、藁草の上にバルトを下ろすとへなへなと座り込んで美しい瞳を真ん丸にして言った。
「さぁ、無事に逃げ切るまであと少しだから頑張ろう!」
「……はい!」
フェリクスが笑顔で言って再び彼に手を差し伸べると、バルトはフェリクスの手を取った。そして二人は林の中まで手を繋いで走った。
他の子どもたちと無事に合流してフェリクスの馬車に乗り込み、アンダーバーの魔の手から逃げたのであった。
眩しい青年に成長した彼の姿に、フェリクスは初めて出会った日のことに想いを馳せることが多くなった。
今から八年前のその日、オークションに掛けられる子どもたちが閉じ込められていると情報を得たフェリクスが向かったのは、城下町の外れにある古い塔だった。
ゴルール公国に蔓延る地下組織アンダーバーは証拠を掴まれるリスクを回避するため、アジトなどは持たずその時々の状況に合わせて場所を変える。
攫ったり、買ってきたりした子どもたちを捕らえておくための場所も毎回変えていて、しっぽを掴ませない。
フェリクスは塔の入り口の見張り番の僅かな隙を突いて塔に侵入すると、塔の中にある螺旋階段を駆け上った。
塔は薄汚くやたらと高い。その一番上にある部屋に子供たちは閉じ込められているとフェリクスは情報を得たのだ。
階段を一番上まで上りきると現れた古い木の扉。
その扉の前でフェリクスは腰に差した剣を抜いた。
その年フェリクスはゴルール公国の騎士団長試験で、当時第一騎士団長であったバッカスを破り、第一騎士団長に昇進したばかりだった。
「君たちをここから助けにやってきた! 今からこの扉を剣で切り、こじ開ける。危険だから扉から離れて!」
フェリクスは扉の前でそう叫び、扉の前に人の気配は感じられないことを確認してから、この国一番だと自信がある剣技で、古い木の扉を切り裂いた。
フェリクスの剣で古い扉は二つに綺麗に切られた。
切れた扉を蹴り飛ばすと、扉は簡単に壊れた。
中には数人の子どもがいて、皆やせ細って哀れであった。
子どもたちは剣で扉が切られたことに驚いたようだったが、一人も声を上げることはなかった。
フェリクスの時と同じならば大きな音を立てると殴られるのだろう。
五人ほどいた子どもはオメガもいればアルファもいた。
オメガは専用の娼館で働かされるか、金持ちの奴隷にされるのが目的で集められる。
一方で能力の高いアルファを子供のうちに躾け、能力は高いが大人しい奴隷が欲しいという者に売るのも流行だった。
アルファは大人になると能力が高すぎて手に負えなくなるので、子どものうちに躾けと言う名の酷い虐待によって、扱いやすくも能力が高い奴隷に仕立てあげられるのだ。
どちらにせよアンダーバーから売られた子供には人権がない。
今でも助け出した時のバルトのことはよく覚えている。
フェリクスが助けに入ったその塔の片隅にいた金の髪で美しい少年、それがバルトだった。オメガに見えるほど細かったが、フェリクスはひと目でアルファだと分かった。
痩せていたが翡翠のような目が綺麗で印象的な子どもだった。
「怖がらないでくれ。君たちを助けたい。この階段を下りて塔の下へ行くのは危険だから、この窓からロープを垂らす。それを伝って下りられるか? 落ちても大怪我をしないようにこの窓の下には藁草を敷いてはある」
フェリクスは極力穏やかな声で言った。
そして窓のそばにあった古ぼけた本棚に左肩に巻いて持ってきたロープの端を括り付けた。
「ここに括るだけでなく、俺もしっかりロープを掴んでおく。気持ちが決まったものから降りてくれ。下りたら真っ直ぐ前に林が見えるだろう? そこで隠れて待っていてくれ。あまり奥には行くなよ。手前の木の陰にでも隠れていて。俺も後からすぐに行く。馬車で逃げた後、君らの家か安全な場所に必ず送るから信じてくれないか」
フェリクスは子どもに安心してもらえるように、親切に丁寧に説明することを心掛けた。
「俺、行きます」
すると、フェリクスの申し出に対し、アルファの男の子どもから順にロープを手に取っていった。
アルファの子はとりわけ賢いから、逃げることのリスクと留まることのリスクを瞬時に天秤にかけ、逃げることを選択できたのだろう。
身体能力も高く、ロープを使って下りることが問題ないのも大きいかもしれない。
二人のアルファは問題なくするするとロープを使って地上に下り、近くの林に隠れることはできた。
「オメガの子は体重が軽いから、アルファの子たちよりもロープを使って下りるのは難しくないよ。それに落ちても大丈夫なように下に藁草をたくさん敷いてあるからね」
フェリクスの言葉にオメガの子たち二人も窓からロープを伝って下りた。
部屋の中にはアルファだとわかる微細なフェロモンを放っていることで、ようやくアルファだとわかるような痩せて小さな金髪の男の子が一人だけ残った。
「怖い?」
フェリクスが尋ねると、男の子はうなずいた。綺麗な金髪で瞳は翡翠のようだった。
あまりに綺麗でフェリクスは思わず息を呑んだ。
おそらくクランブルク帝国出身の貴族の子だろう。
アルファだが、騎士になるためのアカデミーなどには通ったことがなく、大切に大切に育てられているように見えた。
「名前はなんて言うのか聞いてもいい? あだ名でもいいよ」
「バルト……」
「いい名前だね、バルト。無理してここから下ろしたくはないんだけど、このままここにいたら近いうちに君は売られる。そこではどんな非人道的なことをされるかわからないんだ。俺が抱えて降りてあげるから、一緒に行こう」
フェリクスは極力小さなバルトが安心するように微笑んだ。
そのとき、初めてバルトの瞳に光が灯ったようだった。
――なんて美しいんだろう……
フェリクスは非常時にも拘わらず、驚いてその翡翠色の瞳に魅入ってしまった。
「……貴方と一緒に行きます」
翡翠の瞳は力強くて、彼はやはりアルファだなとフェリクスは強く感じた。
「よし、行こう!」
フェリクスがそう言ってバルトに手を伸ばすと、彼はしっかりと握り返してくれた。
今一度本棚にしっかりとロープが結ばれているのを確認してからフェリクスはバルトを抱き上げた。
「俺にしっかりしがみついていてくれ。そう、首にぎゅって腕を回してて」
抱き上げたバルトがしっかりとフェリクスにしがみついたのを確認してから、フェリクスはロープを掴んで、窓枠に手を掛けた。
フェリクスの卒業した騎士養成アカデミーでは、危険地帯での活動や国民の災害救助をすることを想定して人を抱えたままロープで高所から下りる訓練もあったため、バルトを抱えたまま難なくロープを伝って地上に下りることができた。
「もう下りられたの……?」
バルトは地上に着くと安心で力が抜けたのか、藁草の上にバルトを下ろすとへなへなと座り込んで美しい瞳を真ん丸にして言った。
「さぁ、無事に逃げ切るまであと少しだから頑張ろう!」
「……はい!」
フェリクスが笑顔で言って再び彼に手を差し伸べると、バルトはフェリクスの手を取った。そして二人は林の中まで手を繋いで走った。
他の子どもたちと無事に合流してフェリクスの馬車に乗り込み、アンダーバーの魔の手から逃げたのであった。
10
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
結婚間近だったのに、殿下の皇太子妃に選ばれたのは僕だった
釦
BL
皇太子妃を輩出する家系に産まれた主人公は半ば政略的な結婚を控えていた。
にも関わらず、皇太子が皇妃に選んだのは皇太子妃争いに参加していない見目のよくない五男の主人公だった、というお話。
当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*不定期連載です。
「出来損ない」オメガと幼馴染の王弟アルファの、発情初夜
鳥羽ミワ
BL
ウィリアムは王族の傍系に当たる貴族の長男で、オメガ。発情期が二十歳を過ぎても来ないことから、家族からは「欠陥品」の烙印を押されている。
そんなウィリアムは、政略結婚の駒として国内の有力貴族へ嫁ぐことが決まっていた。しかしその予定が一転し、幼馴染で王弟であるセドリックとの結婚が決まる。
あれよあれよと結婚式当日になり、戸惑いながらも結婚を誓うウィリアムに、セドリックは優しいキスをして……。
そして迎えた初夜。わけもわからず悲しくなって泣くウィリアムを、セドリックはたくましい力で抱きしめる。
「お前がずっと、好きだ」
甘い言葉に、これまで熱を知らなかったウィリアムの身体が潤み、火照りはじめる。
※ムーンライトノベルズ、アルファポリス、pixivへ掲載しています
運命よりも先に、愛してしまった
AzureHaru
BL
幼馴染で番同士の受けと攻め。2人は運命の番ではなかったが、相思相愛だった。そんな時、攻めに運命の番が現れる。それを知った受けは身籠もっていたが、運命の番同士の子供の方が優秀な者が生まれることも知っており、身を引く事を決め姿を消す。
しかし、攻めと運命の番の相手にはそれぞれに別の愛する人がいる事をしり、
2人は運命の番としてではなく、友人として付き合っていけたらと話し合ってわかれた。
その後、攻めは受けが勘違いしていなくなってしまったことを両親達から聞かされるのであった。
遊び人殿下に嫌われている僕は、幼馴染が羨ましい。
月湖
BL
「心配だから一緒に行く!」
幼馴染の侯爵子息アディニーが遊び人と噂のある大公殿下の家に呼ばれたと知った僕はそう言ったのだが、悪い噂のある一方でとても優秀で方々に伝手を持つ彼の方の下に侍れれば将来は安泰だとも言われている大公の屋敷に初めて行くのに、招待されていない者を連れて行くのは心象が悪いとド正論で断られてしまう。
「あのね、デュオニーソスは連れて行けないの」
何度目かの呼び出しの時、アディニーは僕にそう言った。
「殿下は、今はデュオニーソスに会いたくないって」
そんな・・・昔はあんなに優しかったのに・・・。
僕、殿下に嫌われちゃったの?
実は粘着系殿下×健気系貴族子息のファンタジーBLです。
夫には好きな相手がいるようです。愛されない僕は針と糸で未来を縫い直します。
伊織
BL
裕福な呉服屋の三男・桐生千尋(きりゅう ちひろ)は、行商人の家の次男・相馬誠一(そうま せいいち)と結婚した。
子どもの頃に憧れていた相手との結婚だったけれど、誠一はほとんど笑わず、冷たい態度ばかり。
ある日、千尋は誠一宛てに届いた女性からの恋文を見つけてしまう。
――自分はただ、家からの援助目当てで選ばれただけなのか?
失望と涙の中で、千尋は気づく。
「誠一に頼らず、自分の力で生きてみたい」
針と糸を手に、幼い頃から得意だった裁縫を活かして、少しずつ自分の居場所を築き始める。
やがて町の人々に必要とされ、笑顔を取り戻していく千尋。
そんな千尋を見て、誠一の心もまた揺れ始めて――。
涙から始まる、すれ違い夫婦の再生と恋の物語。
※本作は明治時代初期~中期をイメージしていますが、BL作品としての物語性を重視し、史実とは異なる設定や表現があります。
※誤字脱字などお気づきの点があるかもしれませんが、温かい目で読んでいただければ嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる