1 / 122
第一章 はじまり
第1話 プロローグ
しおりを挟む
学舎の遥か彼方には山が峰を連ね、山脈の頂きだけが、まだ見ぬ日の光を受けて白く輝いている。まるで山の峰だけが宙に浮いているかのようだ。
早朝の静けさを貫いて、学舎に慌ただしい鐘の音が響き渡る。
薄闇のなか、青い制服に身を包んだ学生たちは、黒くそびえる物見塔を見上げた。訓練場で朝の稽古をしていた者たちも次々と剣を下ろし、その音に耳を傾けている。
短く、そして甲高く鳴り響く鐘の音は、いつもの起床の鐘ではなかった。
「遠征軍が帰ってきたぞー!」
広大な訓練場のどこかから、そう叫ぶ声が聞こえてくる。
帰って来た……帰って来たんだ!
学生たちの間に喜びが広がっていく。
魔界軍を征伐するため、西の大草原へ遠征に行っていた仲間が、ついに帰還するのだ。
学生が一斉に歓喜の声をあげると、鐘の音はたちまち掻き消されてしまった。
学舎の奥にある赤い屋根の宿舎では、あまりの騒がしさに窓から顔をのぞかせる者、寝間着姿のまま訓練場へやって来る者、ついには一階の窓から外へ飛び出す者も現れた。
人から人へと喜びの輪は広がり、朝の学舎はあっという間にお祭り騒ぎになる。
「門を開けろーっ!急げ!」
物見塔から響く声に突き動かされ、学生たちが我先にと正門へ走って行く。集った彼らの手によって、木で造られた大きな扉がゆっくりと開き始めた。
そのとき。
狭く開いた扉をすり抜けて、一頭の馬が勢いよく飛び込んで来た。暴走する馬は我を忘れ、広い訓練場を縦横無尽に走り回っている。
牛柄の小さな馬はひどく興奮し、桃色の鼻を広げて苦しそうに息をしていた。よほど怖い思いをしたのだろう。黒い瞳は恐怖で見開かれ、体中から滝のような汗を流している。
数人の学生が、走り回る馬を捕らえようと必死になる一方、傍観者の目は馬の背に釘付けになっていた。
なぜなら、そこには本来いるべきはずの騎士の姿がなく、乗り手のいない鞍だけが乗せられていたからだ。
ぶらぶらと揺れる鐙が腹にあたるたび、怯えた馬は後ろ足で空を蹴った。
思うように馬を捕まえられず、学生たちの息が切れ始めたとき。
馬が躓いて、もんどり打ってひっくり返った。胸を地面に叩きつけるようにして倒れた馬は、苦しみに唸りながら足をばたつかせている。
駆けつけた学生は、砂まみれになった馬をロープで捕らえ、急いで鞍を外す。奇跡的にかすり傷ですんだ馬は、やかましくいななきながら立ち上がると、蹄鉄を履いた蹄で激しく地団駄を踏んだ。
いくら小柄であるとはいえ、パニックになった馬を押さえるのは一苦労だ。
「一体、どうなっているんだ……?」
学生たちは突然の出来事に呆然としていたが、再び打ち鳴らされた鐘につられてふり返った。
青年が物見塔から落ちそうになるほど身を乗り出して、何か叫んでいる。
「気をつけろ!ドラゴンだ!」
訓練場にいた学生が、朝靄にかすむ空を見上げたのと同時に、大きな影が頭上をさっと横切った。
影は学舎を囲む壁を越えて、訓練場の中央へ降り立つと、衝撃で四散した砂塵からさっそうと姿を現した。
砂埃を千切って飛び出してきたのは、青い鱗のドラゴンだった。
ドラゴンは翼を振りさばき、体にまとわりつく砂をなぎ払う。ドラゴンが動くたびに長い尻尾が鞭のようにしなり、近くにいた学生が慌てて退いた。
しばらくして、ようやく翼を折りたたんだドラゴンは、しなやかな首を伸ばして頭を掲げた。辺りを見回すように、ゆっくりと顔を動かして、周囲を囲む人間を静かに眺めている。
