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エピローグ:人類平凡、家族を得る
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窓辺にイスを置き、最上は伊吹荘の自分の部屋からぼうっと夜の街を眺めていた。ビルや街頭の灯りが遠くで輝き、そのおまけのように空で星が光っている。夏の夜の冷めた空気が最上の頬をなでた。
国民の声は最上を味方してくれた。
『理屈の演説でなく、感情を揺さぶった坊やの勝ちだよ。いやいや、いつの時代も日本人は情に流されやすい』と、皮肉っぽく秋月が言っていた。
最上の勝利は、同時に防衛大臣たる西天賢治の失墜も意味するところだった。
それは日本にとっては好ましくないことだった。
オリンピックを前にして、日本は大きな問題を二つも抱えることになった。
非人道的な虚構科学研究所に協力していた、西天賢治の政治的な立場をどうするか? オリンピック間際の国防は極めてシビアな問題だ。ここで防衛省の頭を挿げ替えている余裕はない。西天賢治は良くも悪くも、防衛大臣として優秀なのだ。
そしてもう一つの問題は、新神定理を上回る化物、最上彼方への対処。同時に、ソフィア・クラウディへの対処。
「かなた、髪をすいてよ~」
風呂を上がったソフィアが、パジャマ姿で部屋に入ってきた。ふんわりとした石鹸の香りが漂う。
ソフィアの髪が伸びてきて、手入れに手間がかかるようになっていた。自分でやりなよ、とは最上は言わない。髪が長いせいで起こる苦労は、最上自身もよく知っている。
椅子を二つ並べ、ソフィアの後ろに最上は座ってくしで髪の毛をすく。
国民の声に押され、ソフィアは無事に戻ってきた。
最上とソフィアについては、ファミリーが保護および観察をするということでおおむね決まっている。
ファミリーが世間から信頼されていることが生きた。もちろん、西天賢治と西天心の繋がりを危惧する人間もいるのだが、ファミリーとしての信頼の方が勝っている。
「僕はそろそろ髪を切ろうかな。短く、ばっさりと」
「ボクが切ろうか!?」
「絶対に嫌だ」
「ひどぃ。ボクはかなたの彼女だし、気を使ってくれてもいいじゃん」
「いつから彼女になった」
「かなたの演説見たよ~。全国民の前でボクのことを大切な人って言ってくれてたしこれはもういいよね! 彼女でいいよね!」
「家族として、だよ」
冷めた調子で言ったのだが、最上は頬が熱くなるのを感じる。ソフィアがこちらを向いてなくてよかった。
「そういえば、僕達は朧火の遺伝子を受け継いでいる子供なんだよね。僕は日本人的な容姿で、ソフィアはどっちかと言えば外国よりの容姿だけどさ、結局のところ兄妹だったってわけだ。ということで、よろしくね妹よ」
「残念かなた、もうボクはこのポジションを変えるつもりはないよ!」
「……やっぱりだめか」
お互い髪をすき終えた頃に、西天から夜ご飯のお呼びがかかった。
二階の食堂に最上とソフィアは歩いていく。すでに大半の子供が集まっていてうるさかった。
食堂に入った最上は、あり得ない人間と対面して固まってしまう。
西天賢治。最上の頭一つ以上大きな、筋肉の鎧をスーツで包んだ政治家が伊吹荘の食堂に立っていたのだ。
ギロリと鷹のような目が最上を捉える。ソフィアは最上の背中に身を小さく隠れた。
とっさに最上は臨戦態勢に入る。
「なにしに来たんだよ――」
「少年――」
津波のように賢治が覆いかぶさってくる。とっさにボディに拳を叩き込んでしまったが、賢治のそれが攻撃でないことに気づく。
抱擁だ。大きな腕が、後ろにいるソフィアごと包み込んできた。
「よく私を倒したな」
殴られて肺が圧迫されているはずなのに、優しく賢治は言った。
「賢治……さん――?」
そうだった。
西天賢治は、政治家としているときは、鋼鉄の仮面を被っている。日本のためなら、家族にすら冷徹になれる男。それが彼なのだ。
「私に対する処罰が下った。オリンピックが終わった後に、防衛大臣をやめることになったよ。だが、それでいい。私は少々汚れすぎた。今まで犯してきた罪の償いをして生きていく。後任にはまた優秀な男がつくから問題はないだろう」
クマのような腕にぎゅっと力が入る。
「すまない、最上くんとソフィアちゃんには悪いことをしたと思っている。許してくれとは言わない。理解できないと思うだろうが、私は心が愛している君たちを愛している」
その言葉は、嘘ではないのだろう。
