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☆5スキルを持った少年
2話 アイナの伝染病
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「母さん!そのキノコは毒キノコの『毒々シイタケ』だよ!
絶対に食べないで!」
スキルが発覚してから7年の歳月が立ち、ライは12歳となっていた。
ライが自分の☆5スキルの能力を自覚し始めたのは、8歳歳くらいからだった。
ある時、アイナが伝染病にかかってしまった。
其れは1度かかってしまうと10日をかけて心臓の鼓動が弱くなっていくというものだった。
其れを治すためには大金が必要だ。
その為フォルクはライを置いて身体が壊れそうになるまで働いて金を作った。
「アイナ!金が溜まったぞ!此れでお前の病気も治る!!」
1週間後、フォルクが帰って来た。
「あなた!お帰りなさい!」
“ジャラッ”
フォルクは持っていたお金が入っていた袋を落とした。
其所にあったのは、元気な元あったアイナの姿だった。
「も…もう……大丈夫なのか?」
フォルクが声を震わせながら言った。
「心配かけてごめんね…私の病気はライが治してくれたの。」
「ライが?」
「うん!僕!」
ヒョッコリとアイナの後ろから出て来た。
「バレちゃったみたい。あのスキルの事。」
アイナは真剣な顔で言った。
「父さん、母さん。僕は神託でどんなスキルを授かったの?」
ライも真剣な顔で聞いた。
これまでフォルクとアイナはライのスキルのことを『料理人☆5』と、『食材鑑定☆5』ではなく、『栽培士☆1』として隠して来た。
その為ライは持っても無いスキルのせいで何を育てても一向に芽吹かず、枯らしてしまうだけだった。
しかし、『食材鑑定☆5』の所為で、その育てている植物の特性や味、適した料理などが頭に浮かんでいた。
「おかしいんだ。
栽培士なら☆1でもできるはずのことができなかったり、育てた野菜の効果とかが分かっ
り……本当の事を言ってよ!
父さん!母さん!」
フォルクとアイナは顔を見合わせた。
フォルクが答えた。
「ライ…本当の事を言おう…
…お前は何千年に一度の☆5スキルを2つも持っている。
其れが王宮にバレたらお前は一生王宮の厨房で働かされるだろう。
其所で父さんと母さんは、お前のスキルを隠したんだ。
お前のスキルは『料理人☆5』と『食材鑑定☆5』だ。」
「…そっか!」
ライは明るい表情で答えた。
「父さんも母さんもスキルの話になると元気が無くなるからさ!
僕は皆で笑顔でいたいんだ!
僕の為に有難う!」
「……ううぅ…」
フォルクとアイナは涙ぐんだ。
そして、ライと3人で抱き着きあった。
「く…苦しいよ~。」
「あぁ!ごめんごめん。」
急いで離れた。
「其れで、どうやってアイナの病気を治したんだい?」
フォルクが尋ねた。
絶対に食べないで!」
スキルが発覚してから7年の歳月が立ち、ライは12歳となっていた。
ライが自分の☆5スキルの能力を自覚し始めたのは、8歳歳くらいからだった。
ある時、アイナが伝染病にかかってしまった。
其れは1度かかってしまうと10日をかけて心臓の鼓動が弱くなっていくというものだった。
其れを治すためには大金が必要だ。
その為フォルクはライを置いて身体が壊れそうになるまで働いて金を作った。
「アイナ!金が溜まったぞ!此れでお前の病気も治る!!」
1週間後、フォルクが帰って来た。
「あなた!お帰りなさい!」
“ジャラッ”
フォルクは持っていたお金が入っていた袋を落とした。
其所にあったのは、元気な元あったアイナの姿だった。
「も…もう……大丈夫なのか?」
フォルクが声を震わせながら言った。
「心配かけてごめんね…私の病気はライが治してくれたの。」
「ライが?」
「うん!僕!」
ヒョッコリとアイナの後ろから出て来た。
「バレちゃったみたい。あのスキルの事。」
アイナは真剣な顔で言った。
「父さん、母さん。僕は神託でどんなスキルを授かったの?」
ライも真剣な顔で聞いた。
これまでフォルクとアイナはライのスキルのことを『料理人☆5』と、『食材鑑定☆5』ではなく、『栽培士☆1』として隠して来た。
その為ライは持っても無いスキルのせいで何を育てても一向に芽吹かず、枯らしてしまうだけだった。
しかし、『食材鑑定☆5』の所為で、その育てている植物の特性や味、適した料理などが頭に浮かんでいた。
「おかしいんだ。
栽培士なら☆1でもできるはずのことができなかったり、育てた野菜の効果とかが分かっ
り……本当の事を言ってよ!
父さん!母さん!」
フォルクとアイナは顔を見合わせた。
フォルクが答えた。
「ライ…本当の事を言おう…
…お前は何千年に一度の☆5スキルを2つも持っている。
其れが王宮にバレたらお前は一生王宮の厨房で働かされるだろう。
其所で父さんと母さんは、お前のスキルを隠したんだ。
お前のスキルは『料理人☆5』と『食材鑑定☆5』だ。」
「…そっか!」
ライは明るい表情で答えた。
「父さんも母さんもスキルの話になると元気が無くなるからさ!
僕は皆で笑顔でいたいんだ!
僕の為に有難う!」
「……ううぅ…」
フォルクとアイナは涙ぐんだ。
そして、ライと3人で抱き着きあった。
「く…苦しいよ~。」
「あぁ!ごめんごめん。」
急いで離れた。
「其れで、どうやってアイナの病気を治したんだい?」
フォルクが尋ねた。
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