2 / 3
壱章 蜘蛛狩り
しおりを挟む
メノテキネの中にある国の内の1つ、タルアンス帝国。
その帝都であるノルンの城下町に豪華な割に立地が立地だけにひっそりと建つ帝国ギルド本部。
そこのお抱えの召喚師であるクシャナフ━羽原カイは、目ぼしい依頼をリストから探していた。
ギルドには様々な職業の人間が所属している。だが、彼らが何の職業であれギルドのメンバーには1つ義務として行わなければならない仕事がある。
それは『モンスター、危険人物の討伐』である。前者の場合は街や村に接近してきた時や個体数が増えすぎた時、後者は何処かで確認された時に依頼が舞い込むのだ。
だが、リストを見ても特に良い情報になりそうな依頼は無かった。
危険人物の討伐依頼は無く、モンスターの討伐依頼もドラゴン型はゼロでせいぜい糸蜘蛛セトルマやオオトカゲの討伐依頼ばかりだ。
溜め息をつきつつもクシャナフは受ける依頼を決めた。受ける依頼の書いてある紙をリストから破る。そしてその紙を依頼ボードにピンで貼る。これで依頼を受注した事になる。
「さて、と・・・」
今クシャナフが身に付けているのは全体的に布地の衣服のような印象を受ける防具だ。
黒地でところどころ濃い赤色が使われている。頭はフードで覆われている。見た目に反して防御力はかなり高い。
武器は、アサシンナイフと呼ばれる毒を分泌する皮で金属の刀身を覆った武器だ。それを二刀流で使っている。強力な毒でワイバーン相手にも即座に毒を喰らわせる事が可能な一方、強すぎる毒で刀身はすぐにダメになってしまうので1ヶ月毎に刀身は新しい物に交換しなければならない。
武器も防具もかなりの力量の持ち主でなければ所持できないレアな物だ。
それだけで無く、クシャナフは支援魔法が一切使えないが幅広い攻撃魔法が使用でき、召喚の腕もワイバーンを同時に5体召喚できるほどだ。
だからこそ、クシャナフは帝国ギルドのお抱えになったのだった。
古代遺跡の1つ、マテアの遺跡。現在では生成不可能な金属でできた建物が並び、周囲をマテア密林に囲まれた遺跡。
神殿のような建物の頂上にはワイバーンより強力なドラゴン、フライングリザードの住み処となっているが繁殖期ではない今はフライングリザードはいないようである。
ここには、マテア密林から時に危険度4以上の危険モンスター(人間を一撃で殺せる力を保有する全長3メートル以上の生物)が迷い混む事がある。
今回の標的、セトルマもそのパターンのようだった。
クシャナフは川を下ってそこに到着し、舟を降りてしっかり紐で太い木の棒にくくりつけた。その作業を終えると、クシャナフは密林の外縁部にある申し訳程度の小屋を出て、マテアの遺跡へ歩き始めた。
そこを出ると、いきなり目に飛び込んできたのは建物と建物の間に張り巡らされた糸だ。
「近い。何処にいる?」
アサシンナイフを両手に1本ずつ持ち、構える。
周囲に目を光らせる。不意に糸が張り巡らされて見えない前方から殺気が迸るのを感じた。
どうやら、向こうはとうにこちらに気付いていたようだ。
糸で出来た巣を自在に登ってきて現れたのはセトルマだ。本来は一対の小さな尖った顎がある場所からは代わりにもう一対の手が生えている。顎が巨大化して出来たのだ。本当は8本しかない脚は10本あるように見える。後ろの6本は移動用にのみ用いる。前の2本は鋭い鎌のような見た目の通り、攻撃用だ。顎が巨大化して出来た2本は、腹部と同じように糸を発射できるようになっている。腹部の糸は巣を作る為、顎の糸は敵を拘束するために用いるのだ。
「キシャァァァ!!!」
セトルマは手と顎を振り上げてクシャナフを威嚇する。だが、クシャナフにとってはむしろ相手は戦い慣れた獲物でしか無い。
その程度で動じることは断じて無い。
クシャナフは魔法で火球を幾つも発生させ、セトルマに向けて発射した。
セトルマが怯み、糸が燃える。セトルマは慌てたように糸から離れ建物に向かう。既にクシャナフのペースだ。
尤も、魔法が使えない人間はこの頃には既に拘束されているだろう。そうなれば後は死を待つのみだ。
だが、クシャナフはかなりの力量を持ち、帝国ギルドでは18歳という年齢でありながら期待をかけられている人物だった。そう簡単に死ぬような人間では無い。
