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番外編 セカンドアース日常
1.ブーム、父になる
しおりを挟むとある、ある日の夜…シーレッド本部で、その事件は起こったー
「ど、どうしようヤドク!」
震える声をあげながら、二階から飛び降りてきたブームを、ヤドクは見事に交わし、次はなんだと目で問う。
「ミ、ミアナが!!」
「ミアナがどうした!?」
「…ってのは嘘でぇ~オレに子供が出来た!」
「…………え」
「だーかーらー!オレ、お父さんになるってこと!」
ブームに子供が出来たらしい…
本格的にこいつの精神システムがヤバくなったのかと、思わずフラッグを発動させてしまうヤドクだったが、現れたのは一人の女。
「オレの奥さんだよ!」
「…ソ、ソフィといいます……ヤドクさん…よろしくお願いします」
「……え」
ダークブラウンのセミロングを、清潔に一つ結わえた、言い換えればブームとは縁のないであろう美女は、そう言って深々と頭を下げた。
「な、なにやらかしてんの……ブーム」
「え~ひっどいなぁ~同意の上だよぉ~」
ソフィは、頬を真っ赤に染め、自身の腹を優しく撫でる。その指遣いが、妙に生々しく、この現状にどう対応していいのか…つか、ボクおじさんになるの!?この年で!?いや、そういう問題じゃないだろ!という思考を巡らせる。
「二人で、力を合わせて育てます!」
いい奥さんだ…ブームにはもったいない。
大体、彼女の見た目からしてまだ年端も変わらないだろう。何故、こうなる?何故、こうなった!?
「ブーム……お前マジでなにやった?」
「……え、そんなリアルな質問しないでよぉ」
「いや、そういう問題じゃなくて…」
「キスです」
あぁ、キスか。
ボクとは無縁の単語………いやいや、なんで今ミアナの顔出てきた!?変態だ。ブームと長年生活を共にしていたから、ブームメカニズムがボクの体細胞だけでなく、神経までもを圧迫してしまったんだ!
「……ん?」
ん?キス…?
「それだけ?」
「えええええ~そんな~ヤドクって結構想像力豊かだねぇそれ以上なんてないじゃないか~」
これは完全に嫌な予感だ。
「あのさ……それって、なんかの事故でキスしちゃった……みたいな?」
「……え、ええ」
何故恥ずかしがる!
子供出来ちゃった♪発言で既にいろんな恥じらい捨ててるようなもんだろ!
「それたぶん…………」
それから一週間、ソフィとブームの夫婦ごっこは続き。
それから3週間後、レパートの性的授業をうけた二人は、初めて自分たちに子供が授からなかったことを知ったのであった……
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