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姉と妹
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そこには会いたくて仕方なかったマイラがいた。何故か手に木の棒を持っている。パティはたまらなくなりマイラに抱きついた。
「お姉ちゃん!」
「パティ!ケガは無い?!ごめんなさい。貴女はコンテストに出たくないって言っていたのに、怖い目にあわせてしまったわね?」
「ううん。マイラが私に勇気を持たせようとしてくれている事がわかっていたから。私、自分の外見を好きになれなかったから。だけど、今は好きよ?だってマイラが私をこんなに大切にしてくれるんですもの」
マイラは泣きだしそうな表情になってからパティを再び強く抱きしめた。
「ええ、そうよ。パティ、貴女は私の大切な妹」
「うん。マイラは私のお姉ちゃん」
パティたちの側に立っていた、もう一人の姉デイジーは、パティとマイラの肩を抱いて言った。
「パティ、お疲れ様。さぁ、パティとマイラは、ピンキーに防御魔法を張ってもらってここで待機していて」
デイジーの厳しい声に、まだ事態は終わっていない事に気づいた。
マイラはデイジーにうなずいて、うながすようにパティの肩を抱いた。パティは立ち止まってマイラの手を取った。
「マイラ、私も行くわ。だって私は冒険者なんだもの。ピンキー、マイラに風防御ドームを張って?」
「ピピ!」
パティは、肩に乗っているピンキーにお願いすると、マイラの周りをおおうように、風の防御ドームが出現した。マイラは防御ドームの透明な壁に手をついて叫んだ。
「パティ!危険よ!」
「大丈夫よ、マイラ。すぐに終わらせて戻ってくるわ」
パティはデイジーに視線を向ける。デイジーも無言でうなずいた。パティたちは二人の誘拐犯がいる場所まで走った。
そこにはトグサたちとにらみあっている二人の誘拐犯がいた。
「ふん、冒険者が聞いてあきれるぜ、二人相手に五人とはな!」
御者の男がトグサたちに叫ぶ。トグサたちに囲まれて、移動魔法を使う仲間が倒されても、誘拐犯たちは慌てる気配は見せなかった。それだけ自分の魔法に自信があるようだ。
トグサは相手の挑発には乗らず、冷静に答えた。
「か弱い少女たちを捕まえて売りさばくような奴らに何を言われても心は動かない。お前たちは自分の魔法にたいそうな自信をもっているようだな?ほう、お前は火魔法か。火の玉を作り出して敵に当てるのだな。お前は土魔法だな。土を操って戦うのだな」
トグサの言葉に、それまで余裕だった誘拐犯たちが顔色を変えた。どうやら御者の男は火魔法。見張りの男は土魔法を使うようだ。御者の男は顔を赤くして叫んだ。
「こいつは人の心を読む魔法だ!作戦を頭に思い浮かべるな!」
「言われなくてもわかってる!」
二人の誘拐犯たちは、トグサに思考を探られないようにする作戦のようだ。
トグサは仲間たちに冷静に指示を出した。
「奴らは遠距離攻撃だ。エリオは《バードアイ》で上空から状況確認。デイジー、バラのツタで相手を拘束。コジモは弓で援護しながら《コマンド》で相手を戦闘不能にしてくれ。パティたちは奴らの魔法が森におよばないようにフォローしてくれ」
トグサの的確な指示に、デイジーたちは無言でうなずいた。パティの側にはマックスとチャーミー、肩にはピンキーがとまっている。パティは友達と顔を見合わせてから言った。
「トグサさん、私たちにやらせてもらえませんか?」
「お姉ちゃん!」
「パティ!ケガは無い?!ごめんなさい。貴女はコンテストに出たくないって言っていたのに、怖い目にあわせてしまったわね?」
「ううん。マイラが私に勇気を持たせようとしてくれている事がわかっていたから。私、自分の外見を好きになれなかったから。だけど、今は好きよ?だってマイラが私をこんなに大切にしてくれるんですもの」
マイラは泣きだしそうな表情になってからパティを再び強く抱きしめた。
「ええ、そうよ。パティ、貴女は私の大切な妹」
「うん。マイラは私のお姉ちゃん」
パティたちの側に立っていた、もう一人の姉デイジーは、パティとマイラの肩を抱いて言った。
「パティ、お疲れ様。さぁ、パティとマイラは、ピンキーに防御魔法を張ってもらってここで待機していて」
デイジーの厳しい声に、まだ事態は終わっていない事に気づいた。
マイラはデイジーにうなずいて、うながすようにパティの肩を抱いた。パティは立ち止まってマイラの手を取った。
「マイラ、私も行くわ。だって私は冒険者なんだもの。ピンキー、マイラに風防御ドームを張って?」
「ピピ!」
パティは、肩に乗っているピンキーにお願いすると、マイラの周りをおおうように、風の防御ドームが出現した。マイラは防御ドームの透明な壁に手をついて叫んだ。
「パティ!危険よ!」
「大丈夫よ、マイラ。すぐに終わらせて戻ってくるわ」
パティはデイジーに視線を向ける。デイジーも無言でうなずいた。パティたちは二人の誘拐犯がいる場所まで走った。
そこにはトグサたちとにらみあっている二人の誘拐犯がいた。
「ふん、冒険者が聞いてあきれるぜ、二人相手に五人とはな!」
御者の男がトグサたちに叫ぶ。トグサたちに囲まれて、移動魔法を使う仲間が倒されても、誘拐犯たちは慌てる気配は見せなかった。それだけ自分の魔法に自信があるようだ。
トグサは相手の挑発には乗らず、冷静に答えた。
「か弱い少女たちを捕まえて売りさばくような奴らに何を言われても心は動かない。お前たちは自分の魔法にたいそうな自信をもっているようだな?ほう、お前は火魔法か。火の玉を作り出して敵に当てるのだな。お前は土魔法だな。土を操って戦うのだな」
トグサの言葉に、それまで余裕だった誘拐犯たちが顔色を変えた。どうやら御者の男は火魔法。見張りの男は土魔法を使うようだ。御者の男は顔を赤くして叫んだ。
「こいつは人の心を読む魔法だ!作戦を頭に思い浮かべるな!」
「言われなくてもわかってる!」
二人の誘拐犯たちは、トグサに思考を探られないようにする作戦のようだ。
トグサは仲間たちに冷静に指示を出した。
「奴らは遠距離攻撃だ。エリオは《バードアイ》で上空から状況確認。デイジー、バラのツタで相手を拘束。コジモは弓で援護しながら《コマンド》で相手を戦闘不能にしてくれ。パティたちは奴らの魔法が森におよばないようにフォローしてくれ」
トグサの的確な指示に、デイジーたちは無言でうなずいた。パティの側にはマックスとチャーミー、肩にはピンキーがとまっている。パティは友達と顔を見合わせてから言った。
「トグサさん、私たちにやらせてもらえませんか?」
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