武器を納めると、クシャナフは何やらカードを取り出した。
そのカードを地面に置くと、そこからワイバーン、カレスが召喚された。
細身ながら、ほぼ全身を甲殻に覆われたその体は破格の堅さを誇り、その巨大な翼はワイバーン随一の飛行能力を生み出す。
氷塊を食し、その氷を喉元の特殊な器官に貯め、膨大な肺活量を駆使し氷レーザーを発射する。
ワイバーンでは敵無し、とさえ言われる。
最も有名なドラゴンだ。
このカレスはクシャナフが幼竜の頃から育てており、信頼関係の築かれた相手なのだ。名前はフェネクス。
フェネクスはセトルマを敵と認識するや否や、氷レーザーをセトルマに発射した。その一撃で建物の上に逃れていたセトルマの顎が両方吹き飛ぶ。
「ギシャッ!?」
困惑するセトルマへとフェネクスが飛び立つ。カレスの全長は8メートル。その中でも巨大なフェネクスは9メートルだ。全長3メートルのセトルマの、実に3倍だ。
踏みつけてあっと言う間にセトルマの動きを封じると、セトルマが反撃しようと振り上げた右腕をフェネクスは噛み砕いた。セトルマを下敷きにしたままその手を食う。
食べ終わると、セトルマにトドメとばかり氷レーザーを発射しようとしたフェネクスを制止する。
「待った!後は俺がやる。こいつは食わせてやるから、フェネクスは下がってくれ!」
「ガルッ!」
分かった、とばかりフェネクスは一鳴き上げると、そこを離れた。
クシャナフはダッシュし、起き上がり始めたセトルマに一気に近付く。
魔法で自分に衝撃波を当て建物の上まで跳躍すると、ようやく立ち上がったセトルマを二振りのアサシンナイフで切り刻む。斬撃によるダメージと瞬時に回った毒で、セトルマはくずおれた。
「よし、食べて良いぞ、フェネクス!」
その声を聞き、フェネクスはセトルマを食べ進む。体内で解毒できるカレスであるフェネクスは、毒は薬味とばかりにセトルマをガツガツ食べる。
それを微笑みながら見ていたクシャナフは、微かな殺気を感じ、素早く振り向いた。
その帝都であるノルンの城下町に豪華な割に立地が立地だけにひっそりと建つ帝国ギルド本部。
そこのお抱えの召喚師であるクシャナフ━羽原カイは、目ぼしい依頼をリストから探していた。
ギルドには様々な職業の人間が所属している。だが、彼らが何の職業であれギルドのメンバーには1つ義務として行わなければならない仕事がある。
それは『モンスター、危険人物の討伐』である。前者の場合は街や村に接近してきた時や個体数が増えすぎた時、後者は何処かで確認された時に依頼が舞い込むのだ。
だが、リストを見ても特に良い情報になりそうな依頼は無かった。
危険人物の討伐依頼は無く、モンスターの討伐依頼もドラゴン型はゼロでせいぜい糸蜘蛛セトルマやオオトカゲの討伐依頼ばかりだ。
溜め息をつきつつもクシャナフは受ける依頼を決めた。受ける依頼の書いてある紙をリストから破る。そしてその紙を依頼ボードにピンで貼る。これで依頼を受注した事になる。
「さて、と・・・」
今クシャナフが身に付けているのは全体的に布地の衣服のような印象を受ける防具だ。
黒地でところどころ濃い赤色が使われている。頭はフードで覆われている。見た目に反して防御力はかなり高い。
武器は、アサシンナイフと呼ばれる毒を分泌する皮で金属の刀身を覆った武器だ。それを二刀流で使っている。強力な毒でワイバーン相手にも即座に毒を喰らわせる事が可能な一方、強すぎる毒で刀身はすぐにダメになってしまうので1ヶ月毎に刀身は新しい物に交換しなければならない。
武器も防具もかなりの力量の持ち主でなければ所持できないレアな物だ。
それだけで無く、クシャナフは支援魔法が一切使えないが幅広い攻撃魔法が使用でき、召喚の腕もワイバーンを同時に5体召喚できるほどだ。
だからこそ、クシャナフは帝国ギルドのお抱えになったのだった。
古代遺跡の1つ、マテアの遺跡。現在では生成不可能な金属でできた建物が並び、周囲をマテア密林に囲まれた遺跡。
神殿のような建物の頂上にはワイバーンより強力なドラゴン、フライングリザードの住み処となっているが繁殖期ではない今はフライングリザードはいないようである。
