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しおりを挟むーー数日後ーー
「……何故じゃ…何故あの女狐の裏の顔がでてこんのじゃ!!」
「「「「「………」」」」」
そんな執事長の悲痛な叫び声にその場にいた者達は皆口を閉ざした。
アリス・ロードはとても有名な人物だ。スタンピードから国を救っただけではなく、あの宰相に告白した人物として今一世を風靡している。だからこそアリスについての調査は捗った。しかし、結果は白。問題なしであった。それどころか調べれば調べるほど出てくるアリスへの賞賛と支持の声。
「何故じゃ…何故なんじゃ…」
「…別にいいじゃないですか。それだけ立派な方だと言うことでしょう?」
執事長の言葉にやや投げやり的に言葉を返す見習い執事。見習い執事にとってはもう少しみんな好意的に見てあげようよと言う感じである。
ちなみに彼は孤児として路地を彷徨っていた所をイアンに保護された者である。そのため、イアンに対する忠誠心は本物だが、執事長達のイアンに対する狂信的な熱の入りようにはついていけずいつも引いている。
「たわけが!!何故ここまで調べてあの者を褒め称える声が聞こえども忌避、非難する声が全く一切をもってないのじゃ!!逆に怪しすぎるじゃろう!!」
「…確かにそうですね」
どれだけアリスのことを調べようともアリスに対する負の声は聞こえず、表も裏も皆アリスを応援し、素晴らしい人物であるとの賞賛の声が大きい。そのことにある意味使用人一同恐怖を感じていた。
「きっと情報操作に長けた奴で裏の顔を隠すのが上手いんだろう」
「でなければここまで非がない人間などいるはずがありません!」
護衛長とメイド長はそんなアリスに余計に警戒心を強める。
「こうなれば是が非でもあの女狐めの化けの皮を剥いでやろうぞな!!よいな皆の者!!」
「「「「「おう!!!」」」」」
「………」
それから使用人一同、自分達の手でアリスの本性を暴くため、主人に気づかれないよう嫌がらせを開始することにした。
アリスは週に2、3度ほどこの館を訪れ、イアンと共に過ごす。その時間は大体1時間程ではあるがアリスはいつもニコニコと微笑みながらイアンと楽しそうに話をしている。
そこで使用人達はアリスに出す紅茶を激苦(ぬるま湯)にしたり、クッキーを激まずにしてアリスの反応を見ることにした。これでまだ普通に使用人なりに注意するだけならいい。だが、ここで怒りに任せて怒鳴り散らすような人物ならばイアンからの評価は地に落ちるだろうと考えて。
そしてやってきた見合いの日ーー
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