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陰陽師との戦い
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亜子は二人の不審者をにらみながら、横目でチラリと狐太郎を見て言った。
「狐太郎くん、大丈夫?」
「ああ。亜子、助けてくれてありがとう」
「ううん。カミナリが狐太郎くんに当たらなくて良かった」
そこで狐太郎は、亜子の冗談にクスリと笑った。亜子はホッと息を吐いてから狐太郎に聞いた。
「狐太郎くん。この二人の人間、どうやって倒せばいい?」
「こいつらは陰陽師。俺たち半妖の力を奪い、封印する事ができる。だが奴らは半妖よりもか弱い人間だ。肉体的にダメージをあたえれば倒せる」
「・・・。わかったわ」
亜子は人を傷つける覚悟を決めた。目の前の二人の陰陽師を倒さなければ、狐太郎の命が危ないのだ。
狐太郎は亜子に目配せして言った。
「亜子、俺のフォローをしてくれ」
「どうすればいいの?」
「俺の狐火を、扇で奴らにぶつけてくれ」
亜子がうなずくと、狐太郎は沢山の青白い炎を出現させた。亜子は手に持った扇を思いきっきり振った。青い炎は陰陽師たちに向かっていった。
一人の陰陽師が、ふところから札を取り出し呪文を唱えると、見えない壁が出現して、狐太郎と亜子の炎攻撃を防いでしまった。
亜子は不安になり狐太郎を見ると、狐太郎の身体に変化が起きていた。狐太郎の耳がとがり、腰からは狐のしっぽが生えていた。
狐太郎は半妖の力を解放したのだ。狐太郎は跳躍すると、目にも止まらない速さで二人の陰陽師に襲いかかった。狐太郎は体術も強かった。素早くけりやこぶしを陰陽師たちに繰り出していた。
亜子には、狐太郎が陰陽師たちを押しているように思えた。これで狐太郎が陰陽師たちを倒してくれれば、亜子たちは助かる。そう思っていた途端、狐太郎が陰陽師の術に吹っ飛ばされた。
狐太郎は地面に叩きつけられてしまった。亜子は慌てた。狐太郎が倒された今、亜子が戦わなければいけない。だが、そこで亜子は一瞬ちゅうちょした。
最近では命中率が良くなったカミナリの妖術。だが相手は人間だ。カミナリが直撃すれば死んでしまうかもしれない。
狐太郎が教えてくれた治癒の術は、生きている者にしか効かない。敵とはいえ、人を殺してしまうかもしれない。その考えが、亜子の動きを止めた。
陰陽師たちは、亜子が動かないのを見てとると、ふところから札を取り出し、亜子を攻撃しようとした。
「亜子!」
突然、音子の声が聞こえた途端、大きな炎が亜子と陰陽師たちをさえぎった。
この炎は、どうやら音子の妖術らしい。音子は亜子のとなりに走り寄って叫んだ。
「ぼうっとしないで!あたしたち、戦っているのよ?!」
「ごめん、ありがとう」
音子は亜子をにらんで言った。
「亜子。あいつらを殺さないようにしているのね?だけど、あいつらを倒さないとあたしたちが殺されるわ!」
「・・・。そうね、」
亜子は改めて、炎の壁の先の陰陽師たちをにらんだ。戦わなければ自分たちが殺されるのだ。そこで、亜子はある事に気づいた。
「音子。狼牙くんは?」
「狐太郎くんの側にいてもらってる」
亜子が倒れている狐太郎を見ると、狐太郎の横に狼牙がしゃがみこんでいた。狼牙のためにも早く陰陽師を倒さなければ。亜子は扇を握りしめた。
「狐太郎くん、大丈夫?」
「ああ。亜子、助けてくれてありがとう」
「ううん。カミナリが狐太郎くんに当たらなくて良かった」
そこで狐太郎は、亜子の冗談にクスリと笑った。亜子はホッと息を吐いてから狐太郎に聞いた。
「狐太郎くん。この二人の人間、どうやって倒せばいい?」
「こいつらは陰陽師。俺たち半妖の力を奪い、封印する事ができる。だが奴らは半妖よりもか弱い人間だ。肉体的にダメージをあたえれば倒せる」
「・・・。わかったわ」
亜子は人を傷つける覚悟を決めた。目の前の二人の陰陽師を倒さなければ、狐太郎の命が危ないのだ。
狐太郎は亜子に目配せして言った。
「亜子、俺のフォローをしてくれ」
「どうすればいいの?」
「俺の狐火を、扇で奴らにぶつけてくれ」
亜子がうなずくと、狐太郎は沢山の青白い炎を出現させた。亜子は手に持った扇を思いきっきり振った。青い炎は陰陽師たちに向かっていった。
一人の陰陽師が、ふところから札を取り出し呪文を唱えると、見えない壁が出現して、狐太郎と亜子の炎攻撃を防いでしまった。
亜子は不安になり狐太郎を見ると、狐太郎の身体に変化が起きていた。狐太郎の耳がとがり、腰からは狐のしっぽが生えていた。
狐太郎は半妖の力を解放したのだ。狐太郎は跳躍すると、目にも止まらない速さで二人の陰陽師に襲いかかった。狐太郎は体術も強かった。素早くけりやこぶしを陰陽師たちに繰り出していた。
亜子には、狐太郎が陰陽師たちを押しているように思えた。これで狐太郎が陰陽師たちを倒してくれれば、亜子たちは助かる。そう思っていた途端、狐太郎が陰陽師の術に吹っ飛ばされた。
狐太郎は地面に叩きつけられてしまった。亜子は慌てた。狐太郎が倒された今、亜子が戦わなければいけない。だが、そこで亜子は一瞬ちゅうちょした。
最近では命中率が良くなったカミナリの妖術。だが相手は人間だ。カミナリが直撃すれば死んでしまうかもしれない。
狐太郎が教えてくれた治癒の術は、生きている者にしか効かない。敵とはいえ、人を殺してしまうかもしれない。その考えが、亜子の動きを止めた。
陰陽師たちは、亜子が動かないのを見てとると、ふところから札を取り出し、亜子を攻撃しようとした。
「亜子!」
突然、音子の声が聞こえた途端、大きな炎が亜子と陰陽師たちをさえぎった。
この炎は、どうやら音子の妖術らしい。音子は亜子のとなりに走り寄って叫んだ。
「ぼうっとしないで!あたしたち、戦っているのよ?!」
「ごめん、ありがとう」
音子は亜子をにらんで言った。
「亜子。あいつらを殺さないようにしているのね?だけど、あいつらを倒さないとあたしたちが殺されるわ!」
「・・・。そうね、」
亜子は改めて、炎の壁の先の陰陽師たちをにらんだ。戦わなければ自分たちが殺されるのだ。そこで、亜子はある事に気づいた。
「音子。狼牙くんは?」
「狐太郎くんの側にいてもらってる」
亜子が倒れている狐太郎を見ると、狐太郎の横に狼牙がしゃがみこんでいた。狼牙のためにも早く陰陽師を倒さなければ。亜子は扇を握りしめた。
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