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幸せの時間
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「よいしょ……っと」
私は今日もここに来ています。
あれから一か月経ちました。すっかり私の体も元気になり、今までどおり自由に動けるようになりました。
今日は天気もとても良いです。こんなに澄み渡った晴れ空の日は、何となくここに来たくなりますね。
「お、来てたのか」
と、私の後ろから声が聞こえてきます。振り向くと、そこには私の大好きな人が立っていました。
「もー、遅いよお兄ちゃん」
「ごめんごめん。まだ体がちょっと痛くてな」
お兄ちゃんは体を庇いながら歩いています。
「大丈夫? 木に登れるの」
「ま。多少無理してでも登るさ。……よっと」
ぎこちない動きで何とか木に登るお兄ちゃん。
私たちはまた、木の上から街の風景を眺めています。お互いの手を、強く握りながら。
「やっぱりいいもんだな、この街は」
「うん。だって、私たちが生まれ育った街だもん」
あの時はこの街から離れて暮らす決心をしたけど、やっぱり名残惜しい。
「……この時間が、永遠に続けばいいのにな」
「続くさ、永遠にな」
兄は哀しく笑います。その笑顔の意味を、私は理解することが出来ません。
だって、こんなに楽しく幸せなひと時なのに、悲しい顔をする理由がないんだもの。
その私の心情を察してか、お兄ちゃんは優しく抱きしめてくれました。
心も体も幸福で満たされた私は、このご神木に心からの感謝を述べます。
神様ありがとう。
この幸せの時間は、きっと神様からの贈り物だと、私は思っています。
私は今日もここに来ています。
あれから一か月経ちました。すっかり私の体も元気になり、今までどおり自由に動けるようになりました。
今日は天気もとても良いです。こんなに澄み渡った晴れ空の日は、何となくここに来たくなりますね。
「お、来てたのか」
と、私の後ろから声が聞こえてきます。振り向くと、そこには私の大好きな人が立っていました。
「もー、遅いよお兄ちゃん」
「ごめんごめん。まだ体がちょっと痛くてな」
お兄ちゃんは体を庇いながら歩いています。
「大丈夫? 木に登れるの」
「ま。多少無理してでも登るさ。……よっと」
ぎこちない動きで何とか木に登るお兄ちゃん。
私たちはまた、木の上から街の風景を眺めています。お互いの手を、強く握りながら。
「やっぱりいいもんだな、この街は」
「うん。だって、私たちが生まれ育った街だもん」
あの時はこの街から離れて暮らす決心をしたけど、やっぱり名残惜しい。
「……この時間が、永遠に続けばいいのにな」
「続くさ、永遠にな」
兄は哀しく笑います。その笑顔の意味を、私は理解することが出来ません。
だって、こんなに楽しく幸せなひと時なのに、悲しい顔をする理由がないんだもの。
その私の心情を察してか、お兄ちゃんは優しく抱きしめてくれました。
心も体も幸福で満たされた私は、このご神木に心からの感謝を述べます。
神様ありがとう。
この幸せの時間は、きっと神様からの贈り物だと、私は思っています。
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