EL DORADOの騎士~異世界物語り~

佐々倉 桜

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第1章 ~ノワール国~

闇の間

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 大陸【EL DORADO】に存在する樹海。
 その場に足を踏み込むと誰も生きては帰れないと言われている事から【帰らずの森】と呼ばれている。

 野生の獣が多く存在する森であったが、いつの頃からなのか魔族が集まるようになった。

 その【帰らずの森】を進み、更に奥深くに進むと建物がある。それは精巧に、しかし異様な程に四角い建物が大小合わせて3棟。建物の外見にも建物と同じく四角い窓がいくつも付いている。その窓の配置により、その建物は3階建てであることが解る。
 外壁はもとの色は白かったのだろうか汚れでくすんでいる。

 一番大きな建物の中には黒く染まりきった空間が広がっている。室内には外からの光はいっさい無く、無数の蝋燭の光が室内で灯っている。
 その部屋の中央に玉座の様な巨体な椅子があり文字通りその椅子には王が座っている。

 闇王。

 頭は三角帽子を深く被って表情がよく見えない。
 体は黒い外套で覆われている。
 右手には純金で出来た錫杖を握っている。

 玉座の周りには無数の魔族が闇王を崇め奉るかの様に膝をついている。

「タウロスはいるか…?」

 闇王の声が暗闇に響く。

「ここに…。」

 ずしっと足音を立てて二足歩行の巨大な牛が近づいてくる。

 轟撃王 タウロス

 闇王の前に進んで、膝待つく。

「よくぞ、戻った…。」

「はっ!ありがたきお言葉!!」

「アレクは仕留めたか?あの憎き騎士擬きはしかと仕留めたのだろうな!?どうなのだ?タウロス!」


「はっ!私めのこの角にて彼奴の臓腑を穿つことに成功しました。あの傷ではまず助かりません!」


「そうか!そうか!そうか!!良くやった!!」

 闇王は手を叩きながら喜んでいる。その喜びように他の魔族達の頬が少し弛む。

「お誉めに預り光栄でございます!」

「流石は轟撃王だ!!」

 闇王は立ちあがり手にしている錫杖を掲げる。

「邪魔物は消えた!時は満ちた!!皆のもの!!戦の支度をせよ!!」


 うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 
 魔族たちが歓喜する中、タウロスが「恐れながら…」と語りだす。

「敵、人間勢力にと思われる強者が現れました。」

「なん………だ…と!?」

 目を見開いた闇王はタウロスに問いかける。

「はっ!来訪者が奴らの元に居る以上、苦戦は免れないかと…。」

 タウロスの言葉は己を過信せず、相手の戦力を冷静に分析して出た言葉であった。
 先の戦いでは目標は達成出来た。
 しかし、あのに一撃すら入れる事が出来なかった。
 タウロスは来訪者あの男が本気を出していない事に気がついていたのだ。自分が全力を出しても敵わぬであろう相手は目の前の自ら忠誠を誓った相手、闇王以外にも居たことが、嬉しくもあり恐ろしくもあった。
 だからこそ、あの男を過小評価出来ない。

「臆したか轟撃王タウロスよ!!」

 真摯な思いを口にしたタウロスに、鳥の羽を持つ魔族が近付いてくる。

瞬撃王 アルバロス

 身長5メートル
 背中には翼長7メートルにもなる鳥の翼がある。飛翔能力に優れていて、両手に生えてる爪の一撃には必殺の威力がある。

「そうではない、アルバロス。我は油断は禁物と」

「あーーー…!よいよい!!タウロスよ。既に臆している貴様は大人しくしているがよい!」

 アルバロスは闇王へと視線を移す。

「我が王、闇王様!例え来訪者だろうとなんだろうと、このアルバロス!闇王様の道を遮る者は全て葬りさりましょう!」

 更に沸き上がる歓声。

「頼もしいな!アルバロスよ!しかし来訪者かぁ…クックック…楽しみだなぁ!」

 不敵に笑う闇王にタウロスは違和感を覚える。

「闇王様…?」

「そんな事より…女共はどうした?最近、飽き飽きしてきたぞ?新しい女はどうした!?」

 その言葉に、いち早く反応したのはアルバロスであった。

「闇王様、私めが既にご用意しております!」

 アルバロスの配下の低級魔族が鎖に繋がれだ檻を引いてくる。
 檻の中には20人の人間、獣人、亜人を含む女性が詰められている。

「おお!でかした!でかした!アルバロスよ!!これで楽しみが増えたわ!あーはっはっはっはっーー!!」

 闇王と魔族が笑いが帰らずの森に木霊する。
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