鬼束くんと神様のケーキ

御守いちる

文字の大きさ
1 / 16
1巻

1-1

しおりを挟む
   第一話 はじまりのアップルパイ



 綾辻桜花あやつじおうかは緊張した表情で、おもむきのある蕎麦屋そばやの正面に立っていた。
 彼女はつい先日、大学に入学したばかり、ピカピカの一年生だ。
 これから夢と希望にあふれためくるめくキャンパスライフが始まる予定だったが、彼女を取り巻く現実は厳しい。
 この店が、そんな桜花にとっての最後の命綱だ。
 覚悟を決め、呼び鈴を押してみる。
 きちんと鳴ったのだろうか。いくら待てども、返事はない。

(どうしたのでしょう、面接の時間は確かに合っているはずですが)

 そう考えながら、桜花はもう一度スケジュール帳に書かれた場所と時間を読み返す。
 五月十五日、午後四時から、神依代かみよりしろ町の駅から徒歩五分の蕎麦屋。間違いない。
 一週間前に面接の電話をしたときにきちんと約束したはずだが、やはり反応はない。

(もしかしたら急用ができたのでしょうか。あまり何回も呼び鈴を押すと、失礼かもしれません)

 桜花が店の正面で困惑していると、後ろから男性の声がした。

「あの、失礼ですがそちらのお嬢さん」
「はい、私ですか?」

 振りむいた桜花は、男性の姿を見た瞬間、呆気あっけに取られてしまった。

「執事さん……ですか?」

 失礼かもしれないと思いつつ、そう言うしかなかった。
 目の前に立っていた男性は、漫画やドラマでしか見たことのないような、燕尾服姿だった。
 それに、とても端整な顔立ちをしている。
 かっこいいよりは、綺麗きれいといった方がふさわしい気がした。まるで西洋の人形のように白い肌に、切れ長の目、艶やかな漆黒の髪。
 彼はにこりと品よく微笑ほほえみ、礼儀正しく、まるでお手本のようなお辞儀じぎをした。

「初めまして、私は月影つきかげと申します」

 桜花はつられてぺこりと頭を下げる。

「あっ、こんにちは、私は綾辻桜花ですっ!」
「そちらのお店に御用ですか?」
「はいっ、私、今日アルバイトの面接をしていただく約束をしていまして……」

 すると月影は端整な顔をかしげ、言いづらそうに話した。

「その蕎麦屋さんは、数日前に夜逃げしたようですよ」

 桜花は驚きに目を見開く。

「えっ⁉ そうなのですか⁉ 私、一週間前に面接の電話をしたのですが!」

 それを聞いた月影は、苦笑して気の毒そうな声で告げる。

「繁盛していた様子だったのですが、何やらトラブルがあったらしく、ある日突然ご家族全員で夜逃げされたようで。私も含め、近所の住人は驚いています。今はもぬけのからですよ」
「そう、なんですね。どうしましょう。ここでなら、住み込みで働けると言っていただいたのに……」

 もうこの店では働くことができない。今住んでいるところが急な耐震工事を行うそうで、今月いっぱいで出ていかねばならず、しかも頼れる身内がいない彼女にとって、この事実はあまりに残酷だった。
 桜花は絶望で目の前が真っ黒になった。

「大丈夫ですか、お嬢さん⁉」

 月影の声が、だんだん遠くなっていく。それに、彼の姿がだんだん傾いていく。
 いや、正確に言うと、傾いているのは桜花の方なのだが。

「しっかりしてください!」

 身体の力を失いながら、桜花は考える。

(そういえば、今日は朝からまともなものを食べていません。このお店で働けると思って安心していたのに、どうしましょう、これから……)

 どうしても住む場所がないのなら、野宿するしかないだろうか。
 悩みつつ、桜花はふっと意識を手放した。


 ――どこかから、甘いにおいがする。
 優しい香りにかれ、桜花は無意識に息を吸い込んだ。
 甘くて、優しくて、それになんだか懐かしい。

(これはお菓子の匂いでしょうか?)

 そういえば桜花が小さい頃、休日の朝は、よく父がこんな風にお菓子を焼いてくれた。

「桜花さん、大丈夫ですか?」

 考えていると、年上の男性の声がした。
 よく通る、穏やかな声だ。

(……お兄ちゃん?)

