90 / 118
作戦会議
しおりを挟む
突然のグリフの離脱で、あかりたちはぼう然としていた。だがいつまでもこうはしていられない。早くフローラを助けるために行動を起こさなくては。今まで何か行動を起こす時には、一番の年長者のグリフが先頭に立ってくれていた。だが今はそのグリフはいない。あかりたちだけで動かなければいけない。
あかりは自身を注目している霊獣たちに語りかけた。
「お願い皆、私はフローラを助けたいの。力を貸して」
ヒョウの精霊セレーナはあかりの前に歩み出て答えた。
『ええ勿論よメリッサ。どうしたらいい?』
セレーナの質問に、あかりは少し考えてから答えた。
「私たちの目的はフードの魔物を倒す事じゃないわ。フローラを自由にする事だわ。だから何としてもフードの魔物の隙をついて小箱を手に入れなければいけない。フローラは私たちに攻撃しろと命令されて苦しがっていたわ。おそらくフードの魔物の命令に逆らうと、苦しくなってしまう魔法なんでしょう。だからフローラには極力魔法を使ってもらう。だから皆には積極的にフードの魔物に攻撃をしてほしいの。きっとフローラは防御魔法を使い続けるはずだわ。アスランとアポロンはフードの魔物に正面から攻撃してほしいの」
あかりの提案にアスランとアポロンはうなずく。あかりもうなずいて言葉を続ける。
「私とティグリス、グラキエースはフードの魔物の背後に回って、隙をついて小箱を奪うわ。だからレオとセレーナ、エルクとルプスは二人組になってアスランたちのフォローをお願い」
あかりのお願いにレオたちは快諾してくれた。ヘラジカの霊獣は初対面になるルプスに声をかけた。
『私の名はエルクだ。よろしく頼む』
『ああ、私はルプスだ。よろしく頼む』
『所でルプス。お主の守護者に対する態度はいかがなものか』
『っ、おいエルク。今はそのような事を論じている場合ではない』
『まぁ聞け、私もエラフィという養い子がいる。とっても良い子で私の宝だ。そんなエラフィが、お主のようになってしまったら、私は悲しくて仕方ない』
『・・・、メリッサ。私はエルクと合わないようだ。組を変えてくれないか?』
あかりの目の前で急にエルクとルプスか言い争いを始め出した。あかりは申し訳なさそうにルプスに言った。
「ごめんなさいルプス。他の皆は以前から親しい仲間なの。エルクとルプスは初対面だけど二人でがんばって?」
見かねたレオがエルクとルプスの間に入った。
『まぁ私の養い子もまったくジッとしていない問題児だ。だが養い子は何よりも大切な存在だ。ルプス、お主もノックスの事を少しは思いやってくれると私たちは嬉しい』
レオの言葉にルプスは黙ってしまい、代わりにティグリスが大声でレオに叫んだ。
『おい、オヤジ!俺はとっても良い子だぞ?』
『どの口が言うのだ!このイタズラ小僧め!』
今度はレオとティグリスが言い争いを始めてしまった。そこにセレーナが口をはさみレオに言った。
『レオ、あなたはティグリスに過保護すぎるのよ。だからティグリスは反抗してしまうんだわ』
『セレーナ、お前のグラースはまだ小さいからそんな事が言えるのだ。もう少し大きくなってみろ、手に負えんぞ』
あかりは小さくため息をついた。悠久の年月を生きる霊獣はとても穏やかでマイペースだ。そしておそらく集団行動が苦手だ。ルプスたちのように真面目でキッチリしている霊獣たちの方が珍しいのだ。あかりはこの事態をどうしたらいいのかわからずにいると。あかりに大人しく抱っこされていたグラキエースが話し出した。
『皆聞いてくれんかの。わしは養い子を持った事がないから守護者の気持ちはわからん。だからルプス、お主の気持ちはよくわかるぞ。わしも守護者であるフローラのメッセージに答えるのがおっくうで仕方なかった。たまには顔を見せろと催促ばかりで、最近はメッセージを送る事も答える事もしなかった。その結果がこれだ。このままではフローラは自害してしまう。これは養い子であるわしの責任でもある、もっと定期的にフローラと連絡を取っていればよかったのに』
あかりはグラキエースの切々とした言葉に胸の奥がギュッとしめつけられるような気持ちだった。グラキエースは言葉を続ける。
『頼む皆。わしの守護者を助けてくれ』
グラキエースのしぼり出すような悲痛な願いに、皆顔を引きしめてうなずいた。あかりは仲間たちに言った。
「皆、フローラは出会ったばかりのヘレンの事を、大切なお友達と言って命をかけて守ろうとするようなドラゴンよ。だからこの作戦で皆にケガをしてほしくないの、フローラが悲しむから。組になってもらったのは、絶対にケガをしないようにするためでもあるの。皆お願い、誰もケガをしないで必ずフローラを救い出しましょう」
皆が口々に賛成の声をあげた。バラバラだった皆の気持ちが一つになった。
あかりは自身を注目している霊獣たちに語りかけた。
「お願い皆、私はフローラを助けたいの。力を貸して」
ヒョウの精霊セレーナはあかりの前に歩み出て答えた。
『ええ勿論よメリッサ。どうしたらいい?』
セレーナの質問に、あかりは少し考えてから答えた。
「私たちの目的はフードの魔物を倒す事じゃないわ。フローラを自由にする事だわ。だから何としてもフードの魔物の隙をついて小箱を手に入れなければいけない。フローラは私たちに攻撃しろと命令されて苦しがっていたわ。おそらくフードの魔物の命令に逆らうと、苦しくなってしまう魔法なんでしょう。だからフローラには極力魔法を使ってもらう。だから皆には積極的にフードの魔物に攻撃をしてほしいの。きっとフローラは防御魔法を使い続けるはずだわ。アスランとアポロンはフードの魔物に正面から攻撃してほしいの」
あかりの提案にアスランとアポロンはうなずく。あかりもうなずいて言葉を続ける。
「私とティグリス、グラキエースはフードの魔物の背後に回って、隙をついて小箱を奪うわ。だからレオとセレーナ、エルクとルプスは二人組になってアスランたちのフォローをお願い」
あかりのお願いにレオたちは快諾してくれた。ヘラジカの霊獣は初対面になるルプスに声をかけた。
『私の名はエルクだ。よろしく頼む』
『ああ、私はルプスだ。よろしく頼む』
『所でルプス。お主の守護者に対する態度はいかがなものか』
『っ、おいエルク。今はそのような事を論じている場合ではない』
『まぁ聞け、私もエラフィという養い子がいる。とっても良い子で私の宝だ。そんなエラフィが、お主のようになってしまったら、私は悲しくて仕方ない』
『・・・、メリッサ。私はエルクと合わないようだ。組を変えてくれないか?』
あかりの目の前で急にエルクとルプスか言い争いを始め出した。あかりは申し訳なさそうにルプスに言った。
「ごめんなさいルプス。他の皆は以前から親しい仲間なの。エルクとルプスは初対面だけど二人でがんばって?」
見かねたレオがエルクとルプスの間に入った。
『まぁ私の養い子もまったくジッとしていない問題児だ。だが養い子は何よりも大切な存在だ。ルプス、お主もノックスの事を少しは思いやってくれると私たちは嬉しい』
レオの言葉にルプスは黙ってしまい、代わりにティグリスが大声でレオに叫んだ。
『おい、オヤジ!俺はとっても良い子だぞ?』
『どの口が言うのだ!このイタズラ小僧め!』
今度はレオとティグリスが言い争いを始めてしまった。そこにセレーナが口をはさみレオに言った。
『レオ、あなたはティグリスに過保護すぎるのよ。だからティグリスは反抗してしまうんだわ』
『セレーナ、お前のグラースはまだ小さいからそんな事が言えるのだ。もう少し大きくなってみろ、手に負えんぞ』
あかりは小さくため息をついた。悠久の年月を生きる霊獣はとても穏やかでマイペースだ。そしておそらく集団行動が苦手だ。ルプスたちのように真面目でキッチリしている霊獣たちの方が珍しいのだ。あかりはこの事態をどうしたらいいのかわからずにいると。あかりに大人しく抱っこされていたグラキエースが話し出した。
『皆聞いてくれんかの。わしは養い子を持った事がないから守護者の気持ちはわからん。だからルプス、お主の気持ちはよくわかるぞ。わしも守護者であるフローラのメッセージに答えるのがおっくうで仕方なかった。たまには顔を見せろと催促ばかりで、最近はメッセージを送る事も答える事もしなかった。その結果がこれだ。このままではフローラは自害してしまう。これは養い子であるわしの責任でもある、もっと定期的にフローラと連絡を取っていればよかったのに』
あかりはグラキエースの切々とした言葉に胸の奥がギュッとしめつけられるような気持ちだった。グラキエースは言葉を続ける。
『頼む皆。わしの守護者を助けてくれ』
グラキエースのしぼり出すような悲痛な願いに、皆顔を引きしめてうなずいた。あかりは仲間たちに言った。
「皆、フローラは出会ったばかりのヘレンの事を、大切なお友達と言って命をかけて守ろうとするようなドラゴンよ。だからこの作戦で皆にケガをしてほしくないの、フローラが悲しむから。組になってもらったのは、絶対にケガをしないようにするためでもあるの。皆お願い、誰もケガをしないで必ずフローラを救い出しましょう」
皆が口々に賛成の声をあげた。バラバラだった皆の気持ちが一つになった。
0
あなたにおすすめの小説
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
【完結】憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる