海外一人旅5・万年青年どこへ行く ヨーロッパ夏編(門脇 賴 52歳の時)

門脇 賴

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第一章  ドイツ

第1話 子猫を実家に預けての旅立ち

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 人生一度は海外レースも経験してみたいと思っていました。3月末に最低の職場を見切ってからは、以前から興味を抱いていたスイスの『Jungfrau Marathon』に挑戦しようと決めていました。
 前回の東アフリカの旅で入国直後のホテル予約で酷い目に遭っているので、HIS を利用するのは避ける事にする。それよりも先ずはマラソン大会の申し込みをしなければならない。ところがまだ締め切りまでには十分あるにも拘わらず、既に定員に達している。予想外だった。

 何とかならぬものかとパソコンを弄っているうち、三井系列の旅行会社が 『Jungfrau Marathon 』のパッケージツアーを企画しているのが分かった。藁にもすがりたい気持ちで訪ねてみる。
 予想だにしていなかった事が分かった。外国人枠というのがあるらしい。枠は国ごとに決められていて、日本の分は既にこの三井ナンチャラという旅行会社が全てを押さえているようだ。それでは一般のランナーはエントリーできないではないか!
 不納得ではあったが、今は何とか潜り込まなければならない。担当者とじっくり話した結果、現地でツアーに合流することに決定しました。勿論、『Jungfrau Marathon 』のエントリー込みである。

 その後、担当者から

「もう1レース、どうですか?」
と言われた。
『Swiss Alpine Marathon』という山岳系のウルトラマラソンである。

『Jungfrau Marathon』が9月第1週なのに対して、こちらは7月第4週と大会間隔としては十分である。これは面白そう。即決した。前者がフルマラソンなのに対してこちらは78キロである。何ら不足はありません。

 その後何度か訪ね、往復航空ティケットの受け取り、スイスでの『Swiss Alpine Marathon』のゼッケンNo.等の受け取り場所の確認をして、後は出発するだけである。

 今回のテーマは次の5つになりました。

1.ドイツのメルヘン街道。 小学生時代に読んだ童話の世界に浸ってみよう。

2.ギリシアのエーゲ海。 TVで観た海の美しさ、白亜の建造物。小さな島々。

3.イタリア。 ”ナポリを見てから死ね!” は本当か? 青の洞窟。もう一度、”ローマの休日”。

4.アルプス・ハイキング。 21年前、スキーに訪れたあの山々をはじめ、今回は自分の足で歩いてみたい。

5.アルプス・マラソン。 何と言っても、今回の旅の最大のハイライトであり、憧れのヨーロッパ・アルプス山岳マラソンである。 どこ迄通じるか、思い切り走ってみたい。

 

 出発5~6日前に近所で子猫を見つけました。親に育児放棄されたのか、親猫の飼い主に捨てられたのか? 生後1か月ぐらいだろうか、白と茶の痩せた子猫で片眼がヤニで塞がっている。一旦は通り過ごしたものの気になり家に連れて帰りました。

 誰か飼ってくれないかと心当たりを当たってみましたが、全てハズレで土佐の実家に連れて帰る事にする。そんな時たまたま、ジムの帰りに会ったランニング仲間の若い夫妻に話したら、偶然にも奥様のお父さんが獣医さんで、一泊の診察を受ける事になりました。
 翌日、ケージ付き、目ヤニ薬及び子猫用の食事付きで退院してきました。助けてくれた奥様の名前『マキ』に因んで、『マッキー』と命名しました。男の子でした。


 出国間際でバタバタしましたが、2001年6月8日、関西空港発でフランクフルトに向けて出航です。
 9時25分発、現地時間14時06分到着予定。時差は7時間。約12時間の空の旅です。
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