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第一章
廃病院の怪-3
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「逃げるぞっ! この建物には害獣がいる! とりあえず俺と一緒に最初の階段までダッシュだ! 吐いたばっかでキツいだろうが我慢しろ!」
「は……はいっ!」
二人はこの異常事態に完全にパニックになっている、とりあえずその道のプロである猛の言うことを聞くしかない。
三人で暗い廊下を必死に走る。
その最中、猛は頭の中にある疑念を整理する、まずはなぜあの一週間以上は放置されたであろう死体の山が数日前の前回の調査で発見されなかったのか。
恐らく地下階へのドアは隠されていたのだ、先ほど寺野と手越が地下階への扉を見つけられなかった時と同じように。
吉良を殺した者は恐らくこの地下エリアを根城とし何らかの方法で地下階への扉を隠し前回のハンターの調査を欺いた。
その上でもう一つ、なぜ今回は地下階への階段を自分達に見つけさせたのか、吉良を仕留めてそのままやり過ごす事も出来たはず。
答えは簡単、全員仕留めようとしているのだ。
恐らく今回の相手は相当賢く慎重だ。
前回の調査は全員戦闘員だと言うことを見抜き攻撃を加えることをしなかった。
そして今回は戦闘員は一人のみ、十分に手に負える相手だと予測、地下階を探していることを察して隠蔽を解いたのだ。
「舐めやがって……」
打倒出来る敵だと見定められたであろう事に猛は苛立つが今は後ろの二人を逃がすことが先と考える。
この敵は隠れ家から自分達を逃がさないように手を講じてくる可能性があるからだ。
考え事をしている間に一階へと昇る階段が見えてくる、だが何か最初の状態と違う事に三人は気が付く。
「そんな……」
階段は堅牢なシャッターで塞がれていた。
防火用なのか防犯用なのか、頑丈そうな鉄板で覆われている。
「どうしましょう!?」
「だれが閉めやがったんだよ!?」
手越は慌ててシャッターを開けようとするがそこで驚愕する事となる。
「マジかよ……冗談じゃねぇよ……」
鉄製の頑丈なシャッターの縁の部分が何者かにねじ曲げられている。
その歪みのせいでシャッターは開閉出来なくなっている。
内側から鍵をかけられない筈のシャッターが力づくで無理やり内側から施錠されているのだ。
この施錠を行った者が恐ろしい怪力であることは想像に難くない。
「うわぁぁぁっ! 出してくれぇぇ!」
リアルな死が大股で一歩二歩と近づく感覚に耐えられず三角と手越は半狂乱になって開かなくなったシャッターを叩く。
その様相は悲哀と恐怖と絶望感に満ちている。
だが猛は冷静だ、寧ろ都合が良いとでも言うように笑みを浮かべる。
「二人とも、悪いがちょっと退いててくれねぇかい」
二人が後ろを向いて見たのは腰を落として正拳突きの構えを見せる猛。
「何を……」
三角が口を挟もうとしたその時猛の腕の筋肉がメキメキと音を立てて逞しく膨らみ色も鉛色に変化していく。
そしてその膨らみが最高潮に達したその時鼓膜をぶち破らん限りの轟音が地下に響く。
二人は呆気にとられる。
頑丈な鉄のシャッターが猛の正拳で紙のごとく吹き飛んでしまったのだ。
「二人ともこっから逃げてくれ、シャッターにしてあった小細工を見るに敵はまだ地下にいる、安心して行きな、俺は向こうの二人を助けたら直ぐに追いかける、じゃあな!」
状況に頭がついていかず呆然とする二人を置いて猛は蓄電室の方へ走り去った。
埃っぽく薄暗い蓄電室、原は黙々と仕事をこなす。
寺野も観念した様子で少し離れた所で作業を行っている。
「イテッ」
原は手に持っている資料から目を上げて辺りを見回す。
頭に小さなコンクリートの破片がぶつかったからだ。
「なんだ、どっから飛んできた? 痛ぇ!」
今度はもう一回り大きい破片が足にぶつけられる。
「うわっ!」
また同サイズの破片が足元に投げられる。
原は今度は間一髪で避ける。
「どうしたんですか?」
寺野は不思議そうに原に近づく。
「てめぇ、いくら俺のことが気に入らねぇからってつまんねぇ嫌がらせするんじゃねぇ!」
原は思いきり寺野の襟首を掴み持ち上げる。
「何言ってるんですか! 何にもしてませんよ!」
「うるせぇ! お前以外に誰がいるってんだよ!」
「だから何の事……」
「ぐわっ!」
突然の衝撃、原は持ち上げた寺野もろとも派手に転倒する。
何が起きたかわからず原がもう一度辺りを伺おうとしたその時、突然脚に激痛が走る。
「ぐわぁっっ!」
寺野は仰天する、原の腿の後ろに拳大のコンクリート塊が痛々しくめり込んでいる。
「原さん! 大丈夫ですか?」
しかし激痛に悶える原は寺野の心配など耳には入らず地面でもがき苦しんでいる。
「一体何が……」
その瞬間、寺野は産まれて始めて殺気と言うものを理解する。
自身のすぐ後ろ、寸前まで何もいなかった筈のすぐ後ろの空間で静かで巨大な息使い、熱気を感じるほどの体温、濃密な存在感を感じさせる何者かが自身に殺気を向けている。
寺野は氷ついたように動かない自分の体に鞭を打ち、恐る恐るゆっくりと振り返る。
「あ……あれ?」
振り返った寺野が見たのは何の事はない蓄電室の風景。
静かな空間に原の悶える声だけが響く。
思い違い? 寺野がそう思ったその刹那、何の事はないその風景がゆっくりと何かを形づくっていく、邪悪で鋭い爬虫類の様な顔を、逞しい腕を、そこから垂れ下がる不気味な色の皮膜を、獅子のようなたてがみを。
「冗談……でしょ……?」
まるで透明な空間から滲み出てきたように表れたその影の正体は身長二メートル半はある害獣の姿。
「グルルゥゥ……」
害獣はその白濁した眼を寺野に向けてゆっくりと嘗め回すように観察している。
「ひぃぃ……」
寺野は後ずさろうとするが恐怖のせいで脚が動かない。
お互いの顔が近づく。
害獣の口からは血の臭い、歯の隙間に臓物のかけらの様なものが引っ掛かっている。
「やめ……ゲホッゴホッ」
極度の緊張状態から寺野は持病の発作が起こる、何故逃げないのかと害獣は不思議そうに眺める。
だがそれも飽きたのか寺野の胴体をその大きな右手で掴み上げる。
「ゲホッゲホッゴホッ! 止め……ウッグェェ!」
咳き込みを力づくで止めるかのように害獣はその右手一つで寺野の胴体を締め上げる。
ミシミシと体の軋む音と苦痛に呻く二つの声、静かな獣の息遣い、それだけが埃っぽい蓄電室に響き渡る。
「ヴぅっ……かひゅっ」
害獣はゆっくり、ゆっくりとわざと苦痛を感じさせているかのようにその華奢な体を潰していく。
まだ微かに残る意識の中で、寺野は生存を諦めた。
ここから生き残る術などもう存在しない。
そして遂に体が水風船の様に弾け飛ぼうとしたその時だ、突風の様に突っ込んできた男が害獣の右腕を切り裂き、寺野を奪い去っていった。
「ブギャアアァァ!」
害獣の絶叫、しかしそれを気に留めずに彼は優しく寺野を地面に下ろす。
そしてゆらりと振り返る。
「よくもまぁ……俺の前で好き勝手やってくれたもんだな! あぁっ!?」
