アサノっち的戦隊シリーズ・大阪戦隊ナニワレンジャー

アサノっち

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戦士を探せ

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 天王寺長官は、もう三人の戦士を探すのに、忙しかった。そこへ、休暇をとった御堂筋と堺筋が、やってきた。
「天王寺さん。俺たちに出来ることがあったら、やったるで。」
「ありがとう。でも、調べあげるのは、簡単でないんだ。御堂筋君を探し出すのにも、一年かかったんだ。」
長官が話すと、
「一年?せやけど、そんな前から、予兆があったんか?」
堺筋は、聞き返した。
「地底からの異変は、大分前からキャッチしてたんだ。」
長官は、そう言って、一年前の異変があった場所を地図で示した。
「本町って、ビジネス街ドンピシャやな。」
御堂筋は、本町で起きていることに、少し怯えた。

 その頃、本町駅では、新たな混乱が起きていた。駅の案内表示板が、複雑に書き換えられ、地下鉄の乗客が混乱した。怒った一人の乗客が、
「乗客を、舐めとんのか!?」
と言いながら、駅員に掴みかかった。それを見ていた別の乗客が、
「案内が違うだけで、道は変わってないんちゃうの?いつも通勤しとるなら、道ぐらい覚えとらんのか?」
と、怒った乗客をなだめた。
「ほな、四つ橋線への乗り換えは、どっちや?」
と、乗客が聞き返したので、
「前の階段を上がったら、ええんやないの?」
と、なだめた乗客は、冷静に判断して答えた。
「もう、ええわ。」
怒った乗客も、熱が冷めて、記憶を頼りに移動を始めた。
「中央、怪我してへんか?」
乗客は、駅員の名前を呼んだ。
「え?あ、四ツ橋やないか。」
駅員の中央が乗客を見返すと、同じ高校を卒業した、四ツ橋だった。

 ワニ軍団のジェファー王子が、次の作戦を説明した。
「人間という者は、自分の思いどおりにいかないと、あのように別の人間を攻撃するのです。」
ワニ軍団の本当の狙いは、大阪の街を怒りの街に変え、そこから獲られるエネルギーで街を破壊することだった。
「おもしろい。他の駅も、混乱させるのだ!」
ナイル王が、作戦を広げるよう命令した。 

 御堂筋と堺筋は、本町駅へ向かった。すると、混乱していた案内表示板を直す作業をする、中央と、手伝う四ツ橋の姿を見た。 
「二人でやって、大変やろ?」
御堂筋が、歩み寄ると、
「これは、俺の任務やし、お客さんが困るやろ?」
と、駅員の中央が答えた。そこへ、長官からの司令が入った。
「今、阿波座駅でも、同じ現象が起きている!向かってくれ!」
「分かった。」
御堂筋と堺筋が、指示どおり阿波座駅へ向かおうとした時、
「君たちは、もしかして、ナニワレンジャーの人か?」
と、四ツ橋が尋ねた。そして、魔人を探していることを察すると、
「阿波座に行っても、あまり効果あらへんよ。敵は、乗換駅を順に辿っている。ほんなら、次に狙われるのは、西長堀駅やと思う。」
四ツ橋が、魔人の居場所を察知した。

 その後、堺筋は阿波座駅へ、御堂筋は四ツ橋の案内で、西長堀駅へ急いだ。
「ん、次は、この駅だ!」
すると、案の定、魔人・コンラン王が、作戦を進めようとしていた。
「待て!ナニワチェンジ!」
御堂筋は、ミドウスジレンジャーに変身して、応戦した。四ツ橋が、隠れて見守っていると、天王寺長官が、こっそりと現れた。
「君も、力を貸してくれないか?」
そして、四ツ橋にブレスレットを渡した。
「え?これで、どないすんねん?」
四ツ橋が、戸惑っていると、既に了解して、チュウオウレンジャーに変身した中央がいた。
「何か分からへんけど、俺に課せられた力やな!ナニワチェンジ!」
四ツ橋も、ブレスレットを受け取りヨツバシレンジャーに変身した。

 そして、阿波座駅の表示板の修正を終えた堺筋も、サカイスジレンジャーに変身した。
「いくぞ!赤のライン!ミドウスジレンジャー!」
「緑のライン!チュウオウレンジャー!」
「青のライン!ヨツバシレンジャー!」
「黄色のライン!サカイスジレンジャー!」
「笑顔を守る、浪速魂!大阪戦隊ナニワレンジャー!」
コンラン王は、
「なに?ナニワレンジャーが、四人!?」
一気に戦士が増えたナニワレンジャーの存在に、危機を感じた。しかし、戦闘兵にナニワレンジャーと闘わせた。
「チュウオウブーメラン!」
「ヨツバシハンマー!」
チュウオウレンジャーとヨツバシレンジャーは、ミドウスジレンジャーと共に、個人武器で闘った。そして、コンラン王の前に立ち塞がり、
「必殺!ハリケーンブーメラン!」
「必殺!プレスハンマー!」
チュウオウレンジャーのブーメランでコンラン王を翻弄させ、ヨツバシレンジャーのハンマーで、叩き潰した。コンラン王は、強烈な力に負け、倒れた。

しかし、そこへカリブ王女が現れた。
「ナニワレンジャー、今こそ、大いなる力を解放する!ワニフラッシュ!」
カリブ王女は、コンラン王にフラッシュを浴びせた。すると、倒れたコンラン王が巨大化した。
「巨人になって復活するなんて!」
そこへ、長官の指示が入った。
「今こそ、メカの活躍の時だ!空母を現場へ送った。操縦は、身体で覚えるんだ!」
そして、地下鉄の形をしたメカが、五体ナニワレンジャーの前に現れた。
「今日は、一体は私が操縦する。君たちは、それぞれのメカに乗り込むんだ!」
四人は、言われた通り、それぞれのメカに乗り込んだ。
「合体!ナニワキング!」
ナニワレンジャーの合図で、メカが合体して、ナニワキングが登場した。コンラン王は、怯むことなく、ナニワキングに向かってきた。
「一気に止めや!」
「必殺!ナニワクラッシュ!」
ナニワキングは、ミドウスジレンジャーの合図で、必殺剣でコンラン王を倒した。

「みんなの協力で、戦士はあと一人だ。」
長官は、加わった二人の戦士を歓迎し、あと一人の戦士を探しきる決意をした。
「ナニワキングも操縦できるようになったし、無敵のナニワレンジャーやで!」
御堂筋が余裕の顔を見せると、
「油断すると、痛い目に遭うぞ。俺たちは、まだ選ばれたばかりや。もっと強くなれるように、頑張ろうで。」
四ツ橋が、力強く戦士としての誓いを言葉にした。
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