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第1章 ~ノワール国~
絶望へ
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私達は無我夢中で森の中を走る。思えば1日中走っているような気もするが…でもその足は止めない、止めてはならない。父上の元へと急がなくては!魔族は先程のオウガだけでは無いはずだから油断してはならない。父上と力を合わせなければやられてしまう…それでも果たして勝てるだろうか…。
…しかし、何故こんなところに上級の魔族がいるのか疑問だ…。
オズの操作する虚兵レユニオンはオウガの一撃でかなりの損傷をしている。
体格差では勝っていたが…あんなに破壊力があるとは思わなかった。
敗因は「思い込み」だろう、いくら上級の魔族だと言っても、虚兵には敵わないと…下級の魔族より少し強い程度だと思っていた傲り。
虚兵が居れば大丈夫だと言う怠慢が敗因理由だ。
「ちくしょう……。」
私の口からもれる。自分では父上に頼らずとも大丈夫と!高をくくっていた。
しかし……。
実際は大丈夫とは言えない、不出来、お粗末な状態だ。勝てるのは下級クラスの魔族…。これが父上であれば、下級クラスには下級クラスの上級クラスには上級クラスの戦い方があり、今の私達の様にこうして逃げるということはないだろう。「騎士ならば戦場で死ね」とか言われそうだ。
『もう一撃食らっていたらレユニオンも俺達も危なかった…。』
胴体部分が凹み、破損したパーツがギリギリ繋がって空中をプラプラと動いている。結合部からは虚兵の血液かと連想させるような赤黒い液体が漏れる。
「そうだね、迂闊だったよ…。例え街に現れたのが下級クラスだったとしても装備は万全にしておくべきだった。」
今の状態を父上になんて言われるだろうか…そんな事を考えながらジーンの森の奥へと進んでいく。もうすぐ騎士達が体を休めるベースキャンプに到着する。そこには父上が居るはず。
もう少し、もう少しだ。
ギギギと軋んだ音をたてながらレユニオンは進む。
あの大岩を越えるとそこは!そこには!!
そこには、移動に修練に戦闘において疲労した騎士が休息をするベースキャンプがあった。
しかし、建物は破壊され唯一の井戸も粉々に粉砕され移動手段である馬も魔族達に食い殺されていた。
巨大な角を2本生やした牛のような姿の魔族が己の巨体に見会う巨体な戦斧を持っている。 恐らくは上級クラス、その魔族の眼前には満身創痍でいつ倒れてもおかしくない1人の騎士の姿が…どんなに追い込まれても傷ついても、諦めない瞳がそこにあった。
騎士団長
アレク - ヘーリオス
ベースキャンプを破壊され仲間を失っても、その闘志は折れることなく剣を魔族へと向けている。
「父上!!!」
私の叫ぶ声と同時にオズのレユニオンの駆動音に父上と魔族が反応する。
「…なっ!アリスか!!!」
その場の総ての視線が私達に集中したが、一匹だけ…巨大な角の魔族だけが視線をそらしていなかった。ただ一点、その眼光は父上から外れていなかった。
父上の集中が解けた一瞬、その一瞬に角の魔族は仕掛けた。手にしている戦斧ではなく、己の力を象徴していると言わんばかりの巨大な角。その突進で父上の身体は吹き飛ばされてしまった。
「っ…ごはっ…!!!」
宙を舞った身体はやがて重力に引き付けられるように地面に向かう。
ぐしゃっ…と落ちた父上は動かなくなってしまった。
「父上ぇぇぇぇぇぇーー!!!」
『団長ぉぉぉぉぉぉーー!!!』
「…やっと、追い詰めたよ擬物!」
はっと振り向くとそこにはあの棍棒を持った大喰鬼の姿があった。
父上は吹き飛ばされ、頼りの虚兵はズタボロで、上級魔族と下級魔族の群れに囲まれ……。
頭の中には「死」という文字が浮かぶ。
…しかし、何故こんなところに上級の魔族がいるのか疑問だ…。
オズの操作する虚兵レユニオンはオウガの一撃でかなりの損傷をしている。
体格差では勝っていたが…あんなに破壊力があるとは思わなかった。
敗因は「思い込み」だろう、いくら上級の魔族だと言っても、虚兵には敵わないと…下級の魔族より少し強い程度だと思っていた傲り。
虚兵が居れば大丈夫だと言う怠慢が敗因理由だ。
「ちくしょう……。」
私の口からもれる。自分では父上に頼らずとも大丈夫と!高をくくっていた。
しかし……。
実際は大丈夫とは言えない、不出来、お粗末な状態だ。勝てるのは下級クラスの魔族…。これが父上であれば、下級クラスには下級クラスの上級クラスには上級クラスの戦い方があり、今の私達の様にこうして逃げるということはないだろう。「騎士ならば戦場で死ね」とか言われそうだ。
『もう一撃食らっていたらレユニオンも俺達も危なかった…。』
胴体部分が凹み、破損したパーツがギリギリ繋がって空中をプラプラと動いている。結合部からは虚兵の血液かと連想させるような赤黒い液体が漏れる。
「そうだね、迂闊だったよ…。例え街に現れたのが下級クラスだったとしても装備は万全にしておくべきだった。」
今の状態を父上になんて言われるだろうか…そんな事を考えながらジーンの森の奥へと進んでいく。もうすぐ騎士達が体を休めるベースキャンプに到着する。そこには父上が居るはず。
もう少し、もう少しだ。
ギギギと軋んだ音をたてながらレユニオンは進む。
あの大岩を越えるとそこは!そこには!!
そこには、移動に修練に戦闘において疲労した騎士が休息をするベースキャンプがあった。
しかし、建物は破壊され唯一の井戸も粉々に粉砕され移動手段である馬も魔族達に食い殺されていた。
巨大な角を2本生やした牛のような姿の魔族が己の巨体に見会う巨体な戦斧を持っている。 恐らくは上級クラス、その魔族の眼前には満身創痍でいつ倒れてもおかしくない1人の騎士の姿が…どんなに追い込まれても傷ついても、諦めない瞳がそこにあった。
騎士団長
アレク - ヘーリオス
ベースキャンプを破壊され仲間を失っても、その闘志は折れることなく剣を魔族へと向けている。
「父上!!!」
私の叫ぶ声と同時にオズのレユニオンの駆動音に父上と魔族が反応する。
「…なっ!アリスか!!!」
その場の総ての視線が私達に集中したが、一匹だけ…巨大な角の魔族だけが視線をそらしていなかった。ただ一点、その眼光は父上から外れていなかった。
父上の集中が解けた一瞬、その一瞬に角の魔族は仕掛けた。手にしている戦斧ではなく、己の力を象徴していると言わんばかりの巨大な角。その突進で父上の身体は吹き飛ばされてしまった。
「っ…ごはっ…!!!」
宙を舞った身体はやがて重力に引き付けられるように地面に向かう。
ぐしゃっ…と落ちた父上は動かなくなってしまった。
「父上ぇぇぇぇぇぇーー!!!」
『団長ぉぉぉぉぉぉーー!!!』
「…やっと、追い詰めたよ擬物!」
はっと振り向くとそこにはあの棍棒を持った大喰鬼の姿があった。
父上は吹き飛ばされ、頼りの虚兵はズタボロで、上級魔族と下級魔族の群れに囲まれ……。
頭の中には「死」という文字が浮かぶ。
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