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紫蘇鳥

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本編

第14話 お話…の前にお楽しみ

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 僕を背にして横になった楓花の吐息が段々速くなっていく。外の時間はまだ3時半くらい。こんな時間からするのは慣れないもんだ。僕は病院に入ってから今日まで2週間、誰ともえっちなことはしていない。少し久しい事だが、僕達はもう手慣れている。感覚を思い出しながら、久々のHを楽しむとしますかぁ~。
 というわけで、まずは楓花にこっちを向かせ、彼女の胸に服越しに触れる。彼女は少しビクッとしたが、すぐに察して、着ている服のボタンを外して、下着だけになった胸をはだけた。
「ん…何度やってもやっぱはじめは恥ずかしいよぉ…///」
「まあじきにそんなの考えてる暇無いようにしてやるから待っとって」
 今更恥じらっている楓花の緊張をほぐして気持ちよくしてあげるため、下着の下まで手を突っ込んだ。そして、乳首を見つけると、優しく擦ってやった。
「ひゃうっ♡」
 楓花が愛らしい嬌声を上げた。彼女の体がびくびくしているのは感覚で伝わってきた。
「ほ~らこれならみんなどうでも良くなっちゃうでしょ♡」
 僕はもう片方の手を楓花のパンツの下に潜り込ませた。スカートも予め脱いでくれていたので、手を入れるのは苦ではなかった。彼女のおまんこを触覚で見つけて、そちらも指の腹で、表の方を優しく纏わり付かせるように擦った。触れた陰唇は既に湿っていた。
「ふぁっあぁっ♡2点同時ずるいぃっ…♡きもちいの我慢できないのぉ…♡」
 楓花はトロンとした顔で刺激に喘いでいる。よく見ると、いつの間にか楓花の足が僕の足と絡んでいて、楓花は刺激を受ける度に僕に強く足を交えていた。楓花の柔らかくてすべすべの太ももの感触が最高に心地良い。
「瀧…くん…♡大好き…♡何度でも言うからぁ…♡」
「ありがと!俺も大好きよ♡」
 お互いに愛の言葉を交わしたところで、そろそろ下の方に伸ばした手を、楓花の膣内なかまでゆっくりと入れ込んでいく。
「んくっ…♡ううっ…♡」
 楓花が堪らず目を瞑る。よし、このタイミングだな。楓花が見ていない内に、彼女に顔を近づけて、躊躇はポイっと捨てて、彼女に口づけした。
「ふみゅっ♡んんっ♡」
 いつもは一瞬驚いた表情を見せる楓花だが、今回は期間が空いて唇に飢えていたのか、寧ろ向こうからもがっついてきている気がする。こうやってキスするのも久しぶりだ。ここまでに幸せな時間、他にそうあるものではないのが実感できる。
「楓花ぁ♡お前はいつでも反則級でかわいいなぁ…♡」
「はぁ…♡はぁ…♡瀧くんにそれ言ってもらえるの…♡一番嬉しいよぉ…♡」
 楓花は息を荒くしながらも、少し嬉しそうに言った。あらやだぁ、この子いくら何でも愛嬌ありすぎますわぁ。
「みゃあぁっ♡んむぅっ♡」
 あまりの愛くるしさに耐えかねて思う間も無くキスをおかわりしてしまった。
「瀧くん…♡いつもよりちゅーするの激しいっ…♡さみしかったの…?♡」
 楓花がよがりながらもそう聞いてきた。
「寂しくなかったって言ったら大嘘になっちゃうかな…♡」
 僕はそう返して、胸の方に置いてある手で楓花をより強く抱擁した。楓花もお返しに僕の体を抱き締めてきた。楓花の少し高くなった体温を全身に感じられるこの嬉しみよ。
「んあっ…♡もう死にかけたりしないでぇ…♡んっ♡瀧くんいなくなるの…ボクすっごくこわいからぁ…♡」
 楓花は、僕の意識が戻った僕に最初に会った時みたいに、離れたくないとばかりに僕を強く握る。目の前にいる僕専用のふわふわの天使が可愛すぎてもう頭パァンってなりそう(?)。
「俺も痛くて嫌だし楓花に会えないから死にかけたりなんてもう二度と御免だわ()」
 楓花の言葉に、愛撫を継続しながら応えた。
「…瀧く…ん♡ゔ…♡もうそろそろぉ…♡イっちゃうかも…♡んあぁっ…♡」
 楓花はもう絶頂しそうになって、そう言ってきた。多分彼女も久しぶりだろう。気持ち良くイって貰わないとねぇ。