サングラス越しに見える般若の如き怒りの形相、鉛色に輝く太く逞しい両腕、その両腕にすら大きすぎる馬鹿でかい二本のククリナイフ。
それは完全に戦闘体勢に入った猛の姿だった。
「は……はいっ!」
二人はこの異常事態に完全にパニックになっている、とりあえずその道のプロである猛の言うことを聞くしかない。
三人で暗い廊下を必死に走る。
その最中、猛は頭の中にある疑念を整理する、まずはなぜあの一週間以上は放置されたであろう死体の山が数日前の前回の調査で発見されなかったのか。
恐らく地下階へのドアは隠されていたのだ、先ほど寺野と手越が地下階への扉を見つけられなかった時と同じように。
吉良を殺した者は恐らくこの地下エリアを根城とし何らかの方法で地下階への扉を隠し前回のハンターの調査を欺いた。
その上でもう一つ、なぜ今回は地下階への階段を自分達に見つけさせたのか、吉良を仕留めてそのままやり過ごす事も出来たはず。
答えは簡単、全員仕留めようとしているのだ。
恐らく今回の相手は相当賢く慎重だ。
前回の調査は全員戦闘員だと言うことを見抜き攻撃を加えることをしなかった。
そして今回は戦闘員は一人のみ、十分に手に負える相手だと予測、地下階を探していることを察して隠蔽を解いたのだ。
「舐めやがって……」
打倒出来る敵だと見定められたであろう事に猛は苛立つが今は後ろの二人を逃がすことが先と考える。
この敵は隠れ家から自分達を逃がさないように手を講じてくる可能性があるからだ。
考え事をしている間に一階へと昇る階段が見えてくる、だが何か最初の状態と違う事に三人は気が付く。
「そんな……」
階段は堅牢なシャッターで塞がれていた。
防火用なのか防犯用なのか、頑丈そうな鉄板で覆われている。
「どうしましょう!?」
「だれが閉めやがったんだよ!?」
手越は慌ててシャッターを開けようとするがそこで驚愕する事となる。
「マジかよ……冗談じゃねぇよ……」
鉄製の頑丈なシャッターの縁の部分が何者かにねじ曲げられている。
その歪みのせいでシャッターは開閉出来なくなっている。
内側から鍵をかけられない筈のシャッターが力づくで無理やり内側から施錠されているのだ。
この施錠を行った者が恐ろしい怪力であることは想像に難くない。
「うわぁぁぁっ! 出してくれぇぇ!」
リアルな死が大股で一歩二歩と近づく感覚に耐えられず三角と手越は半狂乱になって開かなくなったシャッターを叩く。
その様相は悲哀と恐怖と絶望感に満ちている。
だが猛は冷静だ、寧ろ都合が良いとでも言うように笑みを浮かべる。
「二人とも、悪いがちょっと退いててくれねぇかい」
二人が後ろを向いて見たのは腰を落として正拳突きの構えを見せる猛。
「何を……」
三角が口を挟もうとしたその時猛の腕の筋肉がメキメキと音を立てて逞しく膨らみ色も鉛色に変化していく。
そしてその膨らみが最高潮に達したその時鼓膜をぶち破らん限りの轟音が地下に響く。
二人は呆気にとられる。
頑丈な鉄のシャッターが猛の正拳で紙のごとく吹き飛んでしまったのだ。
「二人ともこっから逃げてくれ、シャッターにしてあった小細工を見るに敵はまだ地下にいる、安心して行きな、俺は向こうの二人を助けたら直ぐに追いかける、じゃあな!」
状況に頭がついていかず呆然とする二人を置いて猛は蓄電室の方へ走り去った。
埃っぽく薄暗い蓄電室、原は黙々と仕事をこなす。
寺野も観念した様子で少し離れた所で作業を行っている。
「イテッ」
原は手に持っている資料から目を上げて辺りを見回す。
頭に小さなコンクリートの破片がぶつかったからだ。
「なんだ、どっから飛んできた? 痛ぇ!」
今度はもう一回り大きい破片が足にぶつけられる。
「うわっ!」
また同サイズの破片が足元に投げられる。
原は今度は間一髪で避ける。
「どうしたんですか?」
寺野は不思議そうに原に近づく。
「てめぇ、いくら俺のことが気に入らねぇからってつまんねぇ嫌がらせするんじゃねぇ!」
原は思いきり寺野の襟首を掴み持ち上げる。
「何言ってるんですか! 何にもしてませんよ!」
「うるせぇ! お前以外に誰がいるってんだよ!」
「だから何の事……」
「ぐわっ!」
突然の衝撃、原は持ち上げた寺野もろとも派手に転倒する。
何が起きたかわからず原がもう一度辺りを伺おうとしたその時、突然脚に激痛が走る。
「ぐわぁっっ!」
寺野は仰天する、原の腿の後ろに拳大のコンクリート塊が痛々しくめり込んでいる。
「原さん! 大丈夫ですか?」
しかし激痛に悶える原は寺野の心配など耳には入らず地面でもがき苦しんでいる。
「一体何が……」
その瞬間、寺野は産まれて始めて殺気と言うものを理解する。
自身のすぐ後ろ、寸前まで何もいなかった筈のすぐ後ろの空間で静かで巨大な息使い、熱気を感じるほどの体温、濃密な存在感を感じさせる何者かが自身に殺気を向けている。
寺野は氷ついたように動かない自分の体に鞭を打ち、恐る恐るゆっくりと振り返る。
「あ……あれ?」
振り返った寺野が見たのは何の事はない蓄電室の風景。
静かな空間に原の悶える声だけが響く。
思い違い? 寺野がそう思ったその刹那、何の事はないその風景がゆっくりと何かを形づくっていく、邪悪で鋭い爬虫類の様な顔を、逞しい腕を、そこから垂れ下がる不気味な色の皮膜を、獅子のようなたてがみを。
「冗談……でしょ……?」
まるで透明な空間から滲み出てきたように表れたその影の正体は身長二メートル半はある害獣の姿。
「グルルゥゥ……」
害獣はその白濁した眼を寺野に向けてゆっくりと嘗め回すように観察している。
「ひぃぃ……」
寺野は後ずさろうとするが恐怖のせいで脚が動かない。
お互いの顔が近づく。
害獣の口からは血の臭い、歯の隙間に臓物のかけらの様なものが引っ掛かっている。
「やめ……ゲホッゴホッ」
極度の緊張状態から寺野は持病の発作が起こる、何故逃げないのかと害獣は不思議そうに眺める。
だがそれも飽きたのか寺野の胴体をその大きな右手で掴み上げる。
「ゲホッゲホッゴホッ! 止め……ウッグェェ!」
咳き込みを力づくで止めるかのように害獣はその右手一つで寺野の胴体を締め上げる。
ミシミシと体の軋む音と苦痛に呻く二つの声、静かな獣の息遣い、それだけが埃っぽい蓄電室に響き渡る。
「ヴぅっ……かひゅっ」
害獣はゆっくり、ゆっくりとわざと苦痛を感じさせているかのようにその華奢な体を潰していく。
まだ微かに残る意識の中で、寺野は生存を諦めた。
ここから生き残る術などもう存在しない。
そして遂に体が水風船の様に弾け飛ぼうとしたその時だ、突風の様に突っ込んできた男が害獣の右腕を切り裂き、寺野を奪い去っていった。
「ブギャアアァァ!」
害獣の絶叫、しかしそれを気に留めずに彼は優しく寺野を地面に下ろす。
そしてゆらりと振り返る。
「よくもまぁ……俺の前で好き勝手やってくれたもんだな! あぁっ!?」
サングラス越しに見える般若の如き怒りの形相、鉛色に輝く太く逞しい両腕、その両腕にすら大きすぎる馬鹿でかい二本のククリナイフ。
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