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四十九話 レンside ②
しおりを挟むハントとオットが第二王子殿下の護衛騎士に、僕とブレイン、メテオが従者、そして影としてサラ様に仕えるようになってすぐ第二王子殿下が実は女性だとサラ様本人から聞かされた。
サラ様は王女殿下として生を受けたが、戦場中の国の情勢とサラ様の為に国王陛下と王妃殿下が第二王子殿下が誕生したと国内外に発表したらしい。
サラ様は第二王子殿下ながら一切表に出ることは許されておらず、病弱で情弱で頭の悪い王子として生きていた。
サラ様を守る為とはいえ、性別も偽り、本当は誰より美しく聡明な方なのに一切表に出ることを許されていなかった。
サラ様は表に一切出れない代わりにお仕えしている護衛騎士や従者から市井の生活の様子を聞くことを楽しみにしておられたそうだ。
楽しみにしていたというと現実を見ていない愚順な王子そのものに思われるが、護衛騎士や従者たちはサラ様のことを思って市井の悲惨な状況については話さなかったと僕たちに教えてくれた。
そんなある日、珍しくとても優秀なサラ様の専属従者の一人が口を滑らし、僕たちの噂をチラッ喋ってしまったそうだ。
それにサラ様が凄く興味を持ったのだという。
サラ様は「それは運命だったのだと思う」と言われた。
確かに僕たちの先輩で上司であるその従者の方は本来なら絶対口を滑らせるようなことはない方だ。
それが僕たちのことだけ思わず話してしまったのだからサラ様の言う通り運命だったのかもしれない。
サラ様から運命だったと思うと言われて僕はとても嬉しく感動して涙が溢れそうになった。
必死で堪えたけど。
サラ様は戦を大変憎んでいて、戦を始めた大人も憎んでいた。
サラ様が信じられないかもしれないけど、前の世の記憶があるのだというお話をして下さった。
前の世では平民で両親や夫や子供がいて、貧しくても幸せだったのにいきなり知らないところで決まって戦が始まり、家族も自分もただ翻弄されるだけで、巻き込まれて何も出来ず死んだのだと。
そんな経験をした記憶があるから戦が許せない。戦を始めた大人も許せないといつも穏やかなサラ様が鋭い目付きで心の底から怒りを発しておられた。
その真に迫る言葉にその記憶は確かなのだと僕たちは思い誰も疑う者はいなかった。
そしてまた自分は何も出来ない無力な人間だと常に遣る瀬無い顔をして言われるのだ。
そんな時、僕たちの話を聞いて僕たちのしていることは犯罪だけど自分とそう歳も変わらない僕たちが大人を手玉に取っていることに面白い、爽快だと言われた。
「その日を必死に生きている君たちに対して面白い、爽快だなんて思うなんて現実を見てない馬鹿で失礼過ぎることですまない。
しかし俺は戦を始めた大人を憎んでいるんだ。
だから君たちのことを興味を持って死なせるには惜しいと思ったんだ。
本当は君たちだけでなくすべての子供たちを連れて来れたらいいのだけど、俺にはそんな力はないから」
と言われた。
僕たちが捕らえられるという情報を聞き、サラ様がご自分の臣下に迎えに行くように指示したらしい。
その後、陛下の許可もすぐに取ってくれたらしい。
僕たちは本当に運が良かったのだと思った。
捕らえられて罰せられるところだったのにサラ様に拾って頂いた。
サラ様が僕たちを拾ってくれなければ僕たちは死んでいただろうし、例え命が助かってもサラ様でなければ僕たちはどんな扱いを受けていたかわからなかったからだ。
サラ様だから僕たちをいちから教育して側にお仕え出来るようにして下さったんだ。
僕たちはサラ様の為になるならどんなことでもすると誓ったんだ。
サラ様の為なら自分の命も惜しくないと思うようになっていった。
今まで僕たちも辛い毎日だったけど、サラ様も違った意味で辛い毎日を過ごしてこられていたし、僕たちがお仕えするようになってからも辛いことがたくさんあった。
サラ様は病弱でベッドから起き上がれない第二王子と言われて表に一切出れなかったけど、まったく危険がない訳ではなかった。
ベッドから起き上がれないお荷物な第二王子は不要だと思う国内の貴族から命を狙われたり、傀儡として担ぎ上げようとする者たちが接触しようとしてきたりした。
それを数少ない護衛騎士や従者でサラ様を守っていた。
サラ様は病弱なので、最低限の護衛と従者しか付けてもらえなかった。
しかし僕たちの前からいる護衛騎士や従者は少数精鋭で、凄く優秀で僕たちはその凄い人たちから教えを乞い、鍛えられた。
国王陛下がサラ様の為に優秀な人たちを集めたのだろう。
でもサラ様はこんな境遇でも誰に対しても平等で優しく捻くれたりせず、綺麗な心のままだった。
僕たちにも優しく兄弟のように接して下さり、僕が作るどんな料理でも喜んで楽しみにして下さり僕はよくサラ様の為に料理を作るようになった。
サラ様が喜んでくれるのを見たかったから。
時には仲間たちが僕に料理を教えてくれと言ってきて簡単な料理やお菓子などを教えるとみんなで競うようにサラ様に食べてもらった。
僕は家庭教師の先生に「俺や僕ではなく私と言いなさい」と言われて、他の人がいる時は私と言っていたけど、仲間たちやサラ様の前では僕と言っていた。
サラ様はそれをすんなり受け入れて下さった。
仲間たちはいつもどんな時でも私と言うようになったけど、僕はサラ様や仲間たちに甘えたいという気持ちがあった。
だからあえて僕と言っていた。
サラ様が許して下さることもわかった上でだ。
僕はそんな狡いところもある男だった。
サラ様はほとんど会うことが出来ない家族である国王陛下や王妃殿下、王太子殿下、そして人質になっている姉上様である王女殿下たちのことを常に思って過ごしておられた。
陛下と王妃殿下が決められたこととはいえ、今の境遇に恨み言一つ零さず、それどころか陛下たちの心配をいつもしておられ、何も出来ない自分を不甲斐ないと常に言っておられた。
だからと言って卑屈になられる訳ではない。
常に自分を律し学問、マナー、剣術、体術など、どれもいつも真剣に学びまた全てにおいて才能を発揮して本当は女性なのに何を取っても僕たちは敵わなかった。
サラ様は天才だったのだと思う。
国王陛下が戦が終わった時にサラ様が王族か貴族として生きていけるように王子教育と王女教育、両方を学ばせていた。
両方を学んでいれば貴族としても十分な知識やマナー、礼儀を習得出来るからだ。
僕たちと変わらない年齢なのにサラ様はどの家庭用教師も舌を巻く程にすぐ習得される方だった。
そして忙しい合間に僕たちともチェスをしたりしたが、あっという間に強くなられ一番強かったマンデラン様でさえ敵わなくなる程だった。
今思えば戦の戦略面でもこの時から才能を発揮しておられたのだ。
サラ様はどんな時も日々精進しておられた。
それなのに他国に嫁いでいた第一王女殿下と第二王女殿下がそれほど間を置くことなく、嫁いだ国が滅ぼされ第一王女殿下も第二王女殿下も王族として処分されてしまった。
サラ様は姉上様たちに会うことも見送ることも許されず姉上様たちを失った。
そしてそれから1年足らずのサラ様が12の時にいつも心配して大切に思っておられた母上様である王妃殿下が病で儚くなられた。
王妃殿下が病で伏せっておられる時も毎日お会いになりたかっただろうに他の者たちに知られないようにする為に、こっそりと月に数回くらいしか面会することが叶わなかった。
そして本来のサラ様の姿を知られてはならないとはいえ、葬儀にさえ参列することさえできず、側で見送ることが出来なかった。
誰かにも見られないように遠くからひっそりと見送ることしか出来なかったのだ。
わかっておられるようだったけど、どれほど辛く悲しいことであっただろう。
それでも僕たちの前では涙を見せることなく
「俺は他の者たちの前では馬鹿な王子として振る舞わなければならないんだ。
そんな姿を母上をお見送りをする場で見せることなく済んで良かったんだ」
とおっしゃられ気丈に振る舞っておられた。
それに僕たちの胸が傷んだ。
僕たちはどう言葉をおかけしていいか、わからず何も言えなかった。
そしてまたサラ様が17になった時、悲劇が襲ってきた。サラ様の兄上様であらせられる王太子殿下が戦死され、そんなに間を置くことなく国王陛下も心臓発作という急な病で儚くなられた。
王太子殿下は他国の策略で戦に出陣させられ、殺されてしまったのかもしれない。
もしかしたら国王陛下も毒を盛られたのかもしれない。
証拠などないけど。
その時にはさすがのサラ様も国や民のこれからを思い、それと仕方なかったとはいえ、何も出来なかった自分を責め、塞ぎ込まれるようになった。
僕たちが少しでも元気になって頂こうと料理を作ったりしてもサラ様は落ち込まれたままだった。
そんな時に護衛隊長のマンデラン様から驚くべきことをサラ様は聞かされた。
第二王子殿下であるサラ様が国王になるようにと大国の隣国アンドゲルド王国の国王から命が下った。
僕たちの国はほぼアンドゲルド王国の属国となっていたので力が上な国から命令されたのだ。
アンドゲルド王国からすると病でベッドから起き上がることも出来ない第二王子を国王に据えた方が自分たちが主導し都合の良いように利用出来ると考えたのだろう。
今までは属国のような扱いを受けていても国王陛下と王太子殿下が何とか踏ん張って交渉して完全に支配下に置かれることを免れていた。
その陛下と王太子殿下がいなくなりチャンスだと思われたに違いない。
サラ様は絶対嫌だとおっしゃった。
自分が国王になったらウォーマン王国は終わってしまうと国を民を救うことなど出来ないと固辞した。
しかしその時、僕の仲間でありサラ様の優秀な側近となっていたブレインが
「この国と民を救うのはサラ様しかいない」
と言い出した。
隊長のマンデラン様も僕たちも驚いたが、ブレインはいつも国や民を思い、戦を憎むサラ様以外国王に相応しい方はいない。
他の者が国王になったら、この国は滅ぶとマンデラン様を説得しようとした。
そのブレインの考えにハントやメテオも賛同する。
僕も他の人間が国王になるより、サラ様が国王になってもらったらこの国だけでなく世界が変わるのではないかと思った。
ブレインの熱心な説得により、マンデラン様が納得されてマンデラン様と僕たち五人がサラ様にその思いを伝えた。
最初は受け入れられないとおっしゃっていたサラ様も僕たちが何度もこの国の為、世界の為に戦を終わらせられるのはサラ様しかいないと説得したことで、サラ様は国王になる決心をされた。
そして
「大陸を統一してみせる」
と言って下さった。
サラ様が決心してからは早かった。
すぐに宰相様親子と面会され、国王になる意思を伝えられた。
サラ様が国王に即位されてから前国王の最側近であった宰相様と子息であるウェンドリックス様は大変優秀な方で、宰相様が他の信用出来る優秀な国を思う貴族たちを集め、サラ様と共にまずは国内をまとめていかれた。
表に出るのはあくまで宰相とウェン様や貴族たちで、味方に出来る貴族とそうでない貴族を選別し、国の為にそうでない貴族たちを排除していった。
そして戦に出ている兵士たちの待遇改善と民の保護を優先した。
排除された貴族の邸などを開放して積極的に飢えに苦しんでいる民を保護し、住むところや食事、医療の充実など物資の供給と人員配置などを積極的に行なっていった。
サラ様や宰相様たちが率先して慎ましい生活をするようになると、残った貴族たちもそれに従う者たちが多くなり、また貴族が4分の1程減ったことにより2年で民の生活は上向きになり、国内では新国王陛下と宰相様たちの人気が高まった。
サラ様は表に一切出られなかったが、第二王子が国王になってから民の生活が改善差れてきたことにより、民は新国王を歓迎した。
国内をまとめてからいよいよサラ様がアンドゲルド王国を訪れ、国王となったサラ様が国外でも表舞台に立った。
僕たちも同行したが、金色の髪を短く刈り込み、同じ金色の瞳の圧倒的な美貌の国王にその場にいた国王や王族、貴族たちが息を呑み、見惚れているのがわかった。
そしてサラ様はその場で自分が戦の最前線に立つと宣言したのだ。
アンドゲルド王国も他国も国王自ら戦の最前線に立つなど有り得ないとやはり馬鹿で愚かな国王だと思っただろう。
でもそれこそがサラ様の策略だった。
馬鹿で愚かな国王たと思わせ油断させることに成功したのだ。
それからサラ様は本当に戦の最前線に立たれて剣を持ち、戦いの中に身を置くようになった。
そこには宰相様子息のウェン様、マンデラン様たちサラ様直轄の臣下、そして僕たちも一緒に戦場に立った。
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