「はい♡…ではどうぞおイき下さーい♡」
 僕は楓花に優しく言うと、おまんこを愛撫している左手の中で、空いている親指を彼女のクリトリスに当てた。
「ひゃいっ♡♡」
 楓花はびっくりして小動物みたいなきゃわいい声を出しているが、そんなのは気にせずに、僕は容赦無く楓花のクリトリスをやらしく擦った。同時に、入れていた手で、膣壁の上側に同時にトントンと刺激を送った。その瞬間、楓花の体がゾクゾクゾクっと大きく動いた。
「はひゃっ♡あっ♡うみゃああぁぁぁぁ♡♡♡♡♡」
 楓花は久々のアクメによる快楽をそのとろけた表情で存分に堪能した。もう彼女のおまんこは愛液でぐちょぐちょになってしまっている。パンツが濡れるのはかわいそうなので、そろそろ脱がせることとしよう。
 気持ち良くて体の力が抜けてしまっている楓花の代わりに彼女の服を脱がせると、それはあまりにも過激でもうヒジョーーに大人向けな、肌色一杯の光景が目の前に広がった。
「この部屋寒くない?」
「大丈夫…///」
 楓花は無論恥ずかしそうにする。兎に角、今回はあくまでもお仕置きという名目でやっている。ただちょっと気持ち良いとかでは終わらせるつもりはない。
「楓花、好きな数って何?」
 何気ない雰囲気を装って、問いを投げる。その一言で楓花は拍子抜けた顔をした。
「え?えっとぉ…4522173…」
「おいおいマジでかw」
 本当は、楓花の言った数の回数イかせようと思っていたが、バカみたいな大きさの数を出されて僕の方が逆にびっくりしてしまった。ただ驚愕してても何も始まらないので、手加減も含めて4522173の1より大きい最小の倍数の3回で勘弁してやることに決めた。
「よし、じゃあお前は今から3回俺にイかされるからな!」
「え、なんで3回なの」
 当たり前のように楓花は困惑したが、そんなのお構い無しに、彼女のおまんこに再度手を出した。
「ひあぁっ♡説明してぇ♡わけわかんないよぉっ♡んあはぁっ♡」
 楓花は刺激に悶えながらも、僕の決定への疑問を口にした。
「あのね、4522173は3の倍数なんよっ♡ちなすぐ求まったのは全桁の数字を足した数が3の倍数だったらその数自体も3の倍数だからその計算方法使って出したんだよね、覚えておくと多分なんか良いことあるよ~♡」
「ひぎぃぃっ♡せめてふつーに聞かせ♡あっ♡やめぇ♡」
「まあ後で電卓使いな()」
 説明してる間も一斎手を緩めなかったせいか、楓花は一層混乱しているようにすら見えた。
 人間、1回イくとガードが雑魚になっちゃうのだろうか、楓花はものの見事に2分もしない内に僕の手で絶頂寸前まで追い込まれていた。
「はぁっ…♡はぁっ…♡瀧くん…♡だめ…♡またイっちゃう…♡やめて…♡」
「おっ言ってくれてありがと、とどめ刺せるじゃん♡」
 楓花の言葉を聞いて、僕はすぐに楓花に飛びかかって、今回3度目のキスをお見舞いした。勿論ここぞとばかりに舌はねじ込んでおく。そして下を刺激する手はペースを大幅に速めて刺激を強くする。
「ふむっ♡んんんん~っ♡♡♡ん~っ♡んむぅぅぅ~♡♡♡」
 楓花は顔を真っ赤に染める。ばたばた手足を動かそうとするが、僕が上から乗っかってしかも足もホールド済みなので絶対に快楽からは逃れられない。そして、楓花の目から理性が飛ぶのと同時に、
「ん゛んんんんんっ♡♡♡♡♡んむっ♡ん゛んんん~っ♡♡♡」
 と、明らかな絶頂ボイスが聞こえてきた。鼻先がくっ付きそうなくらいの眼前にいるその愛くるしい僕の天使は、ただひたすらに僕を抱き締めてユーフォリアを全身で感じている。何度見ても飽き足りないのが楓花のイキ顔なのである。彼女の絶頂が終わるのが大体察せられたら、フレンチキスをやめて、改めて楓花に向き直った。
「…ひにゃ…♡あ…♡あひゃぁ…♡」
 楓花はふにゃふにゃになっていた。たった2回イっただけなのに情けない子だねぇ。これも久しぶりだからこうなったのかな?と思ったが、お仕置きするつもりだからこそそれはまさに凄く丁度良いのだ。
「あと2回だけよ~♡ほらあへあへしてないで頑張れ頑張れ♡」
「いや~だぁ…♡もう駄目…意識他界系女子になるぅ…♡」
 彼女の言う通り確かに彼女の意識が混濁しているのは確かだが、この後の2回で失神することは、うん、きっと無い。…よね?
「じゃあ次は玩具でも使おうか!」
「ひっ…」
 僕がクローゼットの奥から出したローターを見て、楓花の顔が冷や汗だらけになった。
「いやぁ…そんなの付けたらボクおかしくなっちゃうからぁ…」
 彼女は一度僕に学校内でローターを使われて恥ずかしいことこの上ない目に遭っているからだろうか、ビビりようが半端ない。
「なぁに遠慮は要らないよ~是非ともどんどんおかしくなっちゃって下さいな!」
 僕はそう言いながら楓花を押さえて、彼女のおまんこにローターを貼り付けた。そして、そのまま彼女が勝手に剥がさないよう両手を結束バンドで縛る。僕はボタンのスイッチを押す準備をして、一応楓花に聞いておく。
「さて、準備はよろしくて?」
「よろしくない!」
 楓花は顔をぷいっと背けた。よし、今だね。親指に力を込める。
「ふお゛ぉっ♡♡」
 横に動いた楓花の拗ねた顔はその操作一つでいとも簡単に崩れた。ベッドが彼女がビクビクする衝撃でガッタガタ揺れた。楓花の住んでるマンションだとワンチャン隣から苦情代わりの粉雪の熱唱が聴こえてくるところだったかも知れない(?)。
「ほらぁやっぱりローターってキツいよねぇ~♡でも止めてあげないよー残念♡」
 僕が彼女に悪魔みたいに囁きかけるが、楓花は快感でブッ飛んで最早何も聞こえていない。
「い゛やぁぁっ♡止めてぇぇぇ♡♡いきなり最大出力とか♡だめ♡だめ♡ボク壊れ゛ちゃうぅぅぅっ♡♡」
 彼女が言うにはローターの振動の強さが気に食わないようだが、気にせず是非ともこのままイくまで続けさせてもらう。
「楓花ぁお前はなんでそんなかわいいんだよ~♡」
 口癖感覚で健気で曖昧な疑問を楓花に問いながら、愛猫をでるように、首元を指先で触った。汗で湿った彼女の肌から、相変わらず悶絶している楓花の体の震えが伝わってくる。楓花は、僕に言葉を返す暇が無いのが丸分かりな、ふにゃふにゃのアヘ顔を露呈していた。
「そうだ、2ショット撮っとこ」
 琉奈に共有するため(或いははオカズを増やすため)に、ベッドサイドラックに置いてある僕のスマホを引っ張ってきた。楓花の横に、仰向けに寝転がって、スマホを構える。
「楓花ほらカメラ見て!」
「はひゃ♡ひぁっ♡あ゛あぁっ♡お゛っ♡にゃに♡」
 訳も分かってない楓花を置いてカメラのシャッターに親指を掛ける。
「はいチーズ♪」
「み゛ゃああああああイぐぅぅぅぅ♡♡♡♡♡」
 楓花が絶頂したタイミングでシャッターを押す。カメラロールを開いて、ブレてないことを確認。よぉしブレてないな。スマホを元あった所に戻すと、楓花に向き直った。
「あと1回♡さーあ頑張ろか♡」
 楓花に声を掛けてはみるが、彼女はピクピクしてまともな反応すらできないようだ。
「そうなんだったら…はやく…♡終わらせ…て…♡」
 楓花は声を振り絞って僕にお願いをしてくる。と、僕は良いことを考えついた。そう、彼女のお仕置きの最後を締め括るのに相応しいものを。
「楓花…そんなえっちな顔されたら俺が耐えられないんよね…♡久しぶりに1発行っちゃっていいかな?♡」
「ふえ…?」
 楓花の口がポカーンと空いた。
「ちょま、今から挿れられるとか今度こそ絶対壊れる…」
 楓花は首をブンブン横に振っている。僕はそれを両手で止めて、顔を近づけた。
「大丈夫、死にやしないよ♪」
 そう言ってやると、楓花はしょうがないな~というような顔をした。
「…もぉ…///いいよ…♡久しぶりだもんね…特別だからね…♡」
 彼女の目を見れば、実際満更でもないのを見透かすのは全く難しくなかった。心底彼女もちょっとは乗り気なんだろう。となれば、心のストッパーはズボンのベルトと共に外れた。さあ我が息子、お楽しみの時間だ。
「ほら、そろそろ読者にさっさとヤれって言われるから早速始めるぞっ」
「久しぶりにメタいよ瀧くん」
 呆れた顔をする楓花を横に、下を脱ぐ。勿論僕の主砲は準備万端だ。楓花は久しぶりに僕のブツを見て、少し息を呑んだ。
「…いくよ?♡」
「うん…♡」
 彼女の返事を聞いたと同時に、大きくなった僕のムスコを、刀を鞘に収めるように、流れるように挿し込んだ。
「お゛っ?!♡♡ふお゛ぉぉぉっ♡♡んお゛ぉっ♡」
 楓花の瞳孔が大きく縮まる。彼女の体が、さっきの比にならないくらいにビクンと大きく震えた。この、大好きな楓花と体を重ねて、お互いの脈拍、体温、息遣い、そして何よりも愛を感じ合う、それはもう究極的に最高な時間。体中が多幸感に包まれるこの感覚を、入院中もずっと待ち侘びていた。正直なところ、またもや涙腺は決壊寸前だった。感動が強過ぎて泣けてきちゃうのだ。
「ごめん楓花、4回目いくわ」
 僕はその感動に耐えられなかったので、また楓花にディープキスをブチ込んだ。
「んむぅぅぅっ♡♡」
 彼女は僕の圧に押されて常に余裕が無さそうだ。でも、今日は楓花をあと一回、僕のおちんぽでイかせて分からせしないと終われない、いや、終わりたくねぇ。
「むぅぅぅぅ♡♡んん~っ♡んん~っ♡♡♡」
 熱すぎる接吻をされながら下の口を突かれて、楓花はさっきに増してトロトロしてきた。おっと、そういえば、もう要らないのに結束バンドを解いてなかった。
「ぷはっ♡拘束解いてあげるから、とくと抱きついてくれな♡」
 僕が結束バンドを解くと、楓花の腕は剛速で僕の体に巻き付いた。
「にゃっ♡もうあんなので拘束しないでよぉ…♡食い込んで痛いからぁ…♡」
 楓花はへそを曲げたが、しかしそれでもって僕を強く抱きしめてくれた。おいおい今度はツンデレかよ最高か。
「ほら楓花ぁっ♡ペース上げてく♡からな♡」
「お゛にゃっ♡あにゃっ♡はぁっ♡あっ♡ああぁっ♡」
 僕がピストン運動を加速し出すと、楓花はたちまちブッ壊れていった。もう2人とも汗だくだ。しかし楓花の体は何度触ってもすべすべで癖になる。
「楓花♡あっ♡きもちいいっ?♡俺はもう気持ち良すぎて壊れちゃいそうっ♡」
 楓花にパンパン腰を打ちつけながら尋ねる。
「んあっ♡ぎもぢい゛っ♡しゅごいぎもぢい゛のぉ゛っ♡」
 大抵、楓花は受けになると返事ができないくらい徹底的にふにゃふにゃになるのだが、今日の楓花はまだギリギリまともな意識を保っているようだ。これなら、彼女の素の反応を楽しめる。嬉しい限りだ。
「ひに゛ゃあっ♡瀧くんっ♡手ぇ繋ご♡」
「うんっ♡」
 彼女に言われた通り、彼女の肩の横に無造作に置かれている両手をギュッと握った。彼女の手は、熱でも出ているんじゃないかと疑えるくらい温かかった。
「しあわせだよぉ♡んにゃぁっ♡たきっ♡くん♡」
 彼女は目を細めて、僕に体を揺らされながら愛情をぶつけてくる。なんて尊いんだ。ああ、最高過ぎるよこれ。
「楓花ぁ♡おれもっ♡めっちゃ幸せよっ♡大好き♡」
 幸福感が爆発しそうだ。彼女の可愛い顔を前にしながら腰を振っていると、何故こうも理性が当てにならないんだろう。「好き」で思考が統制されてしまう。
「こんにゃっ♡こと♡してたらぁ♡リア充撲滅委員会の人がぁっ♡黙ってらんないよね♡」
「それはもうしょうがないわな♡リア充になっちゃたからには…もうね♡」
「それはぁ♡ちっちゃくてかわいいやつのセリフだってば♡」
 セックス中に冗談を抜かしあうのもこれまたオツなもんですなぁ😋。
 さて、非リアのヘイトが完全集中するようなラヴラヴ具合だが、そんなこんなで僕はそろそろ絶頂しそうになってきた。
「瀧くんっ♡ふみゃぁっ♡顔がどんどんトロンってしてきてるよぉ♡我慢っ♡できないの?♡」
 楓花は僕の顔を見てすぐに僕がイきそうなのに気付いた。さすがの洞察力。
「はぁ♡うんっ…♡もう…そろそろ♡でちゃう♡よ…♡」
 楓花の全部お見通しと言わんばかりの大人っぽい視線に、僕はもう、耐えるのが限界になっていた。
「はやくぅ♡ボクのおまんこにいっぱい♡あっ♡白いのぶちまけて♡ボクのこと気持ちよくしてよぉ♡」
 言われなくても、僕は既に限界ですよ。
「ふう…♡かぁ♡イく♡だめ♡もう無理♡やっ♡イっちゃう♡」
「いいよっ♡いつでもきてぇ♡ふあぁっ♡全部受け止めるからぁ♡」
 彼女の声を聞いたと同時に、僕は遂に絶頂を迎えた。久しぶりに、頭の中を掻き回すような、クソデカい快楽のスナイパーライフルが僕を撃ち抜いた。
「くっ…♡あっ♡ああっ♡あああああぁぁぁぁぁぁぁっ♡♡♡♡」
「みゃあ♡ふにゃあああああああああっああぁぁぁ♡♡♡♡♡♡」
 2人の情けない声が部屋中に木霊した。気持ちいい。楓花かわいい。それしか考えられない。ただただ最高の時間だ。
「楓花っ♡好き♡お゛ぉっ♡だいしゅき♡」
「ボクもぉ♡♡しゅきぃぃ♡♡だいしゅきなのぉぉぉ♡♡♡」
 其々、絶頂の快楽に呑まれながら、何度も何度も互いに愛を伝え合った。手を更に強く握ると、楓花は同じように握り返してくる。只々、至高で感動的な時間だった。
 「はぁっ…♡はぁっ…♡はぁっ…♡瀧…くん♡瀧く…ん♡ず~っと…♡いっしょだよ…♡」
 楓花はまだ息を切らしながらも、声を柔らかくして、静かに僕に向かい言った。僕らは何分ぶっ通しで抱き合っているんだろう。
「ははっ…あだぼうよ…♡」
 そう冗談混じりに口にしながら、優しく笑って見せた。これにて、お楽しみタイムは終了だ。

               ❤︎

 「これどうやって使うの?」
 楓花が、僕が手に取っている例のアクセサリーをつんつんっとつつきながら尋ねてくる。
「なんか祈ればいーらしいよ」
 僕は椅子を机の下から引きずり出して、アクセサリーを椅子に乗せた。僕ら2人とも、ちゃんと服は着直していた。
「さぁて、これでセット完了かな」
 僕のその声を聞いて、楓花は「これから凄いことするんだな…」と言うかのような強張った顔をした。別にそこまで緊張しなくても…とは思ったが、よくよく考えれば当然だ。しかも今回、恐らく話すことになるのは、僕達2人を漏れなく病院送りにした当事者である、あの少女の見た目をした天使の子もいる筈だ。彼女についてはまだよく分からないが、僕の頭に浮かんできた仮説がある。彼女は、あの時楓花がアリスちゃんを弄り回したのにブチギレた可能性が十中八九だ。逆に言えば、他に僕達が彼女を怒らせるようなことをした覚えは更々無い。まあ僕が刺されたのに関しては、誠に、もう誠に残念ではあるが、ただ煩わしいからという単純明快な結論で片付いてしまうのだが。
「じゃあ、やってくぞ」
 考え事は今は後にして、楓花に呼びかける。
「おっけ…頑張って念力いっぱい込めるから…」
 楓花はもう既に合掌の構えをとりながら、ちょっと低めの声で返事した。彼女はもう準備できているみたいだから、すぐに始めよう。そして、僕も彼女と同じく合掌し、椅子の上に鎮座するアクセサリーの方を向いた。目を瞑り、取り敢えずではあるが、ツイスターくんやアリスちゃん達のことを、適当に思い浮かべてみた。するとどうだろうか、瞼を閉じていても分かる程に、白光が眼前を支配していくのを感じた。その眩い光は、あの時のものととても似ていた。そして、光が消えたと感じて目を開けた時には、目の前にはアリスちゃん共々が出迎えるように立っていた…わけではなかった。
「あれ、確かに光は出たのに」
 僕らが戸惑っていると、急に、何の前触れもなく肩に手が乗っかっていた。
「うしろだよ~」
 背後から笑い声が聞こえて、咄嗟に振り向こうとしたが、それより先に、両目を手のひらで塞がれた。そして、今度は、
「だ~れだ?」
 と聞こえてきた。いつも「ボクのことまっすぐ、ず~っと見ててほしいの」と言って、楓花にはこの目隠しを喰らったことがなかったので、初めてのことに若干びっくりした。しかし、まあ声を聞けば誰かなんて考える必要も無い。
「はいはい、ボディタッチは程々にしなよ」
 肩の上の方にあった腕を掴んで、腕ごと手を顔から引き剥がした。後ろを振り返れば、期待を裏切ることなく、アリスちゃんがベッドから数cm上を浮いていた。
「手ぇ剥がすのは反則だよ~」
 残念そうに彼女は俯く。僕はこの天使に何でこんなに懐かれているんだろう。てかやっぱり可愛いなあオイ。そんな愚鈍な考え事をしていた矢先、僕の目に留まるものがあった。例の青髪の天使の少女だった。あのブチギレていた時のような威圧感は嘘のように、ただ可愛らしくしおらしい姿だけがそこにあった。ギャップを感じつつも、彼女に敢えてこちらから近づいてみる。多分今はもう敵意は無いと分かっているからだ。僕が近くに移動すると、その天使の少女は、
「あのときはごめんなさい…」
 と、申し訳なさそうに小さな声で言った。僕のされたこと、いや、僕達がされたことを振り返れば、許せないと言うのも間違ってないかも知れないが、別に僕達は、彼女を責め立てようなんて思わない。寧ろ、仲直りして、これからは友好な関係を築きたい。そう思っているからこそ、僕の口から出たのは、
「いいよっ」
 という軽い言葉だった。楓花も、
「痛かったけど、ボクも怒ってないからいいよ!」
 と、笑顔で彼女を許した。すると、天使の少女は、急に下を向いたかと思うと、涙をぽろぽろ溢し、その内びゃーびゃーと大泣きし始めた。そしてそのまま楓花の元に空を泳いでいき、彼女と抱き合った。
「ふええぇぇぇぇんっ……」
「ふふっもうかわいい子なんだからぁ…ほらほら大丈夫大丈夫っ!」
 楓花は怖がることなく、その少女を抱き締め返した。やっぱり楓花はロリによく好かれるなぁ。
「この前はごめんなさい…」
 2人の様子を見ていたら、横からツイスターくんが謝罪をしてきた。
「いやいや、僕達も何もやってなかったわけじゃ無いから、そこんとこは相殺で良いよ」
 彼の言葉を受け取り、両者許し合えたところで、まず、一番気になっていることについて切り出すことにした。
「じゃあ、まず、ちょっとこの子達について色々と教えてくれない?」
 そう言うと、ツイスターくんは少し真剣な顔になった。
「良いけど、ちょっと聞いてて嫌なことがあるかも知れないから…それでも…良い?」
 彼は、少し重い口調で、僕に問うた。どんな話でも、お互い納得するため、聞かなくてはならない。楓花も、少女を抱きながらも僕の方を見て、静かに頷いた。
「うん、大丈夫だよ。どうぞ」
 僕がそう返すと、ツイスターくんは、少し大きく息を吸って、目を閉じた。そして、目を開けると、僕らに再度向き直り、話を始めた。
「まずは、アリスのことから話し始めようか」

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