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大怪獣決戦 ①
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その日は朝から胸騒ぎがした。
何か良くない事がありそうな感じだ。
私の予感は当たった。
出来れば当たって欲しくなかったのだが……
昼前になって斥候部隊が、王都近郊で巨大な魔力を突如感知。
その魔力量に『目視での確認は危険過ぎる!』と判断した第三騎士団は【遠見】のスキル持ちの騎士による遠方からの確認を行った。
その結果確認されたのは【パッションピンクにエメラルド色の水玉模様の三つの首を持つ、前足の代わりに羽を持った二足歩行のドラゴン】だった。
当初『【ヒュドラ】の突然変異体では?』と言われていたのだが、首から下の造りから見て、まさしく【ドラゴン】であると確認された。
どうやったらこんな生物が、自然発生するんだよ!?
私の所に正式な報告が上がって来た時には【遠見】スキル持ちの騎士の描いた【三首ドラゴン】の絵もつけられていた。
かなり上手い。
その絵を見た時、つい……
「キ…キング◯ドラ…… 」
と言ってしまったのは仕方がない事だと思う。
それを側で聞いていた、副官がその名前を採用しようとしたのを、全力で止めたのは言うまでもない。
「メスかもしれないだろ!」
「おぉー!流石は殿下!この絵だけでそこまでお考えとは!!」
副官は感心しているが、違うんだ!
コレは著作権の問題だから!!
とりあえず呼称を【ピンクドラゴン】(仮)とした。
ああ、そう言えば自己紹介がまだだったな。
私はアラン・D・ユイナーダ。
このユイナーダ王国の王太子だ。
この非常自体に際し、外遊中の国王陛下に代わり、国軍の総指揮を執る事になった。
のだが、デカいデカ過ぎる。
158・5m…通常よりかなりデカい!
てかこの大きさ、2作目のと同じじゃないか!?
何時もの様にリアルモ◯ハンで倒せる様な相手じゃない!
残念な事にこういう時、一番当てになる魔法使いのトップ、ボルネオール侯爵はちょうど陛下の外遊に護衛として同行しており、【勇者シルバーのパーティー】は長期休暇でボルネオール侯爵領に帰省中。
もし居ても倒せる可能性は低いかもしれないが……
暫く王都を離れていた弟が、王都の神殿に戻って来ている事が唯一の救いだな。
リアルモ◯ハンやるより、弟に防御結界を張ってもらい、【ピンクドラゴン】(仮)の攻撃から王都を守ってもらった方が犠牲が少ない。
その間に誰か呼び戻せば、どうにかなる…と信じたい。
此処で私が不安がると、兵の士気にかかわる。
情報は既に神殿にも伝わっているはず、
私が言わずとも弟セイマが結界を張ってくれる。
【ピンクドラゴン】(仮)が此方に気付く前に、王都の外にいる者達の避難を急がせねば!
第一騎士団を率いる弟のオスカー(第二王子)が『俺がドラゴンを倒す!!』などと言って出陣しようとしていたところを、偶々通り掛かったエミールの護衛騎士ハインツ(オスカーとは騎士団で同僚)が殴って気絶させた。
軍の指揮官のお前が直接出てどうする!
なので今、騎士団の指揮は副団長と第三騎士団の団長がとっている。
オスカーが気付く頃にはセイマの結界が、完成して出るに出れないだろう。
それから間も無くして、セイマの防御結界が完成し、王都は完全に封鎖された。
頼む誰か…誰か間に合ってくれ!
でないと……
------------------
☆この時、サイド家の者がいつの間にか持ち込んだ、モニターを眉間に皺を寄せて睨みつける王太子アランの姿は部下達の目には【次期国王】として、とても頼もしく写っていた。
実際は【ピンクドラゴン】(仮)を見て笑いを堪えるのに必死だっただけである。
☆『ギドラ』は『ヒュドラ』のドイツ語読みだかゲルマン語?読みなのでギリギリOKですよ!