 桜花は一瞬そう思ったけれど、きっとそれは勘違いだ。
 だって兄は、桜花の手が届かない、遠くに行ってしまった。

「桜花さん? 大丈夫ですか、桜花さん」

 名前を呼ばれ、桜花ははっとして目を開いた。

「あっ、はい⁉ ええと、ここはどこでしょう?」

 気がつくと、桜花はなんだかとってもおしゃれな空間にいた。
 さっきまでは蕎麦屋の前にいたはずなのに、一体どこにワープしたのだろう。
 まるでアートギャラリーを思わせる、洗練された、天井の高い白い部屋。
 白い壁には色鮮やかな写真が、何種類か飾られている。
 天井からは花のつぼみのようなかわいらしい形の電灯がいくつも下がり、室内を明るく彩っている。
 どうやらここはお店の中のようだ。なんの店なのかは、店内が広いこともあり、桜花のいるところからはわからない。ただ、このスペースには小さなテーブルと椅子がいくつか置かれている。
 桜花は自分がソファに横になっていて、誰かがタオルケットをかけてくれたことに気づいた。しかし、名前を呼んでくれた声の主はこの部屋にいない。

(月影さんが、助けてくれたのでしょうか)

 そう考えていると、桜花の足元、タオルケットの下で何かふわふわしたものが、もぞりと動いた。

「ひゃっ⁉」

 桜花は驚いてタオルケットを引く。
 そこにいたのは、真っ白な猫だった。

「猫さんでしたか!」

 毛が長く、ふわふわで、なんだか上品な顔立ちをしている。

「美人さんですね。こんにちは」

 白い猫は桜花がでようと手を伸ばすと、シャーッと毛を逆立てて威嚇いかくした。
 嫌われてしまったらしい。少し残念に思っていたら、誰かが歩いてくる気配がした。

「よかった、気がついたんですね」

 燕尾服に白い手袋をはめた男性が姿を現した。

「月影さん!」

 名前を呼ぶと、彼は聡明そうな瞳を細め、にこりと微笑んだ。

「あのっ、月影さんが私のことを助けてくださったのですか?」
「はい、話している途中に倒れてしまったので、こちらに運ばせていただきました」

 桜花は顔がかぁっと熱くなるのを感じた。自分はどうしてこうなのだろう。いつも誰かに迷惑をかけてばっかりだ。

「ご迷惑をおかけしてしまって、本当にすみません! 私、すぐに出ていきますからっ!」

 そう言って立ち上がろうとした、その瞬間。
 ふらりと目眩めまいがして、再び倒れそうになる。月影はすかさず桜花の身体を支えてくれた。
 それから手袋を取り、長い指を桜花のおでこにあて、じっと視線を向ける。

「あっ、あの……!」

 最初から赤かった顔が、別の理由で熱くなりそうだった。
 月影は手袋をつけ直し、優しい声で言う。

「少し熱があるようですよ? もう少し、休んだ方がよいかと」
「いえ、そういうわけには……」

 いつまでも迷惑をかけるわけにはいかない。
 月影は、本当にただ通りすがっただけの人だ。
 それなのに図々しく家まで上がり込んでしまうなんて、申し訳ない。

「助けていただいてありがとうございました。私、大丈夫ですから……」

 そう話していたときだった。
 再びどこかから、ふわりと甘い香りが漂ってくる。
 さっきより強いこの匂いは、どこからするのだろう。
 そう思って背筋を伸ばすと、桜花は今いる場所の奥、カフェカーテンの向こうに、もう一つ部屋があるのに気づいた。どうやら甘い香りはそこから流れてくるようだ。
 何か、果物の。

「これは……リンゴ?」

 そう言った瞬間、ぐううううう、とお腹の音が鳴った。
 月影は無表情で、じっと桜花の顔を見下ろす。
 恥ずかしすぎて死んでしまいそうだった。
 月影は目を細め、少しお待ちくださいと言って、奥の部屋へと歩いていってしまう。

「えっ、あの、月影さん?」

 どうしようかなと考えながら、もう一度周囲に目をやる。
 すると入り口に近い場所に、大きなガラスのショーケースがあるのが見えた。
 桜花のいる場所からは角度があるので、ケースの中身は見えない。
 何が入っているのだろう。宝石やアクセサリーかなあと桜花が考えていると、再び月影が戻ってくる。

「やはり空腹だったのですね。ご病気でしたら救急車を呼ぼうかと思ったのですが、顔色はよかったので。もしよろしければ、召し上がってください」

 そう言って月影が運んできたのは、ティーポットとカップ、それに白いお皿にのった、アップルパイだった。

「えっ、あの、月影さん、これは……!」

 月影はやわらかく微笑んで、ソファの前にあるテーブルにカップを置き、紅茶をれてくれる。

「焼きたてです。アップルパイはお嫌いですか? もしかして、アレルギーなどございますか?」
「いえ、あの、そういうわけではないですがっ!」

 アップルパイが嫌いなんてことはない。むしろその逆だ。
 しかし、突然倒れたところを助けてもらっただけでもありがたいのに、その上お菓子までいただくわけにはいかない。
 桜花が遠慮しているのに気づいたのか、月影は懇願するように眉を下げる。

「このアップルパイ、裏にまだまだたくさんあるんです。桜花さんに食べるのを手伝っていただけると、とても助かるのですが?」
「そんなにたくさん、ですか?」

 桜花はきょとんとした。
 アップルパイがそんなに大量に余っている理由とは、一体なんだろう。

「ええ。私もに付き合わされて、連日たくさん食べているのですが、さすがにこう何日も続くと、ちょっと。なので、よかったら」

 桜花は焦りながら、それでも目の前で甘い香りを漂わせているアップルパイの誘惑にぐらぐらと心が揺らいでいた。
 そんなとき、今さらながら気がついた。

「あ! もしかして、ここはケーキ屋さんですか?」
「ええ、その通り。洋菓子店です」

 桜花は立ち上がり、月影に案内され、先ほど目にしたショーケースの正面へ歩いていく。
 並んでいたのは、彼の言葉通り、色とりどりのケーキだった。
 その美しさに、思わずめ息をついた。
 定番の生クリームといちごのショートケーキ。きつね色の焼き目がついたチーズケーキ。円形で艶やかに光るチョコレートケーキに、何種類ものフルーツがのったフルーツタルト。
 どれもこれも、全部おいしそうに見える。
 そう考えると、店全体がなんだか甘い香りなのも納得がいった。

「でもここまでお世話になって、さすがにケーキまでご馳走ちそうになるわけにはっ!」

 すると、月影は少しいたずらっぽい口調で続ける。

「むしろここまできて、遠慮される必要なんてありませんよ。逆に食べていただかないと引き下がれません」
「そ、そうでしょうか……」
「ええ、お願いします」

 桜花はとうとうアップルパイの誘惑に負けてしまった。
 テーブルまで戻り、ドキドキしながらまずは紅茶の入ったカップを口元に運ぶ。
 飲んだ瞬間、柑橘系かんきつけいさわやかな香りが広がった。
 目を閉じて、胸いっぱいにその香りを吸い込む。

「この紅茶、とってもおいしいです。心が穏やかになる感じがして……」
「アールグレイに含まれているベルガモットには、リラックス効果があります。桜花さんにお気に召していただけて、何よりです」

 それから桜花はフォークを手に取り、そっとパイに沈める。
 アップルパイの表面には、こんがりときれいなきつね色の焼き目がついている。
 焼きたてだからか、まだほわりと白い湯気ゆげが立ち上っていた。

「それでは、いただきます」

 一口それを食べると、あまりにおいしくて溜め息が出た。

「わっ、おいしい……!」

 外のパイはサクサクとした歯ごたえだ。中のとろりとしたカスタードクリームを味わっていると、ごろっとしたリンゴがこぼれてきた。
 あたたかくて甘酸あまずっぱくて、少しシナモンの香りがする。
 まるで木陰で母親が読んでくれる童話を聞きながら、うとうと眠ってしまった子供の頃を思い出すような、優しくてやわらかい味がした。
 桜花はそのおいしさに夢中になって、時折紅茶を飲みつつ、あっという間にアップルパイを完食する。
 そして両手を合わせ、月影に頭を下げた。

「ごちそうさまでした、月影さん。とってもおいしかったです」

 それを聞いた月影は、目を細めて嬉しそうに微笑んだ。

「お口に合ったようで何よりです」

 月影は流れるような動作で、ティーポットを持ち上げた。

「よろしければ、もう一杯どうぞ。外は雨です。もう少しここで雨宿りしていかれませんか?」
「あ、はい、ありがとうございます……」

 執事に紅茶を淹れてもらうなんて、まるでお嬢様にでもなったような気分だ。きっとこんな体験、もう一生できないだろう。
 彼は一体何者で、どうしてこんなに親切にしてくれるのだろう。
 久しぶりにおいしい物を食べて、おいしい紅茶を飲んで、ようやく人間らしさを取り戻せた気がした。
 ソファに座ったまま、店の透明なガラス越しに、外の景色を眺める。
 確かに、蕎麦屋に行くために外を歩いていたときも、空は曇っていた。
 桜花が倒れている間に、本降りになってしまったようだ。
 傘を持っていなかったので、ここで雨宿りしていいという言葉はありがたかった。

「そういえばこのアップルパイは、月影さんが作られたのですか?」

 問いかけると、彼は二杯目の紅茶を注ぎながら、意味ありげな笑みを浮かべる。

「いえいえ、私はこの店では飲みものと接客専門です」
「そうなのですか。では、ケーキは他の方が作っていらっしゃるのですね」

 そういえば、さっき『彼に付き合わされて』と話していた気がする。

「はい。それでは当店のパティシエを紹介しましょう」

 そう言って、月影はカフェカーテンのかかる奥の部屋へと身体を向けた。
 すると、ちょうどタイミングよく、骨張った手がそのカフェカーテンをめくる。だが、まだ奥にいるため、桜花の位置から当人の姿は見えない。

「ん、月影。さっき拾ったやつ、気がついたのか?」

 月影の穏やかな声と違い、少しぶっきらぼうで険のある男性の声音こわねだ。

「このアップルパイ、ものすごくおいしいらしいですよ、坊ちゃま」

 月影は桜花と話すときより、ほんの少しだけ砕けた口調で返事をする。

「その呼び方やめろっつってんだろ! いい年して坊ちゃまはねーよ」

 桜花は思わずつぶやいた。

「坊ちゃま……?」

 なるほど、おそらく声の主は月影の主人なのだろう。
 そして月影が仕えている人なら、きっと紳士的な人物なのだろう。
 例えば年を召した、落ち着きのある上品な老紳士なんてぴったりだ。
 けれど声は若かったから、金髪の王子様のような人かもしれない。
 一瞬の間に、桜花はそんな想像を広げた。
 しかし、奥から出てきたのは、白馬に乗った金髪の王子様、ではなく。
 金髪は金髪だが、眼光が鋭い青年だった。その鋭さは、まるでカミソリのようだ。
 彼の外見を一言で説明してください、と街行く人にたずねれば、ライオン、般若はんにゃ、鬼、ヤンキー――そんなワードを口にするだろう。
 月影も、決して小柄ではない。百八十センチ近くあるのではないか。しかし、月影の隣に並んだ金髪の青年は、さらに上背があった。
 真っ白なコックコートと茶色いカフェエプロンを身につけているし、頭にも帽子を被っているから、青年が料理人だということは分かる。
 それなのに、桜花と向かい合うと、なんだか獲物を見つけた獅子ししと、今にも食べられそうな草食動物といった構図になった。

(この方は、もしかして私がいることを怒っているのでしょうか?)

 桜花は自分の身体がきゅっと小さくなった気がした。

「彼がここのケーキを作っているパティシエです」

 月影にそう紹介され、桜花はぱちぱちとまばたきをして、獰猛どうもうな顔つきの青年をじっと見る。
 彼の鋭い眼光が、より強い光を集めた。
 桜花もじっと彼に視線を向ける。桜花がそうしたのには、理由があった。
 金髪の青年に、見覚えがあったからだ。
 青年の眉は今、険しくひそめられている。

「……あの、鬼束おにつか君、ですよね?」
「は? どうして知ってるんだ?」
「同じ大学の、鬼束真澄ますみ君、ですよね?」

 桜花は確信を持って言葉を続ける。
 間違いない。
 鬼束を見ることができたのはほんの数回だったが、そのインパクトは鮮烈だった。
 ちなみに、桜花は知らなかったが、鬼束は入学早々に起こした“事件”のせいで、学内では有名人だった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

迦国あやかし後宮譚

シアノ
キャラ文芸
旧題 「茉莉花の蕾は後宮で花開く 〜妃に選ばれた理由なんて私が一番知りたい〜 」 第13回恋愛大賞編集部賞受賞作 タイトルを変更し、「迦国あやかし後宮譚」として5巻まで刊行。大団円で完結となりました。 コミカライズもアルファノルンコミックスより全3巻発売中です! 妾腹の生まれのため義母から疎まれ、厳しい生活を強いられている莉珠。なんとかこの状況から抜け出したいと考えた彼女は、後宮の宮女になろうと決意をし、家を出る。だが宮女試験の場で、謎の美丈夫から「見つけた」と詰め寄られたかと思ったら、そのまま宮女を飛び越して、皇帝の妃に選ばれてしまった! わけもわからぬままに煌びやかな後宮で暮らすことになった莉珠。しかも後宮には妖たちが驚くほどたくさんいて……!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。