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第34話 犬にリードされる魔王
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「お前、なんで今まで喋らなかった!? なんで隠してたんだよ。さっさと話しかけてくりゃいいのに。つーか、何でお前までこっちきてるんだ?」
犬を抱えあげ話しかける。はたから見ればやべぇやつだ。だが今なら真由も夜もいない。
なのに、犬はスンッと静かになった。気のせいか嫌な顔をしている。
「おい、聞いてるのか」
「あのな、ダークナイトこれでもワシはメスじゃ。そこを掴まれるとちょっと……わん」
「いや、犬だろ。どこをどう触ってるっていうんだよ。ここじゃなくてどこを持てっていうんだよ。たしかにもふもふで気持ちいいけれど、って違ーう」
「うるさいわん。ダークナイト、小鬼の習性を忘れたのかわん」
「は? 小鬼……、一匹いたらまわりに百匹はいるというGブリのような――まさかっ」
がさりがさりと風もないのに揺れる木々。
「いるのか? かなり?」
「落ちぶれすぎだわん。ダークナイト。気配も感じられないとは」
「うるせぇ。オレはもうもう魔王じゃないんだよ。凡人の大間拓也でしかないんだよ」
「はぁ、なぜこの男がいいのかわからないわん」
「何がだよ」
「くるぞ、ダークナイト。さっさとおろせわん」
「だから、オレは――!」
小鬼が数匹飛び出してくる。その手には公園の忘れ物だろう小さなプラスチックスコップや砂場用のおもちゃ、ボールなんかが装備されている。
ぶつけられたら地味に痛そうだ。
体格差のおかげでうまく最初の攻撃を躱したオレは次のやつに一撃をもらう。弁慶の泣き所。プラスチックスコップだが痛い。
「いいとこ狙うじゃないか」
「ええい、さっさとおろせわん」
「いやいや、こんな中ただの犬のお前をおろすわけにはいかんだろ」
「ただの犬じゃないと見てわかるだろーわん!」
がぶりと腕を噛まれオレはケルベロスから手を離してしまう。
「おい、ケルベロス」
「凡人すぎじゃろ。まあ見ておけわん」
「はぁ?」
ケルベロスは言うが早いかさっさと走り出し次々と小鬼達を食べていく。いやいや、あの数をどこにしまってるんだよ。どう見ても容量オーバーだろ。
オレはというと、なぜか埋められている最中だった。プラスチックバケツを持った小鬼がオレの足を砂で埋めていく。
うーむ……。
とりあえず一匹捕まえて見てみる。やはりあった。
「使い魔開放の印……」
あくまでイタズラからでないくらいの弱い攻撃。なぜなのかはすぐにわかった。勇者によって危害を加えるのを最小限にされているからだろう。これなら放っておいても問題はなさそうだ。だが数が数だ。ケルベロスが食べるなら少し間引きくらいしといてもらうか? あのあとどうなるのか知らないが。
数匹ケルベロスの胃の中に消えた時、突然小鬼達は逃げ出した。手で捕まえてたヤツもするりとうまく逃げやがる。
「おいっ」
「追いかけるわん?」
「もう少し減らしたほうがいいんじゃないか」
ふぅと犬がため息をつく。
「静かに追いかけるわん」
「な、なんでだよ」
あれ、小鬼達が向かったのって真由達が行った方向じゃないか?
やばい!!
小鬼が真由を転ばせ、その拍子に池照に抱きつきでもしてみろ。オレは死ぬ!!
「うぉぉぉぉ、待てやぁぁぁぁぁ」
追いかけようとすると思いっきり犬に尻を噛みつかれた。ひぃ、オレは食いもんじゃねぇ!!
「静かにしろといったわん」
「……はい」
犬にリードをとられながらオレは小鬼達を追った。
犬を抱えあげ話しかける。はたから見ればやべぇやつだ。だが今なら真由も夜もいない。
なのに、犬はスンッと静かになった。気のせいか嫌な顔をしている。
「おい、聞いてるのか」
「あのな、ダークナイトこれでもワシはメスじゃ。そこを掴まれるとちょっと……わん」
「いや、犬だろ。どこをどう触ってるっていうんだよ。ここじゃなくてどこを持てっていうんだよ。たしかにもふもふで気持ちいいけれど、って違ーう」
「うるさいわん。ダークナイト、小鬼の習性を忘れたのかわん」
「は? 小鬼……、一匹いたらまわりに百匹はいるというGブリのような――まさかっ」
がさりがさりと風もないのに揺れる木々。
「いるのか? かなり?」
「落ちぶれすぎだわん。ダークナイト。気配も感じられないとは」
「うるせぇ。オレはもうもう魔王じゃないんだよ。凡人の大間拓也でしかないんだよ」
「はぁ、なぜこの男がいいのかわからないわん」
「何がだよ」
「くるぞ、ダークナイト。さっさとおろせわん」
「だから、オレは――!」
小鬼が数匹飛び出してくる。その手には公園の忘れ物だろう小さなプラスチックスコップや砂場用のおもちゃ、ボールなんかが装備されている。
ぶつけられたら地味に痛そうだ。
体格差のおかげでうまく最初の攻撃を躱したオレは次のやつに一撃をもらう。弁慶の泣き所。プラスチックスコップだが痛い。
「いいとこ狙うじゃないか」
「ええい、さっさとおろせわん」
「いやいや、こんな中ただの犬のお前をおろすわけにはいかんだろ」
「ただの犬じゃないと見てわかるだろーわん!」
がぶりと腕を噛まれオレはケルベロスから手を離してしまう。
「おい、ケルベロス」
「凡人すぎじゃろ。まあ見ておけわん」
「はぁ?」
ケルベロスは言うが早いかさっさと走り出し次々と小鬼達を食べていく。いやいや、あの数をどこにしまってるんだよ。どう見ても容量オーバーだろ。
オレはというと、なぜか埋められている最中だった。プラスチックバケツを持った小鬼がオレの足を砂で埋めていく。
うーむ……。
とりあえず一匹捕まえて見てみる。やはりあった。
「使い魔開放の印……」
あくまでイタズラからでないくらいの弱い攻撃。なぜなのかはすぐにわかった。勇者によって危害を加えるのを最小限にされているからだろう。これなら放っておいても問題はなさそうだ。だが数が数だ。ケルベロスが食べるなら少し間引きくらいしといてもらうか? あのあとどうなるのか知らないが。
数匹ケルベロスの胃の中に消えた時、突然小鬼達は逃げ出した。手で捕まえてたヤツもするりとうまく逃げやがる。
「おいっ」
「追いかけるわん?」
「もう少し減らしたほうがいいんじゃないか」
ふぅと犬がため息をつく。
「静かに追いかけるわん」
「な、なんでだよ」
あれ、小鬼達が向かったのって真由達が行った方向じゃないか?
やばい!!
小鬼が真由を転ばせ、その拍子に池照に抱きつきでもしてみろ。オレは死ぬ!!
「うぉぉぉぉ、待てやぁぁぁぁぁ」
追いかけようとすると思いっきり犬に尻を噛みつかれた。ひぃ、オレは食いもんじゃねぇ!!
「静かにしろといったわん」
「……はい」
犬にリードをとられながらオレは小鬼達を追った。
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