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5章 激闘、二回戦!
030話 経験と、弱点と ③
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「ヨッシャアア!!」
5-1になれば相手の戦意をある程度削ぐことができたところで、4-2の二点差に戻される。ここ一番の勝負強さはやはり有栖川稔里だ。
相手のサーブ、向こうは珍しくフォアへの短いサーブを出して来た。私はあることを確信しツッツキの短い下回転ボールでレシーブを返す、そして相手の三球目に集中する。向こうはこちらの狙い通りチキータで攻撃してきた。フォアバック境目の一番厳しいコースだったが私はここに来るとある程度山を張ってバックハンドのカウンターブロックを合わせる。そのままバックハンドドライブでの打ち込みに持ち込み、サイドぎりぎりへの打ち込みから点を取る。
やはりアリスちゃんは明らかにこのバック側深いコースを嫌がっている。さっきのロビングもこのコースに打ち込ませないための苦肉の策だ。
そう確信し次もバックハンドドライブの打ち合いに持って行き連続得点に持って行く。6-2の四点差。卓球で序盤の四点差はセーフティーリードでも何でもないが、できるだけ中盤までに離して相手の終盤の集中力を削ぎたい。
そのまま二点ずつ取って8-4まで来たところで、またしても向こうがロビングを上げてくる。今日は今まで二本とも取られているが、本来女子の卓球でスマッシュ対ロビングは圧倒的にスマッシュ、攻撃側が有利だ。高さにも回転にも慣れてきたし今まで以上にしっかりと体重を乗せたスマッシュを打ち込む。
何度かの打ち合いの後、向こうが手首を返してボールを上げてくる。あの体勢で下回転はかけられない。せいぜいナックルだろう、そう思ってナックルの揺れに注意して思い切りスマッシュを叩きつけるが、ボールにはかなりの下回転がかかっていて、打球は下に沈みネットの中段くらいへぶつけてしまう。
「ヨーッシ!」
その後もカットマンのように初めから攻撃することは放棄しどんどんロビングを上げてくる。
そこで私は気付く。向こうもこちらの苦手を徹底して突いてきていると。別に私は特別スマッシュが苦手な意識は全くないが、そもそも女子選手でロビングを連続で打つ機会は滅多にない。北川高校のように男女合同で練習している高校は練習していると聞いたことがあるが、女子校のマリ女ではロビングを連続で上げられる子がいない。
8-7まで追い上げられたところで、私は今までフリックで返していた長さのサーブをツッツキで返す。短い下回転であるツッツキをロビングで上げることはできない。向こうが長いツッツキで返しこちらにドライブを打たせようとしてくるが、ひたすらツッツキの打ち合いに持ち込む。すると私の打球がネットに当たりそのままストンと落ちてネットインする。
ネットインでの得点なので左手を上げて謝意を表すが、本来ならガッツポーズを取りたいくらい大きな一点だ。これで終盤に二点差を付けることができた。
カウント9-7。ゲームカウント2-1。あと二点で私の勝利。
それでも対峙しているのはこのような状態から何度も逆転してきた怪物。
怪物を、超えてみせる。
5-1になれば相手の戦意をある程度削ぐことができたところで、4-2の二点差に戻される。ここ一番の勝負強さはやはり有栖川稔里だ。
相手のサーブ、向こうは珍しくフォアへの短いサーブを出して来た。私はあることを確信しツッツキの短い下回転ボールでレシーブを返す、そして相手の三球目に集中する。向こうはこちらの狙い通りチキータで攻撃してきた。フォアバック境目の一番厳しいコースだったが私はここに来るとある程度山を張ってバックハンドのカウンターブロックを合わせる。そのままバックハンドドライブでの打ち込みに持ち込み、サイドぎりぎりへの打ち込みから点を取る。
やはりアリスちゃんは明らかにこのバック側深いコースを嫌がっている。さっきのロビングもこのコースに打ち込ませないための苦肉の策だ。
そう確信し次もバックハンドドライブの打ち合いに持って行き連続得点に持って行く。6-2の四点差。卓球で序盤の四点差はセーフティーリードでも何でもないが、できるだけ中盤までに離して相手の終盤の集中力を削ぎたい。
そのまま二点ずつ取って8-4まで来たところで、またしても向こうがロビングを上げてくる。今日は今まで二本とも取られているが、本来女子の卓球でスマッシュ対ロビングは圧倒的にスマッシュ、攻撃側が有利だ。高さにも回転にも慣れてきたし今まで以上にしっかりと体重を乗せたスマッシュを打ち込む。
何度かの打ち合いの後、向こうが手首を返してボールを上げてくる。あの体勢で下回転はかけられない。せいぜいナックルだろう、そう思ってナックルの揺れに注意して思い切りスマッシュを叩きつけるが、ボールにはかなりの下回転がかかっていて、打球は下に沈みネットの中段くらいへぶつけてしまう。
「ヨーッシ!」
その後もカットマンのように初めから攻撃することは放棄しどんどんロビングを上げてくる。
そこで私は気付く。向こうもこちらの苦手を徹底して突いてきていると。別に私は特別スマッシュが苦手な意識は全くないが、そもそも女子選手でロビングを連続で打つ機会は滅多にない。北川高校のように男女合同で練習している高校は練習していると聞いたことがあるが、女子校のマリ女ではロビングを連続で上げられる子がいない。
8-7まで追い上げられたところで、私は今までフリックで返していた長さのサーブをツッツキで返す。短い下回転であるツッツキをロビングで上げることはできない。向こうが長いツッツキで返しこちらにドライブを打たせようとしてくるが、ひたすらツッツキの打ち合いに持ち込む。すると私の打球がネットに当たりそのままストンと落ちてネットインする。
ネットインでの得点なので左手を上げて謝意を表すが、本来ならガッツポーズを取りたいくらい大きな一点だ。これで終盤に二点差を付けることができた。
カウント9-7。ゲームカウント2-1。あと二点で私の勝利。
それでも対峙しているのはこのような状態から何度も逆転してきた怪物。
怪物を、超えてみせる。
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