高まる緊張を物ともせず、一人の男が人混みから進み出た。背の高い赤毛の男は、ロープを構える学生を片手で制すと、ドラゴンの正面へ臆することなく歩いて行く。
男の手が手綱をつかんでも、ドラゴンは身じろぎ一つしない。他のドラゴンと比べて大人しく、人間に従順なその姿に男は見覚えがあった。
「こいつは……間違いない。ディノだ」
男の言葉に、周囲がざわめいた。
「乗り手はどうした?……ジアンはどこにいる?」
男はたずねる。
しかし、ドラゴンが答えることはない。ただ、青く澄んだ瞳で彼を見つめているだけだ。
学生たちは動揺し、互いに顔を見合わせた。気まずい沈黙を破るように、風がドラゴンの鐙を虚しくゆらして、冷たい金属音を鳴らしている。
遠征に行ったドラゴンの背に、なぜ乗り手がいないのか。その理由を説明できる者は、誰一人としていなかった。
嫌な結末が、全員の頭をかすめたそのとき。
「あれを見ろ!」
少年が指差す壁の上。見上げた視線の先には、巨大な黒いドラゴンが宙に浮いていた。
巨大な四つの翼が空を覆い隠し、訓練場に暗い影を落としている。ドラゴンが羽ばたくと、低く垂れ込める雲は無惨に引き裂かれていった。
学舎のドラゴンでは、到底敵わないほどの大きさだ。
悪夢のような光景に、馬は甲高い悲鳴を上げ、ディノの青い瞳は怒りで歪む。
嫌な予感がした男は命じた。
「ディノを抑えろ!」
男が叫ぶと同時に、学生たちが素早くロープを投げた。
日頃の訓練で鍛えられた、彼らの投げ縄から逃げられる獲物はいない。翼と頭を押さえられたディノは悔しげに吠え、壁へ降り立った黒いドラゴンを鋭く睨みつけている。
巨大なドラゴンの重みによって、崩れた壁の欠片がパラパラと降り注ぐ。壁に走る亀裂は今この瞬間も岩が砕けるような音をたてて広がっている。
学舎の小さな砦は、もう崩壊寸前だ。
ドラゴンの背から、小さな人影が壁の上へ飛び降りる。黒いフードマントをまとった人影は、直立不動の姿勢で眼下に広がる訓練場を眺めた。
フードを深く被ったその顔に、表情はない。風になびくマントが不気味な雰囲気を醸し出し、その姿を見た者は騒然となった。
「不死身の少女……!」
学生たちが一斉に剣を構え、周囲の緊張が一気に高まる。鞘から剣を抜く音が訓練場に反響して、耳鳴りのような余韻を残して消えていった。
一瞬の静寂のあと、少女は学生たちに応えるかのように右手を高く上げた。白い手袋をはめた手には、見覚えのある帽子が握られている。
「……ジアン!」
ゴーグルのついた白い飛行帽は、空の英雄ジアン・オルティスがいつも身につけていたものだ。
不死身の少女に立ち向うつもりなのだろうか。固まる人々の合間を縫って、三頭の馬が門に向かって駆け抜けて行く。
しかし、彼らの後に続こうとする者は誰もいない。
無謀な彼らを引き止める者もいない。
魔界軍を征伐するために出陣した遠征軍の末路。
その結末を想像した者の頭に、最悪の情景が重くのしかかる。
学生たちの心が絶望で染まっていくのを、不死身の少女はただ黙って見下ろしていた。
早朝の静けさを貫いて、学舎に慌ただしい鐘の音が響き渡る。
薄闇のなか、青い制服に身を包んだ学生たちは、黒くそびえる物見塔を見上げた。訓練場で朝の稽古をしていた者たちも次々と剣を下ろし、その音に耳を傾けている。
短く、そして甲高く鳴り響く鐘の音は、いつもの起床の鐘ではなかった。
「遠征軍が帰ってきたぞー!」
広大な訓練場のどこかから、そう叫ぶ声が聞こえてくる。
帰って来た……帰って来たんだ!
学生たちの間に喜びが広がっていく。
魔界軍を征伐するため、西の大草原へ遠征に行っていた仲間が、ついに帰還するのだ。
学生が一斉に歓喜の声をあげると、鐘の音はたちまち掻き消されてしまった。
学舎の奥にある赤い屋根の宿舎では、あまりの騒がしさに窓から顔をのぞかせる者、寝間着姿のまま訓練場へやって来る者、ついには一階の窓から外へ飛び出す者も現れた。
人から人へと喜びの輪は広がり、朝の学舎はあっという間にお祭り騒ぎになる。
「門を開けろーっ!急げ!」
物見塔から響く声に突き動かされ、学生たちが我先にと正門へ走って行く。集った彼らの手によって、木で造られた大きな扉がゆっくりと開き始めた。
そのとき。
狭く開いた扉をすり抜けて、一頭の馬が勢いよく飛び込んで来た。暴走する馬は我を忘れ、広い訓練場を縦横無尽に走り回っている。
牛柄の小さな馬はひどく興奮し、桃色の鼻を広げて苦しそうに息をしていた。よほど怖い思いをしたのだろう。黒い瞳は恐怖で見開かれ、体中から滝のような汗を流している。
数人の学生が、走り回る馬を捕らえようと必死になる一方、傍観者の目は馬の背に釘付けになっていた。
なぜなら、そこには本来いるべきはずの騎士の姿がなく、乗り手のいない鞍だけが乗せられていたからだ。
ぶらぶらと揺れる鐙が腹にあたるたび、怯えた馬は後ろ足で空を蹴った。
思うように馬を捕まえられず、学生たちの息が切れ始めたとき。
馬が躓いて、もんどり打ってひっくり返った。胸を地面に叩きつけるようにして倒れた馬は、苦しみに唸りながら足をばたつかせている。
駆けつけた学生は、砂まみれになった馬をロープで捕らえ、急いで鞍を外す。奇跡的にかすり傷ですんだ馬は、やかましくいななきながら立ち上がると、蹄鉄を履いた蹄で激しく地団駄を踏んだ。
いくら小柄であるとはいえ、パニックになった馬を押さえるのは一苦労だ。
「一体、どうなっているんだ……?」
学生たちは突然の出来事に呆然としていたが、再び打ち鳴らされた鐘につられてふり返った。
青年が物見塔から落ちそうになるほど身を乗り出して、何か叫んでいる。
「気をつけろ!ドラゴンだ!」
訓練場にいた学生が、朝靄にかすむ空を見上げたのと同時に、大きな影が頭上をさっと横切った。
影は学舎を囲む壁を越えて、訓練場の中央へ降り立つと、衝撃で四散した砂塵からさっそうと姿を現した。
砂埃を千切って飛び出してきたのは、青い鱗のドラゴンだった。
ドラゴンは翼を振りさばき、体にまとわりつく砂をなぎ払う。ドラゴンが動くたびに長い尻尾が鞭のようにしなり、近くにいた学生が慌てて退いた。
しばらくして、ようやく翼を折りたたんだドラゴンは、しなやかな首を伸ばして頭を掲げた。辺りを見回すように、ゆっくりと顔を動かして、周囲を囲む人間を静かに眺めている。
高まる緊張を物ともせず、一人の男が人混みから進み出た。背の高い赤毛の男は、ロープを構える学生を片手で制すと、ドラゴンの正面へ臆することなく歩いて行く。
男の手が手綱をつかんでも、ドラゴンは身じろぎ一つしない。他のドラゴンと比べて大人しく、人間に従順なその姿に男は見覚えがあった。
「こいつは……間違いない。ディノだ」
男の言葉に、周囲がざわめいた。
「乗り手はどうした?……ジアンはどこにいる?」
男はたずねる。
しかし、ドラゴンが答えることはない。ただ、青く澄んだ瞳で彼を見つめているだけだ。
学生たちは動揺し、互いに顔を見合わせた。気まずい沈黙を破るように、風がドラゴンの鐙を虚しくゆらして、冷たい金属音を鳴らしている。
遠征に行ったドラゴンの背に、なぜ乗り手がいないのか。その理由を説明できる者は、誰一人としていなかった。
嫌な結末が、全員の頭をかすめたそのとき。
「あれを見ろ!」
少年が指差す壁の上。見上げた視線の先には、巨大な黒いドラゴンが宙に浮いていた。
巨大な四つの翼が空を覆い隠し、訓練場に暗い影を落としている。ドラゴンが羽ばたくと、低く垂れ込める雲は無惨に引き裂かれていった。
学舎のドラゴンでは、到底敵わないほどの大きさだ。
悪夢のような光景に、馬は甲高い悲鳴を上げ、ディノの青い瞳は怒りで歪む。
嫌な予感がした男は命じた。
「ディノを抑えろ!」
男が叫ぶと同時に、学生たちが素早くロープを投げた。
日頃の訓練で鍛えられた、彼らの投げ縄から逃げられる獲物はいない。翼と頭を押さえられたディノは悔しげに吠え、壁へ降り立った黒いドラゴンを鋭く睨みつけている。
巨大なドラゴンの重みによって、崩れた壁の欠片がパラパラと降り注ぐ。壁に走る亀裂は今この瞬間も岩が砕けるような音をたてて広がっている。
学舎の小さな砦は、もう崩壊寸前だ。
ドラゴンの背から、小さな人影が壁の上へ飛び降りる。黒いフードマントをまとった人影は、直立不動の姿勢で眼下に広がる訓練場を眺めた。
フードを深く被ったその顔に、表情はない。風になびくマントが不気味な雰囲気を醸し出し、その姿を見た者は騒然となった。
「不死身の少女……!」
学生たちが一斉に剣を構え、周囲の緊張が一気に高まる。鞘から剣を抜く音が訓練場に反響して、耳鳴りのような余韻を残して消えていった。
一瞬の静寂のあと、少女は学生たちに応えるかのように右手を高く上げた。白い手袋をはめた手には、見覚えのある帽子が握られている。
「……ジアン!」
ゴーグルのついた白い飛行帽は、空の英雄ジアン・オルティスがいつも身につけていたものだ。
不死身の少女に立ち向うつもりなのだろうか。固まる人々の合間を縫って、三頭の馬が門に向かって駆け抜けて行く。
しかし、彼らの後に続こうとする者は誰もいない。
無謀な彼らを引き止める者もいない。
魔界軍を征伐するために出陣した遠征軍の末路。
その結末を想像した者の頭に、最悪の情景が重くのしかかる。
学生たちの心が絶望で染まっていくのを、不死身の少女はただ黙って見下ろしていた。
4
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました
東束末木
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞、いただきました!!
スティールスキル。
皆さん、どんなイメージを持ってますか?
使うのが敵であっても主人公であっても、あまりいい印象は持たれない……そんなスキル。
でもこの物語のスティールスキルはちょっと違います。
スティールスキルが一人の少年の人生を救い、やがて世界を変えてゆく。
楽しくも心温まるそんなスティールの物語をお楽しみください。
それでは「スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました」、開幕です。
2025/12/7
一話あたりの文字数が多くなってしまったため、第31話から1回2~3千文字となるよう分割掲載となっています。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
Re:Monster(リモンスター)――怪物転生鬼――
金斬 児狐
ファンタジー
ある日、優秀だけど肝心な所が抜けている主人公は同僚と飲みに行った。酔っぱらった同僚を仕方無く家に運び、自分は飲みたらない酒を買い求めに行ったその帰り道、街灯の下に静かに佇む妹的存在兼ストーカーな少女と出逢い、そして、満月の夜に主人公は殺される事となった。どうしようもないバッド・エンドだ。
しかしこの話はそこから始まりを告げる。殺された主人公がなんと、ゴブリンに転生してしまったのだ。普通ならパニックになる所だろうがしかし切り替えが非常に早い主人公はそれでも生きていく事を決意。そして何故か持ち越してしまった能力と知識を駆使し、弱肉強食な世界で力強く生きていくのであった。
しかし彼はまだ知らない。全てはとある存在によって監視されているという事を……。
◆ ◆ ◆
今回は召喚から転生モノに挑戦。普通とはちょっと違った物語を目指します。主人公の能力は基本チート性能ですが、前作程では無いと思われます。
あと日記帳風? で気楽に書かせてもらうので、説明不足な所も多々あるでしょうが納得して下さい。
不定期更新、更新遅進です。
話数は少ないですが、その割には文量が多いので暇なら読んでやって下さい。
※ダイジェ禁止に伴いなろうでは本編を削除し、外伝を掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる