ボーイズシアター

神永ピノ

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登場人物

2.残されたふたりは

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「あー今日も来ないつもりかよぉぉ」
 あれから一週間。木戸は声かけても「仕事がある」で、新妻はサボり。毎日最終下校時刻の十九時まで残ってみるが、全く来ない。
 椅子からズルズルと落ちながら沢田はぼやいていた。
「あぁーこのまま二人が部活辞めたらどうしよー。先輩がせっかく同好会から部に引き上げてくれたのにー。双葉と俺だけになったら同好会に逆戻りだぁー」
「あのーさわちゃん部長、このままだと部長が考えてることよりひどいことになりますよー」
双葉はジュースを飲みながらだらだらと言った。
「え!?もっとひどいことって!?」
「このままだと、同好会じゃなくて廃部だよーって」
………。
「はっ!?なんで廃部!?ブグォッ!!」
沢田は双葉の方に身を乗り出した。勢いよく身を乗り出したせいでお腹を思いっきり強打した。
「あーあー、何やってんの」
「いや、勢いが出過ぎて……それで、なんで廃部…?部員二人なら同好会だろ?」
 双葉は哀れみの視線を向けてきた。席を立ち、沢田の隣に座った。
「さわちゃん、相当お疲れだね。あのね、十一月の初めにある学校行事はなーんだ?」
 いきなり何かと思ったが気が付いて、沢田はみるみる青くなった。
「さぁ、怖がらずに言ってごらん?」
「文化祭…ですカネ…」
 双葉は静かにうなずいた。そしてさらに追い打ちをかけるように説明した。
「このままだと自作映画作れないよ?ここの学校クラスの出し物がない代わりに文化部、運動部共に部で出し物をしなかった部活は、は・い・ぶ・ですよね?」
 ここまでくると双葉自身も説明しながら青くなっていた。先ほどの悟ったような雰囲気はどこかへ行ってしまった双葉は、不安を隠しきれない表情で沢田に泣きついた。
「あーどうしよう!!さわちゃん、これは映研部始まって以来のピンチだよ!!日にち的に考えて二人で作るには無理だし!!」
 沢田は双葉を体から剥がしていった。
「双葉!!これは、木戸と新妻に仲直りしてもらうしかないな」
 するとドアが開いた。そこには

「新妻!!」
「ヒロ!!」
 沢田と双葉は同時に入口にいる人物の名前を呼んだ。新妻は嬉しそうな二人の顔を見て、訳が分からないような顔をしている。二人は新妻のもとへ駆け寄り、口々に言った。
「何で一週間も来ないんだよ!!このままだと廃部だったんだぞ!!」
「そうだよ!!さわちゃんとどうしよーって、さっき話してたんだよ!!」
 それを聞いても新妻は状況を理解できないようで、五月蠅そうに顔をしかめた。
「何で来ないんだよって………一週間部活行かねーって連絡しただろ?」
「「へぇっ?」」
 二人の間抜けな声が部室にこだました。
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