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第4話 解決編1(謎2、謎3)
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マッキーです。
あれから、何日かが経過しました。今日はいよいよ、マッサンがヒデリンに連れられてやって来る日です。
50近いオッサンのようですが、わたしもどのような解決になるのか楽しみです。
午前11時、ヒデリンがマッサンを伴って、いつもの友人専用の裏口からやってきました。
「先生、来ましたよ。こちらがマッサンです。マッサン、こちらが噂の賴光先生」
「やあ、こんにちは。初めまして、賴光です。ようこそ、わが家へ」
「初めまして、横路です。坂本さんから先生のお噂はよく聞かされております」
「そうですか。まあろくなことを言ってないと思いますが。先週ヒデリンから、マッサンのカナダでの面白いお話、伺いましたよ。随分楽しく過ごされたようですね」
そう言いながら、賴光先生は用意しておいた肘無しのミーティング・チェアーを2人に勧めた。
「はい。海外旅行があんなに楽しいものだとは思いませんでした。カナダってほんとに素晴らしい国ですね」
「その通りですね。私も外国でベスト1を選ぶとすれば、スイスかカナダです。と言うところで、本日の本題に入りましょうか?」
「はい。ええっと、ヒデさんに話したこと、もう一度話したほうが良いでしょうか?」
「いえ、マッサンに、あ、マッサンで良いですね?」
「あ、はい、勿論です。嬉しいです」
「マッサンに確認しながら、1つずつ説明していこうと思います。謎は全部で4つですね?」
「はい、そうです」
「最初のバンクーバーのYMCAでのキートンさんとの会話。下品と思われたようですね。この件は最後に回しますね。確認したいことがありますので」
「あ、そうですか」
ここで、賴光先生、何故かニヤッと笑う。
(この賴光先生の表情に注目!)
「2つ目、バンクーバー島のフェリー乗り場での件ですが、白人のご婦人から『休憩室はどこですか?』と訊かれたんですね?」
「ええ、そうです」
「それは、勿論英語でですよね?」
「そうです。それは分かったんです。『ウェア イズ レストルーム?』と聞こえました。間違いないと思います」
「お見事。間違いありません。ご婦人は、『Where is a Rest room?』と話したと思います。それでね、マッサン貴方は Rest Room を休憩室と判断したんですね?」
「ええ。えっ、違うんですか?」
「違うんです。英語に不慣れな日本人の落とし穴ですね。確かに、休憩室と言う意味もあるんですよ。だからマッサンは間違いを教えた訳ではないんです。ただ、ご婦人が訊きたかったのはトイレです」
「ええっ! どっちかって、どう判断したらいいんでしょうか?」
「まあ一般的には、他の言葉で確認するのが一番でしょうね」
「他の言葉で?」
「そう、例えば、休憩室だったら、『Break Room』とか『Lobby』とか。トイレだったら、『Wash Room』とか『Bath Room』 とか、女性に対してなら、『Ladies Room』とか」
「英語のボキャブラリが乏しいんで…」
「覚えるしかないね。他の言葉で確認するには、休憩室かを確認するなら『You mean Break Room?』、トイレの確認なら『You mean Wash Room?』と言えば良いね。レストルームとはブレイクルームのことですか? とか、ウオッシュルームのことですか? という意味だけど」
「解りました。メモっておきます」
「へ~え、マッサンが休憩室だと思ってたのはトイレだったってこと。じゃあ、反対側を教えたんだ。そりゃあ、マッサン、ご婦人は怒るよ。一問、解決!」
「因みに、トイレのことは通常カナダでは Wash Room と言うね。アメリカでは Rest Room が多いけど、カナダ人とアメリカ人の区別なんかつかないね。そのご婦人はアメリカ人だとは思うけど、さて?」
「マッサン、次ぎはバンフのユースホステルの件かな?」
「そう。賴光先生、近郊に住んでいる日本人に通訳…と言うより全面的に話してもらって、1拍80ドルのツインルームですが、1人でも40ドルにしてもらったはずですが、2人のやり取りに何か食い違いがあったんでしょうか?」
「2人とは?」
「その日本人男性とユースの従業員ですが」
「何にもない。完璧だったと思うよ」
「えっ!じゃあ、どうして?」
「その日本人とユースの女性との会話は問題ないが、マッサンとはどうかな?」
「えっ、自分と?」
「マッサン、彼が帰ったあと、ユースの女性とはどのように話した?」
「『今日、一晩だけ、お願いします』ってはっきり言ったんですけど」
「言った通り、もう一度言ってみて」
「ええっと、確か、『トゥナイト、ジャスト プリーズ』だったと思うんだけど…」
「マッサンは、『To-night just please.』 と言ったんだよね。つまり、『今夜だけ、お願いします』と」
「ええ、そうです。どこか間違ってますか?」
「いや、間違ってません。ただ…」
「ただ?」
「ただね、ハチオンが悪すぎ!」
ヒデリン、必死で笑いを堪える。
「ホンマですか? 完璧だと思ったけど…」
「完璧に酷い」
我慢の限界か、ここでヒデリン大笑い。
「『トゥナイト』はね、『トゥ』は軽く、『ナイ』を強めに、『ト』は発音不要だね」。それで『今夜』になるよ」
「じゃあ、自分のは?」
「さっきの発音からすると、『トゥ』が強すぎて『Two Night』になるね。そりゃあ、『2晩、プリーズ』と言われりゃ、80ドル請求するよなあ」
ヒデリン、またまた大笑い。
マッキーです。
第2問、第3問、どうやら解決。マッサン納得のようですね。
残り2問は昼食後のようです。
午後からも楽しみだわ。
あれから、何日かが経過しました。今日はいよいよ、マッサンがヒデリンに連れられてやって来る日です。
50近いオッサンのようですが、わたしもどのような解決になるのか楽しみです。
午前11時、ヒデリンがマッサンを伴って、いつもの友人専用の裏口からやってきました。
「先生、来ましたよ。こちらがマッサンです。マッサン、こちらが噂の賴光先生」
「やあ、こんにちは。初めまして、賴光です。ようこそ、わが家へ」
「初めまして、横路です。坂本さんから先生のお噂はよく聞かされております」
「そうですか。まあろくなことを言ってないと思いますが。先週ヒデリンから、マッサンのカナダでの面白いお話、伺いましたよ。随分楽しく過ごされたようですね」
そう言いながら、賴光先生は用意しておいた肘無しのミーティング・チェアーを2人に勧めた。
「はい。海外旅行があんなに楽しいものだとは思いませんでした。カナダってほんとに素晴らしい国ですね」
「その通りですね。私も外国でベスト1を選ぶとすれば、スイスかカナダです。と言うところで、本日の本題に入りましょうか?」
「はい。ええっと、ヒデさんに話したこと、もう一度話したほうが良いでしょうか?」
「いえ、マッサンに、あ、マッサンで良いですね?」
「あ、はい、勿論です。嬉しいです」
「マッサンに確認しながら、1つずつ説明していこうと思います。謎は全部で4つですね?」
「はい、そうです」
「最初のバンクーバーのYMCAでのキートンさんとの会話。下品と思われたようですね。この件は最後に回しますね。確認したいことがありますので」
「あ、そうですか」
ここで、賴光先生、何故かニヤッと笑う。
(この賴光先生の表情に注目!)
「2つ目、バンクーバー島のフェリー乗り場での件ですが、白人のご婦人から『休憩室はどこですか?』と訊かれたんですね?」
「ええ、そうです」
「それは、勿論英語でですよね?」
「そうです。それは分かったんです。『ウェア イズ レストルーム?』と聞こえました。間違いないと思います」
「お見事。間違いありません。ご婦人は、『Where is a Rest room?』と話したと思います。それでね、マッサン貴方は Rest Room を休憩室と判断したんですね?」
「ええ。えっ、違うんですか?」
「違うんです。英語に不慣れな日本人の落とし穴ですね。確かに、休憩室と言う意味もあるんですよ。だからマッサンは間違いを教えた訳ではないんです。ただ、ご婦人が訊きたかったのはトイレです」
「ええっ! どっちかって、どう判断したらいいんでしょうか?」
「まあ一般的には、他の言葉で確認するのが一番でしょうね」
「他の言葉で?」
「そう、例えば、休憩室だったら、『Break Room』とか『Lobby』とか。トイレだったら、『Wash Room』とか『Bath Room』 とか、女性に対してなら、『Ladies Room』とか」
「英語のボキャブラリが乏しいんで…」
「覚えるしかないね。他の言葉で確認するには、休憩室かを確認するなら『You mean Break Room?』、トイレの確認なら『You mean Wash Room?』と言えば良いね。レストルームとはブレイクルームのことですか? とか、ウオッシュルームのことですか? という意味だけど」
「解りました。メモっておきます」
「へ~え、マッサンが休憩室だと思ってたのはトイレだったってこと。じゃあ、反対側を教えたんだ。そりゃあ、マッサン、ご婦人は怒るよ。一問、解決!」
「因みに、トイレのことは通常カナダでは Wash Room と言うね。アメリカでは Rest Room が多いけど、カナダ人とアメリカ人の区別なんかつかないね。そのご婦人はアメリカ人だとは思うけど、さて?」
「マッサン、次ぎはバンフのユースホステルの件かな?」
「そう。賴光先生、近郊に住んでいる日本人に通訳…と言うより全面的に話してもらって、1拍80ドルのツインルームですが、1人でも40ドルにしてもらったはずですが、2人のやり取りに何か食い違いがあったんでしょうか?」
「2人とは?」
「その日本人男性とユースの従業員ですが」
「何にもない。完璧だったと思うよ」
「えっ!じゃあ、どうして?」
「その日本人とユースの女性との会話は問題ないが、マッサンとはどうかな?」
「えっ、自分と?」
「マッサン、彼が帰ったあと、ユースの女性とはどのように話した?」
「『今日、一晩だけ、お願いします』ってはっきり言ったんですけど」
「言った通り、もう一度言ってみて」
「ええっと、確か、『トゥナイト、ジャスト プリーズ』だったと思うんだけど…」
「マッサンは、『To-night just please.』 と言ったんだよね。つまり、『今夜だけ、お願いします』と」
「ええ、そうです。どこか間違ってますか?」
「いや、間違ってません。ただ…」
「ただ?」
「ただね、ハチオンが悪すぎ!」
ヒデリン、必死で笑いを堪える。
「ホンマですか? 完璧だと思ったけど…」
「完璧に酷い」
我慢の限界か、ここでヒデリン大笑い。
「『トゥナイト』はね、『トゥ』は軽く、『ナイ』を強めに、『ト』は発音不要だね」。それで『今夜』になるよ」
「じゃあ、自分のは?」
「さっきの発音からすると、『トゥ』が強すぎて『Two Night』になるね。そりゃあ、『2晩、プリーズ』と言われりゃ、80ドル請求するよなあ」
ヒデリン、またまた大笑い。
マッキーです。
第2問、第3問、どうやら解決。マッサン納得のようですね。
残り2問は昼食後のようです。
午後からも楽しみだわ。
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