最低な天最路さん!大好きな残酷な彼。

百合子

文字の大きさ
5 / 5

4. その行動力は電光石火

しおりを挟む
「温まってきた?」
一通り爆笑して落ち着いたのか爽やかな笑顔で覗きこんでくる。。

「ハイ……。すみません」
恥さらしもいいとこだったので、臣さんの整ったお顔をまともに見ることなんかできない。

「…ゆうちゃんってさ…………」


何っ?
何ですかっ?
言いかけて沈黙やめて頂けませんかーっ?!



「……ホンマ面白いよね。可愛いのに気取ってないしさ。そんなトコ好きやし、もっと知り合いたい。
僕と付き合ってくれへん?」

キラッキラッの笑顔で何をいきなり!

「あっ、あっの。かっ、からかってるんでしょ?」

「いや、本気で言ってるよ?僕と付き合おうよ」

「あのっ、えっ?!でっも、臣さん私のこと何も知らないじゃないですか!」

「時間は関係ないじゃん?僕はゆうちゃんと色んなトコに一緒に行きたいし、恋人ぽいこともしたいって思ったし。
これから一緒の時間を過ごしてみいひん?
少しでも僕に興味あるなら『 うん 』って言ってよ」


こっこれはいわゆる、俗に言う…手が早いっていうあれかな…?
前の彼、翔くんとのお付き合いが始まるまで出会って1年かかった。
臣さんは会ってたったの24時間…も…経ってないくらい?
あまりに展開が早い気がする

ここで、うんと言っていいのかな?
恋愛経験不足過ぎて世間の目アスがわからんですっ!
皆さんこんな感じで恋愛スタートさせてますか?!
そんなこんなと考えているうちに、臣さんが言うことももっともらしく聞こえてきた。

出不精な私は、彼や友達に誘われない限り家でゴロゴロしてるタイプだから連れ出してくれる人とお付き合いするのが良いとは分かっている…。

「ぅわっ、ねぇ、ゆうちゃん……、一所懸命考えてるところ悪いけど、鼻水垂れてるよ?」

「んあっっ!拭きます!ハイっ!!」

ティシュを取り出し鼻を押さえる。

「んっ!今、ハイって言ってくれた!
ハハハ、今日から僕と付き合うんでいい…?」

「……あの…………はいっ!よろしくお願いします!」


◇◇◇


瞳が合わせたい女の子いるよ?と言ってきた。
好みが激しい臣くんに合うんじゃないかな?と紹介してきた女。
黒宮 祐子。
初めての食事会の席で、仕事とわいえなんと3時間近く遅刻してきやがった。
こんなにオレを待たせて、どんだけいい女がくんねん!
と、瞳にツッコミを入れたくなっていたその時、、

黒のコートを着て、外が寒かったのか、走ったのか、少し息が上がって頬が赤くなっている女が入ってきた…。
おっとりとした印象のベビーフェイスはまあまあタイプ、色白で大きなパッチリした目が印象的だった。

耳心地のいい優しい声で、畏まって謝まりを入れている姿は凛としているけど気取った感じの嫌味がない。
気にしないでと明るく返すと、ハニカミながらまた温かみを感じる声で謝る。
この声みたいに性格も優しいのだろうか…?ふとそんな気がした。

しかし、俺に会うのに、パンツにニットって… 
コートを脱いだ彼女の装いがテキトーすぎてビックリした。
好条件の男に会うのに、女なら普通もっと気合い入れるだろ?
知り合いのオシャレな女の子達とは真逆だ。

でも、同時に身体つきは好みだとも思った。
背はあまり高くないが、白いニットを押し上げる胸はデカいしヒップは丸みがあって上を向いている。

食べ方も話し方も綺麗だし、どこか品を感じる。
何より話していていると性格の素直さが自然と伝わってくる。

確かに、、プライドの高い着飾った美人はごまんと知っているし、こんなタイプの女の子もたまにはいいかもな。

これは、久々いい獲物発見やな。
自然と口角も気分も上がってきた。

しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

月弥総合病院

僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...