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375、公爵の野望
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ラエサルはララリシアに尋ねる。
「ララリシア、気分はどうだ?」
「ラエサル……どうしたの? そんなに心配そうな顔をして」
その言葉を聞いて、エリスは思った。
(ララリシア、さっきのことを覚えてないのかしら?)
その場にいる一同が、自分に注目しているのに気が付いてララリシアは少し不安げに辺りを見渡した。
「どうしたの? 何かあったの? エイジがあの魔法陣を読み始めて……それから私」
「何も覚えてないのか? ララリシア」
エイジは、エリスと共に歌をうたっていたララリシアを思い出す。
もしかすると、あれも女王ララリシアの魂が目覚め、歌っていたのだろうか?
ララリシアは首を横に振った。
「分からないわ、私……」
そう言って俯くララリシアを見て、エイジはそれ以上深く尋ねることは出来なかった。
いにしえの昔、この地で起きたことあれが真実だとしたら、とエリスは思う。
(精霊王の血がトラスフィナ王家に流れているなら……それは私だけではないわ)
ラエサルが静かにエリスを見つめている。
恐らく同じことを考えているのだ、とエリスは感じて目を伏せた。
ラエサルは、エリスとエイジに声をかけた。
「エイジ、エリス、お前たちに少し話がある」
「ラエサルさん」
「……」
ラエサルはララリシアをキーラに任せて、二人を連れて制御室の外に出た。
そして、エリスに問いかける。
「エリス、お前が見たバルドデオス……いや天空王という奴は、地上の都市を焼き尽くすような力を持っていたんだな?」
「ええ、ラエサルさん。私は見たわ、焼き尽くされて廃墟になったローゼディアの都市の姿を」
ラエサルは静かに言った。
「もしも、精霊王の力が宿る大剣を使える者が現代に現れたとしたら?」
その言葉に、エリスは恐怖を感じて身を震わせた。
エイジはその体をそっと抱き締める。
そして、エリスの代わりに答えた。
「まさに天空王の再来だ。世界の全てを支配する神に等しい力」
エイジの答えにラエサルは頷いた。
「その通りだ。そして、その剣を扱えるものがバルドデオスと同じく、精霊王の血を引く者だけだとしたら? そう考えれば公爵たちの動きが理解できる」
「まさか……」
エリスはゾッとした。
叔父である公爵とその息子のラフェト。
ラフェトの残忍な目を思い出す。
トラスフィナ王家の血を引く者たち。
(バルドデオスのあの目)
ラフェトを思い起こさせるような邪悪なモノだった。
吐き気がして、思わず胸を抑えるエリスをしっかりと抱き締めるエイジ。
エイジはラエサルに言う。
「ラエサルさん、間違いない。公爵の狙いは自らが神に近い存在になることだ。でも絶対に、そんなことをさせちゃいけない!」
「ああ、エイジ。奴らに精霊王の剣とやらを渡すわけにはいかん!」
二人の力強い言葉にエリスも大きく頷いた。
だが……
三人の脳裏に一つの疑問が生じた。
エリスは思う。
(でも、それならリカルド、あの男は一体何なの? あの男も精霊王の血を引いていると言っていたわ)
「ララリシア、気分はどうだ?」
「ラエサル……どうしたの? そんなに心配そうな顔をして」
その言葉を聞いて、エリスは思った。
(ララリシア、さっきのことを覚えてないのかしら?)
その場にいる一同が、自分に注目しているのに気が付いてララリシアは少し不安げに辺りを見渡した。
「どうしたの? 何かあったの? エイジがあの魔法陣を読み始めて……それから私」
「何も覚えてないのか? ララリシア」
エイジは、エリスと共に歌をうたっていたララリシアを思い出す。
もしかすると、あれも女王ララリシアの魂が目覚め、歌っていたのだろうか?
ララリシアは首を横に振った。
「分からないわ、私……」
そう言って俯くララリシアを見て、エイジはそれ以上深く尋ねることは出来なかった。
いにしえの昔、この地で起きたことあれが真実だとしたら、とエリスは思う。
(精霊王の血がトラスフィナ王家に流れているなら……それは私だけではないわ)
ラエサルが静かにエリスを見つめている。
恐らく同じことを考えているのだ、とエリスは感じて目を伏せた。
ラエサルは、エリスとエイジに声をかけた。
「エイジ、エリス、お前たちに少し話がある」
「ラエサルさん」
「……」
ラエサルはララリシアをキーラに任せて、二人を連れて制御室の外に出た。
そして、エリスに問いかける。
「エリス、お前が見たバルドデオス……いや天空王という奴は、地上の都市を焼き尽くすような力を持っていたんだな?」
「ええ、ラエサルさん。私は見たわ、焼き尽くされて廃墟になったローゼディアの都市の姿を」
ラエサルは静かに言った。
「もしも、精霊王の力が宿る大剣を使える者が現代に現れたとしたら?」
その言葉に、エリスは恐怖を感じて身を震わせた。
エイジはその体をそっと抱き締める。
そして、エリスの代わりに答えた。
「まさに天空王の再来だ。世界の全てを支配する神に等しい力」
エイジの答えにラエサルは頷いた。
「その通りだ。そして、その剣を扱えるものがバルドデオスと同じく、精霊王の血を引く者だけだとしたら? そう考えれば公爵たちの動きが理解できる」
「まさか……」
エリスはゾッとした。
叔父である公爵とその息子のラフェト。
ラフェトの残忍な目を思い出す。
トラスフィナ王家の血を引く者たち。
(バルドデオスのあの目)
ラフェトを思い起こさせるような邪悪なモノだった。
吐き気がして、思わず胸を抑えるエリスをしっかりと抱き締めるエイジ。
エイジはラエサルに言う。
「ラエサルさん、間違いない。公爵の狙いは自らが神に近い存在になることだ。でも絶対に、そんなことをさせちゃいけない!」
「ああ、エイジ。奴らに精霊王の剣とやらを渡すわけにはいかん!」
二人の力強い言葉にエリスも大きく頷いた。
だが……
三人の脳裏に一つの疑問が生じた。
エリスは思う。
(でも、それならリカルド、あの男は一体何なの? あの男も精霊王の血を引いていると言っていたわ)
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