何か良くない事がありそうな感じだ。
私の予感は当たった。
出来れば当たって欲しくなかったのだが……
昼前になって斥候部隊が、王都近郊で巨大な魔力を突如感知。
その魔力量に『目視での確認は危険過ぎる!』と判断した第三騎士団は【遠見】のスキル持ちの騎士による遠方からの確認を行った。
その結果確認されたのは【パッションピンクにエメラルド色の水玉模様の三つの首を持つ、前足の代わりに羽を持った二足歩行のドラゴン】だった。
当初『【ヒュドラ】の突然変異体では?』と言われていたのだが、首から下の造りから見て、まさしく【ドラゴン】であると確認された。
どうやったらこんな生物が、自然発生するんだよ!?
私の所に正式な報告が上がって来た時には【遠見】スキル持ちの騎士の描いた【三首ドラゴン】の絵もつけられていた。
かなり上手い。
その絵を見た時、つい……
「キ…キング◯ドラ…… 」
と言ってしまったのは仕方がない事だと思う。
それを側で聞いていた、副官がその名前を採用しようとしたのを、全力で止めたのは言うまでもない。
「メスかもしれないだろ!」
「おぉー!流石は殿下!この絵だけでそこまでお考えとは!!」
副官は感心しているが、違うんだ!
コレは著作権の問題だから!!
とりあえず呼称を【ピンクドラゴン】(仮)とした。
ああ、そう言えば自己紹介がまだだったな。
私はアラン・D・ユイナーダ。
このユイナーダ王国の王太子だ。
この非常自体に際し、外遊中の国王陛下に代わり、国軍の総指揮を執る事になった。
のだが、デカいデカ過ぎる。
158・5m…通常よりかなりデカい!
てかこの大きさ、2作目のと同じじゃないか!?
何時もの様にリアルモ◯ハンで倒せる様な相手じゃない!
残念な事にこういう時、一番当てになる魔法使いのトップ、ボルネオール侯爵はちょうど陛下の外遊に護衛として同行しており、【勇者シルバーのパーティー】は長期休暇でボルネオール侯爵領に帰省中。
もし居ても倒せる可能性は低いかもしれないが……
暫く王都を離れていた弟が、王都の神殿に戻って来ている事が唯一の救いだな。
リアルモ◯ハンやるより、弟に防御結界を張ってもらい、【ピンクドラゴン】(仮)の攻撃から王都を守ってもらった方が犠牲が少ない。
その間に誰か呼び戻せば、どうにかなる…と信じたい。
此処で私が不安がると、兵の士気にかかわる。
情報は既に神殿にも伝わっているはず、
私が言わずとも弟セイマが結界を張ってくれる。
【ピンクドラゴン】(仮)が此方に気付く前に、王都の外にいる者達の避難を急がせねば!
第一騎士団を率いる弟のオスカー(第二王子)が『俺がドラゴンを倒す!!』などと言って出陣しようとしていたところを、偶々通り掛かったエミールの護衛騎士ハインツ(オスカーとは騎士団で同僚)が殴って気絶させた。
軍の指揮官のお前が直接出てどうする!
なので今、騎士団の指揮は副団長と第三騎士団の団長がとっている。
オスカーが気付く頃にはセイマの結界が、完成して出るに出れないだろう。
それから間も無くして、セイマの防御結界が完成し、王都は完全に封鎖された。
頼む誰か…誰か間に合ってくれ!
でないと……
------------------
☆この時、サイド家の者がいつの間にか持ち込んだ、モニターを眉間に皺を寄せて睨みつける王太子アランの姿は部下達の目には【次期国王】として、とても頼もしく写っていた。
実際は【ピンクドラゴン】(仮)を見て笑いを堪えるのに必死だっただけである。
☆『ギドラ』は『ヒュドラ』のドイツ語読みだかゲルマン語?読みなのでギリギリOKですよ!
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