三毛猫マッキーの縁側日記

門脇 賴

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最終話 解決編5 大学名 ポリネシアンダンス

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「いやあ、フーコさんの疑問点、よく解った。なかなか面白いお話だった」
「一人で面白がってないで説明してくれる?」

「分かったよ。じゃ、まず最初の大学名を話したときの白人さんたちのリアクションだけど。フーコ、英語で話したと言ったよね」
「ええ、まあ」

「『理大』、『近大』を英語で何て言ったの?」
「『理大』は ”Tokyo University of Science" 。『近大』は ”Kinki University”」

「我らが東京理科大が英語名を2001年に "Science University of Tokyo" から今の名前に名称変更したように、近畿大も2016年に名称変更しているが、知ってたかい?」
「えっ、そうなの。何で?」

「『Kinki』がね、『Kinky』に聞こえるからさ。『変態の』という意味だけどね。つまり大勢の外国人からすれば、近大の英語名は『変態大学』と聞こえるのさ」
「え~、ホント?」

「ホント、ホント。今は "Kindai University" になっているので問題ないが、知らずにフーコのように旧名を使ってしまうととんだ誤解を招くことになる。分かったか?」
「知らなかった。賴ちゃん、よく知ってたね」

「まあ、仕事柄いろんなジャンルの情報にアンテナを張り巡らしているからね」
「”Kindai University" と言えば、良かったのか!」

「ところでフーコさん、今日は何日だっけ?」
「4月1日じゃん」

「今日2023年4月1日は我らが東京理科大、理工学部数学科卒業生にとって特別の日だよ。知ってた?」
「いえ、特別の…?」

「愛校心に欠けるね。今日から、『理工学部数学科』が『創域理工学部数理科学科』になるよ」
「ホント、それ? 何か、数学科らしくないね」

「らしくない。ちょっと、寂しい気もしないでもない。ま、気を取り直して次行くかい?」
「次行こう」


 マッキーです。
 1問は解決したようです。『変態大学』ではフーコさんのお友達、可哀そうですよね。
 その友達はこの事、知っていたのでしょうか? 『知らぬはフーコさんばかりなり』だったのかも。
 それにしても、大変な偶然ですよね。賴光さまと同級生が久しぶりに再会した日が母校のそんな記念日とは!


「さて、フラダンスの話だったかな?」
「ポリネシアンダンスでしょうが!」

「ああ、そうとも言うね」
「そうとしか言わない!」

「現地で、ダンスの先生が教えてるときだけど、フーコさんには先生の声は聞こえなかったんだね?」
「一番後に逃げてたからね。あの子、英語かポリネシア語を聞き違えたのかな? きっとそうだよね?」

「聞き違えたと言うより、意味を取り違えたと言うべきだろね」
「えっ、どういうふうに?」

「恐らく、『腰上げて』と言ったのを『お尻振って』と取ったんだろうね」
「英語で?」

「ウン。恐らく "Move your Hips." と先生は言ったのだと思う」
「いや、それだったら『お尻振って』で良いのでは?」

「フフフ、ここが英語と日本語の面白いとこ。まあ、紛らわしいとこだよね」
「………」

「フーコ、英語で喋るから、俺の言った通りにしてくれる?」
「難しいの、ダメよ!」

  "Fuko, please put your hands on your Hips."

 フーコさん、右掌を自分の右の尻に、左掌を左の尻におく。

「今、何したん?」
「『手をお尻におけ』って言ったよね?」

「言ってないよ」
「ええっ、Hip ってお尻じゃないの?」

「その通り。実は違うんです。ヒップはお尻、でも Hip はお尻に非ず」
「今フーコさんは Buttocks に掌をおいているよ。Hips におくなら、こうするの」

 賴光は右掌を自分の右サイド(横っ腹)のすぐ下の骨盤においた。左掌も同様に左骨盤においた。

「解ったろ。"Move your Hips." は『ヒップを動かして!』ではなく、『骨盤の横の部分を動かして!』という意味」
「はあ~、そういう事だったの。なるほど」

「でさあ、俺が思うんだけど。普段、ポリネシアで指導するときなら、"Bring ~ up" の方がよりしっくりいってるように思う。今回のように出張やら観光客用のときは "Move" の方が解りやすいのではないかなと」
「誰でも知ってる言葉だから?」

「そう。ま今回、命令動詞はどうでもよく、大事だったのは "Hips" の意味に尽きるね。以上」


 マッキーです。
 フーコさん、納得したようですね。
 良かった、よかった。


      ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

            三毛猫マッキーの縁側日記
                          完

     最後までご愛読、ありがとうございました。 機会があれば、またいつの日か。
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