ここには、マテア密林から時に危険度4以上の危険モンスター(人間を一撃で殺せる力を保有する全長3メートル以上の生物)が迷い混む事がある。
今回の標的、セトルマもそのパターンのようだった。
クシャナフは川を下ってそこに到着し、舟を降りてしっかり紐で太い木の棒にくくりつけた。その作業を終えると、クシャナフは密林の外縁部にある申し訳程度の小屋を出て、マテアの遺跡へ歩き始めた。
そこを出ると、いきなり目に飛び込んできたのは建物と建物の間に張り巡らされた糸だ。
「近い。何処にいる?」
アサシンナイフを両手に1本ずつ持ち、構える。
周囲に目を光らせる。不意に糸が張り巡らされて見えない前方から殺気が迸るのを感じた。
どうやら、向こうはとうにこちらに気付いていたようだ。
糸で出来た巣を自在に登ってきて現れたのはセトルマだ。本来は一対の小さな尖った顎がある場所からは代わりにもう一対の手が生えている。顎が巨大化して出来たのだ。本当は8本しかない脚は10本あるように見える。後ろの6本は移動用にのみ用いる。前の2本は鋭い鎌のような見た目の通り、攻撃用だ。顎が巨大化して出来た2本は、腹部と同じように糸を発射できるようになっている。腹部の糸は巣を作る為、顎の糸は敵を拘束するために用いるのだ。
「キシャァァァ!!!」
セトルマは手と顎を振り上げてクシャナフを威嚇する。だが、クシャナフにとってはむしろ相手は戦い慣れた獲物でしか無い。
その程度で動じることは断じて無い。
クシャナフは魔法で火球を幾つも発生させ、セトルマに向けて発射した。
セトルマが怯み、糸が燃える。セトルマは慌てたように糸から離れ建物に向かう。既にクシャナフのペースだ。
尤も、魔法が使えない人間はこの頃には既に拘束されているだろう。そうなれば後は死を待つのみだ。
だが、クシャナフはかなりの力量を持ち、帝国ギルドでは18歳という年齢でありながら期待をかけられている人物だった。そう簡単に死ぬような人間では無い。
武器を納めると、クシャナフは何やらカードを取り出した。
そのカードを地面に置くと、そこからワイバーン、カレスが召喚された。
細身ながら、ほぼ全身を甲殻に覆われたその体は破格の堅さを誇り、その巨大な翼はワイバーン随一の飛行能力を生み出す。
氷塊を食し、その氷を喉元の特殊な器官に貯め、膨大な肺活量を駆使し氷レーザーを発射する。
ワイバーンでは敵無し、とさえ言われる。
最も有名なドラゴンだ。
このカレスはクシャナフが幼竜の頃から育てており、信頼関係の築かれた相手なのだ。名前はフェネクス。
フェネクスはセトルマを敵と認識するや否や、氷レーザーをセトルマに発射した。その一撃で建物の上に逃れていたセトルマの顎が両方吹き飛ぶ。
「ギシャッ!?」
困惑するセトルマへとフェネクスが飛び立つ。カレスの全長は8メートル。その中でも巨大なフェネクスは9メートルだ。全長3メートルのセトルマの、実に3倍だ。
踏みつけてあっと言う間にセトルマの動きを封じると、セトルマが反撃しようと振り上げた右腕をフェネクスは噛み砕いた。セトルマを下敷きにしたままその手を食う。
食べ終わると、セトルマにトドメとばかり氷レーザーを発射しようとしたフェネクスを制止する。
「待った!後は俺がやる。こいつは食わせてやるから、フェネクスは下がってくれ!」
「ガルッ!」
分かった、とばかりフェネクスは一鳴き上げると、そこを離れた。
クシャナフはダッシュし、起き上がり始めたセトルマに一気に近付く。
魔法で自分に衝撃波を当て建物の上まで跳躍すると、ようやく立ち上がったセトルマを二振りのアサシンナイフで切り刻む。斬撃によるダメージと瞬時に回った毒で、セトルマはくずおれた。
「よし、食べて良いぞ、フェネクス!」
その声を聞き、フェネクスはセトルマを食べ進む。体内で解毒できるカレスであるフェネクスは、毒は薬味とばかりにセトルマをガツガツ食べる。
それを微笑みながら見ていたクシャナフは、微かな殺気を感じ、素早く振り向いた。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる