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マッチングアプリ
マッチングアプリはじめます
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11月末の早朝、山本亮介は、スマホから鳴る目覚ましの音で目を覚ました。それと同時に、背中からゾゾゾと悪寒が走るのを感じた。
熱が出ているかもしれないと予感した時には、すでに遅かった。
会社に病欠の電話を掛けたが、のどが痛くてまともに声がでなかった。上司から病院に行って検査を受けるように指示をされたが、その後、布団にくるまって気絶したように眠った。
その眠りの中で亮介は女神の夢を見た。女神は亮介の頭上に現れ、ふくよかなボディラインが透けるような白い服をまとっていた。女神に触れようと手を伸ばすと、女神は急に恐ろしい顔をした死神に変わった。全身紫色の体をしたやせこけた死に神が歯をカタカタ震わせながら大きな目を見開いた。驚いた亮介はその場から落下して海の中で溺れそうになり、もがいた。
それが夢だと気付いて目を覚ますと、鼻に鼻水が詰まって呼吸が苦しかった。背中には汗をびっしょりかいており、シャツがベタベタして気持ち悪かった。ベッドからはいずるように抜け出し、何とかシャツを着替えて、水道の水を一口飲んだ。頭痛と吐き気がするし、咳と痰と鼻水が出る。
時計を見ると時刻は昼の2時を過ぎていた。病院に行かなきゃならない。
亮介はできるだけ服を着こんでから自転車に乗って病院に向かい、診察を受けた。検査の結果、インフルエンザAに罹患していた。薬を処方され、何とか、独り暮らしの部屋まで自転車を押しながら坂道を上った。
薬を飲んだからといってすぐに楽になるわけではなく、再びベッドの中で寝ころんだ。明日になれば少しは良くなるだろうと気軽に考えていたが、夜になるとさらに熱が上がり、もっと苦しくなった。結局、亮介はそれから4日間寝込んでしまい、73キロあった体重は68キロに落ちていた。何とか回復しつつあったが、いまだ咳が出て肺が痛くて、血が混じった痰が出てきた。苦しい思いをしながら亮介は身近に心配してくれる人がいない侘しさを感じた。
ようやく少し気力が出てきてから、スーパーにスポーツドリンクと食料品を買いに車で向かった。
こんな時にやさしい彼女でもいたらなあ。
ふと、そんな事が亮介の頭をよぎったが、こんな自分に彼女なんてできるはずもないかと、げっそりとした顔をバックミラーで眺めた。
1週間ぶりに会社に行くと、同僚たちは瘦こけた亮介の顔を見て心配してくれた。まだ咳は出ており、出血混じりの痰が出て、肺が痛いがみんなに迷惑をかけた分取り返さなければならない。亮介は気だるい体にムチを打って、机に向かいパソコンと睨み合った。
夜遅く仕事が終わり、亮介がアパートに帰ると、部屋の中は当然暗く冷えきっていた。いつもならパソコンに電源を入れて、バトルゲームで遊ぶのだが、病み明けで何もする気力が起きない。買ってきた弁当を電子レンジで温めて食べていると、LINEに連絡が入った。大学時代からの友人、有馬哲夫からだった。
(今週末飲みに行かないか?)
週末、亮介が居酒屋に着くと、哲夫は既にテーブル席で生ビールを飲んでいた。
「よお、亮介、久しぶり!元気にしていたか?」
学生時代と変わらず笑顔を向けてくる友人に亮介は嬉しくなった。
「それがさあ、先週インフルエンザになってしもうて、4日間寝込んでしもうたわ」
亮介はマスクを外して、生ビールとつまみを注文した。
「そりゃあいけんのう。そう言えば少し痩せたようにみえるわ。ほんで、もう良くなったんか」
「だいぶ回復したけど、まだダメージは残ってるわ。今日は飲むのは控えめにしとくよ」
「そうか。健康は大事じゃけえ、体には気をつけんといけんのお」
亮介は久々に会う旧友との会話を楽しんだ。
ふと、哲夫が亮介にスマホの画面を見せてくる。
「どうじゃ。可愛いじゃろ」
画面に表示されているのは、哲夫が女性と仲良く写っている写真であった。なかなか可愛い女性だ。哲夫がこんな彼女と付き合っているとしたら羨ましすぎる。
「もしかして、彼女?」
「そうそう」
亮介は哲夫のにやけた顔をまじまじと見た。見た目は大学時代と変わらず平凡だ。整形したわけでも、カッコよくなった訳でもない。しかし、なぜか自信がみなぎっていて、モテオーラを感じる。
亮介は哲夫だけは自分と同じモテない仲間だと思っていたので一気に差をつけられた気がした。
「いつから?」
「出会ったのは3ヶ月位前で付き合い始めたのは1ヶ月前かな」
サラリと言う哲夫にはやはりモテオーラが漂っている。
「どうやって出会うたんよ」
「もちろんこれよ」
そう言って、スマホの画面のアイコンを指さしてくる。そこには【iラヴ】と書かれていた。
「なんよ、これは。恋愛ゲームか?」
「いやいや。マッチングアプリよ。知らんのか」
亮介もマッチングアプリの噂は聞いたことがあった。しかし、使ったことは無い。なぜなら使う勇気がなかったからだ。女の子に振られて惨めになる自分が予想されて怖かった。
「実は、今の彼女で3人目なんよ」
「さ、3人目?」
「1人目は半年ぐらい付き合ったけど、束縛がきつくて別れた。2人目は会ったその日から意気投合して、その夜にゴールしちゃったけど、すぐに別れた」
「な、なんで?」
「よく考えるともっと真面目な付き合いがしたかったんよね。会ってその日にそんな関係になるなんて軽すぎるじゃん」と真面目に語る哲夫に亮介は(お前も同罪じゃんか)と心の中でつぶやいた。
「まあ、今の彼女が一番ええんよ。可愛いし。優しいし、今日もこの後会うんよね」と哲夫は幸せオーラまで発し始めた。
そんな話を聞くと、亮介はいっそう孤独を感じてしょんぼりとなった。
「そういえば、亮介はどうなんよ」
「なにが?」
「彼女だよ。できたか?」
「いや、俺はまあ、そのー」と亮介は苦笑いをしながら誤魔化した。
「なんだ、彼女いないんだったらマッチングアプリに登録してみたらいいじゃん。俺にできたんだから、お前にもすぐできるよ」
哲夫は余裕たっぷりで言った。
「俺にもできるかな?」亮介は恐る恐る聞いてみた。
「できる、できる。俺の仲間内でもアプリで彼女作っているやつたくさんいるぞ。俺がアドバイスしてやったんだけどな。みんな楽しくやってるよ。俺も感謝されてさあ。今ではマッチングソムリエなんて呼ばれているよ。ハハハ」と笑う哲夫に亮介は心底驚いた。人間ってこんなにも変われるものなのか。学生時代には童貞仲間だったあの哲夫がはるか先に行ってしまっている。まるで、マッチングアプリの広告の人みたいだ。
「ちなみに、お勧めのアプリとかある?」亮介は、マッチングソムリエの意見を素直に聞いておこうと思った。
「そうだなあ。やっぱり、俺ら世代には【iラヴ】が一番マッチング率高いよね」亮介は哲夫が彼女との待ち合わせ時間で帰るまでの間、真剣にアドバイスを聞いた。これ以上哲夫に差をつけられるわけにはいかない。
要するにマッチングアプリというのは、出会いを求める男女が登録して、気に入った相手とカップルになるというものらしい。この日、亮介が哲夫から聞き出したアドバイスは次のようなものだった。
・プロフィールでめっちゃアピールする。ただし、盛りすぎてはいけない。
・少しでも気になる子がいたら、とにかく「いいね」を押す。
・メッセージで仲良くなってLINE交換しろ。
・アプリの登録期間は一ヶ月は短すぎるし、半年は長すぎるので3カ月位がちょうどいい。
・とりあえず3人とリアルで会え。
亮介はこれらのアドバイスを頭に叩き込んだ。
哲夫と別れて家に帰ってから、すぐに【iラヴ】をインストールした。
早速開いてみる。マッチングソムリエと自称する哲夫から、まずは今晩中に登録してプロフィールを作成しておけという宿題が出ていた。
登録はアプリの指示に従って行った。免許証と写真認証による本人確認が必要だった。ニックネームは亮介のRYOとした。【身長】、【体重】、【年齢】、【住んでいる地域】、【趣味】などの基本情報を入力した。次に、自己アピール文を作成しなければならなかった。何を書いてよいかわからなかったので、後で哲夫に相談することにして、とりあえず簡単に【今まで女性と付き合ったことがありません。真剣な交際がしたいです。どなたか優しい方付き合ってください】と書き込んでおいた。ちょっと恥ずかしいが、酔っ払っている頭ではこれ以上いい文章が書けそうにもなかった。
写真を貼り付けた方が、マッチング率がアップするそうなので、とりあえずスマホで自撮りをして写真を貼り付けたることにした。改めて自撮りした顔写真を見ると恥ずかしい。しかも顔が赤い。気に入らなかったので何度か撮りなおしたが、何度やっても気に入る写真は撮れそうにない。あきらめて一番ましな写真を登録した。自分の顔は生まれつきなので変えようがないのである。これでもいいと思ってくれる相手と交際するしかない。とにかく、登録は完了した。アプリの画面にはたくさんの女性のニックネームとプロフィール画像が表示された。ものすごい人の思いが渦巻いているような気がした。亮介は怖くなって一旦アプリを閉じた。あの中に、未来の彼女がいるかもしれない。そう思うと亮介はドキドキした。少し興奮していたが、いつの間にか寝ていた。
次の日の朝、女性から【いいね】が届いていた。亮介がドキドキしながらアプリを開くと、ユウというきれいな女性からであった。スタイルが良くて2歳年上で、長い茶髪をしていた。亮介からしてみると、彼女になってもらうには理想の相手であった。ただ、少しハデすぎて自分には不釣り合いのような気もした。どうしていいかわからなかったが、マッチングソムリエのアドバイス通り、とりあえず亮介も【いいね】ボタンを押してみた。すると、鮮やかな演出画面が現れ、【おめでとうございます!マッチングしました!】と表示された。
亮介は突然の出来事に慌てて、【いいね】を取り消そうとした。しかし、取り消すことはできなかった。すでにマッチングは成功してしまったのだ。
熱が出ているかもしれないと予感した時には、すでに遅かった。
会社に病欠の電話を掛けたが、のどが痛くてまともに声がでなかった。上司から病院に行って検査を受けるように指示をされたが、その後、布団にくるまって気絶したように眠った。
その眠りの中で亮介は女神の夢を見た。女神は亮介の頭上に現れ、ふくよかなボディラインが透けるような白い服をまとっていた。女神に触れようと手を伸ばすと、女神は急に恐ろしい顔をした死神に変わった。全身紫色の体をしたやせこけた死に神が歯をカタカタ震わせながら大きな目を見開いた。驚いた亮介はその場から落下して海の中で溺れそうになり、もがいた。
それが夢だと気付いて目を覚ますと、鼻に鼻水が詰まって呼吸が苦しかった。背中には汗をびっしょりかいており、シャツがベタベタして気持ち悪かった。ベッドからはいずるように抜け出し、何とかシャツを着替えて、水道の水を一口飲んだ。頭痛と吐き気がするし、咳と痰と鼻水が出る。
時計を見ると時刻は昼の2時を過ぎていた。病院に行かなきゃならない。
亮介はできるだけ服を着こんでから自転車に乗って病院に向かい、診察を受けた。検査の結果、インフルエンザAに罹患していた。薬を処方され、何とか、独り暮らしの部屋まで自転車を押しながら坂道を上った。
薬を飲んだからといってすぐに楽になるわけではなく、再びベッドの中で寝ころんだ。明日になれば少しは良くなるだろうと気軽に考えていたが、夜になるとさらに熱が上がり、もっと苦しくなった。結局、亮介はそれから4日間寝込んでしまい、73キロあった体重は68キロに落ちていた。何とか回復しつつあったが、いまだ咳が出て肺が痛くて、血が混じった痰が出てきた。苦しい思いをしながら亮介は身近に心配してくれる人がいない侘しさを感じた。
ようやく少し気力が出てきてから、スーパーにスポーツドリンクと食料品を買いに車で向かった。
こんな時にやさしい彼女でもいたらなあ。
ふと、そんな事が亮介の頭をよぎったが、こんな自分に彼女なんてできるはずもないかと、げっそりとした顔をバックミラーで眺めた。
1週間ぶりに会社に行くと、同僚たちは瘦こけた亮介の顔を見て心配してくれた。まだ咳は出ており、出血混じりの痰が出て、肺が痛いがみんなに迷惑をかけた分取り返さなければならない。亮介は気だるい体にムチを打って、机に向かいパソコンと睨み合った。
夜遅く仕事が終わり、亮介がアパートに帰ると、部屋の中は当然暗く冷えきっていた。いつもならパソコンに電源を入れて、バトルゲームで遊ぶのだが、病み明けで何もする気力が起きない。買ってきた弁当を電子レンジで温めて食べていると、LINEに連絡が入った。大学時代からの友人、有馬哲夫からだった。
(今週末飲みに行かないか?)
週末、亮介が居酒屋に着くと、哲夫は既にテーブル席で生ビールを飲んでいた。
「よお、亮介、久しぶり!元気にしていたか?」
学生時代と変わらず笑顔を向けてくる友人に亮介は嬉しくなった。
「それがさあ、先週インフルエンザになってしもうて、4日間寝込んでしもうたわ」
亮介はマスクを外して、生ビールとつまみを注文した。
「そりゃあいけんのう。そう言えば少し痩せたようにみえるわ。ほんで、もう良くなったんか」
「だいぶ回復したけど、まだダメージは残ってるわ。今日は飲むのは控えめにしとくよ」
「そうか。健康は大事じゃけえ、体には気をつけんといけんのお」
亮介は久々に会う旧友との会話を楽しんだ。
ふと、哲夫が亮介にスマホの画面を見せてくる。
「どうじゃ。可愛いじゃろ」
画面に表示されているのは、哲夫が女性と仲良く写っている写真であった。なかなか可愛い女性だ。哲夫がこんな彼女と付き合っているとしたら羨ましすぎる。
「もしかして、彼女?」
「そうそう」
亮介は哲夫のにやけた顔をまじまじと見た。見た目は大学時代と変わらず平凡だ。整形したわけでも、カッコよくなった訳でもない。しかし、なぜか自信がみなぎっていて、モテオーラを感じる。
亮介は哲夫だけは自分と同じモテない仲間だと思っていたので一気に差をつけられた気がした。
「いつから?」
「出会ったのは3ヶ月位前で付き合い始めたのは1ヶ月前かな」
サラリと言う哲夫にはやはりモテオーラが漂っている。
「どうやって出会うたんよ」
「もちろんこれよ」
そう言って、スマホの画面のアイコンを指さしてくる。そこには【iラヴ】と書かれていた。
「なんよ、これは。恋愛ゲームか?」
「いやいや。マッチングアプリよ。知らんのか」
亮介もマッチングアプリの噂は聞いたことがあった。しかし、使ったことは無い。なぜなら使う勇気がなかったからだ。女の子に振られて惨めになる自分が予想されて怖かった。
「実は、今の彼女で3人目なんよ」
「さ、3人目?」
「1人目は半年ぐらい付き合ったけど、束縛がきつくて別れた。2人目は会ったその日から意気投合して、その夜にゴールしちゃったけど、すぐに別れた」
「な、なんで?」
「よく考えるともっと真面目な付き合いがしたかったんよね。会ってその日にそんな関係になるなんて軽すぎるじゃん」と真面目に語る哲夫に亮介は(お前も同罪じゃんか)と心の中でつぶやいた。
「まあ、今の彼女が一番ええんよ。可愛いし。優しいし、今日もこの後会うんよね」と哲夫は幸せオーラまで発し始めた。
そんな話を聞くと、亮介はいっそう孤独を感じてしょんぼりとなった。
「そういえば、亮介はどうなんよ」
「なにが?」
「彼女だよ。できたか?」
「いや、俺はまあ、そのー」と亮介は苦笑いをしながら誤魔化した。
「なんだ、彼女いないんだったらマッチングアプリに登録してみたらいいじゃん。俺にできたんだから、お前にもすぐできるよ」
哲夫は余裕たっぷりで言った。
「俺にもできるかな?」亮介は恐る恐る聞いてみた。
「できる、できる。俺の仲間内でもアプリで彼女作っているやつたくさんいるぞ。俺がアドバイスしてやったんだけどな。みんな楽しくやってるよ。俺も感謝されてさあ。今ではマッチングソムリエなんて呼ばれているよ。ハハハ」と笑う哲夫に亮介は心底驚いた。人間ってこんなにも変われるものなのか。学生時代には童貞仲間だったあの哲夫がはるか先に行ってしまっている。まるで、マッチングアプリの広告の人みたいだ。
「ちなみに、お勧めのアプリとかある?」亮介は、マッチングソムリエの意見を素直に聞いておこうと思った。
「そうだなあ。やっぱり、俺ら世代には【iラヴ】が一番マッチング率高いよね」亮介は哲夫が彼女との待ち合わせ時間で帰るまでの間、真剣にアドバイスを聞いた。これ以上哲夫に差をつけられるわけにはいかない。
要するにマッチングアプリというのは、出会いを求める男女が登録して、気に入った相手とカップルになるというものらしい。この日、亮介が哲夫から聞き出したアドバイスは次のようなものだった。
・プロフィールでめっちゃアピールする。ただし、盛りすぎてはいけない。
・少しでも気になる子がいたら、とにかく「いいね」を押す。
・メッセージで仲良くなってLINE交換しろ。
・アプリの登録期間は一ヶ月は短すぎるし、半年は長すぎるので3カ月位がちょうどいい。
・とりあえず3人とリアルで会え。
亮介はこれらのアドバイスを頭に叩き込んだ。
哲夫と別れて家に帰ってから、すぐに【iラヴ】をインストールした。
早速開いてみる。マッチングソムリエと自称する哲夫から、まずは今晩中に登録してプロフィールを作成しておけという宿題が出ていた。
登録はアプリの指示に従って行った。免許証と写真認証による本人確認が必要だった。ニックネームは亮介のRYOとした。【身長】、【体重】、【年齢】、【住んでいる地域】、【趣味】などの基本情報を入力した。次に、自己アピール文を作成しなければならなかった。何を書いてよいかわからなかったので、後で哲夫に相談することにして、とりあえず簡単に【今まで女性と付き合ったことがありません。真剣な交際がしたいです。どなたか優しい方付き合ってください】と書き込んでおいた。ちょっと恥ずかしいが、酔っ払っている頭ではこれ以上いい文章が書けそうにもなかった。
写真を貼り付けた方が、マッチング率がアップするそうなので、とりあえずスマホで自撮りをして写真を貼り付けたることにした。改めて自撮りした顔写真を見ると恥ずかしい。しかも顔が赤い。気に入らなかったので何度か撮りなおしたが、何度やっても気に入る写真は撮れそうにない。あきらめて一番ましな写真を登録した。自分の顔は生まれつきなので変えようがないのである。これでもいいと思ってくれる相手と交際するしかない。とにかく、登録は完了した。アプリの画面にはたくさんの女性のニックネームとプロフィール画像が表示された。ものすごい人の思いが渦巻いているような気がした。亮介は怖くなって一旦アプリを閉じた。あの中に、未来の彼女がいるかもしれない。そう思うと亮介はドキドキした。少し興奮していたが、いつの間にか寝ていた。
次の日の朝、女性から【いいね】が届いていた。亮介がドキドキしながらアプリを開くと、ユウというきれいな女性からであった。スタイルが良くて2歳年上で、長い茶髪をしていた。亮介からしてみると、彼女になってもらうには理想の相手であった。ただ、少しハデすぎて自分には不釣り合いのような気もした。どうしていいかわからなかったが、マッチングソムリエのアドバイス通り、とりあえず亮介も【いいね】ボタンを押してみた。すると、鮮やかな演出画面が現れ、【おめでとうございます!マッチングしました!】と表示された。
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