次こそは平和な世でのんびり気楽に生きていくつもりだったのに何でか悪役令嬢として生きていくことになってしまった!

asamurasaki

文字の大きさ
47 / 65

四十五話 国王、天才の才能を知る

しおりを挟む

 




俺の前の世の話をひと通りし終わって、いよいよオットに話を聞かなくてはな。

「ところで話変わるけど、オット、今はワイルね、そもそもここに来た目的はジョシュアとセシルティアからワイルの魔道具について聞いて、話を聞きたいと思って来たのよ」

今まで静かに話を聞いていたワイルが俺の顔を見つめてきた。

「私の魔道具についてですか?」

「そう、ジョシュアから聞いたのだけど記録出来る魔道具を作れるんですって?」

俺は真意を探るようにワイルの顔を下から臨みながら聞いた。
ワイルの身体が少しピクッと反応するが気を取り直したように。

「あぁ、はい。まだ試作段階で完成とは言えない物なのでまだ販売してませんが…ジョシュア様には売って欲しいと言われてますが…まだ完全な形になっていませんのでどうしようかと思っていたところなんです」

ワイルは何事もないように言った。
凄い発明というか、大変な物を作ったという自覚がもしかしてない?

「ワイルは国の認可を取ってこのお店を開店したのよね?」

「はい、もちろんでございます」

「記録出来る魔道具については認可を申請する時に話したり、見せてはいないということ?」

俺は少し鋭い目付きになる。
それにワイルがまたピクッと反応する。

「あの…それについてはまだ試作段階ですし果たして売れる物なのかもわからないので、話したり見せたりしませんでしが…」

俺はロランと目を合わせた。
ロランが少し苦笑した。
大変なものを作っている自覚がなかった。

「それじゃあ、記録出来る魔道具についてはジョシュアとセシルティアにしか話していないということ?」

「あっ、はいそうですが…」

ワイルが首を傾げながら答える。
他の者に話していないことは結果的には良かったな。

「ワイル、その記録出来る道具はこの世界を変えるものよ」

「えっ?」

ワイルが目を見開き俺を見る。

「だってそうでしょ?その場で起こった状況を記録出来てその魔道具さえあれば、いつでもそれを見れるものなのよね?」

「えっ?はい…」

ワイルは戸惑って何を言っているんだろうという顔をした。

「それって普段の生活でも何かを探す時とかあらかじめ記憶しておけたら便利よね?
でもそれだけじゃないわ。そこにあるものを記録しておけてそれをいつでもどこでも見れるのなら、記録しておいてそれを持ち帰り、後で盗みや誘拐とかの犯罪にも使えるし、逆に犯罪の証拠となるものを残せるってことよ。
悪用されることも大いにあるわ。
これ、誰かに知られるととっても危険なことよ」

「へっ?」

俺の言葉に目を丸くして固まるワイル。

「オット、どうして気付かないかな~?私やレンが影をしていただろ?
その時は見てきたものを伝えるしか出来なかったけど、オットが作ったものだとそのまま記録したものは見せれば、より確かなものだし何よりこれ以上ない証拠になると思わないか?」

「あっ!…」

ロランに言われて事の大きさに気付いたか。

「国単位で狙われるには十分な事柄よ」

「えっ?そんな…」

ワイルは冷や汗をかいてオロオロしだした。

「まさかワイルがそれに気付いてなかったとは…」

俺は溜息をつく。

「…も、申し訳ありません!」

「ジョシュア様たちが一番最初に知って良かったですよ。本当に」

ロランも溜息をつきながらワイルを睨む。

「うっ…」

ワイルはロランの言葉に言葉を詰まらせる。

「ワイルのことは陛下にもお話しないといけないわね」

「へ、陛下!?」

俺の言葉にワイルは肩を跳ねさせて驚く。

「それくらいのことなのよ」

「あの…陛下ってサラ様はいったい?…」

「ああ、言ってなかったわね。
わたくしはハーベント公爵家が第一女リリアナ・ハーベントよ」

「公爵令嬢様!?貴族様だとは思ってましたが、公爵令嬢…」

「そしてジョシュアは王国魔術師団団長子息、テンペスト伯爵令息、セシルティアはジョシュアの婚約者のアーカサンミル伯爵令嬢よ」

「王国魔術師団団長子息…」

ワイルが焦ってワタワタとして、目線をキョロキョロと俺やジョシュア、セシルティアにせわしなく向ける。

「…私は捕まってしまうのでしょうか…」

ワイルの顔色がどんどん悪くなっていく。

「まだ何も犯罪を犯していないからそれは大丈夫よ。
その魔道具を作ったからと捕まることはないわよ。
でもその魔道具のことが表沙汰になると、ワイルだけじゃなくナミアさんも危険になるわ」

「そんな…」

ワイルは唇を噛んで俯き、今にも泣きそうになってる。
あんまり責めるのは可哀想だけど、大変な事なんだとわかって欲しくてあえてキツく言ってる。
でもこれくらいにしておかないとね。

「そこで提案なんだけど、ワイルとナミアさんをハーベント家で保護させてもらえないかしら?」

「えっ!?保護?…ですか?…」

ワイルは思いもよらなかったように驚き戸惑っているようだ。

「ええ、陛下にお話したらすぐに保護対象になると思うわ。それでハーベント家が責任を持ってワイルとナミアさんの安全は守る為に保護するわ」

「ですが…そこまでして頂くのは…私たちは平民です」

ワイルは今度は困惑で眉間に皺を寄せている。

「貴族だとか平民なんて関係ないわ。それだけ危険だということもあるけど、貴方の能力はそれだけの価値があるということよ」

「価値…でも例えリリアナ様に保護して頂いても私は何もお返し出来ません!」

「あら、そんなことないわ。
記録出来る魔道具や他の物も研究してそれを完成させて私たちに提供してくれるだけで十分価値のある貢献をしてもらうことが出来るわ」

俺はニヤリと少し意地悪な顔をしているだろう。

「価値のある貢献ですか?」

ワイルは戸惑った顔で俺を見る。

「そうよ!その記録出来る魔道具は今の私たちにとって喉から手が出る程欲しているものだわ。
それにジョシュアとセシルティアは今、魔法を相殺出来る魔道具を研究中なの。彼らはワイル、貴方の才能を見込んで貴方に相談したいと思ってるのよ」

俺の言葉にうんうんと頷くジョシュア。

「そうなんです~ぜひ一緒に研究してもらいたい。何ならうちで保護して一緒に住んでもらいたい」

ジョシュアがテンペスト伯爵家で保護したいと言ってきた。

「それもいいかもしれないわね。
ジョシュアの近くにいて、一緒に研究してもらうということね」

「はい!リリアナ様、うちにはもう研究室もありますし、このことを父上に話したら、国の為にも王国魔術師団の為にもテンペスト伯爵家にとっても良いことだと思うでしょう。
ぜひにと言うと思います」

ジョシュアは嬉しそうに押せ押せで勢いよく言ってくる。
セシルティアもうんうんとさっきからずっと頷いている。
余程、一緒に研究したいのにね。
確かにもう王国魔術師団長様も俺たちのことを知っているし、ジョシュアのところで保護してもらうのも一つの手だ。

でもワイルとナミアさんの意思が大事だけど、このままにはしておけないのもある。
急いで安全を確保しなければならない。

「ワイルとナミアさんの意思が大事だけど、さっき話した危険のことも考えて欲しいのよ。うちでもジョシュアのところでももちろんナミアさんと一緒に暮らせるようにするし、もちろんナミアさんの健康面もレンと一緒にこれからも支援していくつもりよ。もちろん生活面でもちゃんと給金も渡すわ。
でも誤解しないでね、例えうちで保護しなくてもナミアさんのことは健康になってもらえるよう協力は惜しまないわ」

「そこまでして頂かなくても…」

ワイルは額の汗を取り出したタオルで拭いている。
突然の申し出に戸惑っているわね。
このおうちから離れたくないかな?

「このおうちから離れたくない?
せっかくお店開いたばかりなのに閉じることになると思うけど、嫌かしら?」

俺は心配になって聞いてみた。

「いやいや、そうじゃありません!
生活のことだけでなく、姉さんのことまで気遣ってくださって…思ってもみない有り難いことを言って頂き、まるで現実じゃないような…」

「嫌ではないの?」

「嫌だなんてまったく思ってません!」

ワイルがキッパリ言う。

「そう、良かったわ!ナミアさんの意見も聞いてみて。
でもうちやジョシュアのところでなくても保護されることになることは確実だと思っておいて欲しいの。
だからうちかジョシュアのところにしたいのよ。
こちらも陛下やお父様にお話しなくてはいけないし、どうするか決まるまで、護衛を付けるわ」

「ご、護衛!?そんな私一人で大丈夫です」

ワイルは両手を大きく振って断ってきた。

「ワイル、貴方一人ではないのよ。
ナミアさんもいるの。
何か起こってからでは遅いのよ」

ワイルはハッとなる。

「そ、そうですね…失礼しました。
それではよろしくお願いします」

「それじゃ決まりね」

ふぅっと俺は安心の息を吐いた。

「ところでワイル、記録出来る魔道具を作るにはそれなりの能力が必要だと思うのだけど、元からあった能力だったのか?」

ロランがワイルに特殊な能力について尋ねる。
そのことにジョシュアもセシルティアも興味津々で前のめりになっている。

「いや、5歳の時の神殿の属性判定では火だけだった。
自分でも火しか扱えなかったから、それだけだと思ってたんだけど…2年前に行商の手伝いで山越えをする前に麓で、荷物がどれがどれだけあるか確認しておけって言われたんだ。
その時、書くものを持ってなくて、荷物の近くにちょうど魔石が転がってて、それを手に持ちながら、荷物の確認をして覚えようと荷物を見つめていたら、いきなり魔石が光ったんだ。
それでその魔石を見ていたら光の中から目の前の荷物の絵が出てきたんだ。
それも角度から魔石から見た位置で…
すぐ消えたけど、魔石に魔力を流したらまた絵がそのまま出てきて…それでこれなら書き留めておかなくてもいい、便利だと思って…あと山越えって山賊が出たり危険だから、前に通った安全な方の道を記録しておいたら、どこをどう行けばいいかわかるなと思って、それから魔石を持ち歩くようになって…」

「なるほど、神殿の属性判定の時には出なかったから、後天的に顕現したのか元からあった能力で神殿の判定では出なかったかわからないが、その時に気付いたということか」

ロランが少し目線を上にして考えているようだ。

「素晴らしい!素晴らしいです!ワイルさん!それをあんな綺麗なイヤーカフとかブローチに出来るなんて」  

ジョシュアは感激している。

「ジョシュアは以前それを小さい魔石で作れるのは高度な能力だと言ってたわね」
 
ジョシュアがコクコクと首を縦に振る。

「リリアナ様そうなんですよ!魔道具はまず通常魔法陣を紡いで、それを魔石に写して魔石に記憶させて作るものなんですが、ご存知だと思いますが魔法陣は通常直径10メートル以上くらいあるものが普通なんです。
その魔法陣を魔石の大きさに合わせて小さくしなくてはいけないんです。
ですが、魔法陣を小さくするのは結構大変で難解な魔法陣になればなるほどもっと大変でそんなにすんなりと出来るものではないんです。
それに魔法陣を魔石に写すこともそんな簡単なことではありません。
それをワイルさんはいとも簡単にやっているんです!」

ジョシュアは興奮で顔を赤くしながら熱心に説明してくれる。

「無意識に手に持った魔石に魔法陣をその大きさに合うようにして写してしまえるなんて、天才ですよ!」

セシルティアも興奮して今にも立ち上がりそうな勢いだ。

「えっ?えっ?そうなんですか?」

ワイルは自分のしていることがそんなに高度なこととは知らず、驚いている。

すんなりと出来てしまったが故に便利なものが出来たとしか思わなかったんだろうな。
これは記録出来る魔道具のことだけではなく驚くべき才能のようだ。

「これは本当にここにお姉さんと二人で置いておけませんね」

ロランが呆れを含んだ笑みをしてワイルを見てから俺を見てきた。

「そうねぇ。早急に何とかしなくてはならないわ」

「えっと…申し訳ございません」

ワイルは大きい身体を縮こませて謝罪してきた。

「自覚がなかったことは問題だけど、もう謝罪はいいわ。
わたくしたちは貴方の力が必要なの。
協力してくれるかしら?」

「も、もちろんです!リリアナ様の為なら何でもします!
しかし姉を助けてもらった上にそこまでして頂いていいんでしょうか…」

ワイルはすまなそうに上目遣いで俺を見てきた。
大きい身体のワイルのそんな顔を見て、何だかそれが可愛くて俺はふふふっと笑う。

「もちろんタダではないわよ。
しっかりこき使わしてもらうわ」

「はい!」

こき使うと言ったのにワイルは何故か嬉しそうに笑顔を見せて返事した。

「ワイル、その記録出来る魔道具を今試してもいいかしら?」

「それはもちろんですが、今からですか?」

「ええ、今は確かめておきたいわ」

俺は真剣にワイルを見つめる。

「承知致しました。
すぐにお持ちします」

ワイルは立ち上がってリビンから出て行く。作業場か何かあってそこに置いているのだろうか。

ワイルはすぐに戻ってきて、テーブルの上に置いたのは細かい銀細工のブローチとイヤーカフだ。
その銀細工の上に直径3センチ程の赤い淡い光を放つ魔石がちょこんと乗っている。
銀細工もとても精巧で宝飾品としても十分に美しいものだ。

「とても美しい細工がしてあるわね。
これもワイルが?」

「はい。貴族様が身につけるような純銀や純金、白金ではありません。
安価で手に入る鉄に銀の粉を表面に塗ったものですが」

ワイルは片手でブローチを持ち上げて、俺に渡してくる。

「素晴らしいわ。装飾職人とても十分にやっていけるのではなくて?」

「そうでしょうか…」

俺の言葉に照れて顔を赤くさせてはにかむワイル。

「リリアナ様本当に素晴らしいでしょ?ワイルさんが作る魔道具の魔石とっても美しいんです。
ジョシュアと私が作ってもこんなに美しく輝かないのです」

セシルティアが嬉しそうにワイルの魔道具を見つめて恍惚としている。
セシルティアは細工より魔石の美しさを絶賛している。

「ええ、お店の商品も魔石が色とりどりに淡く光っていてとても美しかったわ」

「そうですよね~初めて見た時、衝撃的だったのですよ!」

ジョシュアも感嘆しながら声高に言う。
そんなに凄いものなのか。
ワイルは無自覚の天才なんだな。

「それじゃしばらくセシルティアにこのブローチを付けてもらおうかしら?」

「えっ?本当ですか?私にお役目を下さるなんて感激です」

俺がブローチをセシルティアに渡す。
セシルティアが胸の上に付けて自分の魔力を魔石に流す。

「ところでジョシュアとセシルティア」

俺は真剣な顔をして二人を見ると、二人は大袈裟なくらい肩をビクッとさせた。

「「はい!」」

「ジョシュアとセシルティアはワイルのことをわたくしたち以外に話した?」

「い、いえあの場にいたリリアナ様たち以外には話しておりませんが?」

ジョシュアが少し焦ったように何かだろう?というふうに首を傾げて答える。

「そう、良かったわ。
今回は幸運にも何もなくて済んでるけど、いくら護衛がついているとはいえ、貴方たちは不注意過ぎるわ」

「…はい…申し訳ありません」

今度はジョシュアとセシルティアが身体を小さくさせている。

「わかっているのよ。
貴方たちは魔法や魔道具に興味を持って行動をしたこと。
貴方たちの行動力によってわたくしはワイルと出会えた。
それについては感謝してるわ。
わたくしもジョシュアの話を聞いて興味を持ってお店に行きたいとお願いしたから人のことは言えないけど、でもジョシュア貴方は王国魔術師団団長様の子息よ。
セシルティアはそのジョシュアの婚約者であって伯爵令嬢なの。
これからは貴方たちの行動で自分たちだけじゃなく周りにどういう影響を及ぼすか、考えて行動して欲しいの」

「その通りです。申し訳ありません…」
「リリアナ様申し訳ありませんでした!」

ジョシュアとセシルティアが身体を縮こませて謝罪してきた。

「ごめんなさい。
わたくしも人のこと言えないわね…
わたくしもこれからも気を付けるけど、貴方たちも十分に気を付けて。
貴方たち二人はこれからこの国を背負って担っていく存在なのよ」

「「はい!!」」

ジョシュアとセシルティアは目を潤ませている。

「あの、リリアナ様凄い威圧が出ているので…」

「えっ?」

ロランの指摘に俺は首を傾げる。

「リリアナ様無意識ですか?ワイルの時もそうでしたが、貴方様は膨大な魔力を持っていて視線だけで、相手を凄く威圧出来るんです」

ロランは呆れたように苦笑いする。

「本当にリリアナ様の魔力は凄いです!!」

さっきまで身を縮こませていたセシルティアが弾けたような笑顔を見せながら言う。
俺はそれに苦笑いするけど、自分が相手をそんなに威圧していたなんて気付かなかった。

「私も身体の底から震えがきました」

ワイルも苦笑いする。

「それはごめんなさい。
自覚がなかったわ」

「いえ、リリアナ様は本当に凄いんです。
人のことにあまり興味を持たないセシルがリリアナ様だけは特別だって初対面の時から言ってましたから」

ジョシュアも微笑みながら言う。
セシルティアは俺の魔力に興味を持ったということか。
俺はもう一度苦笑いして気を取り直して。

「邸に戻ってからすぐ護衛を手配するから今日のところはロランとレンに残ってもらおうかな」

「リリアナ様よろしいんですか?」

ロランが嬉しそうに俺に聞く。

「ええ、積もる話もあるだろうけど、ちゃんとワイルとナミアさんの護衛してね」

「もちろんでございます!」

ロランが張り切って返事する。

「あ、あのメテオと神獣様まで?」

ワイルは戸惑っている。

「レンはナミアさんの様子を見ていてもらったら何かあった時に安心でしょ?それに何かあったら、レンがいればすぐにわたくしに教えてくれるはずだわ」

俺がワイルに笑顔で言うと。

「本当にありがとうございます」

ワイルが頭を下げる。

「明日にはうちの騎士と魔術師を派遣するからしばらくは我慢してちょうだい」

「承知しました。
リリアナ様ありがとうございます」

ワイルは俺に頭を下げる。

「いいのよ。
さて、セシルティア記録出来たかしら?」

「はい」

セシルティアがブローチを外して手の平に乗せて魔力を通す。
すると30センチ四方くらいの光が出てきて付けてからの映像が出てきた。

「本当だわ!凄いわ!」

俺とロランが感激する。

「まだ絵が小さく範囲が狭いですし、声や音などは出せていないのです」

ワイルがブローチを見ながら言う。

「もっと範囲を広げて音声も出せるようになるということ?」

俺は首を傾げる。

「ええ、魔力を通したら全方位を記録するのと音声を出せるようにしようと研究中ですが、私が手に入れられる魔石は限られてますので…」

全方位記録出来て音声も出せるようになるというのか!?

「魔石で違うのものなの?」

俺が聞くと

「魔石にもランクがあるのです。
ランクが上のものはそれだけ魔力をたくさん通すことが出来ますし、情報量を上げた魔法陣を写すことが出来ます。
そのランクの高い魔石はうちで用意出来ますよ」

ジョシュアがにっこりと笑う。
ジョシュアやうちでたとランクの高い魔石を用意を出来そうだな。
そしたらワイルの言ってたことが実現出来るということか。

これはこれからとても役に立ちそうだと俺はニッコリと笑った。

















しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました

放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。 だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。 「彼女は可哀想なんだ」 「この子を跡取りにする」 そして人前で、平然と言い放つ。 ――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」 その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。 「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」

家出を決行した結果

恋愛
フィービーの婚約者ミゲルには大切な幼馴染がいる。病弱な幼馴染をいつも優先するミゲルや母が亡くなって以降溝が出来てしまった父と兄との関係にフィービーは疲れていた。 デートの約束をしてもいつも直前になって幼馴染を理由にキャンセルされ、幼馴染にしか感情を見せないミゲルを、フィービーを見ようとしない父や兄を捨てる決心をしたフィービーは侍女や執事の手を借りて家出を決行した。 自分を誰も知らない遠い場所へ行ったフィービーは、新しい人生の幕開けに期待に胸を躍らせた。 ※なろうさんにも公開しています。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました

鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」 そう言ったのは、王太子アレス。 そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。 外交も財政も軍備も―― すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。 けれど功績はすべて王太子のもの。 感謝も敬意も、ただの一度もない。 そして迎えた舞踏会の夜。 「便利だったが、飾りには向かん」 公開婚約破棄。 それならば、とレイナは微笑む。 「では業務も終了でよろしいですね?」 王太子が望んだ通り、 彼女は“確認”をやめた。 保証を外し、責任を返し、 そして最後に―― 「ご確認を」と差し出した書類に、 彼は何も読まずに署名した。 国は契約で成り立っている。 確認しない者に、王の資格はない。 働きたくない公爵令嬢と、 責任を理解しなかった王太子。 静かな契約ざまぁ劇、開幕。 ---

腹に彼の子が宿っている? そうですか、ではお幸せに。

四季
恋愛
「わたくしの腹には彼の子が宿っていますの! 貴女はさっさと消えてくださる?」 突然やって来た金髪ロングヘアの女性は私にそんなことを告げた。

婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました

由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。 彼女は何も言わずにその場を去った。 ――それが、王太子の終わりだった。 翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。 裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。 王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。 「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」 ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

お父様、お母様、わたくしが妖精姫だとお忘れですか?

サイコちゃん
恋愛
リジューレ伯爵家のリリウムは養女を理由に家を追い出されることになった。姉リリウムの婚約者は妹ロサへ譲り、家督もロサが継ぐらしい。 「お父様も、お母様も、わたくしが妖精姫だとすっかりお忘れなのですね? 今まで莫大な幸運を与えてきたことに気づいていなかったのですね? それなら、もういいです。わたくしはわたくしで自由に生きますから」 リリウムは家を出て、新たな人生を歩む。一方、リジューレ伯爵家は幸運を失い、急速に傾いていった。

処理中です...