矛盾を抱えるくらいに、西天賢治は冷徹でいて、家族思いなのだ。
朧火のように割り切れるほど最上は達観していない。正直、内心は複雑だった。政治家としての西天賢治は最上とソフィアに酷いことをしてきたのだから。
昔の最上なら、容赦なく賢治をこの場で叩きのめしていただろう。
「賢治さんの……、政治家としての考えを、聞かせて欲しいです。どうして虚構科学研究所との関係を持っていたのか。それを聞けば、少しは心の整理ができるかもしれません」
割り切れないけれど、賢治の立場から話を聞こうとするだけの余裕はあった。
「然り。二人には聞く権利があるな。私は――娘を殺そうとしている虚構科学研究所は大嫌いだが――政治家として、防衛大臣として付き合う必要があった。
日本は――、新神定理という、虚構科学研究所が生み出した一人のDマンによって第三次世界大戦を乗り切った。正直、彼女がいなければ、我が国の名前は変わっていただろう。
我が国が生き残るには、新神定理のように力を持ったDマンが必要だと私は考えたのだ。今の時代、強力な兵器よりも、Dマンを生み出す方が重要だ。もしDマンの研究に乗り遅れれば、もう一度大戦が起きた時、我が国は容易に侵略されるだろう。
だから私は、Dマンの研究に特化した機関と関係を持つ必要があった。その点、新神を生み出した虚構科学研究所は優れていた。だから、政治的にも、倫理的に問題があるとわかっていても、虚構科学研究所との関係を持ったのだ。そして、それは秘密裏でなくてはならなかった。戦争があっても、今だ日本人はDマンを戦力に組み込むことに対しては抵抗を持ってるからだ」
「僕には、理解しがたい二面性ですね。大切な人に手を出す組織があれば、日本がどうなろうと、速攻で潰します」
「ああ、少年ならそうなのだろうな。汚い大人の私には少年が眩しい。愛する一人の少女を愚直に守れる少年がな」
「はうぅ」と、ソフィアが声を上げる。
「べ、別に愛してるとかそういうわけじゃ――!」
最上の反論に、賢治は微笑ましそうに口を三日月状にするだけだった。
「仲直りは終わったか、クソ賢治。ほら、とっととうちのソフィアちゃんから離れろ」
そこに空気を読めない朧火が割り込んできた。
重傷を負った右手は包帯の上に耐火性の手袋をしているせいで、少々不格好だ。手術でなんとか元の形には戻ったようだが、上手く動くかはまだわからないらしい。
朧火に関しては、元々賢治の公私の二面性を受け入れ、親友として居続けていたから、今回の事件も今更のことなのだろう。
「よし、ソフィアちゃん、俺と家族のはぐをしよう」
「朧火くん……?」と、冷めた西天の声が彼の背後から響く。
「じょ、冗談だって!」
「相変わらずだな。心、もしも嫌なことをされたら私に言えよ。全身全霊でこいつを叩き潰してやる」
「わかってますわ。お父様」
西天は賢治が虚構科学研究所と繋がっていることを知らなかった。
今回の一件で心配されたのは、西天と賢治の間にできる可能性があった亀裂なのだが、問題なかったようだ。
西天にも色々考えるところはあったのだろうが、受け入れられるあたり彼女は大人なのだろう。
「さ、夜ご飯を食べましょう。今日は鳥の唐揚げを作ってみたの」
「やった! 唐揚げ大好き!」
ソフィアが万歳をして、他の子供たちが並ぶ長い椅子の端に座る。最上はそのすぐ横に座った。食事の盛り付けは終わっていた。目の前にはほかほかのご飯とサラダがありテーブルの真ん中の方には大皿に盛られた鳥の唐揚げがあった。
西天、朧火、そして賢治も席につき、合掌をする。
和気あいあいとした夜ご飯がはじまった。
何気ない日常の一コマと言える。
「みんな、仲良くできてよかったね」
唐揚げをかじりながらソフィアが言い、最上は素直に頷いた。
西天、朧火、敵である賢治ですら、以前のように夜ご飯を楽しく食べられること。
もしかしたら、最上は誰よりもこうなることを望んでいたのかもしれない。
子供という立ち位置であろうが、この人たちと家族で居られるなら――しばらくは子供であることを甘んじて受け入れてもいいような気がする。
「家族ってのは――、いいものかもね」
ぽつりと最上がつぶやいた。
「あ、かなたがついにデレた! 家族がいいって!」と、ソフィアが即座に食いつく。
最上がしまったと思う間もなく、「え!? なら最上くん! 私をお母さんって呼んで!」と西天。「俺のことは敬意をこめてお父様でと呼べよ」と、朧火。
「呼ばないよ!」
「照れない照れない。子供みたいで可愛いわねえ」
「だな。初心なのは修羅場を潜り抜けても変わらないみたいだな」
大人の二人にからかわれ、最上はやはりすぐに大人になってやると決意したのだった。
国民の声は最上を味方してくれた。
『理屈の演説でなく、感情を揺さぶった坊やの勝ちだよ。いやいや、いつの時代も日本人は情に流されやすい』と、皮肉っぽく秋月が言っていた。
最上の勝利は、同時に防衛大臣たる西天賢治の失墜も意味するところだった。
それは日本にとっては好ましくないことだった。
オリンピックを前にして、日本は大きな問題を二つも抱えることになった。
非人道的な虚構科学研究所に協力していた、西天賢治の政治的な立場をどうするか? オリンピック間際の国防は極めてシビアな問題だ。ここで防衛省の頭を挿げ替えている余裕はない。西天賢治は良くも悪くも、防衛大臣として優秀なのだ。
そしてもう一つの問題は、新神定理を上回る化物、最上彼方への対処。同時に、ソフィア・クラウディへの対処。
「かなた、髪をすいてよ~」
風呂を上がったソフィアが、パジャマ姿で部屋に入ってきた。ふんわりとした石鹸の香りが漂う。
ソフィアの髪が伸びてきて、手入れに手間がかかるようになっていた。自分でやりなよ、とは最上は言わない。髪が長いせいで起こる苦労は、最上自身もよく知っている。
椅子を二つ並べ、ソフィアの後ろに最上は座ってくしで髪の毛をすく。
国民の声に押され、ソフィアは無事に戻ってきた。
最上とソフィアについては、ファミリーが保護および観察をするということでおおむね決まっている。
ファミリーが世間から信頼されていることが生きた。もちろん、西天賢治と西天心の繋がりを危惧する人間もいるのだが、ファミリーとしての信頼の方が勝っている。
「僕はそろそろ髪を切ろうかな。短く、ばっさりと」
「ボクが切ろうか!?」
「絶対に嫌だ」
「ひどぃ。ボクはかなたの彼女だし、気を使ってくれてもいいじゃん」
「いつから彼女になった」
「かなたの演説見たよ~。全国民の前でボクのことを大切な人って言ってくれてたしこれはもういいよね! 彼女でいいよね!」
「家族として、だよ」
冷めた調子で言ったのだが、最上は頬が熱くなるのを感じる。ソフィアがこちらを向いてなくてよかった。
「そういえば、僕達は朧火の遺伝子を受け継いでいる子供なんだよね。僕は日本人的な容姿で、ソフィアはどっちかと言えば外国よりの容姿だけどさ、結局のところ兄妹だったってわけだ。ということで、よろしくね妹よ」
「残念かなた、もうボクはこのポジションを変えるつもりはないよ!」
「……やっぱりだめか」
お互い髪をすき終えた頃に、西天から夜ご飯のお呼びがかかった。
二階の食堂に最上とソフィアは歩いていく。すでに大半の子供が集まっていてうるさかった。
食堂に入った最上は、あり得ない人間と対面して固まってしまう。
西天賢治。最上の頭一つ以上大きな、筋肉の鎧をスーツで包んだ政治家が伊吹荘の食堂に立っていたのだ。
ギロリと鷹のような目が最上を捉える。ソフィアは最上の背中に身を小さく隠れた。
とっさに最上は臨戦態勢に入る。
「なにしに来たんだよ――」
「少年――」
津波のように賢治が覆いかぶさってくる。とっさにボディに拳を叩き込んでしまったが、賢治のそれが攻撃でないことに気づく。
抱擁だ。大きな腕が、後ろにいるソフィアごと包み込んできた。
「よく私を倒したな」
殴られて肺が圧迫されているはずなのに、優しく賢治は言った。
「賢治……さん――?」
そうだった。
西天賢治は、政治家としているときは、鋼鉄の仮面を被っている。日本のためなら、家族にすら冷徹になれる男。それが彼なのだ。
「私に対する処罰が下った。オリンピックが終わった後に、防衛大臣をやめることになったよ。だが、それでいい。私は少々汚れすぎた。今まで犯してきた罪の償いをして生きていく。後任にはまた優秀な男がつくから問題はないだろう」
クマのような腕にぎゅっと力が入る。
「すまない、最上くんとソフィアちゃんには悪いことをしたと思っている。許してくれとは言わない。理解できないと思うだろうが、私は心が愛している君たちを愛している」
その言葉は、嘘ではないのだろう。
矛盾を抱えるくらいに、西天賢治は冷徹でいて、家族思いなのだ。
朧火のように割り切れるほど最上は達観していない。正直、内心は複雑だった。政治家としての西天賢治は最上とソフィアに酷いことをしてきたのだから。
昔の最上なら、容赦なく賢治をこの場で叩きのめしていただろう。
「賢治さんの……、政治家としての考えを、聞かせて欲しいです。どうして虚構科学研究所との関係を持っていたのか。それを聞けば、少しは心の整理ができるかもしれません」
割り切れないけれど、賢治の立場から話を聞こうとするだけの余裕はあった。
「然り。二人には聞く権利があるな。私は――娘を殺そうとしている虚構科学研究所は大嫌いだが――政治家として、防衛大臣として付き合う必要があった。
日本は――、新神定理という、虚構科学研究所が生み出した一人のDマンによって第三次世界大戦を乗り切った。正直、彼女がいなければ、我が国の名前は変わっていただろう。
我が国が生き残るには、新神定理のように力を持ったDマンが必要だと私は考えたのだ。今の時代、強力な兵器よりも、Dマンを生み出す方が重要だ。もしDマンの研究に乗り遅れれば、もう一度大戦が起きた時、我が国は容易に侵略されるだろう。
だから私は、Dマンの研究に特化した機関と関係を持つ必要があった。その点、新神を生み出した虚構科学研究所は優れていた。だから、政治的にも、倫理的に問題があるとわかっていても、虚構科学研究所との関係を持ったのだ。そして、それは秘密裏でなくてはならなかった。戦争があっても、今だ日本人はDマンを戦力に組み込むことに対しては抵抗を持ってるからだ」
「僕には、理解しがたい二面性ですね。大切な人に手を出す組織があれば、日本がどうなろうと、速攻で潰します」
「ああ、少年ならそうなのだろうな。汚い大人の私には少年が眩しい。愛する一人の少女を愚直に守れる少年がな」
「はうぅ」と、ソフィアが声を上げる。
「べ、別に愛してるとかそういうわけじゃ――!」
最上の反論に、賢治は微笑ましそうに口を三日月状にするだけだった。
「仲直りは終わったか、クソ賢治。ほら、とっととうちのソフィアちゃんから離れろ」
そこに空気を読めない朧火が割り込んできた。
重傷を負った右手は包帯の上に耐火性の手袋をしているせいで、少々不格好だ。手術でなんとか元の形には戻ったようだが、上手く動くかはまだわからないらしい。
朧火に関しては、元々賢治の公私の二面性を受け入れ、親友として居続けていたから、今回の事件も今更のことなのだろう。
「よし、ソフィアちゃん、俺と家族のはぐをしよう」
「朧火くん……?」と、冷めた西天の声が彼の背後から響く。
「じょ、冗談だって!」
「相変わらずだな。心、もしも嫌なことをされたら私に言えよ。全身全霊でこいつを叩き潰してやる」
「わかってますわ。お父様」
西天は賢治が虚構科学研究所と繋がっていることを知らなかった。
今回の一件で心配されたのは、西天と賢治の間にできる可能性があった亀裂なのだが、問題なかったようだ。
西天にも色々考えるところはあったのだろうが、受け入れられるあたり彼女は大人なのだろう。
「さ、夜ご飯を食べましょう。今日は鳥の唐揚げを作ってみたの」
「やった! 唐揚げ大好き!」
ソフィアが万歳をして、他の子供たちが並ぶ長い椅子の端に座る。最上はそのすぐ横に座った。食事の盛り付けは終わっていた。目の前にはほかほかのご飯とサラダがありテーブルの真ん中の方には大皿に盛られた鳥の唐揚げがあった。
西天、朧火、そして賢治も席につき、合掌をする。
和気あいあいとした夜ご飯がはじまった。
何気ない日常の一コマと言える。
「みんな、仲良くできてよかったね」
唐揚げをかじりながらソフィアが言い、最上は素直に頷いた。
西天、朧火、敵である賢治ですら、以前のように夜ご飯を楽しく食べられること。
もしかしたら、最上は誰よりもこうなることを望んでいたのかもしれない。
子供という立ち位置であろうが、この人たちと家族で居られるなら――しばらくは子供であることを甘んじて受け入れてもいいような気がする。
「家族ってのは――、いいものかもね」
ぽつりと最上がつぶやいた。
「あ、かなたがついにデレた! 家族がいいって!」と、ソフィアが即座に食いつく。
最上がしまったと思う間もなく、「え!? なら最上くん! 私をお母さんって呼んで!」と西天。「俺のことは敬意をこめてお父様でと呼べよ」と、朧火。
「呼ばないよ!」
「照れない照れない。子供みたいで可愛いわねえ」
「だな。初心なのは修羅場を潜り抜けても変わらないみたいだな」
大人の二人にからかわれ、最上はやはりすぐに大人になってやると決意したのだった。
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