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ココロまでからっぽになるカラオケボックス
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【前奏】
果物の名前が、タイトルに入っている曲しか歌ってはダメ、みたいなルールが制定されてしまった。柑橘系関係の曲を入れたのはいいけど、こんなに激しい曲だったかなと、少しだけ疑問に思っている。
【AメロBメロ】
今は気持ちよく歌っていて、すごくいい気分だ。だが、果物の曲であるにも関わらず、Bメロの中盤になったのに、果物の名前も果物のような瑞々しさも、一切出てこない。この曲の場違い感が、だんだんと見え始めていた。
【サビ】
AメロとBメロを、ノリよく聞いてくれている友人。その友人は、このあまり有名ではない曲を、きっとサビになったら知ってる曲になるのだと、期待して聞いていたのだろう。だけど、今は大量の[???]がみんなの頭上に、渦巻いていることだろう。
【間奏】
柑橘系のど飴のニオイらしきものも、今は何処からか漂ってきている。だが、今歌っている柑橘系のタイトルの歌を、選んだ時点で。もうすでに、選曲ミス感は、あたりに漂い始めていた。今はもう、充満の域に達している。
【AメロBメロ】
あまり仲良くはないが、少しだけ気になっている女子も、ここに来ている。その女子は、ずっと音もしないほど、粘着性のある手拍子をしている。同時に、口元を歌詞に合わせて、少し動かしているように見える。
【サビ】
あまり有名ではない曲。そして、柑橘系の曲ということもあり、ポンカンとした顔の友人しか、この部屋にはみっかんない。柑橘系のような、甘くて酸っぱい雰囲気に、ただただ染まりつつあった。
【後奏】
歌い終わって、あの女子の方をよく見てみると、デンモクを指で素早く操作していた。曲を機械へと送信していて、大画面の右上の端の方に、表示された文字に視線を移した。そこには『ハスカップ』の文字があり、早速、横揺れの準備を開始した。
果物の名前が、タイトルに入っている曲しか歌ってはダメ、みたいなルールが制定されてしまった。柑橘系関係の曲を入れたのはいいけど、こんなに激しい曲だったかなと、少しだけ疑問に思っている。
【AメロBメロ】
今は気持ちよく歌っていて、すごくいい気分だ。だが、果物の曲であるにも関わらず、Bメロの中盤になったのに、果物の名前も果物のような瑞々しさも、一切出てこない。この曲の場違い感が、だんだんと見え始めていた。
【サビ】
AメロとBメロを、ノリよく聞いてくれている友人。その友人は、このあまり有名ではない曲を、きっとサビになったら知ってる曲になるのだと、期待して聞いていたのだろう。だけど、今は大量の[???]がみんなの頭上に、渦巻いていることだろう。
【間奏】
柑橘系のど飴のニオイらしきものも、今は何処からか漂ってきている。だが、今歌っている柑橘系のタイトルの歌を、選んだ時点で。もうすでに、選曲ミス感は、あたりに漂い始めていた。今はもう、充満の域に達している。
【AメロBメロ】
あまり仲良くはないが、少しだけ気になっている女子も、ここに来ている。その女子は、ずっと音もしないほど、粘着性のある手拍子をしている。同時に、口元を歌詞に合わせて、少し動かしているように見える。
【サビ】
あまり有名ではない曲。そして、柑橘系の曲ということもあり、ポンカンとした顔の友人しか、この部屋にはみっかんない。柑橘系のような、甘くて酸っぱい雰囲気に、ただただ染まりつつあった。
【後奏】
歌い終わって、あの女子の方をよく見てみると、デンモクを指で素早く操作していた。曲を機械へと送信していて、大画面の右上の端の方に、表示された文字に視線を移した。そこには『ハスカップ』の文字があり、早速、横揺れの準備を開始した。
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