国立ユイナーダ学園高等部⑨〜どうやら私は悪役令嬢らしいですわ

砂月ちゃん

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わたくしは、エリー様達とユミコあの方の事について対策を講じるべく、【ユウリン館】で対策会議お茶会を開いていました。



それと言うのも先日おこなわれた【学園祭】で大勢の方々の前で
「私、『サーラ・F・デルモ』にイジメられて学園で仲間外れにされているの……。」

「【聖女】の私をイジメるなんて、今に天罰が下るわ!」

の味方をすると、あなた達にも天罰が下るわよ!」



などと、根も葉もない事を言われました……
の件があったので、学園街のほとんどの方々は聞き流していましたけど。



しかし、他国から来た方々やヤータ教の一部の聖職者、熱心な信者の方々は、わたくしを不審な目で見始めるようになってしまいました。



このままでは、も危うくなってしまいそうです。



そこで、エリー様達と密かに集まって対策会議お茶会を開く事にしたのです。



それなのにどこから聞きつけたのか、数名の聖職者や信者の方々と【ユウリン館】のスタッフの方達の制止も聞かず、わたくし達の部屋に押し入って来たのです。



「こんな所でコソコソと、悪巧みをしていたんですね!
私の目を誤魔化せるとでも、思っていたのかしら?」



学園の制服を可愛いらしく着こなし、如何にもヒロイン気取りのユミコ様。
やはり、と同じ匂いがします。



だいたいわたくし達が、いつ悪巧みをしたというのでしょうか?




「あなたの家が悪事を働いているのは、わかっています!」



自信満々で、宣言されておられますが悪巧みって!?
わたくしの家が、悪事って何の事ですの?
具体的な事は、いっさい言われないのですね。



「ジェスト様を解放してあげてください!
爵位を盾に、無理矢理婚約するなんて、酷いです!」



如何にも、ジェスト様を心配されているように、眉間にシワを寄せて言っていますけどのは、あなたの方ですわよね?
ユミコ様!



風紀委員長のジェスト様を解放って、何からですの?
爵位を盾にって、わたくしの家とジェスト様の家は、ですわよ?



それに、わたくしが婚約しているのは、ですわ!
ジェスト様とは、婚約の話が出た事もありません。




で、ジェスト様は苦しんでいらっしゃいます!」



いいえ、ユミコ様貴女の言動でですわ……
目を潤ませて心配そうに言われていますが、先日も
「迷惑だから、付き纏うのは辞めてください!」
と、言われたばかりでは?



そもそも、どこからジェスト様の名前が出て来るのですか?



「自分は男性を侍らせているのに、酷いです!」



こちらを非難する事ばかり言っていますけどご自分こそ、見目の良いヤータ教の聖職者や信者の男性を侍らせているのに!



その言葉を発した瞬間、部屋の空気が変わりました。



「誰が…男だって?ボクは、女の子だよ!」



今まで、ユミコ様の言動に呆れて黙っていた、シノン様から低い声が聞こえ、かなり怒っておられるのがわかりますわ。



「えっ?そんな!?何で女なの?シナリオにそんな事書いてない!」
真っ青な顔で慌てて取り繕ろおうと、されていますけど無理があると思います。
「それとも、私の知らないルートでもあったの?」
と、また訳のわからない事を言っていますわ。



すると、キイナ様が、
ですか?
君よく言ってるみたいだけど、とでも混同しているのかい?
だとすると、かなり危険な発想だね。
それこそ、ヤータ教ののじゃないか?」



キイナ様の言葉に、ユミコ様の周りにいた方々からも動揺が見られ始めました。



すると今度は、青ざめた顔で
「な、何を言ってるの?
私は
その私が間違った事を言う訳ないじゃない!!」
かなり焦っていらっしゃいますわね。



「僕の親戚にヤータ教教会本部の偉い人がいてね。
今、『ユミコ様という【聖女】が実在している』のか、問い合わせているところなんだよね。」



ターク様の言葉に、益々焦って更に顔色を悪くするユミコ様。



すかさず、エリー様が
「そう言えば私、あなたが【聖魔法】を使用しているのを、一度も見た事ありませんけど……。
本当に使えるのですか?」



あら?そう言えばそうですわね?
わたくしも見た事ありませんわ。




すると、ユミコ様の周りにいた方々の1人が、激昂されて
「何を言ってる!ユミコ様は先月行われた、【合同演習】で大勢の学園生を治療されたのに、のは、ここにいる全員知っているんだぞ!」 



「「「「「そうだ!そうだ!!【聖女】ユミコ様に謝れ!貴族の横暴は、許さないぞ!」」」」」



それを聞いたユミコ様は、今度は真っ青を通り越して真っ白な顔で!というような顔をされました。



はい?
この方達何を言ってますの?
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