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46、紅の紋章
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こちらにやって来る何者かの、強烈な居合斬りで一刀両断された氷の剣の断面は美しい。
それが、その一閃を放った者の技量の高さと、その剣自身の見事さを証明してる。
ビビが再び警告を放つ。
「ロイ!」
「ええ、先生!!」
俺はアーシェを守るように前に出ると、鞘にしまった剣を再び抜いて魔力を込める。
そこにビビの力が加わって風が俺の剣の周囲に巻き起こる。
だが、その瞬間──
ピシリと音を立てて、剣に浅くヒビが入った。
「くそ! マジか!!」
やばいな。
魔氷剣レオベウスとやり合っている内に限界がきたようだ。
アランがせっかくプレゼントしてくれた剣だが、五歳の時の誕生日に貰ったものだからな。
質も良かったし気に入ってたからずっと使ってきたけど、流石にアンドニウスやあの魔氷剣レオベウスの相手は荷が重かったか。
よくやってくれたけどな。
こうなったら魔法だけでやるしかない。
一体何者なのかは分からないが、ものすごい殺気を感じる。
それに強烈なプレッシャーだ。
その力の持主は、居合斬りの一閃でぶった切った氷の剣が左右に分かれて崩れ落ちその間に出来た通路を、一直線にこちらに向かってくる。
髪は紅蓮に輝いて、凄まじい魔力を全身から放っている。
手にした剣はどこか日本刀に似ていて、腰には黒い鞘が下げられている。
彼女が手にした剣の刀身には、紅に輝く紋章が刻まれそれは強い光を帯びていた。
これはヤバいやつだ。
魔氷剣レオベウスと同じ匂いがする。
俺の前に現れたのは一人の少女だ。
まるで侍のように、その剣を構えて再びあの強烈な一閃を放とうとしていた。
正直かっこいい。
異世界でこの手の刀を持ち強烈な居合斬りの使い手となれば、その存在自体が俺の中二病患者としての心をくすぐる存在である。
赤毛で、赤い瞳というところも加算ポイントだろう。
キャラとしては100点満点でおつりがくるってところだ。
但し、アニメの中で見ればである。
目の前に突然現れて、強烈な一撃をこちらへ加えそうになっているのを見れば、そうは言っていられない。
俺は、アーシェを背にして魔力を高めるとその少女と対峙した。
「ロイ!!」
「アーシェ! 後ろに下がってて。ここは危険だ」
向こうがやる気ならこっちもやるしかない。
気を抜けば一刀両断されかねない相手だ。
……でも待てよ。
どこかで見たことある顔だよな。
もの凄い美少女だ。
真紅に輝くこの髪が黒ければ、ティア先輩とそっくりなような……
赤毛の美少女は、少し離れた場所に倒れているアンドニウスに気が付くと暫くそれを呆然と眺めていた。
「アンドニウス……まさか、貴方がやったの? ロイ君」
同時に、紅蓮に輝いていた彼女の髪が黒く染まっていく。
そこに立っているのは紛れもなく、校長の娘で生徒会副会長のティア先輩だった。
それが、その一閃を放った者の技量の高さと、その剣自身の見事さを証明してる。
ビビが再び警告を放つ。
「ロイ!」
「ええ、先生!!」
俺はアーシェを守るように前に出ると、鞘にしまった剣を再び抜いて魔力を込める。
そこにビビの力が加わって風が俺の剣の周囲に巻き起こる。
だが、その瞬間──
ピシリと音を立てて、剣に浅くヒビが入った。
「くそ! マジか!!」
やばいな。
魔氷剣レオベウスとやり合っている内に限界がきたようだ。
アランがせっかくプレゼントしてくれた剣だが、五歳の時の誕生日に貰ったものだからな。
質も良かったし気に入ってたからずっと使ってきたけど、流石にアンドニウスやあの魔氷剣レオベウスの相手は荷が重かったか。
よくやってくれたけどな。
こうなったら魔法だけでやるしかない。
一体何者なのかは分からないが、ものすごい殺気を感じる。
それに強烈なプレッシャーだ。
その力の持主は、居合斬りの一閃でぶった切った氷の剣が左右に分かれて崩れ落ちその間に出来た通路を、一直線にこちらに向かってくる。
髪は紅蓮に輝いて、凄まじい魔力を全身から放っている。
手にした剣はどこか日本刀に似ていて、腰には黒い鞘が下げられている。
彼女が手にした剣の刀身には、紅に輝く紋章が刻まれそれは強い光を帯びていた。
これはヤバいやつだ。
魔氷剣レオベウスと同じ匂いがする。
俺の前に現れたのは一人の少女だ。
まるで侍のように、その剣を構えて再びあの強烈な一閃を放とうとしていた。
正直かっこいい。
異世界でこの手の刀を持ち強烈な居合斬りの使い手となれば、その存在自体が俺の中二病患者としての心をくすぐる存在である。
赤毛で、赤い瞳というところも加算ポイントだろう。
キャラとしては100点満点でおつりがくるってところだ。
但し、アニメの中で見ればである。
目の前に突然現れて、強烈な一撃をこちらへ加えそうになっているのを見れば、そうは言っていられない。
俺は、アーシェを背にして魔力を高めるとその少女と対峙した。
「ロイ!!」
「アーシェ! 後ろに下がってて。ここは危険だ」
向こうがやる気ならこっちもやるしかない。
気を抜けば一刀両断されかねない相手だ。
……でも待てよ。
どこかで見たことある顔だよな。
もの凄い美少女だ。
真紅に輝くこの髪が黒ければ、ティア先輩とそっくりなような……
赤毛の美少女は、少し離れた場所に倒れているアンドニウスに気が付くと暫くそれを呆然と眺めていた。
「アンドニウス……まさか、貴方がやったの? ロイ君」
同時に、紅蓮に輝いていた彼女の髪が黒く染まっていく。
そこに立っているのは紛れもなく、校長の娘で生徒会副会長のティア先輩だった。
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